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皆さん、こんにちは!マツリカの佐藤です。フェスティバルライフを謳歌していますか?

今回は祭り化するための条件3についてお伝えしていきます。

「近い距離感でその取組みに関わっていること」という内容です。

物事に対する「距離感」とはいったい何なのでしょうか?

通常は、距離感というと「対象物との物理的な距離」や「人物との心理的な距離」を表現するのに使われるかと思いますが、私は物事や事象との間にも距離感というものは存在すると思っています。

例えば、何かしらのイベントを開催したとしましょう。イベントを開催するまでには、企画、準備、そして当日の運営、撤収までやることはたくさんあります。

そのような中で、このイベントに「企画段階から関わっていた人」と「当日ボランティアスタッフとして関わった人」では、イベントに対する距離感が違うのではないかということです。

では、何がその距離感を決めるのでしょうか。

例えば「時間の長さ」はどうでしょう。長く関わっている方が距離感は近いような気がします。または「役割」も関係があるかもしれません。中心的な役割を担っている人の方が距離感は近いように感じます。

上記イベントの例でも、「企画段階から関わっていた人」の方がイベントに対する距離感は近いと感じたのではないでしょうか?それは最初から関わっているという時間感や、企画に関わっているという役割への重みづけから判断しているように思います。ただ必ずしも「関わった時間の長さ」や「役割」が物事の距離感を決めるとは言い切れません。

時間には「濃さ」という概念もありますし、役割も「違い」こそあれど、何をもって「中心」とするのかは難しい話ですし、仮に「中心的役割」というものがあったとしても、その役割を担うメンバーとそれ以外のメンバーで取組みへの距離感にバラツキがあるとしたら、チームとしてうまく機能しないようにも思います。

だとするならば、何がその距離感を決めるのか。

私は「当事者意識」だと思っています。どのような立ち位置であれ、如何に自分事化できるかということです。「他の誰でもなく自分がやっているんだ」という感覚を持てるかどうかです。

その感覚をもって物事に取り組んでいるなら、それは近い距離感で取り組んでいると思いますし、結果として祭り化する可能性を秘めていると思います。この逆は「やらされている」「手伝ってあげている」という感覚で臨むということです。枕詞に「仕方なく…」という言葉が見え隠れする状態です。

「それでも真面目にちゃんと取り組めばよいじゃないか」という意見もあると思います。確かに、それはそれでよいと思います。心の底でどのように思っていようとも、やるべきことをきちんと全うしていれば、とやかく言われる筋合いはありません。

ただし、ここで論じているのは「祭り化するためには…」ということです。それを考えた際には、何をやるにしても、当事者意識を持って近い距離感で関わることが重要なのです。

過去のコラムで紹介してきた条件を満たしていたとしても(自分も納得した目標に向かっており、やっていること自体に興味もあり、楽しいと感じていたとしても)、集団に追従していたり、第三者的な関わりだったりするのなら、そこから祭り化状態は生まれません。

やはり「自分がやらずして誰がやる」という強い想いのもと、自ら一歩踏み込んで関わることがポイントなのです。

繰り返しになりますが、これは「しゃしゃり出よ!」と言っているわけでもないですし、「リーダーを目指せ!」と言っているわけではありません。役割や立場に関係なく、圧倒的当事者意識で関わろうということです。

そうであるならば、この条件は「圧倒的当事者意識を持って、その取組みに関わっていること」とすればよいのではないかとも思えます。しかし、そうしなかったのには理由があります。

私はこの「近い距離感」という部分に、「自分でやっている感を感じられる」という意味を込めたかったのです。当事者意識の問題だけでなく、実感が得られるということです。言い換えるなら、「手応えを感じることが出来ている」距離感で関わるということです。その実感が得られることも祭り化の要素だと思っているのです。

このコラムを記載していて、改めてこれらの条件はそれぞれが影響し合うものだと感じています。過去に条件1でコミットメントという話をしていますが、それは当事者意識を生み出す要素でもありますし、条件2で触れた内発的動機づけを高める有能感は、まさに手応えであるとも言えます。

つまりは、6つの条件を個別の要素として捉えるのではなく、システムとして捉える必要があると考えています。全部を一つずつ満たさないといけないのではなく、何かの条件を満たすことが、また別の条件を引き起こすことに繋がるという関係性を見出すこともこのコラムの役目なのかもしれません。このあたりは、今後の宿題とさせてください。

次回は条件3の実践編として、営業現場で活かすことを考えてみたいと思います。

投稿者プロフィール

Mazrica Business Lab.編集部
Mazrica Business Lab.編集部
Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

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