「新しい働き方」という言葉はよく目にするけれども、ピンと来ない方も多いのではないでしょうか。
今回は、新しい働き方を紹介するとともに、何故注目を集めているのか、具体的にどんな施策をすれば良いのかをご紹介します。
生産性向上と優秀な人材の獲得・定着を促進させるためにも、ぜひ参考になさってください。
新しい働き方とは
総務省では、ICTの進展による新しい働き方を推進しています。
ICTを活用して働くテレワークの普及によって、自宅やサテライトオフィスなど、場所にとらわれずに仕事をすることが可能になりました。
更に、余剰なモノのやり取りをインターネット上で行うシェアリングエコノミーや、デジタルを基にして創造物を制作するデジタルファブリケーションが普及したことで、多様な働き方の選択が可能になったのです。
新しい働き方を取り入れることで、ワーク・ライフ・バランスを大切にしながら仕事をすることができるようになります。
少子高齢化が進む日本の人口は、2040年には1億人になると予測されています。
政府は新しい働き方を推進することで、より多くの労働者が働きやすい環境を整備し、「1億総活躍社会の実現」を目指しています。
新しい働き方には能力やスキル、マネジメントが求められる
新しい働き方を実現するためには、環境を整備するだけではなく、個々の能力やスキル、そして適切なマネジメントが求められます。
単に新しい働き方の形をなぞったとしても、自社に合わなかったり、社員のニーズにマッチしなければ成果を実感することはできないでしょう。
ICTの進化により、働き方や働く人の意識が変わった今、大切なのは「選ばれる職場」であり「選ばれる人」であることです。
企業と働く人、双方がよりよい働き方を模索し努力をすることで、新しい働き方が生きてくるといえます。
新しい働き方を実現する3つの方法とメリット
新しい働き方には、どんな方法があるのでしょうか。
メリットと共にご紹介します。
リモートワーク
遠隔地で働くリモートワークは、在宅勤務や地方勤務を可能にし、通勤時間を短縮するというメリットがあります。
毎日往復で30分掛かっていた通勤時間を削減することで、ストレスを軽減し時間を有効活用することができるだけではなく、交通費の削減もできます。
リモートワークを導入している企業の中には、フルタイムリモートワーク以外に、週何日かの出社日を設けるハイブリットリモートワークを取り入れている企業もあります。
またオンラインミーティングも「テンポラリー(一時的)」として、リモートワークに分類することも。
テレワーク・リモートワークの導入というと、フルタイムのイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
けれども、例えば「お子さんが熱を出した時だけ看病をしながら在宅勤務を行う」という選択があるだけで、子育て世代の従業員にとって格段に働きやすい職場となるのです。
副業可
Wワークやトリプルワーク、そしてパラレルワークなど、多彩な働き方をする方が増えてきた中で、本業に影響を及ぼさない範囲内で副業を認める企業も多くなっています。
副業を認めることで、多彩な知識やスキルを身に着け、それらを本業に生かすことができます。
また副業として起業を経験した従業員は、経営者意識を身に着けることができるのもメリットといえます。
多彩なキャリアを理解し支援することは、魅力的な企業の条件といえます。
フリーアドレスオフィス
社則の改正を伴わずにすぐに取り入れられるのが「フリーアドレスオフィス」です。
イノベーションを興すためには、活発な意見交換が大切なポイントになります。
オフィスの机を固定せず、毎日自由な席について多くの人とコミュニケーションを取りながら仕事をすることで、社内のコミュニケーションを活発化することができます。
また、毎日移動を伴うので、整理整頓が必要不可欠。
必然的にオフィスは整然とし、スペースを有効活用できるだけではなく、業務効率は上がりコストが削減できます。
例えば、毎日席替えがあるのに大量の資料を机に置いておきたくないですよね。
プリントアウトする書類は必要最小限になりコストカットを実現、整然とファイリングされることで、誰でも探しやすく・見やすくなるのです。
グローバル化が進む中で競争力を上げるためには、イノベーションを興すことが必要不可欠。
イノベーションを興すための取り組みをするだけで、たとえ達成できなかったとしても、増益傾向が出ることは、中小企業庁の資料によって明らかになっています。
優秀な人材に「選ばれる職場」になるためのポイント
新しい働き方を導入することで魅力付けを行い、多彩な働き方を奨励する企業が多くなってきました。
しかし、単に施策を取り入れるだけではなく、優秀な人材に「選ばれる職場」になるためには大切なポイントがあります。
ダイバーシティ・マネジメントを推進する
女性の社会進出や共働き世帯の増加、シニア世代の再雇用が進んでいます。
労働人口が少なくなっていく中、多彩な人材を起用し積極的に活用していくことは、大企業だけではなく、採用に悩む中小企業にとっても重要なポイントといえます。
また、多様な価値観を認め、尊重しあいながら意見を交換することは、イノベーションにもつながるというメリットもあります。
そのためには、企業が率先して多様な個性を認める教育・研修を行い、全社員に浸透させることが大切です。
そして、取り組みをしっかりと社外にも示すことも重要なポイントといえます。
個々のキャリアをバックアップする
終身雇用制の崩壊が叫ばれる中で、働く人の考え方も変化してきています。
従来のような年功序列を前提とした教育・研修体制は時代にそぐわないものになりつつあります。
画一的ではなく、多彩なニーズに応えられるような教育・研修体制の構築が必要なのです。
そのためには、次世代リーダーの育成やマネジメント層の研修なども行う必要がありますが、大企業でない限り企業が主体ですべてをゼロから行うとコストがかかってしまいます。
そこで、単に業務上必要なスキルだけではなくマネジメントなど多彩なスキルを学ぶことができるオンライン講座のスクーなどを活用。
ロールモデルとなる人材を複数設定し、組織全体の活性化に役立てるなど、すぐに取り組める施策からスタートするのがおすすめです。
▼オンライン動画学習サービス「Schoo」
https://schoo.jp/guest
制度は随時見直しを行う
先ほどご紹介したように、「新しい働き方」にはたくさんの施策があります。
しかし、全てを取り入れるのは不可能ですよね。
大切なことは、人材採用のフックとするのではなく、人材が定着するための施策を起用し、社員がきちんと活用することです。
折角施策を取り入れたとしても、十分に活用されないケースは多々あります。
効果測定をきちんと行って、より社員のニーズに沿ったものにしましょう。
例えば、折角在宅勤務を認めたとしても、評価体制が整わず、出勤しないと評価が下がってしまうのでは積極的な利用には繋がらないですよね。
利用率だけではなく利用者の声やフィードバックを参考に、定期的に見直しを行うことが大切です。
新しい働き方を導入している企業
既に多くの企業が新しい働き方を導入していますが、その中でも特にユニークな企業の取り組みをご紹介します。
株式会社スタートトゥデイ
ファッション通販サイトである「ZOZOTOWN」を運営しているスタートトゥデイでは、ボーナスは全社員均等で基本給が一緒です。
役職手当も部署間で同一になっています。
また、「1日6時間労働」を採用しており、昼休みを取らずに働くことで、9時に出社して15時に帰宅することができます。就業規則上は8時間労働になっているので、8時間以上働いた場合には残業代も支給されるのも嬉しいポイントといえます。
参考:東洋経済ONLINE『「当たり前を疑う。」1日6時間労働導入の狙い。』
資生堂
資生堂は女性社員が多いこともあり、新しい働き方が注目される前から、積極的に多彩な施策を導入している企業の一つです。
「仕事と育児・介護の両立支援」を掲げており、育児・介護の休業制度や時短勤務は勿論、2014年からは「子ども教育補助」として、子どもの塾や通信学習、そして習い事など、教育に関する支出の補助を行っています。
そしてユニークなのが、「TeleBeauty(テレビューティー)」という自動メークアプリです。
オンライン会議で通信中のモニターに表示されている顔に、自動でメークや顔色の補正を行ってくれます。
在宅勤務中にオンライン会議のためにメークをするのは負担ですよね。
資生堂ならではの着眼点といえます。
参考:働きがいのある職場の実現
資生堂、オンライン会議時の自動メークアプリ「TeleBeauty(テレビューティー)」を開発
おわりに
目まぐるしく変化する社会の中で、働く人の意識も、企業の在り方もどんどん変化していきます。
大切なことは、新しい働き方を導入することで、働く人と企業双方に良い影響があることです。
そのためにも、制度ありきではなく、チームメンバーと一緒になってより良い方向を模索する姿勢が大切です。
Mazrica Sales のようなSFAツールを活用して営業を効率化し、空いた時間でチームメンバーと向き合って、働き方改革に取り組んでみてくださいね。
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