タスクの進捗管理はほぼ全ての社会人が行っている基礎的な業務ですが、意外と多くの課題を含んでいます。
「管理しているがスケジュール通りに進まない」「忙しくて管理が雑になってしまう」「今の管理方法が適切か分からない」など、心当たりのある方も多いのではないでしょうか?
本記事では、タスク進捗管理の重要性や、効果的な管理方法、役に立つツールについて紹介します。
この記事の内容
タスクの進捗管理とは
「タスク」とは、仕事や業務の最小単位の作業を指します。
業務はタスクの集合体であり、タスクの適切な管理はスムーズな業務進行だけでなく、事業の推進にも欠かせない要素です。
また、労働人口の減少や働き方改革の推進にともない、従業員の負荷軽減やリソースを最適化するためにも、業務効率化は重要な課題です。
業務効率化を進めるためにも、タスクの進捗管理は欠かせない要素になります。
関連記事:タスク管理が上手い人とは?スキルや方法・便利ツールを紹介
タスクの種類
タスクには大きく分けて「個人タスク」と「チームタスク」の2種類があります。
個人タスクは、個人の範囲で対応するタスクを指します。
ToDoリストなどを作成して、進捗・期日・ネクストアクションを管理し、完了したものから削除していくことで、スムーズな対応が可能となります。
チームタスクは、プロジェクトやチーム全体で対応するタスクを指します。
特徴として、全体の進捗管理はマネージャーなどが行い、実行はチームメンバーへ割り振ることが多いです。
またチームタスクは、細分化して複数人に割り振ることが多いため、スムーズに進行させるためにはメンバー間での「情報共有」がカギとなります。
進捗や状況を可視化・管理することで、ボトルネックやイレギュラーをいち早く発見し、大きなトラブルを事前に防ぐことが可能になります。
関連記事:情報共有の方法とは?社内外の営業情報共有の最適な仕組み作り
進捗管理とプロジェクト管理との違い
「タスク管理」と「プロジェクト管理」は同じようなものに感じられますが、実際は似ているようで異なるものです。
プロジェクト管理とは「タスク管理の集合」で成り立つものです。
例えば、新規事業立ち上げのプロジェクトであれば、
- 市場調査
- 営業戦略の立案
- テストマーケティング
- 検証と改善
- 本格リリース
などのタスクが発生します。
タスク管理はそれぞれの工程の進捗や状況を個別に管理する一方で、
プロジェクト管理は業務計画全体を管理・コントロールします。
つまり、タスク管理は「プロジェクト管理の一環になる」ということです。
タスクの進捗管理を行うメリット
タスクの進捗管理には多くのメリットがあり、代表的な4つを紹介します。
優先順位がわかりやすくなる
タスクの進捗管理を行う一番のメリットは「優先順位付け」ができることです。
タスクはただ対応するだけでなく優先順位の高い「やるべきこと」から対応することがとても重要です。
優先順位を誤ったまま進めてしまうと、必要なタイミングで必要なタスクが完了しておらず、場合によっては業務・プロジェクト全体の遅れにも繋がりかねません。
タスクの抜け漏れが防げる
タスクを管理するためには、まずプロジェクト全体の作業を洗い出す必要があります。
作業を洗い出すことが、プロジェクト完了に必要な要素を全て可視化することになるため、タスクの漏れを防ぐことができます。
さらにタスク全体を洗い出して可視化することが、プロジェクトの全体像をチームメンバー全員が把握することにも繋がります。
全体像が把握できていれば、もし割り当てを見逃しているタスクがあっても、メンバー全員ですぐに気づくことができます。
トラブルを未然に防ぐためにも、まずはプロジェクト全体でタスクの洗い出しが重要になります。
進捗状況が共有される
タスクの進捗管理には、情報共有の側面も含まれています。
全体の進捗状況が可視化されることで、どのタスクが遅れているのかをいち早く把握することで、プロジェクトや納品に遅れがあるなら、リカバリーの先手を打つことも可能です。
またタスクの遅れが発生している場合、そのタスクがプロジェクト全体のボトルネックになる可能性を見つけることも可能です。
例えば、新規事業を立ち上げる際、営業リストの作成が毎回遅れるならば、プロジェクト全体として「リストの作成」がボトルネックになりやすいことを仮説立てすることが可能です。
適切なリソース配分が可能になる
優先順位を付けたり、実際にタスクを進める中で、時には「やらなくてよいこと」も出てきます。
チームのリソースや人員には限りがあるため、プロジェクトを進める中では「やらないこと」の判断も非常に重要となります。
やらなくてよいことへのリソースを減らし、やるべきタスクにリソースを投じることで、タスクやプロジェクト全体のスピードとクオリティを高めることが可能になります。
タスクの進捗管理を行う手順
タスクの進捗管理を行う手順について、4つのステップで解説します。
タスクを洗い出して細分化する
まずはプロジェクトに着手する前にタスクの洗い出しをおこないます。
プロジェクトの開始から完了までの工程を書き出して、その中でやるべきことをタスクとしてリストアップします。
またリストアップをおこなう際、タスクはできるだけ細分化することが重要です。
タスクが大きい状態では、具体的にどういうアクションを取ればよいのかわからず、対応のスピードや方向性がズレてしまうことにも繋がります。
例えば「営業リストを作成する」というタスクでは、具体的にまず何をすれば良いか分からないため、下記のように細分化ができます。
- リストを格納するスプレッドシートを作成する
- リストが集めやすそうなリストソースを選定する
- 条件に合わせてリスト情報を収集する
- 不足情報がないか確認・修正を行う
タスクに優先順位をつける
メリットでも記載した通り、洗い出したタスクはただ対応するだけでなく、優先順位を付けることが大切です。
優先順位付けを誤ると、リソースが適切に配分されず、時にはプロジェクト全体の遅れにも繋がります。
優先順位の判断は主に「重要性」と「緊急性」の2点で判断が可能です。
重要性が高く、緊急性も高いタスクは最優先に設定し、
重要性が低く、緊急性も低いタスクは優先度を下げる、
またはそもそも取り組まないなどの判断をすると良いです。
また、優先順位を付ける際は、所要時間も加味することがオススメです。
すぐに完了できるタスクは優先して対応することで、後々の抜け漏れを防ぐことにも繋がります。
スケジュールを決める
リストアップしたタスクに優先順位を付けられたら、スケジュールの設定が必要になります。
プロジェクト全体の完了から逆算して、間に合うように各タスクの期日を設定します。
あわせて、タスクの完了期限だけでなく、進捗確認のスケジュールまで設定することも重要です。
タスクが遅れてからリカバリーするのではなく、遅れそうであることを早く把握することで、未然に遅延やトラブルを防ぐことができます。
また、どんなに準備をしてもタスクの遅れが発生することはあります。
余裕を持たせたスケジュールを設定することで、不測の事態に備えることも重要になります。
関連記事:営業のスケジュール管理・カレンダーツール/アプリおすすめ11選!
進捗管理を行う
スケジュール設定が完了したら、実際にタスクを進行していきます。
また設定した進捗確認のスケジュールに沿って、定期的に進捗確認も実施します。
進捗管理で重要になるのは「次の具体的なアクション」まで落とし込まれていることです。
現在の進捗が順調であったからといって、今後も問題なく進むとは限らないため、次の具体的なアクションまで落とし込むことで、見落としているタスクやリスクに気がつくことに繋がります。
関連記事:営業の進捗管理の方法とは?7つの管理項目と無料テンプレート
タスクの進捗管理に役立つフレームワーク
タスクの進捗管理に決まった方法・形式はありませんが、よく使われるフレームワークがあります。
代表的なフレームワークを3つ紹介します。
ガントチャート
ガントチャートとは「各アクションと期日をまとめた表」を活用するフレームワークです。
ガントチャートはExcelやスプレッドシートで作成可能で、視認性やメンテナンス性が良いため多くの人が使っています。
関連記事:営業アクションプランの書き方とは?目標達成の道筋の立て方
WBS
WBSとは「Work Breakdown Structure」の略で、作業分解構造図とも呼ばれます。
一般的なWBSは、プロジェクト全体のタスクを「階層構造」で整理します。
階層化させることでタスクの前後関係がわかりやすく整理されるため、タスクの洗い出し漏れを防ぐことに有効です。
カンバン方式
カンバン方式とはタスクを「フェーズ」や「状況」に分けて管理する手法です。
タスクの進捗管理と言われると、カンバン方式を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
例えば、下記のフェーズを設定して更新することでタスクの進捗を管理します。
- 計画中
- 未着手
- 進行中
- 完了
フレームワークとしてシンプルであり、いま取り組むべきタスクが一目でわかるため、管理がしやすい特徴があります。
他のフレームワークについては、以下の記事で詳しく紹介しております。ぜひご覧ください。
関連記事:
タスクの進捗管理の方法
フレームワークだけでなく、実際の管理方法にも種類があります。
紙媒体を用いた進捗管理
ノートや付箋など、紙媒体を用いたタスクの進捗管理は、紙とペンさえあればすぐに実施できるため手軽に取り組めます。
アナログな方法ではあるものの、手書きのため記憶に残りやすく、抜け漏れを防ぎやすい効果もあります。
紙媒体での管理の特徴が手軽に取り組める一方、共有やチームでの進捗管理には向いていません。
個人タスクや工程が短いタスクは、管理自体が重いタスクになることもあるので、紙媒体を活用して手軽に管理することで、スムーズな業務進行が可能です。
デジタルツールを用いた進捗管理
パソコンやスマホ上でデジタルツールを用いることで、効率的な進捗管理が可能です。
昨今では認知度も高まっており、Web広告で見かけたり、実際の業務ですでに使われている方も多いのではないでしょうか。
デジタルツールの特徴は、タスクの可視化と共有が手軽に実施できます。
ツールにアクセスすればチーム全体で進捗確認が可能なため、誰でも状況を把握することができます。
またパソコンやスマホがあればどこでもアクセスが可能なため、リモートワークなど様々な働き方でも対応が可能です。
ツール内でコミュニケーションや情報共有、進捗確認が取れれば、業務効率化にもつながります。
他にもタスク管理のワークフローがあれば、共有することで業務管理の属人化を防ぐこともできます。
デジタルツールは機能も価格もさまざまですので、自社の状況や課題にあったものを選び、時には入れ替えることで最適なツールを選ぶことが必要です。
▶︎▶︎【タスクの可視化】劇的に営業効率が変わる!SFA/CRM「Mazrica Sales」
おすすめのタスク進捗管理ツール4選
タスクの進捗管理に使えるデジタルツールは、有料から無料まで幅広く、機能も特徴も様々なツールが数多くあります。
具体的にどんなツールがあるのか、厳選した中からオススメ4選を紹介いたします。
関連記事:タスク管理ツール・ToDo管理におすすめ13選を徹底比較【2024年最新版】
Trello
Trelloは全世界で2,000万人以上のユーザー数を抱えるサービスであり、タスク管理ツールとして最も多くのユーザーに使われているとも言われています。
一番の特徴は、多くの機能を無料で使えることです。
シンプルで非常に使いやすいインターフェースであり、拡張機能を使うことでGoogle Chromeとの連携も可能です。
各タスクはカンバン方式で管理でき「作業中」「完了」などリストごとにタスクカードを動かすことで進捗管理ができます。
製品ページ:https://trello.com/ja
Asana
Asanaでは、さまざまなレイアウトでの進捗管理が可能です。
・ボードタイプ
タスクをカンバン方式で管理できるレイアウトが「ボードタイプ」です。
タスクのカードを作成し、設定したフェーズにカードを移動させることで、進捗を管理します。
フェーズ変更も、カードをドラッグ&ドロップするだけなので、シンプルかつ直感的な進捗管理が可能になります。
・リストタイプ
WBSでのタスク管理に有効なレイアウトです。
大きなタスクを設定し、紐づく小さなタスクを設定することで、階層構造でのタスク管理が可能となります。
またリストをフォーマット化させる機能もあるので、例えば案件発生から納品までのフォーマットを作成することで、タスクの抜け漏れを防ぐことも可能です。
他にも、タイムライン機能を用いることでガントチャートでのタスク管理も可能であり、うまく使いこなせばあらゆる方法でのタスク管理が実施できます。
15名までは無料版で共有できるので、無料で始められる管理ツールとしてオススメです。
製品ページ:https://asana.com/ja
Jooto
Jootoは、カードでタスクを管理するカンバン方式のタスク管理ツールです。
ドラッグ&ドロップのみの操作で管理が可能で、進捗が直感的に見えるガントチャート機能もあります。
自分が担当するタスクのみを管理することができる上に、プロジェクトを横断してタスクが可視化できるため、他の担当者のタスクをフォローすることもできます。
プロジェクトの全体の進捗も確認できます。
製品ページ:https://www.jooto.com/
Backlog
Backlogでは、進捗状況を可視化するために、グラフやチャートなどを用いるツールであり、分析にも繋げることができます。
担当者や部門ごとの作業内容や完了日を管理することで、プロジェクト全体の進行管理も効率的に行えます。
また、例えばシステム開発では複数のエンジニアが携わるため、いつ誰がどんな変更を実行したのか、が分かりにくくトラブルに繋がることもあります。
Backlogでは、SVN と Git を使ってチームのソースコードを管理し、ファイルの変更履歴を確認することも可能です。
製品ページ:https://backlog.com/ja/
営業のタスク管理に役立つMazrica Sales
営業は社外の方と関わる機会も多く、突発的な業務が発生しやすい部門です。
タスクが予定通りに進まず、遅れも発生しやすい営業のタスク管理では、進捗の把握だけでなく、遅れた場合のリカバリーも重要になります。
Mazrica Salesでは、タスク全体がツール内で一元管理&見える化ができるため、営業組織全体のタスク管理にオススメです。
また誰でもリアルタイムで情報の入力・更新ができるため、誰かのタスクが遅れた場合、いち早く状況の共有・把握が可能であり、チームメンバーのタスク進捗やリソースと照らし合わせてフォローに入ることも可能です。
個人ではうまく進まずにつまずいていたタスク管理の課題も、メンガーがフォローできる体制を整えることで、チーム全体の成果や生産性を上げることに繋がります。
Mazrica Salesのできることや強みは下記ページで紹介してますので、概要を知りたい方はぜひ一度ご覧ください。
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▶︎Mazrica Sales主要機能ページはこちら
まとめ
タスクの進捗管理は、事業やビジネスの根底であり、誰もが避けて通れない業務の一つです。
一見簡単そうですが、適切な管理が行われていないと、思わぬトラブルを招きかねません。
スムーズな業務やプロジェクト進行を進めるためにも、自社にあった管理方法を見定めて、ツールやフローチャートをうまく活用しましょう。
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