こんにちは!マツリカで営業を担当している西村です。
今回は、営業パーソンの育成方法を具体的に5つ紹介します。

営業の方は営業現場での仕事から、突然部下のマネジメントを任されることも多いかと思います。

「昇進してマネージャーになったけれど、具体的に何をすればいいの?」
「営業パーソンの成果に直結するマネジメント方法ってあるの?」

上記のような課題を感じている皆さんは、まずこの記事で紹介する5つの方法を試してみましょう!

1. 各営業パーソンの案件のフェーズ進捗率を分析し、仮説を立てる

営業には会社や商品ごとに基本的な流れがあります。
例えば、<お客様からの問い合わせ→アポイント取得→プレゼン→提案→見積提出→クロージング→受注>が一般的な流れです。
そして、各段階のことをフェーズと言います。

自社の営業において、「案件の何割は次のフェーズへ進むか?」「次のフェーズへ進むにはどれくらいかかるか?」「売上目標に対して、どのフェーズがネックになっているのか?」を分析しましょう。

そして、分析の際は必ず各営業パーソンのデータを見ましょう。
なぜなら、それぞれの性格や気質が違うのと同様に、営業活動上の強み弱みは人によって全く違うからです。

例えば、初回のアポイント取得から提案への進捗率は高いけれど、見積提出への進捗率が低い場合、商材の価値をうまく伝えられていないかもしれません。

また、クロージングまでの進捗率は高いけれど受注率が低い場合は、最後のひと押しが苦手なのかもしれません。

ここで一つ注意していただきたいのは、データからの推測はあくまでも仮説であり、検証する必要があります。
フェーズ進捗率の分析では、結果に対してなるべく複数の仮説を立ててみましょう。
一つの仮説で進めてしまうと、他の要因を見逃す可能性があるため、複数の仮説を立て、検証する必要があります。

2. 営業活動のデータをより細かく分析し、仮説を検証する

1では、社内のデータを見て仮説を立てました。
「Aさんの営業活動において、提案から見積への進捗率の低さがネックになっている」という大まかな分析と「だから、Aさんは商材の価値をうまく伝えられていないのかもしれない」といった仮説です。

次のステップは仮説の検証です。
仮説を検証するためには、まず各営業パーソンの活動をより細かく分析する必要があります。

営業活動の種類や定義は組織によって異なりますのであくまで目安ですが、下記のような、定量的に把握が可能な項目を分析すると良いでしょう。

  • お礼のメールと電話(そのタイミング)
  • アポ取りメールと電話(そのタイミング)
  • 実施したプレゼンテーション数
  • 提案数
  • 見積提出数
  • 受注数

このデータを1のフェーズ進捗率と照らし合わせ、仮説を検証しましょう。
例えば、Aさんの提案数がプレゼン数に比べ圧倒的に少ないとわかれば、先ほど立てた仮説(Aさんは商材の価値をうまく伝えられていない)の正確さを測る指標になるからです。

3. 営業現場のトークを分析する

1と2によって「デモプレゼンテーションからクロージングへの進捗率が低い」「提案数がプレゼン数に比べ圧倒的に少ない」「だから、Aさんは商材の価値をうまく伝えられていないのかもしれない」という仮説が正しそうだという事がわかりました。
データで判明するのは問題の所在だけです。
状況を改善する手立てを考えるためには、営業現場の活動を実際に見る必要があります。

そのためには問題があるフェーズの営業トークを聞いて分析することをおすすめします。

分析するには基本的に2つの方法があります。

  1. 営業現場で直接聞く
  2. 営業パーソンに録音しておいてもらい、後から聞く

個人的には、後者をおすすめします。
というのも、その場でマネージャーが聞いていると営業パーソンが緊張してしまい、行動がいつもと異なってしまう可能性が高いからです。
これでは正確な分析はできません。
録音であればスケジュールを調整する必要もなく、お互いに楽です。

また、この段階での分析は定性的なものになるので、できればマネージャー側は複数人で分析をするようにしましょう。
複数人の視点から営業パーソンの長所や短所を分析する事で、評価が人の相性に左右されず公平になり、効率的に改善策も練ることができます。

4. 長所や短所を本人に直接聞く

営業方法でどこがネックなのか、一番理解しているのは本人です。
各営業パーソンと話すことで、今後どのような指導が必要なのか、営業パーソンもマネージャーも共通の認識を持てます。

ただ、自分の長所や短所をうまく把握できていない人もいるかもしれません。
その場合は1〜3で分析したデータから立てた仮説を伝え、本人に気づきを与えることをおすすめします。

営業パーソン本人から自分の長所や短所を聞き出すことができたら、この機会に、マンツーマンのミーティングのアジェンダも作っておきましょう。

5. 営業パーソンと継続的にマンツーマンミーティングをする

4まで行うと営業パーソンの改善すべき点が具体的に見えてきます。
ここからが営業パーソン育成の本番です。

営業パーソンの改善点については営業パーソンもマネージャーも共通の認識を持っているはずですから、アジェンダの作成までは協力して行い、マンツーマンミーティングの準備は営業パーソンに任せましょう。

マンツーマンミーティングはマネージャーのためではなく、営業パーソン自身のために行うものです。
手取り足取り全てを導く必要はありません。
大切なのは「やらされている感」のある指導を行うことではなく、能動的に成長志向を持ってもらうことです。

ミーティングを効率的にするには下記の方法をおすすめします。

1. 少なくとも1時間使いましょう。

30分以下の短いミーティングだと課題を解決する時間がない可能性が高いですし、あまり時間を使いたくないと思われてしまうかもしれません。
忙しくても、マネージャーの本分たるマネジメントにきちんと時間を取るようにしましょう。

2. ミーティングが終わる前に、次のミーティング予定をカレンダーに入れるようにしましょう。

多忙な営業パーソンとマネージャーですから、前もって複数の日程候補を決めておくとスムーズに進みます。

3. ミーティングの回数は各営業パーソンのスキルや改善見込みに合わせましょう。

仕事のデキる人なら1ヶ月に1回で足りるかもしれませんが、新人営業パーソンなら毎週ミーティングをする必要があるかもしれません。

まとめ

今回は、営業パーソンの育成方法を具体的に5つ紹介しました。

  1. 各営業パーソンの案件のフェーズ進捗率を分析し、仮説を立てる
  2. 営業活動のデータをより細かく分析し、仮説を検証する
  3. 営業現場のトークを分析する
  4. 長所や短所を本人に直接聞く
  5. 営業パーソンと継続的にマンツーマンミーティングをする

冒頭の「昇進してマネージャーになったけれど、具体的に何をすればいいの?」「営業パーソンの成果に直結するマネジメント方法ってあるの?」という悩みを抱えていたマネージャーは、ぜひこの育成方法を1から順に実施してみてください。

マンツーマンのミーティングの際は、各営業パーソンに合わせた内容にしましょうとお伝えしました。
加えて、余裕のあるマネージャーは、接し方も各営業パーソンに合わせて変えてみるとよいでしょう。

「褒めて伸びるタイプ」「背中を押すことで伸びるタイプ」「話し合いを重ねる事で徐々に才能が開花するタイプ」など、各営業パーソンにぴったりの指導法が見つかれば、きっとお互いに気持ちよく仕事ができますよ!

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