仕事を進めるうえで「タスクのスケジュール管理」は、重要な役割を占めます。
タスク管理がうまくできなければ、業務効率が下がり、ミスや遅延が発生しやすくなり、信頼を失ってしまうでしょう。
本記事ではタスクのスケジュール管理に失敗する原因と具体的な管理方法やポイントについて解説します。
この記事の内容
タスクのスケジュール管理ができない原因
タスクのスケジュール管理ができない原因は、大きく次の4つに分かれます。
小さなタスクを放置してしまう
「簡単な作業だから後でやろう」と思い、放置してしまうと、小さなタスクが積み重なり、結果的に全体の仕事に悪影響を及ぼす可能性があります。
頭の片隅にやるべきタスクが残り続けることで、集中力が低下します。新たな仕事が入るたびにストレスを感じる原因となるでしょう。
対策として、短時間で完了するタスクは、その場で片付ける意識を持つことが重要です。
例えば「2分以内で終わるタスクは、すぐに処理する」などのマイルールを作成し、守ることでスケジュールに余裕が生まれるでしょう。
仕事にどれだけの時間がかかるか把握していない
時間の見積もりが甘いと、スケジュール通りに進めることが難しくなります。
特に複数のタスクを並行して進める際には、どの作業にどれくらいの時間を割くべきかが不明瞭になりやすく、ひとつの作業に行き詰まった時点で、計画全体が崩れるリスクが高まります。
まずは、タスクごとに所要時間を見積もる習慣をつけましょう。特に、初めて取り組む作業の場合、想定の1.5倍などある程度余裕を持った見積もりがベストです。
また進捗は定期的に確認し、遅れがある場合は周囲に助けを求めたり、納期の見直しを相談したりするなどの対策が必要です。
仕事に優先順位を付けていない
本来、タスクには優先順位があるはずです。
しかし、重要度を無視し、自分のやりたい仕事や好きな仕事から始めてしまうと、結果的に優先すべき仕事が後回しとなり、プロジェクトが滞ったり問題が起きたりする可能性が高いです。
「緊急度」と「重要度」で分けるマトリックスを活用し、仕事の優先順位をつけてみましょう。
視覚化することで、今、自分が最優先で取り組むべき内容が明確になり、スムーズに業務を進めることが可能です。
担当外の仕事を引き受けすぎる
「先輩や同僚に嫌われたくない」「職場で良好な人間関係を築いておきたい」などの理由から、他人の仕事を無理に引き受け過ぎてしまうと、本来やるべき自分の仕事が進まず、スケジュール管理に問題が生じることがあります。
業務量が増え過ぎてしまい、残業や休日出勤が増えた結果、心身に負担がかかることも少なくありません。
自分のキャパシティを超える仕事は、断る勇気を持ちましょう。
無理に仕事を押し付けられそうな場合は、上司に相談し、業務量の調整を図ることが大切です。
タスクのスケジュールを管理する方法
スケジュールの適切な管理方法は、アナログからデジタルまでさまざまです。
ここでは3つの方法を紹介します。自分やチームにとって管理しやすい方法を選びましょう。
メモ帳やスケジュール帳
紙媒体を使うアナログな管理方法は、特別なスキルが不要です。
デジタルツールに慣れていない方でも、手元の文房具を使いすぐに始められます。
デジタルツールと比べると、修正や追記、共有に限界はあるものの、思い立ったらすぐに書ける点は大きなメリットです。
Excel
多くの企業で利用されているExcelは、タスクのスケジュール管理にも役立ちます。
既存のテンプレートを活用することで、簡単にタスク表を作成でき、柔軟に編集が可能です。
また、Excel Onlineであれば、自動的に同期されるため、保存ミスによるトラブルも防げます。
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タスク管理ツール
タスク管理専用のツールは、直感的な操作で効率的に管理できるものが多く、社内・チームで共有する際にも取り入れやすいでしょう。
「プロジェクトごとのタスクを共有したい」「同時進行のプロジェクトをスケジュール管理したい」「付箋感覚で簡単にツールを使いたい」など、目的や使用者のITスキルに合わせて選ぶと効果的です。
おすすめのタスク管理ツールは次の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:タスク管理ツール・ToDo管理におすすめ13選を徹底比較【2025年最新版】
タスクのスケジュールを管理するポイント
タスクのスケジュール管理は、手帳やツールに記入する前にやるべきことが複数あります。
適切に管理するために押さえておくべきポイントを手順とともに解説します。
業務を分解・細分化する
業務を漠然と捉えたままでは、適切なスケジュール管理は困難です。大量のタスクを抱えているように見えて、やる気も低下するでしょう。
タスクを細分化することで、進行状況を管理しやすくなり、達成感を得ながら業務に取り組めるメリットが生まれます。
ここでは新規顧客獲得の業務を例に、細分化のコツを紹介します。下記は、最初の細分化例です。
- アポイントをとる
- 商談用資料作成
- 商談
- クロージング
ここで、「1.アポイントをとる」に対し、さらに具体的な作業を思い浮かべます。
- アポイントメールの文章作成
- 送信先の確認
- メール送信
- メール返信(日程調整)
思いつくままに細かくタスクを書き出していきましょう。
タスクごとに必要な時間を正確に把握する
スケジュールを組む際には、タスクごとの所要時間をイメージすることが重要です。ただ、ここでの見積もりが甘いと、スケジュールが後ろ倒しになりかねません。
もちろん最初から正確な所要時間を導き出すことは困難です。
実際の作業時間を記録し、見積もりとの差を分析することで、スケジュール管理の精度が向上します。日々の記録を積み重ねることで、自分にとっての「適正な所要時間」を把握できるようになるでしょう。
スケジュールに余裕を持たせる
タスクの間に緩衝時間をつくることで、不測の事態にも柔軟な対応が可能です。
「早く仕事を終わらせたい」といった理由で、余裕のないスケジュールを組んでしまうと、予想以上に時間がかかる仕事や急な依頼への対応が難しく、全体の進捗が遅れてしまうでしょう。
緩衝時間を設けておくことで、一時中断やタスクの入れ替えなど、臨機応変な対応が可能です。予想以上に時間がかかる仕事なども、スムーズに対応できるでしょう。
スケジュールの作成方法に関しては、次の記事も参考にしてみてください。
優先順位を決める
すべてのタスクを「重要かつ緊急」「重要だが緊急ではない」など、重要度と緊急度で分類し、優先順位を明確にすることで、効率的にスケジュールを進めることができます。
優先順位が明確になれば、ひとつのタスクに集中して取り組むことができます。また、重要度の高いタスクに多くのメンバーを割り振ったり、時間をかけたりできるため、プロジェクトの成功に近づきやすくなるでしょう。
普段から仕事の全体像を把握したうえで、優先順位を考える意識を心がけることが大切です。
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まとめ
タスクのスケジュール管理が苦手な方は、原因を把握し適切な管理方法を選ぶことで、仕事の効率を大幅に改善できます。
業務の細分化や余裕を持ったスケジュール作成、優先順位の明確化などのポイントを押さえつつ、自分に合ったスケジュール管理を目指してみてください。