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営業成績を思うように伸ばせない部下に対して「気合いと根性、足で稼げ」という昔から変わらぬ指導をしていませんか?

現代はモノが売れない時代です。

リーダーは時代の変化を感じてもらうと共に営業のやり方を「チームとしての仕事である」と改める必要があります。

今回は以下、5つの視点から営業組織を改革するためのポイントをご紹介したいと思います。

営業組織を作るのはリーダーの責任である

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かつて営業で優秀な成績を収めていた営業部長や役員の中には、自分たちが若いころと同じ感覚で「俺のやり方でやれ」と言ったり、「机に座っていないで、とにかく外を回れ」と若手に発破をかけてみたりすることが少なくないようです。

日本が成長期だった頃は、モノを作るだけで自然と売れる時代でした。

「とにかく外を回る」ことで訪問件数さえ増やせば、営業目標を達成する事は現代ほど難しくはありませんでした。

しかし、現在は低成長の時代です。

外を回れば必ずしも結果に繋がるとは限りません。

しかし、現代においても訪問件数が少ないから「もっとお客様を回れ」と数だけを指示するリーダーも珍しくありません。

「俺のやり方」は時代の変化に応じて通用しなくなっているということを認識しなくてはなりません。

例えば、昔は世に無かったスマートフォンやインターネットで受注することが、現代においては当たり前になっています。

外を回らなくても営業することが可能になってきています。

リーダーはこのような時代の環境の変化に対応しながら、自社の商品が受注する理由は何かを考え、失注があるとすれば原因はどこにあるのかをプロセスごとに分析しなくてはいけません。

「とにかく気合いと根性で頑張れ」と、結果だけに発破をかけることがリーダーの役割ではないのです。

営業プロセスを管理することで成果に繋がる指標を設定する

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売上目標と実績を比べて「なんで今月は未達なのか」と詰め寄ったり、「次はがんばろうな!」と漠然と励ますだけになっていたりしていませんか?

怒ったり、励ましたりするだけでは目標を達成するのは難しいことです。

また、成果としても部下の成長にも繋がらず、組織としてパフォーマンスが低下します。

営業プロセスを管理することで、組織としてのパフォーマンスを向上できます。

例えば、優秀なセールスは独自の営業スタイルを持っていると言われています。

売上目標を達成できている経験をはじめ、豊富な知識や情報、コミュニケーションやノウハウなどがあります。

これをセールス個人のスキルだからといって、組織に共有しないのは非常にもったいないです。

新入社員や売上に悩んでいるセールスにとっては情報が非常に有益な情報となるのです。

営業日報を組織に公開してノウハウをオープンにしてみたり、営業の優良な施策やイベントを共有する会議を設定してみたり、最初は少し大変かもしれませんがリーダー指示の下で「みんなで課題を考える機会」を与えてみてください。

データをもとに判断した営業人材の教育プロセス

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毎年、新入社員や中途入社の営業を採用している企業にとって、人材育成は会社の経営に直結するために非常に重要なテーマです。

成績が良くない営業であったり、新人の営業に対して根性論や感情に任せて怒ったりするのは、前述の通り無意味です。

情報をデータ化することでボトルネックになっている問題点が浮き彫りになり、リーダーが部下に対して適切に、素早く指導することが可能となります。

それでは具体的にデータ例を使って解説していきます。

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自社の営業プロセスに合わせて営業パーソンの行動を表のように作成していきます。

この際に、基準として自社のトップセールスの数字を設定します。

トップセールスと比較してAさんは訪問件数は問題なく、デモ実施数もクリアしています。

しかし、クロージング件数が指標の半分の数字となっており、この営業プロセスに課題があることがわかります。

リーダーは「数字が悪い」という結果を事実として告げるだけではなく、Aさんのクロージングに課題がある事を伝えてアドバイスします。

その際には「なぜ、クロージングの過程に課題があるのか」を、仮説としていくつか立てた上でアドバイスする必要があります。

このように、日頃から営業プロセスを記録することで、課題が何かを把握でき、リーダーが適切な指導と教育を実施できるようになります。

営業活動の標準形を決める

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売上の業績を向上させるために、どのような施策を実施していますか?

リクルートマネジメントソリューションズが行った調査によると、高い業績を上げ続けている営業組織には、以下の4つの特徴があるそうです。

1.顧客に提供する価値が明確である
2.営業活動の標準形が決められ実践されている
3.営業担当同士で営業のやり方・知識・スキルに関して相互に学び合う風土がある
4.営業活動で得た顧客の声を営業活動の改善に活かしている

ここでは2.の営業活動の標準形について考えていきたいと思います。

標準形を作ると言うと、セールス全員が同じことをさせられ自動販売機みたいだ、という意見を言う人がいますが、そうではありません。

担当する営業毎に言うことが異なっていたり、商品説明に明らかなレベルの差があったりすると顧客に迷惑をかけてしまいます。

企業によって多少は異なるとは思いますが、営業にはやるべきことと順序が、ある程度決められていると思います。

売れるセールスは自分が意識していないようなセールスにおける「型」を持っているはずです。

重要なことは、その「型」をチームとして見える化し、組織としての「型」、つまり標準化をすることにあります。

以下の3点を意識するだけでも「型」が作れます。

①顧客ニーズを捉える「聞く力」

自社商品のサービスがどんなに素晴らしいかを伝えても、顧客には全く響きません。

顧客側のニーズと自社の商品・サービスが合致していなければ、どんなに良いモノやサービスでも売ることはできないでしょう。

初回訪問時や顧客へのヒアリングでは、生の声から課題を解決するニーズを引き出す「聞く力」が重要です。

②「機能」を売るのではなく「価値」を提供する

顧客が知りたいのは、その商品の性能や開発プロセスなどではありません。

どう役に立つのかを訴求する必要があります。

開発を担当したエンジニアであれば商品にかける想いは人一倍だと思いますが、顧客は開発プロセスや性能には興味を惹かれません。

この商品やサービスを使うことによって「何を得られるのか」が求められています。

③この商品である理由

最先端の技術を使った、世に無い商品であれば別ですが、多くの商品の場合、競合が存在すると思います。

どんなに良い商品であっても競合他社と何が違うのかはっきりと説明できなければ顧客は自社の商品を選んでよいのか判断できません。

自社の商品だけではなく、競合他社の商品もリサーチを行い、自社と何が違うのかわかるように提案書に盛り込むことが必要です。

売れてるセールスであれば「型」を自然に作れているのかもしれませんが、その「型」を組織として共有し、PDCAサイクルを常に回して最適な「型」を回し、実行できるようにしましょう。

営業に関する全ての情報を共有し、学び合う風土を作る

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営業活動を続けていると自分で勝ちパターンが見えてきたり、課題の解決方法を見つけたりすると思います。

これらの情報をチームで上手く共有できていますか?

勝ちパターンや改善策を共有することで、無駄な作業を減らすことができ、営業活動を効果的に進められるようになります。

①一人で情報を抱え込まない

まずはチームのルールとして、情報はお互いに役立つということを理解してもらいます。

情報を抱え込むのではなく、自ら積極的に共有するような雰囲気づくりから始めてみましょう。

担当する営業によっては自分のノウハウを教えたくない、という部下もいるかもしれません。

リーダーが積極的に旗振り役として動き、自分自身も恩恵を受けられるということを理解してもらい、全員の協力を得るようにします。

②情報共有のテンプレートを作成する

各自が異なる内容で情報共有してしまったら、参考にすべき情報が無いと判断してしまい「情報共有しなくてもいいや」という雰囲気になってしまいます。

重要なことはリーダーが共有すべき情報を予め決めて、それに従い入力してもらいます。SFA(営業支援ツール)を利用すれば、全員が同じフォーマットになるのでこのような調整は不要になります。

③情報を簡単に検索できるようにする

Wordの日報をクラウドのファイルサーバーにアップロードするだけでは、情報を検索する際に不都合が生じます。

InputができたとしてもOutputがし難いとなれば、共有できているとは言いません。

誰が見てもわかりやすい画面やシステム構成にしなければ、そのうち使われなくなってしまいます。

おわりに

営業組織の改革のために重要なポイントを5つ見てきました。

全てをいきなり実行するのは難しいと思いますが、できることからやってみれば少しずつ組織に変革が起きるはずです。

もし、情報共有やプロセス管理を効率的に行いたい、という場合はSFAの導入を検討していただければと思います。

その際にはMazrica Sales (旧 Senses) も選択肢の一つに入れていただけると幸いです。

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Mazrica Business Lab.編集部
Mazrica Business Lab.編集部
Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。
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