本記事では、CRMについて、SFA・MAとの違いや、CRMの導入のメリット、解決できる課題を解説します。
本記事を最後までご覧いただくと、CRM(顧客関係管理システム)の全体像を理解できると共に、御社にとって必要な機能やツールの選び方までわかるようになリます。
この記事の内容
CRMとは?
CRMとは、「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」「顧客関係システム」「顧客管理システム」などを意味します。
厳密には顧客にスポットを当て、顧客との関係性を構築する(顧客ロイヤルティや顧客満足度を上げる)ことで売上を増加させることが目的です。
ですが、一般的にはマーケティングや営業活動において、顧客との関係性を管理するツール(顧客管理ツール)を指す場合が多くなっています。
具体的には、企業や顧客の連絡先・購入履歴・会社との接触の記録・関係性の状況(商談状況)の管理などを一元的に行うことが可能です。
CRMを導入することで、顧客データを一元管理し、業務を効率化・最適化できる上、蓄積されたデータを分析することで、次なる施策の一手を生み出すためのインサイトを得ることができます。
後述するSFA・MAはそれぞれ、営業・マーケティングに特化したツールです。SFA・MAはCRMと連携させることで、営業やマーケティング領域をカバーしながら、顧客との関係構築を深めることができます。
関連記事:カスタマーサクセスとは?具体的な業務や事例・おすすめツールを紹介
CRM活用が重要になっている背景
次は、近年企業がCRMを導入・活用することが重要になっている背景について解説します。
顧客ニーズの変化に対応するため
市場のニーズは時代とともに急速に変化し、それに伴って製品やサービスの陳腐化も進んでいます。
企業が新しい顧客を獲得し、維持していくためには、現代の顧客ニーズや潜在的なニーズを正確に把握し、適切に対応することが不可欠です。
CRMは、このような顧客ニーズを分析し、企業が柔軟に対応するために開発されたツールです。これにより、企業は市場での競争力を高めることができます。
顧客満足度を高め、LTVを向上させるため
企業が利益を最大化するためには、既存顧客の満足度を高め、LTV(ライフタイムバリュー)を向上させることが重要です。
新規顧客の獲得には多大なコストと時間がかかるため、既存顧客との長期的な関係性を強化することがより効果的です。
CRMは、顧客との関係を深め、継続的なビジネス機会を生み出すための強力な手段であり、LTV向上に寄与します。
関連記事:LTV(ライフタイムバリュー)とは?意味と計算方法・LTV向上に有効な営業戦略
コスト削減と業務の効率化を図るため
顧客情報の管理が煩雑化する中、手作業での管理は多くの時間と労力を要します。
CRMの導入により、顧客管理のプロセスを効率化し、人的コストを削減することができます。
日本の中小企業でも、業務の効率化を目的にCRMを導入するケースが増えており、顧客対応やデータ分析の効率化にも大きな効果を発揮しています。
これらの理由から、CRMは企業にとって不可欠なツールとして重視されており、その導入が企業の競争力を高める一助となっています。
CRMとSFA、MAとの違い
では次に、CRMとセットで使われることが多い用語「SFA」や「MA」との違いについて解説します。
CRM(顧客管理ツール)同様、SFAツールやMAツールは、いずれもBtoB企業において、導入が進んでいます。
SFA(営業支援システム)とは
「SFA」とは、「Sales Force Automation」の略称で、 企業の営業活動における情報全般をデータ化して蓄積し、分析することができるソフトウェアです。
オフィスツールの中でも、営業情報の管理に特化しており、営業情報の可視化と共有を行うことで営業の属人化を解消し、組織として効率的に営業活動が行えるようになります。
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MA(マーケティングオートメーション)とは?
MA(マーケティングオートメーション)とは、「Marketing Automation」の略称であり、見込み顧客を管理し、アプローチを自動化するマーケティングツールです。
見込み顧客に対して、適切なタイミングで必要な情報を提供することで、温度感の高いリードを営業に引き継ぐことが可能になります。
関連記事:MA(マーケティングオートメーション)とは?意味や導入メリット・おすすめのツールを紹介
CRM・MA・SFAの得意分野
CRM・MA・SFAそれぞれの特徴を踏まえて、3つの違いについてまとめます。
集客から保守・再販(カスタマーサクセス)に至るまでの工程を分解すると、CRM・MA・SFAそれぞれの対応領域は上記の画像のようになります。
MA(マーケティングオートメーション)で見込み顧客の獲得、育成~抽出を行い、商談から受注までの営業案件をSFA(営業支援ツール)で管理し、顧客との関係構築をCRM(顧客管理システム)が担うという流れです。
それぞれのツールに得意とする領域が存在し、ツール間の連携を行うことで、シームレスな営業活動が可能になります。
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CRMを導入するメリット
CRMを自社のビジネスに導入したとして、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
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1.リアルタイムでの情報共有が可能
CRMに入力された情報は、リアルタイムでチーム全体に共有されます。
これにより、常に最新のデータにアクセスでき、顧客との商談状況を即時に把握することができます。
たとえば、出先で営業担当が入力した情報をオフィスでマネージャーが確認して適切な指示出しができたり、営業担当が外出先から顧客情報を参照して商談に活かすことが可能になったりします。
2.業務効率の改善
クラウドベースのCRMはモバイルデバイスに対応しており、スマートフォンさえあれば、いつでもどこでも商談状況の報告や資料の確認が可能です。
これにより、商談の合間などに発生しがちな隙間時間を有効に活用でき、その結果、営業担当者はより本来のコア業務に集中できるようになります。
また、点在していた情報が一つに集約されることで、会議の時間や情報を検索している時間、週報や月報を作成するのにかかっている時間などが短縮され、業務効率化が図れます。
3.属人化の解消が可能
CRMを活用して顧客情報を一元管理することで、社内の連携が一層強化されます。
過去の成功事例や失敗談に基づくデータを共有することで、ミスを減らし、成約率の向上を図ることが可能です。
担当者が不在の場合でも、他のメンバーが顧客情報を参照することで、スムーズにサポートを行うことができ、トラブルの解決につながります。
関連記事:営業の属人化はなぜ起こる?4つの原因と7つの解決方法
4.データドリブンなマーケティング・営業活動が可能になる
CRMを導入することでデータドリブンなマーケティングや営業活動ができるようになります。
CRMは顧客の属性や購買履歴などのデータから次の一手を決定するため、マーケティングや営業活動を経験や勘、センスなどに頼るのではなく、データに基づく再現性を持った活動が可能になります。
データから時代の流れやニーズの変化を読み取れるので、柔軟かつスピーディなビジネスを展開も見込めます。
関連記事:データドリブンとは?マーケティング・営業で必要な理由と進め方を解説
5.顧客満足度を高めることができる
CRMを活用することで、顧客のデータを細かく分析してニーズを把握できるため、ニーズにマッチした商品開発やサービス提供ができるようになります。
結果として、顧客満足度が向上する効果も期待できるでしょう。
また、購買履歴に合わせたクーポン配布や、サービスの利用履歴に合わせたアフターサポートなど、顧客一人ひとりにパーソナライズした対応もできます。
不特定多数に向けた対応よりも、個人に合わせた対応のほうが特別感を感じられるため顧客の信頼を得やすくなるでしょう。
関連記事:顧客満足度(CS)とは?向上のポイント・具体事例とツール7選
6.収益の改善
CRM機能を持つSFAツール(SFA/CRM)であるMazrica Sales(マツリカセールス)を導入した企業では、導入から15ヶ月後に営業パーソン一人当たりの売上が中央値で39.6%改善したデータがあります。
さらに本調査では、営業組織全体で、成約率で31%、案件単価で7%の向上が見られました。
SFA/CRMを活用することで、営業の商談管理、顧客管理、行動管理が徹底され、また営業データを活用して組織改善のPDCAサイクルが回った結果、営業マン一人一人の営業生産性が向上したことを示しています。
▶︎▶︎営業・マーケの業務コスト削減につながるSFA/CRM【Mazrica Sales】とは?
CRMのデメリット
CRMの導入には多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。
1.システム導入・運用にコストがかかる
CRMシステムの導入には初期費用や運用コストがかかります。 「オンプレミス型」のCRMでは、自社サーバーへのインストールやハードウェアの購入など、初期費用が高くなる傾向があります。
一方、「クラウド型」のCRMは初期費用が発生しない製品もありますが、月額制の運用コストが必要です。
まずは無料トライアルを利用して、システムの機能や効果を確認してから、導入を検討することが重要です。
関連記事:クラウド型CRMとは?機能や選び方・おすすめツールを解説
2. 効果を実感するまでに時間がかかる
CRMを導入しても、すぐに効果が現れるわけではありません。 顧客データを基にした営業施策の効果が出るまでには時間がかかります。
CRMの運用が社内に定着し、顧客との関係が強化されるまでには、一定の期間が必要です。
そのため、継続的な顧客アプローチとともに、効果の検証や分析を行いながらプロジェクトを進めることが求められます。
3.マニュアルや業務フローの整備が必要
CRMシステムを効果的に運用するためには、操作マニュアルや業務フローの整備が欠かせません。
ツールの導入後、操作ミスやデータ入力の遅延を防ぐために、自社の運用方法に合ったマニュアルを整備する必要があります。
また、既存の営業プロセスとの整合性を保つために、業務の進め方を明確にしておくことが重要です。 ツール導入前にマニュアルや業務フローを見直すことで、スムーズな移行が可能になります。
これらのデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、CRMの機能を最大限に活用し、顧客管理の効率化を図ることができます。
CRMが解決できる3つの課題
多くの企業では、最初期の顧客管理はExcelやスプレッドシートで行っており、組織が拡大するにつれ、CRMを導入する傾向にあります。理由としては、組織の拡大とともに以下のような課題が出てくるからです。
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データが点在し一元化できていない
名刺は担当者の机の中、メールのやり取りは担当者のメールボックスの中、案件の進捗情報はExcelの日報の中。このように、顧客のデータが点在し、他のメンバーがアクセスできない場所にあると、せっかく集めた情報を全く活用することができません。
CRMを活用することで、点在する顧客情報を一つのツールの中で一元管理できます。最近では名刺を撮影するだけで顧客情報を取り込む機能や、メールやチャットと連携する機能がついたものもあります。
入力ルールがバラバラで管理ができない
顧客データの入力ルールを統一しないと、せっかく溜めたデータもうまく活用することが難しくなります。組織の人数が増えていくにつれ、入力ルールは各自でバラバラになりがちです。データをExcelやスプレッドシートで管理している方であれば、思い当たる方も多いのではないでしょうか。
CRMを活用すれば、ルールの統一や入力漏れの対策ができます。また、以前は使いづらいUIの影響でCRMも入力されづらい問題がありました。ですが、最近は現場目線を意識した使いやすいCRMを提供する企業も出てきています。
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組織の状況や課題が視覚化できない
着地見込みや、商談数の推移、見込み顧客の数などの情報は、ビジネスの状況を把握するために必要不可欠です。
CRMを使用しない場合、情報を把握するだけで多くの時間がかかってしまいます。
情報収集に時間をかけすぎていては、肝心な戦略策定や、施策の効果測定などが全て後ろ倒しになってしまい、スピーディな成長が阻まれてしまいます。
もし、あなたの組織でも上記のような課題を抱えているのであれば、CRMの導入を検討すべきでしょう。
また日本の企業では、成熟した組織でも上記のような課題を抱えていることは決して珍しくありません。あなたの組織が問題を解決することができれば、競合他社よりも大きく優位に立てることでしょう。
CRMの5つの基本機能
次にCRMシステムについて、基本的な機能を紹介します。
CRMシステムは「顧客関係システム」「顧客管理システム」の名の通り、顧客との関係管理に役立つ機能が備えられています。
主な機能として挙げられるのが、
- 顧客情報の管理機能
- 顧客分析機能
- メール配信機能
- 各種フォーム生成機能
- 外部サービスとの連携機能
の4つです。それぞれ詳しく説明します。
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①顧客情報の管理機能
顧客の性別・年齢・地域などの属性、購入履歴(購入した日付・商品・金額など)、営業活動履歴(商談履歴・対応履歴など)、お問い合わせ履歴などを、顧客に紐づいて管理します。
単に顧客のデータベースとして利用するだけでなく、「どの属性にどのタイミングでどの商品が多く購入されているのか」などの分析に役立てたり、案件の進捗状況や対応状況をチェックしてアドバイスや対応漏れへの指示が可能です。
関連記事:顧客データベースの作り方 CRMとエクセルでの顧客管理方法を解説
例えば、上記は案件管理の例です。カード形式で案件を管理することで、どのくらいの案件が、どの営業フェーズにあるのかを可視化することができます。
また滞留している案件はカードの色が変わる(青、黄、赤)ので、既存顧客のフォロー漏れ防止にもつながります。
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②顧客分析機能
CRMに蓄積された顧客情報を元に、様々な分析ができる機能です。
自社の顧客の属性や購買履歴などを分析し、顧客についての理解を深めることができます。
新規開拓のために見込み客層を分析したり、掘り起こしのために過去に取引があったものの現在は取引がない休眠顧客層を分析することも可能です。
最近では、AIによる分析・予測ができるツールもあります。
関連記事:CRM分析とは?重要な理由や代表的なデータ分析方法・ポイントを解説
③メール配信機能
顧客をセグメントし、キャンペーンや有益な情報をメールで一括配信できるだけでなく、開封率を分析することでメール開封に繋がる時間帯やタイトルなどを把握したり、購入実績と多角的に分析することにより購買に繋がる件名やキャンペーン内容を検証したりすることが可能です。
時には、顧客との関係をより深くすることを目的に、パーソナライズした内容のメールを配信することもできます。
関連記事:CRMでメールマーケティング(メルマガ配信)を効率化する方法とは?
④各種フォーム生成機能
顧客情報を取得するための資料請求フォームやセミナー申し込みフォーム、顧客の声を経営に活かすためのアンケートフォームなどを作成することができます。
各フォームから送られた内容はマスタに自動で反映されるため、分析の手間をかけることもありません。
フォームを活用したマーケティング(フォームマーケティング)についての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:フォームマーケティングとは?メリットとおすすめツール・サービス8選
⑤外部サービスとの連携機能
CRMシステムに現在使っている他のツールを連携させることで、二重入力などの手間を削減することができます。Gmailや各SNSなどと連携するツールや製品もあるので、より効率性を高めながら売上拡大が期待できるわけです。
現状使っているツールや製品がCRMと連携できるか、確認を取っておくと良いでしょう。
他にも、コールセンター業務に特化したCRMシステムや、通販業務専用のCRMシステムがあります。自社の業種・業態から必要な機能をきちんと判断し、該当する機能が搭載されているものを上手に選びましょう。
CRMを活用のコツ
CRMツールは、導入することで大きな効果が期待できますが、導入が思うように進まず失敗してしまう企業も少なくありません。
では、失敗要因を回避し、CRM/SFAツールを効果的に活用するためにはどうすればよいのでしょうか。 ここでは成功へ導くためのCRM活用方法を解説します。
1. 目標の明確化を行う
CRMは営業手法そのものを指す概念であり、単なるシステムではありません。 そのため、導入前に明確な目標を定めることが重要です。
共通のビジョンを設定し、それを実現するための戦略を構築し、具体的な業務目標に落とし込む必要があります。 特に戦略の精度を高めることで、目標達成に向けた具体的なアクションを実行しやすくなります。
2. 成果を測る指標を設定する
目標を定めたら、その進捗や成果を評価するための指標を設定しましょう。 CRMを使えば、商談内容や顧客履歴など、数値化が難しい情報も分析できます。
代表的な指標としては「成約率」や「営業案件数」などがあり、これらを正確に設定・管理することで、CRMの効果を最大限に引き出すことができます。
3,.正確な入力とスピードを意識する
CRMの強みであるデータの一元管理とリアルタイム共有を活用するには、正確で迅速なデータ入力が不可欠です。
情報を得たらすぐに入力し、全社で共有する習慣をつけることで、業務効率が向上します。
営業チームにデータ入力を継続的に促し、実践を重ねることで負担感を減らし、CRMのメリットを実感させることが効果的です。
4. データ分析と戦略への応用を図る
蓄積されたデータを分析し、それに基づく施策を実行することがCRMの真価を引き出します。 商談化率や成約率などの基本指標を算出して営業プロセスのボトルネックを特定し、改善策を講じましょう。
さらに、顧客を分類して優先順位を付ける「デシル分析」や「LTV分析」を活用することで、より精緻な営業戦略を構築できます。
関連記事:CRM分析とは?顧客分析の重要性や代表的な分析方法を解説
5. 顧客対応の最適化
CRMに蓄積された顧客データは、自社と顧客の関係性を見直すための貴重な情報です。
これを活用して過去のコミュニケーションを分析し、顧客との接点を改善することで、優良顧客の育成やLTV(顧客生涯価値)の向上を図ることが可能です。
継続的な改善を行うことで、顧客満足度の向上につなげましょう。
CRMの選び方
CRM導入にあたって、最も注意すべき点は、CRMが活用されずに放置されることです。
CRMは導入すればすぐに効果を発揮して、売上を改善する魔法のツールではありません。きちんとデータを蓄積し、活用することで効果を発揮します。
マツリカ社の調査によると、CRM/SFA導入企業の過半数が運用に課題を感じているようです。大きな原因としては「現場の入力負担」と「現場へのメリット欠如」にあります。
法人向け業務ツールの導入目的は、管理者側の業務効率化であることが多く、またツール選定や導入プロセスは管理者に委ねられることがほとんどです。
しかし、実際に日々ツールにデータを入力するのは現場の営業マンなので、彼らがツールの活用にメリットを感じないと、結局CRMは使われず、運用に失敗してしまうのです。
そのため、「現場に使われるのか?」「彼らにとってメリットがあるか?」を当然ながら導入時にチェックする必要があります。
具体的なチェックポイントとしては、下記の5つです。
-
- 自社との相性が良いか
- 直感的に操作できるシンプルなUIか
- モバイルからでも入力できるか
- 自社で使っている他ツールと連携できるか
- サポート体制が十分か
- セキュリティに問題はないか
関連記事:CRMの正しい選び方とは?導入前に確認すべき5つのポイント
自社との相性が良いか
CRMは長期的な利用を前提とするため、導入前に必要な機能を明確にし、ニーズに合った製品を選ぶことが重要です。ただし、機能が多ければ良いというわけではありません。
多機能であることは基本的な要件ですが、それ以上に、自社の課題にしっかりと対応できる強みを持った製品を選ぶことが大切です。
まずは自社の課題と解決したい項目を明確にした上で、導入すべきツールを検討するようにしましょう。
直感的に操作できるシンプルなUIか
CRMツールは、営業やマーケティング現場で日常的に使用するため、直感的で使いやすいUIが重要です。
UIが複雑だと、学習コストが高くなり、利用が定着しにくくなります。
専門的な知識を必要とせず、ユーザーが簡単に操作方法を理解し、効率的に利用できるかどうかを確認しましょう。
モバイルからでも入力できるか
商談前の確認や、商談後のレポート作成などの場合、外出先からCRMでデータ入力・確認ができると便利です。
モバイル対応が不十分だと、移動時間を活用できなかったり、帰社してから作業をする必要があったりと、ユーザーにとって非効率的になります。
モバイル対応のアプリが提供されているか、またそのアプリがどれだけ使いやすいかをチェックしましょう。
関連記事:スマホ活用で変わるSFAによる営業生産性|モバイル対応SFA10選
自社で使っている他ツールと連携できるか
既存の業務システムやツールとの連携がスムーズに行えるかどうかも重要なポイントです。
例えば、メールツールやカレンダーアプリ、会計ソフトなどと連携することで、データの一元管理が可能になり、業務の効率化が図れます。
APIの提供や他ツールとの統合機能があるか確認しましょう。
関連記事:CRMのデータ連携とは?メリットと営業・マーケ連携を円滑にする方法
サポート体制が十分か
ツールの導入後に問題が発生した際に迅速に対応してくれるサポート体制が整っているかを確認することも重要です。
サポートの品質や対応速度、提供されるサポートチャネル(電話、メール、チャットなど)について調査しましょう。
セキュリティに問題はないか
顧客情報を扱うため、CRMやSFAなどのツールのセキュリティは非常に重要です。セキュリティが不十分だと、顧客情報の漏洩リスクが高まります。
データの暗号化、アクセス制限、バックアップ機能などがしっかりと整備されているかを確認しましょう。
また、セキュリティ認証(ISO27001(ISMS)など)を取得しているかどうかもチェックポイントです。
関連記事:SFA導入でセキュリティを重視すべき理由|セキュリティ機能やおすすめSFA紹介
CRMの導入・活用事例2選
最後に、CRM/SFAを導入した企業がどのような成果を上げているのか事例を紹介します。
CRM/SFAの導入が業務効率の改善に繋がった学研スタディエの事例、コスト削減成功に繋がったSpready株式会社の事例を紹介します。
Mazrica Salesの導入事例はこちらの資料内で業界別・課題別に分けて紹介しています。合わせてご確認ください。
▶▶【業界・課題別】Mazrica Sales導入事例をチェックする
CRMで営業・顧客情報の集約が実現し効率的な営業活動が可能に|スペラネクサス株式会社
参考記事:現場の業務に寄り添う圧倒的な使いやすさで、営業・顧客情報の集約が実現。効率的な営業活動が可能に
イワキ株式会社と岩城製薬株式会社のファインケミカル事業の統合によって、2021年6月に設立された、スペラネクサス株式会社。
同社は国内外のメーカーから仕入れた医薬品の原料を製薬会社に提供する「商社機能」と、原薬や化成品の自社製造・販売、お客様の合成開発の支援などを手がける「メーカー機能」、それぞれの長所を活かしてお客様の多様なご要望に応えています。
「情報のブラックボックス化」と「顧客情報の曖昧な管理」という2つの課題を抱えていましたが、Mazrica Salesの導入から1年ほどで情報のブラックボックス化が解消され、各案件の担当者や進捗が一目で分かるようになりました.
これにより、“ここはどうなっているのか” “どうしてここで止まってしまっているの?”と、コミュニケーションが活発に行われるようになりました。
また顧客情報については、既存の名刺管理サービスにすべての名刺情報を蓄積しつつ、Mazrica Sales上で情報を最新化して管理することにすることに決めました。
現在の担当者様の情報のみが見られ、さらにコメント機能で営業情報を紐付けることもできるため、迷いなくお客様にアプローチできるようになる効果がありました。
今後は、Mazrica Salesを活用することによって、お客様が本当に求めるものを迅速かつ的確に提案し、ナレッジを共有しあって一人ひとりのパフォーマンスを高め、そして会社として的確な経営や投資の判断を行える状態を目指しています。
CRMにより情報の可視化を実現|カゴメ株式会社
参考記事:導入の目的は、売上と営業活動の相関を可視化すること。活動の正しい評価・分析が、質の高い意思決定と営業力向上に繋がる
「自然を、おいしく、楽しく。」をブランドステートメントとして掲げ、食品や飲料、調味料などの製造・販売を手がける、カゴメ株式会社。
同社では、営業活動において、一部の事業部でSFA/CRMを導入し営業管理を行なっていたが、”営業活動全体の流れが見えない”ことが課題になっていました。
営業活動全体の流れの可視化の観点では、“一覧性の高さ” が重要なポイントとしてMazrica Salesの導入を決定しました。
必要な指標を整理し直した上でMazrica Salesを導入したことで、“商談状況にまつわる過不足のないデータ” と “売上目標の達成・未達” を簡単に比較できるようになり、売上実績と活動量の相関の可視化という課題の解決に繋がりました。
今後は、Mazrica Salesによって可視化された情報をもとに、営業推進部として “どのような方針を設定すれば質の高い営業活動をサポートできるか” を考えたり、企画部門が “どのような施策を打てば無駄のない商談ができるか” を考えて打ち手を磨いたりと、質の高い意思決定に活用する予定です。
CRMにより業務効率を改善|学研スタディエ
参考記事:1年で商談件数が約1.4倍に!兼任での営業活動を支える「直感的なUI・UX」がMazrica Salesの魅力
首都圏と東北を中心に小・中・高校生を対象とした学習塾を展開する株式会社学研スタディエは、各校で教務を行うスタッフが営業活動も兼任しているため、教務と並行したスムーズな営業活動を実現したいという課題がありました。
教務のかたわらでCRM運用を定着させるために、Mazricaのシンプルで分かりやすいUI・UXに魅力を感じ導入を決定。
求める機能が十分備わっているものの、複雑すぎない点もニーズにマッチしていたようです。
結果として、生徒の対応状況や、営業活動状況がそれぞれ可視化できるようになり、業務のスリム化につながりました。
さらに、本部が問い合わせを受けてから現場に展開するまでのリードタイムも短縮できました。
塾における営業活動には、新規向けの営業だけでなく既存の塾生に向けたアップセルも含まれるため、今後はMazrica Salesをこのアップセルの管理にも活用していく予定です。
▶▶Mazrica Sales(マツリカセールス)の魅力とは?
CRMにより顧客データの一元管理、コスト削減に成功|Spready株式会社
参考記事:SFA/CRMを乗り換え、コストは半分以下&顧客情報はMazrica Salesに全て集約!
Social Capital(人の”つながり”資産)の可視化をコンセプトに、インターネットサービスの企画・開発および運営を手掛けるSpready株式会社。
同社はMazrica Sales導入からわずか数ヶ月で、顧客データを全てMazrica Salesで一元管理する体制を構築できたといいます。
「売上金額なども案件情報に登録し、売上管理もMazrica Sales内で行っています。顧客活動で得られた情報は全てMazrica Salesに入っているので、当初から意識していた『情報の透明性』については十分に担保できていると思っています。
社内で何か質問された際にも『顧客情報は全部Mazrica Salesに入ってるから、聞く前にまずはMazrica Salesを確認してみて!』って言えちゃうぐらいです。」(同社代表取締役の佐古氏)
また、Mazrica Salesの案件ボードは、営業案件をカード形式で表示することで、直感的に状況が把握できます。同社では、5枚ほどの案件ボードを作成し、『Spready』の受注前・受注後、昨年リリースした『Profiee Teams』のプロセス管理、さらには社内タスクの進捗管理などを全て同時に遂行することができているとのこと。
顧客データはMazrica Salesで十分管理できているからこそ、同社の今後の展望としてはマーケティング部門の成長に一層注力していきたいということです。
まとめ|CRMを使って顧客管理を効率化しよう
今回は特にBtoBビジネスにおいて導入が進んでいる「CRM」について、用語の定義や意味をわかりやすく解説すると共に、CRMツール導入のメリットや選び方、成功事例まで紹介しました。
ビジネスは顧客との関係構築無しには成立しません。ただし、関係構築プロセスの抜け漏れを防止し、よりビジネスにインパクトのある施策を推進する意味では、CRMツールの導入・活用も欠かせないでしょう。
CRMツールについては本記事でいくつかご紹介しましたが、中でもおすすめはMazrica Salesです。
Mazrica Salesは営業に特化した機能を併せ持つCRM/SFAです。
Mazrica Salesは「現場の定着」にもっともフォーカスしたツールであり、誰でも直感的に使いこなせる画面や現場の営業活動を効率化させる機能などに特徴があります。
多くの営業組織が抱える「営業の属人化」の問題を解消するためには、SFA/CRMの導入だけではなく、現場がSFA/CRMを使ってくれることが必要です。
そのため、Mazrica Salesは誰でも直感的に使いこなせる画面や現場の営業活動を効率化させる機能などに特徴があり、従来のSFA/CRMとは現場への定着率が圧倒的に異なります。
様々な外部サービスとの連携も可能な点もMazrica Salesの特徴の1つです。
下記よりMazrica Salesに関する資料を無料ダウンロードできます。「CRMツールを使って顧客管理を効率化したい」方はぜひご覧ください。
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