はじめての方はこちら! ⇒ 顧客/営業管理の完全マップ【初級・中級・上級:15記事で解説】
日々の売上は、顧客が商品を購入してくれたりサービスを利用してくれたりすることで成り立っています。
企業の成長には、顧客との関係が欠かせないものなのです。
そんな大事な顧客の情報をきちんと管理して活用していくことが、更に売上を伸ばすポイント。
今回は、顧客の情報管理を促進する顧客管理ソフトについて解説します。
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この記事の内容
顧客管理をする目的
顧客に関わる情報は、大きく分けて以下の項目があります。
・属性:所属している会社・部署、役職、性別、年齢、連絡先など
・履歴:商談履歴、購入履歴、問い合わせ履歴など
・収益性:累計売上額、平均単価など
これらの情報が、社員一人ひとりに属人化されていたらどうでしょう?
どんな顧客がいるのかが分からないため営業先がバッティングしてしまったり、収益性が見えないため営業戦略を立てられなかったり、社員が退職してしまったら引継ぎがスムーズにできずに顧客を失ってしまったり、さまざまな弊害を及ぼします。
つまり、顧客に関する多くの情報を一元管理することにより、
・営業活動を効率的に行う→顧客満足度が上がる
・営業戦略やマーケティング戦略を立てやすくする→生産性が高まる
などの効果があるのです。
顧客管理ソフトが必要な理由
上記のような顧客情報を管理するにあたって、顧客管理ソフトを導入することで効率化が図れます。
「顧客管理だけなら、Excelでもいいのでは?」と思うかもしれません。
Excelは使い慣れている方も多いですし、表や管理項目も自社に合わせてカスタマイズして使うことができます。
しかし、リアルタイムで更新したり確認することができなかったり、項目を増やしたりする際に紐づいているシートで不具合が出てしまったり、確認したいデータをグラフ化するのに時間がかかってしまったりするなど、Excel運用にはストレスを感じることも多々あります。
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そのようなデメリットを解消するのが顧客管理ソフト。
まさに顧客管理のためのシステムなので、社内でデータを一元管理するためには非常に適したツールです。
・詳細なデータをリアルタイムで確認できる
・外出先でも利用可能
・社内全体でデータを共有できる
・分析に必要なレポートが簡単な操作だけで抽出可能
・個人情報の流出を防げる
など、さまざまなメリットをもたらしてくれます。
顧客管理ソフトでできるようになること
顧客管理ソフトの最たる目的は、顧客一人ひとりのLTV(顧客生涯価値)を最大化させることです。
顧客のデータを分析することによって関係を構築して、LTVが最大化するような施策を打っていくために活用します。
具体的には、顧客の情報を収集して属性やライフスタイルなどでセグメントし、いつ・どこで・何を購入したのかを分析することにより、顧客の属性に合わせたキャンペーンや広告を打つことができます。
顧客管理ソフトを導入することで、顧客の情報を最大限に活用して、効率的に顧客へアプローチすることができるようになるツールなのです。
例えば以下のように、顧客管理ソフトを使うことで営業活動を効率的に進めることができます。
Sensesでは、案件ボードという画面で、案件をカンバン方式で可視化することができます。今どのフェーズにどれくらいの案件が積み上がっているのかが一目瞭然です。
顧客管理の方法
Excelによる顧客管理
Excelで顧客管理をする最大のメリットは、使い慣れたツールであることと、導入コストが抑えられることでしょう。
自社に合わせた管理スタイルで作成することも可能なので、無駄な項目を省いて作業効率をアップさせることもできます。
それでは、実際どのように顧客管理を進めるといいでしょうか。
まず、顧客管理のシートを作ります。
一行目に顧客の氏名・会社名・部署・役職・連絡先などの項目を入力し、二行目から顧客のデータを入れていきます。
その際、社内の営業担当者名も記載する項目を作っておくと、後から便利ですよ。
フィルターで条件ごとに顧客リストを抽出することもできますし、フォーム機能を活用して入力作業を簡素化するのもおすすめです。
購入履歴などのシートは顧客情報シートとは別で作るようにしましょう。
誰が・いつ・何を・どのくらい購入したのかを分かるように項目を設定してくださいね。
SFAによる顧客管理
一般的に営業組織で使われることの多いSFA(営業支援システム)ですが、管理したい項目や導入の目的によって、SFAを顧客管理ツールとして活用することも可能です。
例えば、
・一層目:取引先(企業)情報、二層目:担当者(コンタクト)情報、三層目:担当者に紐づく案件や履歴というように三層で管理したい場合
・顧客に紐づく日報やレポートを作成したい場合
・社内の営業担当者の行動を、顧客情報と紐づけて管理したい場合
などが目的の場合は、SFAが適しているでしょう。
つまり、顧客それぞれの情報というよりも、その顧客に紐づく商談や営業活動の履歴を管理することによって営業活動を効率化したいということであれば、SFAで顧客管理をするのがおすすめです。
その反面、SFAはメール配信やアンケートなどはあまり得意ではないので、顧客との関係を維持して引き上げやクロスセルなどをしていきたいという企業にとっては目的と違ってしまうかもしれません。
SFAを活用することで以下のように売上や顧客の流入チャネルも整理することができるようになります。
CRMによる顧客管理
CRMは日本語に訳すと「顧客関係管理」。
顧客との関係を構築して、顧客満足度を向上させ、継続的な受注に繋げるためのツールです。
CRMは一般的には二層管理(一層目:取引先の担当者情報、二層目:購買履歴や対応履歴など)となっており、顧客に紐づいた管理をすることができます。
製品によってはメルマガ配信、クーポン配信、アンケート調査なども行うことができ、顧客の属性や履歴などから適したアプローチを実施する仕組みも備わっています。
特定の顧客だけにキャンペーンを配信したり、ニーズに合わせて情報を提供したりすることにより、顧客との信頼関係が構築されて満足度が上がってリピーターのような優良顧客が増え、LTVを最大化することができるようになります。
名刺管理ソフトによる顧客管理
名刺管理ソフトは、名刺の情報を取り込むだけで簡単に顧客管理ができる点がメリットです。
サービスにもよりますが、スマホカメラで名刺を撮影するだけで自動でデータ化されるものもあります。
今まで紙ベースで管理していてかさばっていた名刺も、名刺管理ソフトでデータ化して管理することによって効率的になりますね。
名刺のデータベースは社内で一元管理することも可能なので、社内の人脈をフルに活用することができるようになるでしょう。
また、目的に応じて並べ替えたりグループ化したりすることも可能なので、セミナーや展示会で多くの人と名刺交換をする機会のある人でもおすすめです。
▶︎国内トップシェアの名刺管理ツールSansan(サンサン)×営業支援ツールSenses(センシーズ)で実現する営業とは?
顧客管理ソフト導入の注意点
顧客管理ソフトを導入するポイントをまとめました。
クラウドかオンプレミスか?
顧客管理ソフトには、WEB上にあるソフトを利用するクラウド型のものと、パソコンにインストールして利用するオンプレミス型のソフトに分かれています。
クラウドソフトは、ベンダー(製造元)が提供しているインターネット上のソフトを利用するため、自社でサーバーを管理する必要がありません。
ブラウザが開く環境であれば利用することができるので「特定のパソコンでなければ利用できない」という事態にはならず、外出先でも確認できたり、他の拠点からでもアクセスできたりします。
また、ソフトのバージョンアップもベンダーが行ってくれるため、ソフトの管理が楽な面もメリット。
利用契約期間を定めたり利用料金を支払ったりすることで利用できるため、自社に合わなかった場合でも手軽に中止することができます。
一方、オンプレミス型とは、いわゆる「買い切り」と呼ばれるもの。
つまり、ライセンスを購入すれば利用し続けることができます。
毎月のランニングコストがかからないため、経費の試算などは楽になります。
ところが、ソフトがバージョンアップした際には再度購入しなければいけないこともあるため注意が必要です。
また、オンプレミスソフトは買い切り型のため、サーバーの購入や設置、管理や障害対応などは自社内で行う必要が出てきます。
システム管理部などがない企業の場合は、「顧客管理ソフトの分析や活用に時間をかけたいのに、サーバーやソフトの運用に時間を取られてしまう…」ということにも。
しかし、データは自社内のサーバーに管理されるため、他人による情報流出などのセキュリティー面も担保されます。
このように、クラウドソフトとオンプレミスソフトでは運用の方法や使い勝手などが異なります。
自社の目的や課題に合わせた製品を選ぶようにしましょうね。
選定時のポイント
顧客管理ソフトを選定する際に、ポイントを押さえてなければ失敗してしまうこともあります。
自社に定着して成果に繋げるための、選定のポイントをまとめました。
■自社の課題を解決できるかどうか
導入の目的が不透明だと、後から必ず綻びが出てしまいます。
現在の自社の課題を洗い出して、どんなツールなら自社の課題を解決できるかを検討しましょう。
それにより、CRM型が適しているのか、SFA型のほうがいいのかが分かるはずです。
■自社内で運用しやすいかどうか
先述のクラウド型とオンプレミス型、どちらが運用しやすいかを検討しましょう。
また、実際に使うメンバーが使いやすいものでなければ定着せずに失敗してしまいます。
社員の負担にならないよう、自動で同期されたり、簡単に操作できたりするものを選ぶのがポイントです。
■コストが負担にならないか
クラウド型でもオンプレミス型でも、利用するためにはコストがかかります。
クラウド型は毎月の利用にコストがかかりますし、ユーザーが増えると比例してコストも増えます。
オンプレミス型はサーバーの構築やソフトのインストールなど、初回にコストがかかってしまいますし、システム管理のための人件費も発生します。
これらのコストを計算してみて、費用対効果が高いものを選ぶようにしましょう。
顧客管理ソフトの導入を検討の方はこちらの分類チャートも参考になります。
終わりに
社員に属人化してしまうと人脈や営業ナレッジも埋まってしまいますが、社内で一元的に顧客管理をすることでどんどん活用できるようになります。
自社に合った顧客管理ソフトを活用して顧客との関係を構築し、利益を最大化するようにしましょう。
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