「戦略無き戦術に勝利無し」と言われるように、営業戦略と営業戦術をしっかり考えることは、営業活動を成功させるための鍵となります。

営業戦略は目指すべき方向を示し、営業戦術はその方向に進むための具体的な手段です。

しかし、多くの企業では戦略が不十分なまま、戦術だけで成果を追求しようとするケースが見られます。このような状況では、目標が曖昧になり、チーム全体の動きが散漫になる危険性があります。

本記事では、営業戦略を立てることがなぜ重要なのかを解説するとともに、営業戦略と営業戦術の違い、具体的な戦略立案のフレームワークや分析手法を詳しく紹介します。ぜひ最後までお読みいただき、実務に役立ててください。

営業戦略とは?

営業戦略とは、売上向上や市場シェアの拡大など、利益目標を達成するための中長期的な計画を指します。この計画には、競合他社との差別化を図るポジショニング戦略や、自社のブランド価値を高めるブランディング戦略も含まれます。

例えば、ユニクロはアパレル業界において「トレンドを追わない」という独自のポジショニングを打ち出しました。製品の質や機能性に重点を置いた戦略により、H&Mを抜いて時価総額で業界2位に躍進しました。

このように、目標を明確にし、それを実現するための方向性を定めることが営業戦略の本質です。

関連記事:

営業戦略と営業戦術の違い

営業戦略と営業戦術はしばしば混同されがちですが、それぞれ役割が異なります。

  • 営業戦略: 長期的視野で目標を達成するための計画や方針を示します。
  • 営業戦術: 戦略を達成するための具体的な手段や方法を指します。

例えば、「売上高を10%増加させる」という目標を掲げた場合、営業戦略ではSFAやCRMツールの導入を決定したり、既存顧客へのクロスセルで単価を上げる計画を立てます。

一方、営業戦術では、これらのツールの具体的な運用方法や、クロスセルのプロモーション施策を立案します。

どれだけ優れた戦術を設計しても、全体の戦略が不十分であれば、効果を十分に発揮することはできません。

戦略をしっかり固めた上で、目的を実現するために最適な戦術を考えることが営業の成功につながります。

▶︎▶︎【無料資料】リモート化しても営業で売れる!強い営業組織の作り方を知りたい方はこちらから

営業戦略の立て方の5ステップ

効果的な営業戦略を立案するためには、明確な手順に沿って計画を進めることが重要です。ここでは、営業戦略を構築するための5つの具体的なステップを紹介します。

  1. 目標を設定する
  2. 自社の課題を特定する
  3. ペルソナを設定する
  4. カスタマージャーニーマップを作成する
  5. KPIを設定する

それぞれポイントを見ていきましょう。

▶︎▶︎営業戦略立案に役立つ営業組織の最新動向/トレンドや課題はこちらから

①中長期的な目標を設定する

営業戦略の出発点は、目指すべきゴールを明確にすることです。

売上、利益率、顧客数など、具体的な数値を伴った目標を設定することで、チーム全体の方向性が揃います。

「目的の設定」とは、「何を・いつまでに・どの程度達成するのか」を明確にすることを指します。

例えば、「新規顧客の獲得数を半年で1.5倍に増やす」「リードから成約までの期間を1年以内に30%短縮する」といった具体的な目標設定がこれにあたります。

実践ポイント:

  • 定量的で測定可能な目標を設定する(例: 「1年後までに売上を150%増加」)
  • 無理のない範囲で現実的かつチャレンジングな目標を立てる
  • 定期的に目標をレビューし、必要に応じて調整する

関連記事:売上目標の正しい立て方とは?売上目標が未達成になる原因と3つの施策

②自社の課題を特定する

目標達成に向けた障壁を明確にすることが、次のステップです。

例えば、売上向上を目指す場合、課題はリードの数が不足しているのか、それともリードの質が低く受注につながりにくいのか、といった点にあるかもしれません。

現状の営業プロセスを分析し、どこにボトルネックがあるのかを特定することが重要です。もしリード獲得数が少なければ、マーケティング部門と連携し集客戦略を見直す必要がありますし、リードは確保できているものの受注率が低い場合は、営業手法や顧客へのアプローチ方法を改善する必要があります。

このように、目指す目標と現状のギャップを可視化し、何が不足しているのか、どうすれば改善できるのかを明確にすることで、最も影響の大きいポイントに優先的に取り組むことができます。

実践ポイント:

  • 営業プロセスのデータを分析し、ボトルネックを把握する。
  • 具体的な課題を挙げ、それを解決するための戦略を策定する。
  • 例: クロージング率が低い場合は、営業トレーニングや提案内容の改善を検討。

関連記事:アップセル・クロスセルとは?顧客単価やLTV向上の方法と成功事例<

③ペルソナを設定する

顧客を理解することは、戦略立案の鍵となります。ペルソナを具体的に設定することで、ターゲットとなる顧客像が明確になり、効果的な施策を打ち出しやすくなります。

顧客の属性(年齢、性別、地域、業種、役職など)だけでなく、顧客がどのようなニーズを持ち、なぜ自社の製品やサービスに興味を持ったのか、さらに契約に至った理由や逆に契約を見送った理由を分析することが重要です。

顧客理解を深めるためには、ペルソナの設定が効果的です。ペルソナは、自社の製品・サービスを利用する理想的な顧客像を具体化したもので、設定することで、ターゲットの課題や関心を明確にし、より効果的な施策立案につなげることができます。

実践ポイント:

  • 氏名、年齢、職業、趣味など、ペルソナの詳細なプロファイルを作成。
  • 自社の商品やサービスに対するニーズを具体的に洗い出す。
  • ペルソナを基に、アップセルや新規顧客獲得の戦略を策定。

関連記事:ペルソナマーケティングとは?ペルソナの設定方法から注意点まで

④カスタマージャーニーマップを作成する

カスタマージャーニーマップは、ペルソナが自社の製品やサービスを知り、購入し、リピートするまでの行動や心理の変化を可視化したものです。

顧客が商品やサービスを知り、購入に至るまでのプロセスを可視化することで、顧客体験の最適化を図ります。

これを作成することで、顧客が各フェーズで何を求め、どのようなコミュニケーションが適切かを明確にでき、より効果的なマーケティングや営業施策を打ち出すことが可能になります。

実践ポイント:

  • 認知、興味、購入、フォローアップまでの各段階をマッピングする。
  • SFAやCRMを活用して顧客の行動データを分析し、成功パターンを特定。
  • 顧客がつまずきやすいポイントを特定し、改善策を施す。

関連記事:カスタマージャーニーマップとは?作り方やメリット・事例【テンプレート付き】

⑤KPIを設定する

カスタマージャーニーを決定したら、その施策の進捗と成果を継続的に評価するためにKPI(重要業績評価指標)を設定します。

KPIは、営業活動が計画通りに進んでいるかを数値で測定する指標で、具体的な目標(KGI)と連動させることで、成果を可視化できます。

例えば、「3年以内に売上◯◯億円を達成する」というKGIに対し、「毎月の売上を◯◯万円増やす」「新規顧客の獲得数を月◯%増やす」などのKPIを設定することで、短期的な達成度を確認できます。

KPIが目標値から乖離した場合は、適宜施策を見直し、軌道修正を行うことが重要です。

また、複数のKPIを設定することで、営業活動の進捗を多角的に把握でき、短期間で結果が出る指標を組み込むことで、迅速な対策と改善が可能になります。

実践ポイント:

  • 例: 商談設定率、クロージング成功率、平均顧客単価など、目標に応じた指標を選定。
  • 定期的にKPIをモニタリングし、必要に応じて軌道修正を行う。
  • SFAやCRMを活用し、営業データを効率的に可視化。

関連記事:営業のKPIとは?設定方法や指標例・KGIとの違いを簡単に解説

▶▶【無料分類チャート】40以上の製品から自社にぴったりのSFA/CRMが見つかる!選定基準を知りたい方はこちらから

営業戦略立案で役立つ5つのフレームワーク

営業戦略を立てる際には、確立されたフレームワークを活用することで、より効率的かつ効果的に計画を立案できます。ここでは、営業戦略の立案に役立つ5つの代表的なフレームワークをご紹介します。

関連記事:営業戦略・戦術フレームワークおすすめ14選と活用のポイントとは

①3C分析

3C分析は、Customer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3要素に焦点を当てた戦略立案の基本フレームワークです。

活用方法:

  • Customer(顧客): 顧客のニーズや購買行動を徹底的に分析し、ターゲットを明確化します。
  • Competitor(競合): 業界内の競合の強み・弱みを把握し、差別化ポイントを明確にします。
  • Company(自社): 自社のリソースや強みを活かし、競合とどのように戦うかを考えます。

ポイント:
3C分析は戦略立案の基盤となる手法であり、特に新規市場への参入や既存顧客層の深堀りに有効です。

②MECE

MECEは、Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive(漏れなく重複せず)を意味し、ロジカルシンキングの基礎となるフレームワークです。

活用方法:

  • 営業課題を細分化し、重要な要素を明確にする。
  • トップダウンアプローチで課題を因数分解し、解決策を整理。

ポイント:
例えば、売上が低迷している場合、失注率の高さ、営業プロセスの非効率性などを因数分解して特定し、優先的に解決すべき課題を明らかにします。

③SWOT分析

SWOT分析は、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4要素を整理して戦略を立案する手法です。

活用方法:

  • 内部環境: 自社の強みと弱みを分析して改善ポイントを特定。
  • 外部環境: 業界のトレンドや競合の動向を把握し、ビジネスチャンスを見出す。

ポイント:
SWOT分析を活用することで、強みを活かした攻めの戦略を立案し、弱みを補う施策を計画できます。

関連記事:SWOT分析とは?事例や分析手法をわかりやすく解説

④ランチェスター戦略

ランチェスター戦略は、もともと戦争時に用いられた理論をビジネスに応用したもので、特に競争優位を築くための方法論として知られています。

活用方法:

  • 第一法則: 局地戦やニッチ市場での競争を重視し、リソースを集中させる。
  • 第二法則: 広域戦で市場全体をカバーする戦略を検討する。

ポイント:
中小企業や特定分野に強みを持つ企業が、大手競合に対抗する際に非常に効果的です。

ランチェスター戦略についてはこちらの記事内で詳しく解説しています。
関連記事:ランチェスター戦略とは?基礎知識と成功事例紹介

⑤パレートの法則

パレートの法則(80:20の法則)は、「全体の80%の成果は20%の原因による」という考え方に基づくフレームワークです。

活用方法:

  • 売上の80%を構成する主要顧客にフォーカスし、リソースを集中投下。
  • 上位2割の顧客に対して追加提案を行い、収益を最大化。

ポイント:
リソースを効率的に活用し、インパクトの大きい顧客や案件に集中することで、成果を最大化できます。

営業戦略を立てる際の6つのポイント

ここまで、具体的に営業戦略の立て方について解説してきました。しかし、実際に作ってみると、戦略の出来に不安になることもあると思います。 ここでは、戦略立案を行う際に、意識するべきポイントを解説します。

コアコンピタンスを把握する

営業戦略を立てる際には、自社の強みや独自性を生かしたものにする方が良いでしょう。そのためには自社の核となる強みを把握しておくことが大切です。自社の核となる能力のことをコアコンピタンスとも呼びます。

他社にない強みや真似されにくい強み、自社独自の技術や希少性の高さなど、自社が負けないポイントを把握することで、戦略立案の幅が広がります。

市場調査を行い、外的要因を把握する

営業戦略を自社の内部要因だけを分析して策定してしまうと、戦略がうまく機能しない場合があります。なぜなら、売上や自社の成長はマーケットそのものの成長性やマーケット内での自社の立ち位置に影響されるからです。

戦略策定時はもちろん、マーケットの状況を常に観察し、戦略がマーケット状況とマッチしているかどうかを考えて、柔軟に対応することで、より完成度の高い営業戦略の策定が可能です。

営業の現状を分析する

自社の営業の現状を把握するため、営業活動情報を数値化し、分析を行いましょう。

数値化する際には、売上や受注率のみならず、営業プロセスの進捗度や顧客満足度、リピート率なども数値化し、比較分析できるようにする必要があります。

なお、SWOT分析や3C分析といったフレームワークを活用すると、スムーズに客観的な分析を進められます。

営業課題を明確にする

営業の現状が分析できたら、自社が抱えている営業課題を洗い出す段階です。

たとえば、SWOT分析の「弱み」や「脅威」に注目することで、課題が浮き彫りになります。

「営業の進捗状況が把握できない」「営業成績に極端な差が出てしまう」「新規営業開拓が上手くいっていない」等の課題が見えてくるでしょう。
自社の強みを生かしながら、明確になった課題を解決できるような戦略を立てることが重要です。

関連記事:営業のよくある7つの課題と解決策を徹底解説!

実行可能性を意識する

せっかく立てた戦略が、現場の現状とズレており、うまく実行ができないといったことも考えられます。現実的でない営業戦略は、むしろ組織のモチベーション低下に繋がります。 では、どのように実行可能な戦略を立てたら良いのでしょうか?

リソースを正確に把握する

まずは、自社のリソースを正確に把握し、立てた戦略が現場のリソースで実行可能かどうかを考えましょう。把握したリソースは本当に使えるのかどうかを確かめることも大切です。なるべく正確に行うことが、滞りのない戦略実行に繋がります。

過去の営業データを参考にする

過去の営業データを参考にすることも実行可能性を図る上で参考になります。既存顧客との過去の取引履歴や、顧客属性、取引金額などを分析すれば、現実から大きく乖離した戦略にはならないでしょう。

分析の際に大切なのは、正確な営業データが手元に存在していることです。現場の営業パーソンが入力したデータにズレがあったり、そもそも入力されていないデータがたくさん存在していたりすると、そこから導いた仮説は全く信頼できません。

そのため、現場の営業データの入力負荷を減らすことも、良い営業戦略立案のためには重要な点となります。

SFAを活用する

SFA(Sales Force Automation)を活用することで、営業データをリアルタイムで分析し、迅速な意思決定が可能になります。

これにより、営業戦略の立案やチームのパフォーマンス管理がスムーズに進み、組織全体の営業活動を効率化できます。

SFAの導入により、売上予測や個人目標の策定、報酬制度の検討が容易になり、チーム全体の進捗を可視化できます。リアルタイムで売上予測を調整し、営業チームの状況を把握できるため、適切な戦略を立てやすくなります。

また、外部データだけでなく、現場の営業活動やマーケティング施策のデータも意思決定に欠かせません。

SFAを活用してこれらのデータを一元管理することで、顧客ニーズを的確に把握し、より精度の高い経営判断が可能になります。

▶︎▶︎現場の入力負荷が低い、UI,UXに優れた営業支援ツール(SFA)とは?

営業戦略の実践ヒント

営業戦略を成功させるためには、戦略に基づいた適切な戦術を実行することが重要です。戦術は目標達成のための具体的な手段であり、会社のリソースや環境に合ったものを選ぶ必要があります。

本セクションでは、営業戦略を実現するための戦術の選び方を解説します。

1. 適切な戦術を選択する

営業戦術を決定する際には、戦略に沿った明確な「目的」を意識することが重要です。たとえば、以下のような状況を想定してみましょう:

  • 認知拡大が目的の場合: 広告代理店と連携し、CMやネット広告を活用。
  • 営業力強化が目的の場合: ウェブ会議ツールやSFAの導入、優秀な営業人材の採用を検討。

SFAとは?

▶︎▶︎【無料ダウンロード】SFAの概念・機能・導入メリットをまとめた入門書はこちら

2. クロージング能力を向上させる

成約率に直結するクロージングスキルの向上は、営業戦略の成功に不可欠です。たとえば、10件の成約を目指す場合、成約率が50%なら20人、10%なら100人の見込み顧客が必要です。この差は、営業の生産性に大きく影響します。

実践ヒント:

  • 営業トレーニングを定期的に実施し、クロージング技術を向上させる。
  • 成約の成功事例を分析し、効果的なトークスクリプトや提案手法を共有する。
  • 失注時には原因を分析し、次回に活かす改善策を策定する。

関連記事:クロージングとは?営業の流れや成約率を高めるコツ・テクニックを例文で解説

3. PDCAサイクルを回す

戦略と戦術の成果を最大化するためには、進捗状況を定期的に確認し、改善を繰り返すことが重要です。KPI(重要業績評価指標)を設定し、データに基づいて進捗を管理することで、問題点を迅速に特定できます。

実践ヒント:

  • SFAやCRMを活用して、営業データをリアルタイムで可視化。
  • KPIとして、商談設定率やクロージング成功率など、具体的な指標を設定。
  • 定期的なミーティングで結果を振り返り、必要に応じて戦術を調整する。

関連記事:PDCAサイクルとは?具体的な運用方法やコツ・注意点を解説

KPIを設定した後のPDCAの回し方については、こちらの記事内でも解説していますので、合わせてご覧ください。
関連記事:効率的にPDCAサイクルを回す3つのコツを紹介

営業戦略立案の成功事例

最後に、SFAの導入によって営業戦略の立案に成功した企業の事例を解説します。営業戦略立案の参考に役立ててみてください。

トヨタモビリティパーツ株式会社 大阪・和歌山支社

トヨタモビリティパーツ株式会社 大阪・和歌山支社では、ルート営業における「営業の基準づくり」と「営業活動の可視化」を最重要課題とし、戦略的な営業プロセスの確立に取り組んでいました。

従来のOJTによる営業育成は、経験に依存した属人的な手法となり、提案の質や受注率にばらつきが発生。また、マネージャーが営業の進捗をリアルタイムで把握できず、適切なアドバイスを行うことが難しい状況でした。

そこで、同社は Mazrica Sales を導入し、SFA を活用したデータ駆動型の営業戦略を構築しました。

SFA による営業プロセスの標準化により、「どの商品をどの順番でどのように提案するか」という具体的な営業基準を策定しました。

この結果、営業チーム全体で一貫性のあるアプローチが可能となり、受注確度の向上と生産性の最大化 を実現しました。

さらに、SFA の活用により、データに基づくターゲティングの精度が向上。過去の取引履歴や提案内容、受注率などを分析し、確度の高い顧客へのアプローチを強化することで、営業リソースの最適化を実現しました。マネージャーはリアルタイムで営業状況を把握し、適切な指導やフォローが可能になり、戦略的な営業マネジメントが実践できる環境 が整いました。

また、ルート営業では長期的な顧客関係の構築が不可欠ですが、SFA によって顧客ごとの関係性を詳細に記録・管理 することで、商談履歴や提案内容を的確に蓄積できるようになりました。

カゴメ株式会社

カゴメ株式会社では、営業活動の評価と分析の精度を向上させるため、営業プロセス全体の可視化が喫緊の課題となっていました。

従来のシステムでは、売上や顧客管理は行えていたものの、商談の進捗や営業活動の詳細なプロセスが把握できず、営業の評価基準が統一されていないという問題がありました。

その結果、営業活動のデータが断片的に管理され、属人的なエクセル管理が常態化。

正確な分析ができないばかりか、営業メンバーのデータ入力の意義が不明瞭になり、モチベーションの低下にもつながっていました。

そこで同社は、Mazrica Sales の導入を通じて、営業データを統合し、戦略的な意思決定の基盤を強化しました。

各営業フェーズのデータを一元化することで、商談の進捗をリアルタイムで把握し、売上との相関関係を可視化しました。営業戦略の策定において、データに基づくアクションの最適化を図ることが可能となり、PDCAサイクルの精度が向上 しました。

Mazrica Sales の「案件ボード」を活用することで、営業プロセス全体の流れが一覧で確認できるようになり、各案件の進捗が明確化。

さらに、各業態ごとにボードを分けて管理することで、事業ごとの特性に合わせた戦略立案が容易になりました。また、入力負荷の少ない直感的なUIや、スムーズなレスポンスによって、営業メンバーが無理なくデータを蓄積できる環境が整いました。

導入後は、売上実績と営業活動の相関分析が可能となり、営業部門だけでなく、営業推進部や企画部門がデータを活用して戦略を設計し、より精度の高い営業支援や施策立案を実現できました。

さらに、優れた営業メンバーの行動をデータで可視化し、その成功事例を組織全体に共有することで、営業力の底上げにもつながっています。

Mazrica Sales導入の成功事例の詳細はこちら。

まとめ|営業戦略で売上と成果を最大化しよう

営業戦略は、企業の成長を支える重要な基盤です。効果的な戦略を立てることで、営業活動がより効率的になり、売上増加やチームの成果向上につながります。

本記事では、営業戦略を成功させるためのポイントや具体的な手法、成功事例を紹介しました。成功事例を参考に、自社に最適な戦略を設計し、実行に移すことで、持続的な売上増加を目指しましょう。

以下の資料では、営業戦略を効果的に実行し、チーム全体の成果を最大化するための具体的な方法を解説しています。
営業マネージャー必見の内容を無料でご覧いただけます。ぜひ資料をダウンロードし、実務にお役立てください!

営業メンバーの成果を最大化! ~営業マネージャーが必ず意識すべき3ステップ~

セールスマネジメントのポイントとして戦略立案から部下のモチベーション管理まで3つの観点でまとめています。営業のマネジメントに関わる方向けの資料です。

資料をダウンロードする

投稿者プロフィール

Mazrica Business Lab.編集部
Mazrica Business Lab.編集部

Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

最新の投稿

営業ナレッジの関連記事

人気記事ランキング

1

タスク(todo)管理のポイントと営業でも使えるタスク管理ツール11選|Senses Lab. |top

タスク管理ツール・ToDo管理におすすめ13選を徹底比較【2025年最新版】

2

グロスとネットの違いとは?ビジネスにおける用語の意味や計算方法まで徹底解説

3

営業で管理すべき4つのデータ|営業の成果を向上させる方法|Senses Lab.|top

営業管理とは?6つの基本項目と効率的な管理方法を解説

4

営業のバイブル|新人営業も営業部長も絶対に読むべき本10選|Senses.Lab|top

【営業本おすすめ10選】新人営業も営業部長も絶対に読むべき本を紹介

5

Gmailのショートカットキー26選!Gmailを便利に使いこなすコツ | Senses Lab. | アイキャッチ

【時短・効率化】Gmailショートカットキー50選・画像つきで徹底解説

営業に関連する記事

営業ナレッジの関連記事

キーワード一覧

資料ダウンロードランキング

1

Japan Sales Report 2023 営業パーソンの実態調査

2

Japan Sales Report 2023 セールスイネーブルメントの実態調査

3

ebook-team-selling1

チーム営業とは? ~ デジタルセールスルームで進めるチーム営業 ~

営業メンバーの成果を最大化! ~営業マネージャーが必ず意識すべき3ステップ~

セールスマネジメントのポイントとして戦略立案から部下のモチベーション管理まで3つの観点でまとめています。営業のマネジメントに関わる方向けの資料です。