目標管理制度を導入することで、社員のモチベーションが高まり組織としての生産性が向上すると期待されています。

しかし、運用を間違ってしまうと逆に現場のモチベーションが下がってしまうこともあります。

正しい目標管理を設定するにはどうしたら良いのでしょうか。

今回の記事では目標管理の本来の目的とモチベーションを引き出す4つのコツをご紹介します。

目標管理とは

モチベーションを上げる目標管理とは?モチベーションを引き出すコツ | Senses Lab. | 1

目標管理(Management by objectives MBO)とは、上司が部下の目標を立てて指示するのではなく、個々の担当者が自ら目標を設定し、その目標に対する進捗や実績状況を主体的に管理する組織マネジメント手法の1つです。

1950年代に米国のドラッカーが提唱したとされています。

本人の自主性に任せることで主体性が発揮され、結果的に大きな成果に繋がるという人間観と組織観に基づいています。

目標管理によって現場のモチベーションは上がるか?下がるか?

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誰でも簡単に達成できるような簡単な目標ではなく、困難な目標の方が高いモチベーションの要因となります。

目標が高いほど挑戦のしがいがあり、やり遂げたときの達成感が大きいからです。

セルフモチベーションとは自分自身=セルフ、モチベーション=やる気、動機づけ、目的意識となります。

つまり、自分自身でやる気や動機付けて目標を達成させる意味になります。

「自分ならこの目標を達成できる!」という確信を持つことで、社員はチャレンジする高い目標を掲げるためセルフモチベーションを保ちやすくなります。

ただ、実現不可能な目標を立てることもモチベーションが下がる要因になるので、月次や週次の目標に分解した時に、現実的な数字かつ、チャレンジが必要な目標を設定するようにしましょう。

逆にチャレンジする高い目標を避けて、安易な目標を設定する社員はセルフモチベーションも低くなってしまいます。

目標管理制度を導入しても上手く機能していない典型的な組織は、社員の多くが安易な目標しか設定していないというケースがあげられます。

このような社員は「どうせこんな目標は達成できない」という思いから、「やる気が起きない」というネガティブな思考のサイクルがあります。

これを「目標を達成できた!」という喜びに変えられるよう、”少しだけ難しい目標”を上司が支援しながら設定します。

例え小さな目標だとしても、本人が”難しい目標を達成した!”という意識があれば、やる気が起きるという、ポジティブな思考のサイクルに変わります。

モチベーションに関して重要なことは「目標の難易度×目標の達成度」の両方を考えなければならないことです。

「簡単な目標を設定×100%の達成度」というように、達成度のみの目標の評価は必ずしも社員のモチベーションを向上させません。

他の社員から見て不公平感が生じる可能性もあります。

目標管理制度がうまくいっていない組織は、本質が理解されていない可能性があります。

単に社員が自ら設定した目標を達成させることが目標管理制度ではありません。

上司やリーダーがメンバーと密にコミュニケーションを行い、個々のメンバーの目標に対する理解や意識を高めてあげてコントロールする必要があります。

モチベーションを上げる目標管理方法

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現場を目標設定に参加させる

部下への指示命令を開放し、自分自身に自己管理させることで目標達成に対するモチベーションを上げることができます。

目標を押し付けるのではなく、部下自ら設定させます。

部下に考えさせることで組織とのコミット感が生じると同時に目標に対しての意識も高まり、より大きな成果を得ることができるのです。

人から与えられた目標よりも自分が関与したもののほうが、達成に向けての責任感が増すことは明らかです。

部下に目標を全て任せると、現状とほとんど変わらない目標になってしまう可能性があります。

上司やリーダーが部下に対して会社や部門の方針を伝え、目標の方向性をサポートする必要があります。

目標を達成する方法を明確にする

どうすればその目標を達成できるのかを明確にできれば、自分の設定する目標達成状況がイメージでき、達成に至るまでの手段やプロセスがはっきりします。

また、目標を達成したときに顧客や関係者にどのような満足を与えられるのか、どのような賞賛を得られるのかなど、具体的にイメージすることもできるはずです。

うまくいっていない組織では、ゴールのイメージが付きにくい、あいまいな目標が設定されていたり、毎年同じような目標が設定されていたりするケースが多々見られます。

目標が漠然としていては、上司も指導することが難しくなってしまいます。

具体的には、目標数字を月次や週次レベルに分解をし、そのために必要なアクションプランの設定なども行うと目標達成のために動けるようになるかと思います。

定期的にフィードバックする

部下が自己設定した目標をそのまま放置したり、自分で設定した目標だから必達すべきと言ってみたり、部下に放り投げるような行動を上司やリーダーがしてはいけません。

設定した目標に対して、定期的に面談を行い進捗状況の確認や、ゴールイメージの再確認、そしてチーム編成や目標の見直しを行います。

この面談の際には主語を「目標」にするのではなく、「部下」を主語にすると良いでしょう。

主語を部下とすることで、例えば「この目標について○○君(部下)はどう思う?」や「今の状況はこういう結果だけど、期末は○○君はどうしていたいの?」と質問をして、部下が自ら目標を設定するようにしましょう。

面談でフィードバックする際には次の3つの目標について触れると良いでしょう。

・結果目標・・・売上や利益に関する目標を具体的な数値で話し合う
・行動目標・・・結果を生むための行動目標として具体的に何をするのか。例えば訪問件数などを話し合う。
・自己目標・・・年度末にはどんな自分になっていたいかをすり合わせる。

目標を見直す際、部下が再度目標を設定することで当初の目標の反省を自発的に促すと同時に、修正した目標に対するアプローチが具体的にイメージすることができるはずです。

適切な目標を設定する

より高い目標、より困難な目標にチャレンジすることがモチベーションの要因となるのは、挑戦しがいのある目標を達成した時の喜び、充実感が大きいからです。

しかし、これはセルフモチベーションの高い社員、低い社員によって左右されます。

セルフモチベーションが低い社員は簡単に達成できるような目標を設定し、モチベーションは低くなってしまいます。

逆にセルフモチベーションが高い社員は、より困難でチャレンジングな目標を設定するため、モチベーションが保ちやすくなっています。

目標管理制度が機能していない組織では、社員が簡単な目標しか設定せず、結果的に組織全体のモチベーションが低いということがあります。

セルフモチベーションが低い社員に関しては、より高い目標の達成イメージが具体的にイメージ出来ていないからです。

このような場合は上司やリーダーが目標設定時によく話し合い、「今よりも少しだけ高い目標」を設定するなどコントロールして目標達成が具体的にイメージできるようサポートするとよいでしょう。

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また、営業部署の場合適切な目標を設定するためには、今までの営業活動のデータを用いることが重要になってくるでしょう。営業支援ツール「Mazrica Sales (旧 Senses)」は、たようなレポート機能や、営業進捗管理機能により、営業の目標管理をスムーズに行います。

以下の資料ではMazrica Sales (旧 Senses)の現場活用シーンを14に分けて解説しているので、興味のある方はご活用ください。

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おわりに

社員のモチベーションを上げるための目標管理の重要なポイントを4つ見てきました。

目標管理制度を導入したが今一つ組織が機能していないというケースに思い当たるようでしたら、ご紹介した4つのポイントを実践してみましょう。

正しく目標管理制度を運用することが出来れば、社員のモチベーションも向上し生産性の高い営業チームが作れるようになるでしょう。

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