皆さんは、KGIという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
実はこれ、ビジネスを進める上で必要不可欠のもの。
この言葉にはあまり馴染みがないけれど知らず知らずの間にKGIらしきものを設定している、という職場の方も多いと思います。しかし、それだけではもったいないことも。KGIの本質や、KGIの定め方のコツをしっかりと知ってこそKGIの効果は最大限に発揮されます。
この記事では、KGIについてご紹介すると共にKPIとの違いを解説し、さらに新しい指標であるOKRについてもご紹介します。KGI、KPI、OKRの違いをはっきりと理解し、どの指標が自社に必要なのか判断していくことが大切です。
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KGIとは
KGIとは”Key Goal Indicator”の略で、日本語では「重要目標達成指標」や「経営目標達成指標」と説明されます。
つまり、KGIとは達成すべき目標のことであり、特に最終的に達成すべき目標のことをさしています。
例えば、ある企業が今年度4000万円の売り上げを持っていたとします。来年度にはそれを20%アップさせた4800万円の売り上げを出そうと決めたとき、「4800万円の売り上げ」が来年度のKGIとなります。
他にも、業界シェア2位の企業が業界シェア1位になることを目指した場合も、その目標がKGIということになります。
関連記事:業績管理とは?成功のポイントとKPI・KGIについても解説
KPIとの違い
響きが似ていて意味もよく似た言葉にKPI(Key Performance Indicator)というものがあります。
これは日本語では「重要業績評価指標」と訳され、KGIに到るまでの細かな目標のことを指します。
例えば、前述の4000万円の売り上げを持っている企業が4800万という売り上げを出すためにまずは新規顧客との成約を目指し営業のアポイントの数を15%増やそうとしたとします。
そのとき、営業のアポイントの数を15%増やすということがKGIの達成に向けて目指すべきKPIということとなります。
簡単にイメージするならば、KGIの下には小さなKPIが積み上がっているということになるでしょう。
関連記事:営業のKPIとは?設定方法や指標例・KGIとの違いを簡単に解説
KGIの設定の意義
では、KGIを設定する意義には何でしょうか。
一番重要なことは、KGIが設定されることで目標が明確になり、現状の把握がしやすくなることです。
目標がなければ会社は漫然と動き続けるだけです。
しかし、人間は目標を与えられることで頑張ることのできる生き物です。
目標が与えられ、現状を意識することができれば自ずから自分の仕事へのモチベーションも見込めます。
目指すべき目標を共有することで社内で一丸となって目標に向かおうという動きが生まれ、前進することができるのです。
KGIの決め方
最終的な目標であるKGIは、極めて分かりやすく数値で把握できる形であるべきです。
それゆえ、売上高や営業利益、利益率、成約数、市場シェアといった数を具体的に定める必要があります。
現状を正確に把握した上でそこからどれくらい成長したいのか、明確な数値で示すことがポイントです。
前にあげた「4000万円の売り上げを4800万円にする」という例のように、具体的な値を共有しましょう。
成約率や受注率を上げる具体的な方法については以下の記事をご参考ください。
関連記事:受注率を上げるには?受注率向上のための5つの方法とツールを紹介!
KGI決定の際の注意点
KGIを決定する際の注意点として、あまり現実から乖離した値を設定しないということが大事になります。
あまりにも低すぎたり高すぎたりすれば社員のモチベーションを上げるどころか下げることになりかねません。
高過ぎれば大きく未達成となり社員は頑張る理由を見失ってしまうでしょうし、低過ぎれば簡単に達成できてしまい達成したのちの目標が分からなくなってしまうためです。
KGIを設定する際は、必ず高すぎず低すぎない、ちょうどいい値を探ることが重要です。
新しい考え方、OKR
一方で、KGI、KPIに次ぐ新しい指標としてOKRという言葉もあります。
この指標は、GoogleやFacebookが導入していることが話題となり、有名になりました。
ここからは、このOKRという言葉について説明していきたいと思います。
OKRとは
OKRとは「Objectives and Key Results」の頭文字をとったもので、「目標と主要な成果」と訳されます。
OKRのOは目標を示しており、KRはObjectiveに到るまでに必要とされる成果、もしくはObjectiveが達成された場合に実現される状態を指します。
これだけだとKGIとKPIを単に組み合わせたもののように思われるかもしれませんが、OKRのKey Resultsが、会社全体の利益のための個人の行動まで規定する、という点でKPIとは異なっています。
さらに、Objectiveは漠然とした目標でも構わない、とされている点でKGI・KPIとは一線を画しています。
OKRのメリット
では、OKRを設定するメリットとは何なのでしょうか?
①会社の目的と個人の成果がリンクする
OKRは個人レベルの達成まで管理し、会社の目標に組み込んでいくために会社と末端の個人までが繋がっていきます。
自らが会社の一員であるという意識が芽生え、モチベーションが上がることが期待されますし、自らの役割が明確になるという点で個人の成長が見込めます。
②同じ目標が共有できる
同じ目標が共有でき、小さなKey Resultsまでをも共有することで会社の中での連帯感が芽生えます。
コミュニケーションが円滑になり、会社全体の利益に繋がっていくことが想像されます。
③優先順位の決定が容易になる
ObjectiveとKey Resultsの関係性が明確なので、それぞれの目標も明瞭に分かるようになり、業務内での優先順位がつけやすくなります。
自分の行うこととその結果が会社にとってどのような影響をもたらすのか分かりやすいところにOKRの強みがあります。
OKRの設定方法
OKRを設定するときは、会社全体のOKR→チームのOKR→個人のOKRと順序づけて設定していくことが大事です。
ここでは、OKRの設定方法をObjectiveとKey Resultsのそれぞれに分けて説明していきます。
①Objective(目標)の設定
Objectiveは、会社全体、チーム、個人のそれぞれの目標として設定していきます。
KGIとは違い、明確に数値である必要はありません。
曖昧でも強い意志を持って目標を立てることが大事です。
また、達成できると見込める値が6割から7割の野心的な目標を立てることが重要となります。
もし到達率10割ならば、それは簡単すぎるということなのでもっと高い目標を立てましょう。
ここでは、例えば「市場において最も人々に知られている製品を作る」くらい曖昧なものでも構いません。
②Key Results(主要な成果)の設定方法
Objectiveを達成するために必要な数値を設定しましょう。
先ほどのObjectiveとは打って変わり、この値は具体的な数値にすることがポイントです。
例えば、売り上げを上げるという目標を持っていたならば、KeyResultsでは単価を10%上げるなどの明確な設定にすることが大事です。
Objectiveのところで挙げた「市場において最も人々に知られている製品を作る」という目標にならえば、「自社の製品の広告を年に2回打つ」などの具体的な内容がこの段階では好ましいのです。
また、ここでは6〜7割の達成率にするのではなく、達成できるかできないかギリギリの値に設定しましょう。
あまりに高い目標は個人やチームの士気を下げてしまうことがありえます。
営業とOKR
営業パーソンがOKRを設定した場合、その目標が達成できているのかどうかをチェックするために重要なツールがSFA(営業支援ツール)です。
SFAで個々人の売上額や現在の状況、さらに未来の売上予測が逐一チェックできるようになるためです。
▶︎▶︎SFAについてはこちらで紹介しています。
また、SFAはOKRを達成するための助けにもなります。
例えば、SFAの一つであるMazrica Salesならば一つ一つの案件について次に何を行うべきかAIが示してくれるのでOKRを達成するための力強い味方に。
G Suiteとの連携も可能なのでGoogleカレンダーやGmailの情報がMazrica Salesに蓄積され、営業をする上での助けになります。
更に蓄積された情報からAIが受注確度を予測する機能のあるため目標達成に対するリスクも排除することができます。
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OKRを営業パーソンが設定する場合には、SFAなどの導入を考えてみてもいいでしょう。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方から成功事例まで解説
終わりに
この記事では、KGIについてご紹介するとともに、新しい指標であるOKRについても踏み込んで解説を行いました。
自分の会社にどのような指標が合っているかよく考えて、目標設定をすることが大事です。
SFAなどのツールも活用して、会社全体を前進させるような目標設定を行いましょう。
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