新規事業の立ち上げや、既存事業の売上拡大を目指す中で、「営業リソースが足りない」「専門知識を持つ営業担当者がいない」といった課題に直面している企業は少なくありません。
そうした課題を解決する有効な手段として、営業代行サービスが注目されています。
しかし、一言で「営業代行」と言っても、その料金体系やサービス内容は多岐にわたります。本記事では、営業代行の主要な料金タイプごとの費用相場や特徴を徹底解説します。
この記事の内容
タイプ別営業代行の料金体系【早見表】
営業代行サービスは、テレアポや訪問といった営業活動を専門に請け負うサービスです。
営業代行を活用することで、企業は社内のリソースを温存し、自社で営業スキルを指導する手間を省きながら、効率的に成果を上げることができます。
営業代行には、主に以下の3つの料金体系があります。
関連記事:営業代行会社・営業アウトソーシングサービス比較13選!料金・特徴を解説
| 種類 | 費用相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| 固定報酬型 | 月額50万~100万円程度 |
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| 成果報酬型 | 1アポ(または1成果) 1.5万円~5万円 |
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| 複合型(固定+成果報酬) | 固定:25万円~60万円/月 成果報酬:案件による(例:1件3万円など) |
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営業代行にかかる費用の変動要因
営業代行にかかる費用は、主に人員数と稼働時間、業務範囲、そして商材の専門性という3つの要素によって決まります。
これらの内訳を理解することで、費用対効果の高い運用が可能になります。
人的リソース
営業代行費用は、アサインする人員数と稼働時間によって大きく左右されます。
たとえば、「週2日×1名体制」と「フルタイム×3名体制」では、人件費だけでも数倍の差が生じる構造です。
そのため、初期段階では最小限の体制で始める「スモールスタート」が有効な戦略となります。
業務の付加価値
費用は依頼する業務の範囲によって大きく異なります。単に「リード獲得」までを依頼するのか、「アポ取り」や「商談同席」まで含めるかで、1件あたりの単価は倍以上変動します。
スクリプト作成や営業リスト精査といった、より専門的な付随業務を任せるほど、費用は高くなります。
商材の専門性
扱う商材の専門性も費用に大きく影響します。
特にITソリューションやSaaSなど、専門知識を要する商材では、営業代行会社が事前に十分な研修を必要とするため、1件あたりの単価が高くなる傾向にあります。
一方で、誰でも理解しやすい汎用的なBtoC商材では、比較的コストを抑えて依頼できます。
固定報酬型の費用や特徴
固定報酬型の営業代行サービスは、成果に関係なく毎月一定の金額を支払う料金体系です。
ここでは、その費用相場やメリット・デメリット、そして活用に適した企業について解説します。
費用相場
固定報酬型の費用は、営業担当者1人あたり月50万〜60万円が相場とされています。
ただし、これはあくまでも目安であり、専門性の高い商材を扱う場合は100万円以上になるケースもあります。
正確な費用を知るためには、事前に見積もりを依頼することをお勧めします。
メリット
次に、固定報酬型のメリットを紹介します。
費用予測がしやすい
営業代行を依頼する際、費用の予測可能性は非常に重要です。
固定報酬型の契約にすることで、毎月の支出が一定となり、営業コストをしっかりと予算化できます。これにより、変動の激しいリード数や市場の状況に左右されず、安定したコスト管理が可能になります。
具体的には、固定報酬型の営業代行費用は一定であるため、毎月の支出を予測しやすくなります。
不確定要素が少なく、社内での稟議や決裁を通しやすくなるため、営業活動の費用が「予算内で収まるかどうか」を明確に説明できます。
長期的な視点で進められる
営業活動においては、短期的な数字だけではなく、長期的な視点での取り組みが重要です。
固定報酬型の契約では、たとえ初月から成果が出なくても、改善を重ねて施策を磨くことができるため、質の高いリードや顧客関係の構築に注力できます。
たとえば、初月に成果が出ない場合でも、営業代行が契約期間内で改善施策を行い、結果的に長期的な成果に繋がります。
短期的な利益よりも、長期的な顧客獲得やリレーションシップ構築に焦点を当てることで、持続可能な営業活動が実現できます。
長期契約を前提とする営業代行は、営業活動の仕組み化を支援し、企業の成長に貢献します。
固定報酬型が向いている企業の特徴
固定報酬型は、初めて営業代行を利用する企業や、予期せぬ費用を避けたい企業に特に向いています。
また、単に成果を追求するだけでなく、営業プロセス自体を改善したい企業にも適しています。
代表的な会社
固定報酬の料金体系を取り入れている企業として、セレブリックスを紹介します。

セレブリックスは、25年間で1,200社以上の支援実績を持つ業者です。
豊富なノウハウとデータを活用し、営業活動の全プロセスを代行します。料金は非公開ですが、固定報酬型のため費用の見通しが立てやすいのが特徴です。
成果報酬型の費用や特徴
成果報酬型の営業代行サービスは、依頼した業者が上げた成果に応じて費用を支払う料金体系です。
ここでは、その費用相場やメリット・デメリット、そして活用に向いている企業について詳しく解説します。
費用相場
成果報酬型の費用は、アポイント1件あたり1.5万円〜2万円、成約1件あたり売上の30%〜50%が相場とされています。
ただし、商材の難易度や売りやすさによって費用は変動するため、事前に業者と「何を成果とするか」を具体的に話し合うことが重要です。
メリット
成果報酬型の営業代行は、費用を抑えながらも高い効果を狙えるというメリットを持っています。
初期費用が抑えられる
多くの成果報酬型プランは、初期費用が無料または低額でスタートできます。
このため、特に初期投資を抑えたい中小企業にとって大きなメリットとなります。
本格的に営業活動を始める前に、少ないコストで実績を積み重ねることができるため、導入のハードルが低く、試行錯誤しやすいのです。
委託先の責任感が高まる
成果報酬型の仕組みでは、営業代行会社は成果を上げなければ報酬が発生しません。
このため、自然と代行側の責任感が強まり、結果にコミットする姿勢が生まれます。たとえば、受注確度の高いリードを選別し、質を重視した営業活動を行うようになります。
業者側も自社のノウハウを活かして、スクリプト設計やトーク改善に力を入れるため、営業活動自体の質が向上します。
結果として、受注率が向上し、より効率的な営業活動が実現します。
成果報酬型が向いている企業の特徴
成果報酬型は、特定の営業プロセスで成果を出したい企業に特に向いています。アポイント数や受注数など、明確な目標がある場合に効果的です。
また、利益率の高い商材を扱っており、高めの費用を支払える企業にもおすすめです。
代表的な会社
この料金体系を取り入れている企業として、アイランド・ブレインを紹介します。

アイランド・ブレインは、BtoBのアポイント獲得に特化した営業代行サービスです。
商談1件につき16,500円の成果報酬型で、新規開拓営業の代行を通じて、売上最大化に貢献します。
複合型の費用や特徴
複合型は、固定報酬型と成果報酬型を組み合わせた料金体系です。
月額費用と成果に応じた費用の両方が発生します。ここでは、その費用相場やメリット・デメリット、そして活用に向いている企業について詳しく解説します。
費用相場
複合型の費用は業者によって割合が異なりますが、月額10万円〜50万円の固定費を設定しているケースが多く見られます。
成果報酬型のサービスに比べて、成果が出た場合の費用も安く設定されている傾向にあります。
メリット
複合型の営業代行サービスは、固定報酬と成果報酬の利点を組み合わせることで、非常にバランスの取れた運用を可能にします。
成果と安定性の両取りができる
複合型報酬の最大のメリットは、営業代行会社にとって「安定した収入」と「成果を上げるためのインセンティブ」の両方を提供できる点です。
固定報酬があることで、営業代行会社は最低限の活動を保証され、安定して業務に取り組めます。
一方、成果報酬は、目標達成に対する強いモチベーションを生み出します。営業代行会社は、成果を上げることで報酬が増えるため、より積極的に成果を追求するようになります。
柔軟性が高い
複合型報酬は、自社のニーズや商材の特性に合わせて、柔軟に契約内容を設定できる大きな利点があります。
たとえば、「リード獲得は固定報酬」「アポイント獲得は成果報酬」といったように、業務ごとに報酬体系を分けることも可能です。
また、固定報酬と成果報酬の割合を調整することで、自社のビジネスモデルに合わせた費用管理が実現します。
複合型が向いている企業の特徴
複合型は、固定費と成果の両方にコミットしたい企業に向いています。
ある程度の出費を予測しつつ、成果にも強くこだわりたい場合に適しています。
多くの業者が成果報酬型をベースにしているため、まずはトライアルとしてこのプランを試してみるのも良いでしょう。
代表的な会社
営業代行会社の公式サイトでは、固定報酬型や成果報酬型の費用が記載されている場合が多く、複合型に対応しているかは直接問い合わせて確認する必要があります。
気になる業者を見つけた場合は、メールや電話で料金体系について質問してみましょう。
自社にあった営業代行会社の選び方
営業代行会社を選ぶことは、長期的なビジネスパートナーを探すことに似ています。
自社の目標や商材、予算に合わない会社を選んでしまうと、期待した成果は得られません。ここでは、失敗しないための3つの選び方を解説します。
営業目標を明確にする
まず「何のために営業代行を依頼するのか」という目標を明確にしましょう。単に「売上を上げたい」だけでは不十分です。
「新規商談の数を月間〇件に増やしたい」「特定の業界に特化したリードを〇件獲得したい」「既存顧客のアップセルを狙いたい」など、具体的な目標を設定することが重要です。
目標が明確になれば、それに合わせた料金体系(成果報酬型か固定報酬型かなど)や、得意分野を持つ業者を絞り込めます。
例えば、短期的なアポ数を重視するなら成果報酬型、長期的な関係構築やプロセス改善を目指すなら固定報酬型が適しているでしょう。
関連記事:営業アクションプランの書き方とは?目標達成の道筋の立て方
商材の特徴を理解する
次に、自社の商材が持つ特徴を深く理解しましょう。商材の専門性や難易度は、営業代行の費用や成功率に直結します。
特に、ITソリューションやSaaSなど専門知識を要する商材の場合、業界知見や専門性を持つ営業代行会社を選ぶことが不可欠です。
逆に、汎用的な商材であれば、幅広い分野を扱う会社でも問題ありません。
商材の特性に合わせたパートナーを選定することで、高い費用対効果が期待できます。
複数社に見積もりを取る
最後に、気になる営業代行会社をいくつかピックアップし、複数社から見積もりを取りましょう。
料金だけでなく、サービス内容、実績、担当者の対応などを比較検討することが重要です。
この段階では、単なる費用比較にとどまらず、各社がどのような戦略で目標を達成しようと考えているのか、提案内容をしっかりと見極めます。
また、担当者との相性も重要です。自社のビジネスを深く理解しようと努めてくれるか、専門的な内容を分かりやすく説明してくれるかなど、信頼関係を築けるパートナーかどうかを判断しましょう。
営業代行以外で営業を効率化する方法
営業代行は、迅速な新規顧客開拓や専門性の高いアプローチを可能にする有効な手段です。
しかし、外部に頼るだけでなく、社内の営業活動を根本から強化するという選択肢もあります。それが、営業データベースの活用です。
ここでは、Mazrica Targetを例に、その活用方法を解説します。Mazrica Targetは、単なる企業情報の集約にとどまらず、「今、話すべき人」に「今、話すべきこと」を届けるためのデータベースです。
Mazrica Targetを活用することで、「誰に」「何を」「どうアプローチするか」をデータに基づいて戦略的に判断できるようにします 。
SFAやAI機能との連携
Mazrica Targetは、SFA/CRMと連携し、顧客データをリッチ化・活用できます。AIが営業組織の優先順位付けの属人化を解消し、売上確度の高い顧客を自動でリストアップします 。
例えば、「従業員数2,000名以上の製造業リストを作成してください」といった対話形式で、目的に合ったリストを瞬時に生成できます。
さらに、AIが企業の公開情報を収集・分析し、企業概要や業界動向をまとめたレポートをワンクリックで作成できます。個社に合わせた提案書も自動生成できるため、商談準備にかかる時間を大幅に短縮できます。
このように、Mazrica Targetは営業担当者一人ひとりの生産性を高めるだけでなく、チーム全体の営業力を向上させるための武器となります。
営業代行を検討するのと同時に、自社の営業活動を内側から強化する営業データベースの導入も視野に入れることをおすすめします。
まとめ
営業代行は、単なる業務委託ではなく、自社の営業活動を効率化し、成果を最大化するための戦略的な投資です。
重要なのは、自社の営業目標や商材の特性を明確にした上で、各料金体系のメリットとデメリットを理解し、最適なパートナーを選定することです。
一方、外部に頼るだけでなく、社内の営業活動を根本から強化するという選択肢もあります。
Mazrica Targetは、手動でのリスト作成や商談準備といった非効率な作業をAIが担うことで、営業担当者が顧客との関係構築や新しい価値の創造といった、より戦略的な活動に集中できます。
下記はMazrica Targetについての資料です。さらに詳しく知りたい方はぜひダウンロードしてみてください。
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※本資料は各社製品ページの情報(1)をもとに作成しています。なお、製品の実際と異なる場合においても、弊社では責任を負いかねます。
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※掲載情報は2025年11月5日時点のものです。最新情報につきましては、必ず各社にお問い合わせのうえご確認ください。





















