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皆さん、こんにちは!マツリカの佐藤です。フェスティバルライフを謳歌していますか?

前回は祭り化するための条件のうち、「自ら掲げた明確な目標があること」について、まずは「自ら掲げた」という部分にフォーカスをしてご説明しました。

今回は後半の「明確な目標」という点について少しお話させていただきます。

明確な目標という文言を加えた背景は、過去の経験上、曖昧なものよりも具体的で明確な内容の方が目標として機能すると考えていたからです。

また、チームという視点で考えた場合も、ベクトルが揃いやすく求心力も高まると思います。

何かしら行動を起こす際に、現状と目標のギャップから然るべき行動を導き出すと考えると、目標が曖昧だとそのギャップも明確にはなりません。すると、その行動自体が曖昧になり、意志を持って突き進むことができなくなります(もちろん、逆も然りなので現状認識が曖昧でも同じことは起こります)。つまり、掲げる目標が明確になっていなければ、せっかく掲げても単なるお題目になってしまう可能性が高まります。

また、人の視界の個別性や価値観の多様性などを鑑みると、少しでも同じ未来を見ていることが、チームとして機能するポイントだと思っています。見ている景色や向かっている方向がバラバラだと、せっかくのパワーが分散してしまうからです。目標(目指すべきゴール)を明確にしてもなお、ベクトルが揃うとは言い切れませんが、揃いやすくはなるはずです。

さて少し話は変わりますが、皆さんは「目標設定理論」というものをご存じでしょうか?

1968年にアメリカの心理学者ロックが提唱した理論です。

詳細は他に譲りますが、簡単に言うと「目標設定の仕方がモチベーションに大きく影響する。そして、本人がその目標を受け入れている場合、『明確』で『高い』目標であることが望ましい」というものです。

この理論が目標という概念を祭り化の条件に加えた一つの理由でもあります。

祭り化の条件としては「高い」という要素は含めていませんが、あくまで個人単位で考えると、簡単に成し遂げられてしまう目標よりも、達成できるかできないか、そのギリギリのところにある目標の方に自身のモチベーションが刺激されるというのは納得です。

加えて私が興味深いと感じたのは、「本人がその目標を受け入れている場合」という条件です。

私はこれを「自ら掲げている」と同義なのではないかと感じたのです。

前回のコラムで「日々の仕事においては必ずしも自分で目標を決められるわけではないので、そう考えると仕事で祭り化するのは難しいのではないか? と感じる方もいらっしゃるかと思う」という旨を記載しました。

私はそのように思ってはいません。

事実として自分が掲げたか否かというよりも、「目標として納得感を持てているかどうか」の方が重要だと考えているからです。

自分が掲げた目標ではなかったとしても、その目標に自分がしっかりと納得できているのであれば、自分が掲げたこととほぼ同義なのだと思っています。

要するに大事なのは、 “意味づけ”なのです。仮に与えられた目標だとしても、そこに意味を見出せるかどうか。もっと言うならば、自分で意味を与えることが出来るかどうかです。これが出来れば、祭り化に一歩近づきます。

本コラムは主に営業に関わる方々に向けて記載していますが、営業をやっていると理不尽だと感じる目標もあるでしょうし、時に数字目標に対して辟易することもあるかと思います。その時には今一度、その与えられた目標の意味を考えてみるとよいのではないでしょうか。

たとえば、途方もなく大きな数字目標を与えられた場合には、自分のチーム内での期待が大きいのだと捉え直し、その目標をやり切ることがチームを支えることに繋がるという意味を付与してもよいと思います。

また、そもそも売上というのはお客様からの支持・共感の総量だと捉えると、誰よりもたくさんの共感を募る行為だという意味を付与すると、行動に拍車が掛かってくるのではないでしょうか。

これはあくまで一例ですが、少なからず気持ちは変わってくるかと思います。だからこそ自分の中で納得できる意味を与えた目標であれば、それは自ら掲げた目標と同じくらいの威力を持つと考えているのです。

これはマネジメント側も強く意識すべきことだと思います。

メンバー自身の意味づけ力に頼るのではなく、マネジメント側が目標を伝える際に、その目的や意義をしっかりと伝えることが重要です。それが責任だと思います。その上で、本人のコミットメントを引き出す。それが祭り化する営業にとって大事なポイントになります。

(一貫性の法則については前回のコラムでお伝えしました)。

毎回双方が納得という状態で目標を掲げられるわけではないかと思いますが、意識するだけで変わってきますので、是非次回の目標設定から取り入れてもらえると嬉しいです。

もちろん営業以外の職種の方でも同じです。さらには、会社と社員の関係性においてのミッションやビジョンにも同様の考え方は参考になるかと思います。

さて「自ら掲げた明確な目標があること」が祭り化するために必要だということはご理解いただけましたでしょうか?

また、営業に寄せて捉えると、目標に対する「コミットメント」「意味づけ」がポイントになるということも覚えておいて頂ければ嬉しい限りです。

それでは今回は以上です。

これからも祭り化するための条件を少しずつ紐解いていきますので、今後も宜しくお願いいたします。

投稿者プロフィール

Mazrica Business Lab.編集部
Mazrica Business Lab.編集部
Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

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