多くの会社で「日報」を作成する目的として「上司が部下の行動を把握すること」が挙げられます。

上司は「部下の働きをを監督する」という役割のもと日報を課していますが、提出することが目的になってしまっている日報も多いのが現状です。

本記事では、どのような日報管理がベストなのかについて解説します。

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エクセルを用いた日報の作り方

日報 エクセル

まず始めに、エクセルを使った日報の作り方を解説します。
「日報」は、上司にとっては「適切なフィードバック」や「フォローアップ」「顧客情報の吸い上げ」などの目的があります。

また、部下にとっては、部下が日々の業務を言語化することで、思考を整理し、自分で課題を特定する能力を身につける目的もあります。

日報作成による効果を最大化するために、日報の作成方法を理解することから始めましょう。
エクセルの日報は、以下の2つのステップで作成できます。

①項目を決定する

まず、日報に含めるべき項目を決定します。日報に記入すべき基本的な項目には、以下のようなものがあります。

  • 日付
  • 記入者名
  • 今日の目標
  • 作業内容
  • 進捗状況
  • 問題点や課題
  • 明日の目標
  • コメントや引き継ぎ事項など

具体的な項目を決めることで、日報の内容が一貫性を持ち、情報の漏れや重複を防げます。また、上司や関係者が必要とする情報をきちんと報告できるようになります。
業種や職種によって必要な項目は異なるため、チームや会社のニーズに合わせて項目を選定しましょう。

②テンプレートを作成する

項目が決定したら、エクセルでテンプレートを作成しましょう。
例えば、A列に日付、B列に担当者名、C列に作業内容といった具合に、列ごとに決定した項目名を入力します。各項目の入力欄を適切な幅に調整し、見やすくしたり、必要に応じて、セルの結合や色の設定、罫線の追加をしたりして、視覚的に分かりやすいテンプレートを作りましょう。
同じフォーマットの日報を毎日使用するために、「日報テンプレート」として保存しておくと便利です。テンプレートを使うことで、日々の報告が効率化され、作業時間の短縮につながります。

営業日報・営業報告書の書き方については以下の記事でも紹介しています。
関連記事:営業日報・営業報告書の書き方|Excelテンプレート付き

エクセルのテンプレート・フォーマット

Mazricaがオススメする顧客管理や営業の案件管理の方法をExcelのテンプレートとして作成しました。

テンプレート内の入力箇所(どこに何を入力すればいいのか?)を分かりやすく明記しているため、すぐに活用することができます。

資料の中ではテンプレートの使い方についても解説していますので、日報のテンプレートを活用する際にもご活用ください。

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エクセルで日報を作成するメリット

エクセルで日報を作成する主なメリットを紹介します。

①コストがかからない

エクセルで日報を作成する最大のメリットの一つは、コストがかからないことです。多くの企業では既にエクセルが導入されているため、新たにソフトウェアを購入する必要がありません。また、テンプレートを自作できるため、特別なツールやサービスを利用する費用もかかりません。エクセルでの日報作成・管理なら、コストを最小限に抑えられると言えるでしょう。

②カスタマイズしやすい

エクセルは、柔軟にカスタマイズしやすいツールです。各企業やチームのニーズに合わせて、日報のテンプレートを自由に設計できます。例えば、特定の項目を追加したり、レイアウトを変更したり、必要な計算式を組み込むことができます。これにより、業務内容に最適化された日報を作成できるでしょう。

③使い慣れた人が多い

エクセルはビジネスパーソンにとって使い慣れたツールと言えます。そのため、新たに操作方法を学ぶ必要がなく、迅速に日報作成を開始できます。また、既にエクセルの基本操作に精通しているため、テンプレートの作成やデータ入力、編集などがスムーズに行えます。これにより、日報作成のハードルが低くなり、全員が効率的に作業を進めることができるのです。

エクセルで日報管理をするデメリット

日報管理がうまくいかない最大の理由として、「部下側に日報を書くメリットが見当たらない」ということが挙げられます。

部下の目線で考えると、「日報」は自分の案件は自分で把握しているので上司にわざわざ情報を共有する必要性を感じず、詳しく書けば書くほど二度手間になり、そもそも上司に見られているかもわからないものとなっているのです。

また、上司の立場で考えてみても、部下一人一人の活動を事細かに知りたいというよりは、「受注額の大きい案件の進捗や途中経過を知りたい」であったり、「コミュニケーションが取れていない部下の様子を知りたい」などの気になる情報を拾うために日報を使っているのではないでしょうか。

そのため、適切なフィードバックやフォローにつながる日報の形を取れる企業は少なく、提出することが目標となってしまっている日報が散見されるのです。

解決策の1つとなりうるとなるのが営業支援ツールのSFAです。

SFAがどう「日報」を改善しうるのかについては後述します。

SFAは営業の業務改善を支援するツールで案件管理、顧客管理、日報管理など従来エクセルで行われていた情報をクラウド上で簡単に管理できるようにするのが特徴の一つ。SFAについてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いは?意味・役割・主な機能を徹底解説

まずは、「エクセルによる日報管理」のデメリットについて掘り下げていきましょう。

日報に必要な項目・情報が多い

先述の通り、日報の目的としては「部下の行動の把握」「部下へのフィードバック」「部下のPDCAを促す」「顧客状況の把握」といったことが挙げられます。

しかし、上記の目標を達成するためには多くの項目・情報が必要になります。
例えば、「部下の業務に適切なフィードバックを行う」目的を達成するためにはどんな情報が必要になるか考えてみましょう。

まずは部下がその日「どこに訪問したのか」「どんなアプローチをしたのか」「それはどんな意図に基づいた行動だったのか」などを知る必要があります。

そして、部下の行動の妥当性を検討するために、訪問先では「どんな事業が展開されていて」「どんなことに課題感を持っていて」「どれぐらい自社製品の導入可能性があるのか」などの前情報が必要となってくるでしょう。

しかしながら、日々の業務とは膨大であり、全てを把握することは困難であるでしょう。

1日に「2件の外回り営業と1件のウェブ面談、10件のメール」の業務をこなしたとして、行動内容、行動の実施結果、そして行動をとる根拠となる顧客情報を丁寧に記入するとどれほどの時間を費やさなければいけないのでしょうか?

読み手の方も、膨大な情報を探し出すのに苦労してしまいます。

そのため世間一般で行われている「日報」は「情報は多いが入力時間を恐ろしく費やさなければいけない日報」か「提出することが目的となった情報不足の日報」のどちらかのパターンになってしまうことが多い様です。日報 エクセル

関連記事:営業日報は意味がない?業務報告の必要性と活用に必要なツールを紹介

入力負担が大きい

2つ目のデメリットとして挙げられるのが、エクセルでは「入力負担が大きい」ことです。

・書けば書くほど二度手間

日報とは「日々の報告書」です。つまり、日報とは自分がわかっていることを上司に報告するためだけにもう一度書かないといけないのです。
そのため、日報は、営業個人にとっては「入力すればするほど二度手間」になる側面を持っているのといえます。

さらに、せっかく書いた日報も上司に読んでもらえるとは限りません。

上司の側から考えると、いつでも情報を参照できる状態を作っておきたいが、全員の日々の業務を事細かに把握したいわけではないからです。
自分の気になっている案件の進捗や実施結果がわかれば十分なのです。

・日報の入力・共有までの工数が多い

さらに、エクセルを用いて日報管理を行うのはとても「工数が多くなる」行為であると言えます。

日報が提出・共有されるまでには、「出先から戻ってきる→パソコンを立ち上げる→本日の行動を手帳で確認する→書く内容を考える→エクセルに記入する→ファイルに入れる/上司にメールで共有する」手順を踏まなくてはいけません。

リアルタイムで確認できない

エクセルに記入された内容は即時に更新されるわけではないので、部下からメール等で送られてくるのを待つ必要があります
また、フィードバックをしても、更に送り返さなければなりません。

「この作業も出先で簡単にできる事ではないので、会社に戻ってパソコンに触ってから・・・」と思うとなかなかとりかかることができません。

このように、スムーズな情報共有には向かず、時間がとられてしまうため、日報に触れるのがおっくうになってしまう人もいるようです。

以上見てきたことが、日報のエクセル管理がうまくいかない原因と言えます。

関連記事:なぜ脱エクセルが必要なのか?Excel以外のツール活用のメリットを解説!

それでは、日報管理にSFAを用いた場合はどのような変化があるのでしょうか?

エクセル日報とSFA日報の作り方・管理方法の違い

両者による日報管理にどの様な違いがあるのか端的に示すと、エクセル日報は「上司が部下の報告書を読む行為」で、SFA日報は「上司が部下の行動を検索する行為」であると言えます。

つまり、エクセル日報は「部下が上司に向けて日報を作成する」のに対して、SFA日報では「上司が部下の日報を作成する」とも言い換えられます。

これにより何が起こるのかというと、部下は「日報作成業務から解放され」、上司は「欲しい情報を過不足なく入手する」ことができる様になるのです。

なぜこの様なことが可能になってくるのかは、SFAが「データベース」としての役割を果たしていることに関係します。

SFAを用いた日報の作り方・管理方法

日報 エクセル

一方「SFA日報」を作成するときは、SFA内に管理されている部下の「顧客情報」「活動内容/予定」「実施結果」を検索によって絞り込むことによって情報を抽出しているのです。

案件情報管理のための「メモ帳」としてや、予定管理のための「カレンダー」、やることをまとめた「Todoリスト」としてSFAを使うことで、データを適切に管理できます。

つまり、普段自分のメモ帳やカレンダー、メールが果たしている機能をSFAが代替しているのです。

部下側は普段の入力負担と変わらずに情報を管理しているだけで日報作成の一手間から解放されるのです。

実は、SFA日報は上司の側に大きなメリットをもたらします。「アクセスできる情報量が劇的に多くなる」からです。

今まで、自分のところまで上がってくる情報は日報や日々の会話に限定されていましたが、SFA内に蓄積された部下の活動ログが加わります。
「提出された日報」には部下のフィルターがかけられています。

「どこまで詳しく書こうか」、「これは必要ない情報だろう」、「今日は急いでいるから早く日報を書いてしまおう」などの思考の過程で振り落とされてしまった情報や、説明不足に感じるので詳細を知りたい情報に気軽にアクセスできる様になるのです。

関連記事:SFAで案件管理をするメリットとは?Excelや日報では案件を管理しきれない!

SFAで日報を管理するとどうなるの?

次に「SFAによる日報管理」について具体的に説明していきます。
ここでは「SFA日報」で部下Aの一日の業務を把握し、その案件の詳細を確認してみましょう。

まず、SFAにアクセスし「名前/日付を絞り込んで検索」することで「部下Aの本日の活動とその実施結果」を知ることができます。

その中の「案件Bの進捗が滞っていること」が気になったならば、「案件Bをクリック」のワンアクションで「部下Aの案件Bへの過去アプローチ一覧」をみる事ができます。

もしそこで競合との差別化ポイントが不明確」な点が先方の懸念材料なのに、的確な対応が取れていないことが気になったならば、部下に適切な資料を渡したりといったフォローアップが可能になるでしょう。

今回は、SFAツールであるMazrica Salesを用いて実際に絞り込みを行ってみます。

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関連記事:【Mazrica Sales活用事例】Excel管理から脱却し営業活動を効率化する方法

手順1:SFAにアクセスし、「日付:5月28日/担当者:北条政子」で検索

日報 エクセル

手順2:5月28日の北条政子の活動一覧が表示される。そのうちの案件「kubo_20170113」のアクション「課題特定のための面談」の詳細を確認

日報 エクセル手順3:「案件の実施結果と過去の株式会社kuboへのアプローチ」を確認

日報 エクセル

関連記事:クラウド型日報アプリ・ツールのおすすめ7選!価格(無料あり)・特徴など徹底解説

終わりに|日報はエクセルよりもSFAで効率良く管理しよう

本記事では、エクセルによる日報管理とSFAによる日報管理の違いを見てきました。

日報をエクセル管理している会社は他の「案件情報」「行動情報」「売り上げ情報」などもエクセルで管理しているのではないでしょうか。

しかし、膨大化するファイルに限界を感じている方も少なくないのではないでしょうか。

SFAは「エクセルからの脱却」を一つの目的に掲げているツールですので、エクセルでの管理に課題を感じている方は一度導入を検討してみてはいかがでしょうか。

下記の資料では、エクセルから脱却すべきタイミングについて詳しく解説しています。
無料でダウンロード可能ですので、「Excelの課題を整理したい」「ExcelからSFAへの移行のタイミングを知りたい」「SFA導入のメリットを知りたい」と思っている方は是非ご覧ください。

エクセルから脱却すべきタイミングとは?

営業管理におけるExcelの課題とSFA/CRMの特徴についての資料です。ExcelからSFA/CRMに移行すべきタイミングとSFA/CRM導入によるメリットを紹介します。

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Mazrica Business Lab.編集部
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Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

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