顧客から注文を受けた際、受注内容を記録したり、在庫から出荷したりする業務が発生します。
このような受注に関わる業務を受注管理と言いますが、出荷できなかった分の数量を「受注残」と言います。

受注残を適切に管理できていないと、納品できなかったり納品日に間に合わなかったりするトラブルが発生してしまい、営業担当者が販売の機会を損失してしまうことも。

本記事では受注残管理の意味・必要性に加えて、受注残を適切に管理できる受注管理システムをいくつかご紹介します!

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受注残とは

受注残とは、「取引先や顧客から注文を受けた商品やサービスのうち、まだ納品(出荷)していない分の数量や金額」のことです。
受注残は「バックログ」とも言われます。

つまり、受注残が存在することは、「未納品のため、そのぶんの売上金額はまだ出ていない」ことになります。

<具体例>
取引先から商品を10個受注しましたが、在庫が5個しかなく先に5個納品したとします。
そうすると、納品時点での受注残は5個になりますね。
その後、商品を手配して残りの5個を取引先に納品できた時点で、受注残は0となります。

このように受注残を管理することを「受注残管理」と言い、販売管理プロセスの中のフェーズのひとつになっています。

販売管理の業務フロー

そもそも「受注残」は、販売管理のフローの中に組み込まれている「受注管理」の中のフェーズのひとつですが、販売管理のフローを改めて理解しておきましょう。

販売管理は「見積管理→受注管理→出荷管理(出荷指示、出荷処理)→売上・請求管理」と分かれており、業界や業種によっては「在庫管理」「仕入れ管理」などの業務の必要も出てきます。
このうちの「受注管理」のフェーズでは、納期や数量などを顧客から注文を受けて製造ラインにオーダーし、商品が完成して出荷されるまで管理されますが、ここで受注残の管理業務も発生するのです。

販売管理については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:販売管理とは?基本や目的・販売管理システム7選

受注残を理解する際に知っておくべき用語

受注残に関連する用語を3つ紹介します。

受注高

受注高とは、取引先や顧客から注文を受けた金額です。
受注した時点ですぐに納品できれば受注高=売上高となるのですが、在庫切れや工数がかかる案件の場合はすぐに納品できないため、受注高はすぐに売上高として計上することはできません。

また、仕入れ値や工数などの変動により最終的な価格が変わる場合、受注高がそのまま売上高とならないことも。

つまり、受注高=受注した時点での金額=将来的に入ってくる金額となり、売上高=売り上げた金額=すでに手元に入ってきた金額となります。

受注残高

受注高から売上高を引いた金額を、受注残高と言います。
つまり、受注した金額のうち、まだ売上として計上できていない金額を引いた残高が受注残高となります。

検収

検収とは、発注した取引先が、発注内容と相違なく納品されたかどうかを確認して正式に受け入れる作業のことを言います。
顧客側で検収が済んでから売上として計上する場合、「納品日」と「検収日」が異なりますよね。
このようなケースでは、「受注残」は納品日でなくなるのですが、「検収残」という基準が発生します。
受注残を検収まで含めるかどうかで、受注残の管理方法が変わってくるでしょう。

受注残を管理する必要性とメリット

受注残とは|受注管理システム14選 | Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. | 2

取引先や顧客からオーダーされた商品が出荷されるまで受注数を管理することを受注残管理と言いますが、受注残管理をしなければトラブルを招いてしまいます。

例えば、在庫が10個ある時にA社から15個受注したと仮定してみましょう。
A社には残り5個も納品しなければいけないため、5個の追加製造を依頼しなければいけませんよね。
この時点で「15個の受注残がある」と管理しておかなければいけないのですが、この受注残管理ができていないとどうなるでしょう。
残り5個が出来上がるまでに他の担当者がB社から10個のオーダーを受けた場合、在庫としてあった10個をすぐにB社に納品してしまったら、A社に納品する15個のうち10個がなくなってしまいます。

このように、受注残管理ができていないと、本来は在庫がないのに出荷してしまったり、納品予定日に間に合わなかったりするなどのトラブルを引き起こしてしまうのです。

受注管理システムを導入するメリット

上記のような受注残管理をはじめとする受注に関わる管理業務を、紙の台帳へ記入したりExcelへ手入力したりして管理していると、計算ミスや転記ミスなどのトラブルに繋がりやすくなってしまいます。

そのようなミスや入力漏れなどをなくすためにも、煩雑な受注管理業務でITシステムを導入する企業が増えてきています。
受注管理システムを導入することで、複雑な計算や確認、手続きや指示などが自動化され、正確なデータを最小限のリソースで管理することが可能になるのです。

また、製造部門や開発部門、事務などとの連携もスムーズにいくようになり、納品までの時間も短縮されることで、受注数を増やせたり顧客満足度が向上したりするメリットも得られます。

システムの活用例

例えばSFA(営業支援システム)の売上の見込みのレポートでは、入力された契約予定日と金額に基づいて、月次や年次の見込み金額をグラフ化することができます。

関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方から成功事例まで解説

【2024年最新】SFA(営業支援)ツールおすすめ比較10選|CRM・MAとの違いも解説

このレポートを活用し、今月の受注見込み・実績の情報を管理することで、来月以降の受注残を適切に確認できます。
(画像は「Mazrica Sales」の売上予測レポート)

「現場の定着」にもっともフォーカスした営業支援ツール「Mazrica Sales」の資料はこちら

受注残管理を適切に行うための前提条件

受注残管理(受注管理)は「受注した」ときが起点となります。そのため、受注残管理(受注管理)を適切に行うためには、前提として「受注するまで」の工程について正しく管理されている必要があります。

受注残管理を適切に行うための前提条件
条件①:各営業担当の案件(商談)情報が、適切にステータス管理されていること
条件②:営業チーム全体の受注見込み/実績の情報が、リアルタイムに可視化/共有されていること
条件③:条件①②を実現するために、ITに疎い営業担当でも簡単に使えるUI/UXのシステムを活用すること

クラウド営業支援ツール「Mazrica Sales」を例に、受注までのプロセスを可視化し、チームで共有する方法を見てみましょう。

「現場の定着」にもっともフォーカスした営業支援ツール「Mazrica Sales 」の資料はこちら

営業担当がExcelや紙で案件管理していたり、複雑な画面設計のSFA(営業支援ツール)を使っていたりする場合に、上記の条件を満たしていないため、受注残管理でトラブルが発生することが多いようです。

受注残管理(販売管理)にお困りの方は、一度自社の営業組織が使っているツールを見直してみるのもいいでしょう。

受注管理システムおすすめ14選

受注残とは|受注管理システム14選 | Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. | 3

受注管理システムの基本的な機能は、顧客ごとの受注状況を管理して出荷システムへと通知することです。
ただ単に受注内容を管理するだけでなく、在庫数や入金されているかどうかも併せて管理する必要があるため、在庫状況や入金状況も一括で管理できるツールや連携できるツールが便利ですね。

また、顧客の詳細な情報や過去の注文履歴などと併せて受注状況を管理することで、アップセルやクロスセルの提案をすることもできるので、CRMシステムのような機能があったりCRMと連携できたりするツールもおすすめです。

関連記事:CRMとは?導入メリット・機能や選び方とツールも紹介

それでは、受注管理システムとして活用できるツールを14選ご紹介します!

1.Mazrica Sales(マツリカセールス)


5_フッター上部の画像 SFAとして営業力の底上げに寄与してくれるMazrica Salesですが、受注から納品までの社内フローをスムーズにしてくれる活用方法もできます。

例えば、案件ボードでは案件ごとの詳細な履歴を把握することができるため、受注までに営業担当者と顧客でどのようなやり取りをしてどんな内容で決まったのかなどを共有することが可能。
システム開発などの大きな案件のときでも、詳細な履歴が分かっていると他の部署との連携がスムーズにいって効率的に納品まで進めることができるのです。

また、案件データを数値で見ることができるファネル分析レポートを活用すると、担当者、商品、フェーズごとの受注率も把握でき、自社のボトルネックを発見することもできます。

関連記事:Mazrica Salesの機能紹介!営業支援の効果と活用方法を解説

https://product-senses.mazrica.com/

下記ページに強みや、できることをまとめておりますので、Mazrica Salesについて概要を知りたい方はぜひご覧ください。

▶︎Mazrica Sales製品ページはこちら
▶︎Mazrica Sales主要機能ページはこちら

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2.connect(コネクト)

connect
受注管理だけでなく、見積管理や出荷管理までをワンストップで行うことができる受注管理システムが「connect」です。
取引先別に注文ページを作成できるため、リアルタイムで受注から出荷までの状況を共有することができます。

4つのプランを用意しており、すべて初期費用無料で、月間の受注回数によりプランを選択できるのも嬉しいポイント。
スマホやタブレットにも対応しているので、少人数で対応しているスタートアップ企業や、外出先や倉庫にいる間に対応できるのも魅力です。
【URL】https://conct.jp/supplier

3.Odoo

Odoo
受注から出荷までの販売管理業務を包括的にフォローしてくれるのが「Odoo」。
多通貨・多言語をサポートしており、全世界で利用されている受注管理・販売管理システムです。
標準搭載の45機能のほかに、自社にとって必要な機能も追加していくことができるため、自社に合ったシステムを構築することができます。
【URL】https://www.quartile.co/page/sales

4.COREC(コレック)

COREC
「COREC」は、BtoB間での受発注業務をスムーズにしてくれるクラウド型受発注管理システムです。
オリジナルの注文フォームを作成でき、フォームから注文を受けて、受注データを基にして出荷作業をしてから出荷処理をワンクリックで操作することができます。
注文フォームは取引先ごとに変えることができるため、商品や単価を変更して送ることも可能。
ビジネスプラン(2,980円/月)のほか無料プランもあるため、ミニマムで始めることができるのも嬉しいですね。
【URL】https://corec.jp/

5.GoQSystem(ゴクーシステム)

GoQSystem
実際に通販店舗を運営している会社が開発した「GoQSystem」は、ECサイトにおすすめのクラウド型受注管理システムです。
受注管理だけでなく、売上管理、収支管理、在庫管理、物流管理などの通販業務をワンストップで管理可能。
管理業務の数によって月額の利用料金が変動するため、シンプルで分かりやすい料金体系になっています。
楽天、Amazon、ヤフオクなどのECモールに対応しているため、複数のECモールを活用している通販会社にとって非常に便利なツールになるでしょう。
【URL】https://goqsystem.com/

6.CROSS MALL(クロスモール)

CROSS MALL
複数のネットショップやECモールで展開している企業にとって便利なのが「CROSS MALL」です。
受注管理・在庫管理・商品登録・仕入れ管理などのネットショップ運営に関わるさまざまな業務を自動化できるため、格段に効率化されます。
複数のECモールをひとつのインターフェースで管理できるだけでなく、各モールの仕様変更にスピーディーに対応できたり、実店舗とネットショップの連動ができたりする点も、このツールの強みです。
導入時には専任のサポートがついてくれるため、初めてシステムを導入する際にも安心。
【URL】https://cross-mall.jp/

7.ネクストエンジン

ネクストエンジン
現役のネットショップ運営会社が開発した「ネクストエンジン」は、多くのモールやカートに対応したECショップ向けの受発注管理システムです。
受付から入金、納品書の印刷、出荷などの受注ステータスごとに案件を管理できるため、対応漏れやミスを防ぎます。
また、在庫管理や商品登録、発注管理や倉庫連携などの機能も充実しており、ECショップの運営が捗りますよ。
【URL】https://next-engine.net/

8.TEMPOSTAR(テンポスター)

TEMPOSTAR
複数のネットショップを一元管理することができる「TEMPOSTAR」では、各ECモールからの受注状況の把握や各種メール配信、送り状発行などがひとつのインターフェースだけで完了することができます。
また、複数のECモールでショップを運営していると在庫管理も煩雑になりますが、複数のショップでの在庫管理も一元的に管理可能。
在庫調整などの時間も削減することができます。
【URL】https://commerce-star.com/tempostar/

9.アシスト店長

アシスト店長
「アシスト店長」はECモール向けの受注管理システムですが、CRM機能も搭載されているため、顧客ごとに購買履歴や対応履歴も把握することができるツールです。
顧客データに基づいてメール配信をしたりセグメント分析をしたりすることにより、顧客満足度を向上させてリピーターを増やすことにも繋がります。
もちろん受注管理システムとしても充実しており、受注ステータスごとに注文を管理したり、在庫と連携させて発送したり、多彩な機能を利用することができます。
【URL】https://assist-tencho.com/

10.タテンポガイド ネクスト

タテンポガイド ネクスト
受注管理、商品管理、在庫管理、顧客管理などの9つの業務管理機能を使うことができ、複数ECモールに対応しているのが「タテンポガイド ネクスト」です。
受注データを基にして在庫や入金などを確認することができるため、複雑なネットショップ運営もスムーズにいきます。
モール別に注文書・見積書・納品書を作成したり、受注のキャンセルをしたりするのも、各サイトにログインせずに実行できます。
【URL】https://tatempo.guide/

11.通販する蔵

通販する蔵
「通販する蔵」では、自社ネットショップや複数モールの受注情報を一元管理し、在庫や商品のデータと同期するため受注残の管理もスムーズ。
受注管理、在庫管理、商品管理のECショップ運営に欠かせない業務を、シンプルで分かりやすい管理画面で一元管理することができます。
導入サポートや導入後の質問・相談にも専任の担当者がついてくれるので安心。
【URL】https://www.suruzo.biz/

12.助ネコ

助ネコ

分かりやすいインターフェースで使い勝手のいい「助ネコ」は、シンプルながらも自社に合わせた受注管理ができるツールです。
自動チェック、フォローメール送信、運送会社・決済会社・倉庫とのデータ連携などの便利な機能も充実。
スタッフごとの処理履歴も管理できるため、クレームなどにもスピーディーに対応できます。
受注管理Liteプランは月額2,000円で利用できるため、小規模な運営にも最適です。
【URL】https://www.sukeneko.com/order/feature.html

13.ネクストSFA

ネクストSFA
クラウド型営業支援ツール「ネクストSFA」には受注管理機能が搭載されています。
受注リストや対応履歴で、受注した案件の進捗状況や契約後のフォロー状況も一目瞭然。
受注前の提案段階から受注後までが一元管理できるため、顧客とのよりよい関係構築にも繋がります。
【URL】https://next-sfa.jp/function/orders/

14.kintone(キントーン)

kintone
自社に必要なビジネスアプリケーションを自由に選択してオリジナルのビジネスプラットフォームを作ることができる「kintone」。
使い方次第では、受発注管理システムとしても活用することができるのです。
受注、請求管理が自動化され、進捗状況の管理や協力会社とのやり取りも一元管理。
リアルタイムでデータを集計できるため、分析のための時間もかかりません。
【URL】https://kintone.cybozu.co.jp/purpose/ordering.html

関連記事:kintoneは使えない?評判や口コミ・導入の向き不向きを紹介

終わりに

企業と顧客のスムーズな取引のために欠かせない受注残管理。
受注管理システムを活用することで受注残管理をしっかりと行い、受注管理業務を自動化して円滑に進めましょう。
受注管理業務にMazrica Salesを役立てるためのアドバイスもさせていただくので、営業活動と受注管理を併せて管理したい方はぜひご相談ください!

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