以前Senses Lab.でも取り上げたABM。あれから更に話題となっており、導入する企業も増えています。

前回の記事はこちらから、

アカウントベースドマーケティング(ABM)とは?メリットと事例

現在のマーケティング手法に課題があったり、営業部門とマーケティング部門の連携によって更に受注率を上げたいという企業は、ぜひ一読ください!

改めてABMとは?

ABMを導入する際のポイント|メリットと他ツールとの違いとは? |Senses Lab.|1Account Based Marketingの略である「ABM」とは、マーケティング戦略のひとつです。個別の具体的な団体・企業(アカウント)をターゲットとして定義し、そのアカウントを中心としてマーケティングを行っていく手法のことを指します。個人(リード)ではなくアカウントにフォーカスしているため、組織の全体像を見ながらマーケティングを行っていく必要があります。

基本的には、大口顧客をターゲットとする場合が多く、顧客に対して最適なアプローチをし続けることによって、自社に大きな利益(売上面だけでなくブランディングなど)がもたらされることを目的としています。

MAとABMの違いは?

まずは、MA(マーケティングオートメーション)に見られるようなリード主軸のマーケティングの流れを確認してみましょう。
MAのリードスコアリング機能で、「e-bookを一つダウンロードしたユーザーには10点を付ける。そのスコアが合計30点になったら次のアクションを起こす」と設定している場合を想定します。一企業から3人のユーザーが訪れて、それぞれがe-bookを二つずつダウンロードしたとしましょう。MA上での見え方は「20点のユーザーが3人いる」という状態ですよね。
しかし、企業を主軸として見てみると、その企業だけで60点が付いていることになります。所属している企業(アカウント)を軸とするだけで、スコアの見え方も違ってくるのです。
このギャップを解決するのがABM。企業単位で分析してみると確度が高いことが分かるので、キーマンと商談をすることで受注の可能性も高いということになります。
このように、MAではペルソナをターゲットにしていくことで網のようにリードを獲得していきますが、ABMでは企業内の特定のキーマンをターゲットにして槍のように接触することで商談などの機会を設けることができます。

ABMのメリット

ABMを導入することで、さまざまなメリットももたらされます。

・リソースの集中と効率化
ターゲットとなる対象企業が明確であり、そのターゲットに対して最適なマーケティングを行えることから、人材や資金のリソースを集中させることができます。幅広いリードに対して網的なマーケティングを行うMAよりも、確度の高いターゲットのみに槍的なマーケティングを行うことにより、より効果の高い施策を効率的に行えます。

・顧客に合わせた最適化・パーソナライズ化が可能
消費者意識は、「大企業よりも自分(または自社)のみに発信されたメッセージやキャンペーン」というものに興味を持ちやすい傾向にあります。ABMでは、アカウント内のターゲットとなる特定の顧客に対して、パーソナライズしたメッセージを送ることにより、顧客に特別感を与えて関心度を高くすることができます。
また、キャンペーンの内容やタイミングなども顧客ごとにプログラムできるので、対象アカウントのリードに対して最適なキャンペーンを展開することが可能になります。

・追跡や効果測定がしやすい
特定の顧客をターゲットとしているため、キャンペーンなどの効果を測定する際にも追跡しやすく、明確な結論を導き出すことができます。つまり、PDCAサイクルを回す際にも、明確な結論から成り立っているため、精度の高いマーケティング施策を実施できるようになります。

・営業部門とマーケティング部門の連携がスムーズになる
企業内の営業部門とマーケティング部門というのは、本来は密接に関わるべき関係であります。しかし、それぞれが独立してしまっているという企業も少なくありません。
しかし、ABMを導入する場合、部門ごとに独立していては運用することは難しいです。対象アカウントの顧客志向をベースにして展開する必要があるので、情報共有や実際の施策での協力など、両部門で連携して進めていくことが不可欠となります。営業部門とマーケティング部門が日々連携しながら理解を深めていくことで、両部門だけでなく会社全体にとっても大きなメリットが生まれるでしょう。

ABM導入のステップとは?

ABMを導入する際のポイント|メリットと他ツールとの違いとは? |Senses Lab.|2ABMには、向いている企業と向いていない企業があります。まずはその確認をしたあと、どのようなステップで進めていくのかを見ていきましょう。

導入に向いている企業と向いていない企業

まずは自社がABM導入に向いているのか・向いていないかと確認してみましょう。

【向いている企業】
・中堅規模以上の企業規模
・商談の単価が大きい
・営業担当者を数名抱えている
・販売体制に課題がある

顧客の動きを分析し、想定して仮説を立てながら、アプローチ手法を考えていくというマーケティングフローのため、実施に至るまでに工数がかかってしまいます。そのようなフローと工数が許されるのは、上記に挙げた条件を満たす企業くらいでしょう。実際に、商談の単価が高くなければ、ABMを導入しても効果が出にくいとも言われています。

【向いていない企業】
・新規顧客や商談単価の低い顧客をターゲットにする企業
・営業部門とマーケティング部門の連携ができない企業
先述の通り、工数がかかるために、実績のない新規顧客や商談単価が低い顧客がターゲットとなっている企業では効果が見込めません。また、営業部門とマーケティング部門の連携が不可欠のABMにとって、それぞれが独立している組織では運用は難しいでしょう。

ABM導入のステップ

ABMを始めるにあたり、まずは営業部門とマーケティング部門での協力体制の構築が必須となります。

“マーケティング部門は営業部門に商談を○件発生させる”“営業部門は受注率○%”などの目標の合意をし、そこからそれぞれのKPIを定めましょう。目標・目的が両部門間で乖離している状態では実績には繋がりません。

それから、IPアドレスから自社サイトに訪問した企業を特定してターゲットを定めたり、取引実績や外部の企業データを基にしてターゲットを分析します。

そのターゲティングデータを基にして、アカウント別にメールやLPなどの最適なコンテンツを制作し、キャンペーンを展開し、質の良い顧客を増やします。

営業部門の商談へと繋げ、営業部門は商談の結果をフィードバックして効果を測定していきます。

ABMを促進させるツール

ABMを導入する際のポイント|メリットと他ツールとの違いとは? |Senses Lab.|3マーケティング業務の効率化に欠かせないのが各種ツール。もちろんABMを導入するにあたっても、ツールを導入することで効率よく効果的なマーケティング戦略を行うことができます。

MA・SFA・CRM

MA(マーケティングオートメーション)
顧客の興味関心の度合いの分析やマーケティング施策の管理に役立つツールです。自社サイトに訪問したユーザーを分析してアプローチを仕掛け、スコアリングしていくことで、リードとして育成していきます。質の高いリードを効率的に営業部門へ引き渡すためにも、マーケティングに関わる業務を自動化できるMAは効果的です。

【MAができること】
・顧客情報の収集
・サイト内の回遊や閲覧などの履歴分析
・メールマーケティング
・コンテンツの自動最適化
・リードの興味関心の度合い分析
・キャンペーンの効果測定
・SNSとの連携

 

SFA(Sales Force Automation)
営業支援システムであるSFAもABMに最適のツールです。取引先の情報だけでなく、アクション(行動)の履歴や商談内容の履歴などを蓄積できるため、ターゲットとなる顧客を抽出しやすくなります。また、クロージングまでの営業担当者の行動管理や組織管理を一元的に行うことができます。MAとSFAを連携することも可能なので、部門間での連携もシームレスです。

【SFAができること】
・営業担当者のスケジュールやタスク管理
・取引先や顧客の情報管理
・商談内容や実績、アクションなどの管理
・次回アプローチや今後のアクションの最適化
・目標値の進捗管理

SFAに関する記事はこちらから、

SFAとは?知っておきたいSFA(営業支援ツール)の導入メリット

 

CRM(Customer Relationship Management)
顧客関係管理のCRMは、リードとの長期的な関係構築によって顧客満足度を上げ、継続的に売上を創っていくことを目的としています。顧客の購買実績や満足度を測ることで、長期的な売上を創っていくことが可能です。

【CRMができること】
・取引先や顧客の情報管理
・受注率の向上のための分析
・受注に至るまでの期間の短縮
・商談状況の管理
・顧客との信頼関係の構築

マルケトを使ったABM

世界で6,000社以上が導入しているMAツールのマルケト。データモデルの変更により、MAだけでなくABMのツールとしても使うことができるようになりました。マルケトひとつでさまざまな機能を使うことができ、効果的なマーケティングを行えるでしょう。

【マルケトができること】
・ターゲティング
アカウントのスコアや、業界・企業規模・商談履歴データなどのディメンションから優先順位を付けることができます。また、アカウントマッチング機能もあり、自動的にリードを発見して顧客情報と結びつけることも可能。
・マルチチャネルのマーケティングサポート
WEBサイト・WEB広告・メールなどのマルチチャネルに対応しているため、それぞれのチャネルで対象顧客に対してパーソナライズされたメッセージを発信することができます。また、顧客別のキャンペーン提供も行うことができ、顧客により関心を持ってもらえる仕組みを作ることができます。
・効果測定
ABMキャンペーンの状態と効果を測定したり、商談結果を集計したりすることもできます。収益に繋がっている顧客やキャンペーンを即座に反映し、より効果的なPDCAサイクルを回すことにも繋がります。

forcasを使ったABM

ABM運用に特化したクラウドサービスがforcasです。的確なターゲティングがスピーディーに行われることで、それだけ効果的で効率的なABMを実現することができます。forcasは潜在的な優良顧客の抽出などのターゲティングを得意としており、ABMを用いてクロスセルを行いたい企業や、対象アカウントのシナリオを把握して商材の提案に役立てたい企業に、多く使われています。

【forcasができること】
・ターゲットリストの作成
forcasが所有している120万社以上の企業情報を基に、確度の高いアカウントを予測して自動的にリスト化します。潜在顧客リストは独自のスコア付き。確度が高い見込み客を抽出することで、無駄を省いて効率的なマーケティングアプローチが実現できます。
・顧客情報の管理
顧客管理システムや名刺管理ツールなど、社内に点在している顧客情報を、forcasが持っているデータベースと紐づけて統合することができます。また、アカウントの事業概要や課題・リスク、業界の動向などの情報も自動的に抽出されます。

終わりに

MAとは異なる方向性のABM。MAを導入してもうまくいかなかったという企業は、実はABMが向いていたという例もあります。少ないリソースで効果的なマーケティングを行いたい企業は、現在の自社の課題や商材の特徴などを分析して、ABMを試してみるのも良いですね。また、ABM導入にあたって効率的でスピーディーなPDCAを回していくためにも、現在のツールの見直しや、新しいツールの導入も検討してみてくださいね。

急成長の米国メガベンチャーに共通する営業戦略

急成長の米国メガベンチャーに共通する営業戦略を紹介します。どのような営業戦略を実践すれば急成長できるのでしょうか?そのヒントは「データ活用」にあります。営業のマネジメントや営業企画に関わる方は特に参考になる資料です。

資料をダウンロードする
その他、おすすめ記事