営業部門のリーダーやマネージャーは、部下の日々の行動や結果を管理するのは大変ですよね。
「◯◯さんが担当しているあの案件は大丈夫だろうか」
「◯◯君は多くの案件を抱えていたが、きちんと管理しているだろうか」
部下と密にコミュニケーションを取っていれば、このような心配事はないと思いますが、部下が多ければ多いほど、また、案件が多ければ多いほど、管理するのが大変になってきます。
そもそも皆さんは、案件をどのように管理してますか。
エクセルでしょうか?それともSFA(営業支援ツール)を使っているでしょうか?
この記事では、案件管理をするメリットや、効率的に案件管理をする方法をご紹介したいと思います。
【本記事と合わせて読みたいおすすめ資料】
▶︎▶︎エクセルから脱却すべきタイミングとは?〜SFAの導入で変わる営業組織〜
この記事の内容
案件とは
案件とは、取引先との間で発生した商談のことです。
案件には「商談日」「取引先」「営業担当者」「商材」「商談経緯」「商談内容」などの、5W1Hの情報が必ず含まれます。
加えて、この案件を受注に繋げるためには、「案件の進捗」「受注の確度(見込度)」「受注予定日」「売上予測額(見込額)」「営業の行動履歴」などを管理する必要があります。
案件管理の効果
案件には様々な情報が紐付いていることが理解できたかと思います。
では、案件を管理することの重要性をより具体的に説明していきます。
案件管理をすることで大きく3つの効果が見込めます。
1. 案件情報の見える化
それぞれの案件のステータスが分からなければ、営業組織のリーダーやマネージャーはアドバイスのしようがありません。
例えば営業フェーズとして、テレアポ/ヒアリング/商談/クロージング/受注、という流れがあったとします。
このような営業フェーズの中で「いつ」「誰が」「どんな案件を」「どのように処理したのか」を全員で共有することで、「ここはよかった」「ここはこうした方がいい」というアドバイスを全員でできますし、更新されていない案件をいち早く見つけることができ、それによる失注を防ぐことができます。
2. 営業ナレッジの標準化
優秀な営業パーソンは、独自の営業スタイルや豊富な知識、情報やノウハウを持っています。
これらのナレッジは特定の営業パーソンだけに留めるのではなく、全員に展開すべきです。
案件管理をすることで、優秀な営業パーソンが受注を取るまでに、どのような行動をしたのかが見えてきます。
経験の浅い営業パーソンや、売上が伸びない営業パーソンは、これらのナレッジを参考にすることで、営業スキルが底上げされます。
例えば、トップ営業が日々行っている営業活動内容(使っている提案資料、クロージングのタイミング)が見える化されれば、他のメンバーもトップ営業の動き方を見習うことができます
その結果、他の営業でも質の高い提案ができるようになります。その営業の動き方を営業チームに浸透させる(営業の標準化)ことで組織全体の受注率の向上につながります。
3. 業務の効率化
案件の管理ができていないと、進捗を確認したい時にExcelやメールの中から探さなければいけません。
また、営業会議の資料を作成する際は、膨大な情報をまとめ、分析しなければいけませんが、案件管理をすることで、これらの手間や時間が大幅に短縮し、生産性が向上します。
Excel(エクセル)や日報で案件管理はできないの?
既にExcelや日報で管理している人もいるかもしれません。
Excelや日報でも案件を管理する事はできますが、非効率になってしまいがちです。
なぜならExcelでは項目が多くなることでファイルが重くなったり、見づらくなってしまいます。
また、取引先との会話やメールの内容など、詳細情報を確認することもできません。
日報の場合、営業パーソンが事細かく案件の内容を記載するのは大きな負担になってしまいますし、案件の全体像を把握するのに膨大な時間を費やしてしまいます。
他にExcel管理には様々な課題があります。
Exel管理の限界
- Excelは売り上げなど数値が確定していて定数の管理には向いているが、売り上げ予測など数値が未確定であったり、複数条件が絡んでくる変数が多い事案管理には不向き
- 案件数増加に比例して数値から意味を読み取ることや他のデータと紐付けて考えることが難しくなる
- 過去案件の掘り起こしが困難
- 出先での入力に向かず、情報更新への精神的ハードルが高い
→リアルタイムの案件情報の把握が困難 - 個人が別々でExcelを使う場合、案件管理はできるがそのやり方(ヒアリング事項、フォローメールの内容など)が標準化されず、ノウハウが蓄積されない
→営業実績が悪い社員の原因分析が進まない - Excelをチームで使う場合、案件総数が多くなってしまい管理が不行き届きに陥なりがち
→リアルタイムのデータが正確に把握できず、進捗の途中経過観測、それによる方向転換が困難 - 連携不足による二重登録が発生する可能性がある
更に詳しくは↓を参考に
SFA(営業支援ツール)で案件管理するメリット
Excelや日報での管理が難しいのであれば、何で管理すればよいのか悩んでしまいますが、案件を管理するのに特化したSFA(営業支援ツール)というものがあります。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いは?意味・役割・主な機能を徹底解説
SFAはSales Force Automationの略で、案件を一元的に管理するツールです。
SFAには案件を管理するために様々な機能が実装されているので、SFAを導入することで、「案件の見える化」「営業ナレッジの標準化」「業務の効率化」といった効果が見込めます。
▶︎▶︎ExcelからSFAに乗り換えるタイミングはいつがいいのでしょうか?
SFA(営業支援ツール)の具体的な機能
では、具体的にどういった機能がSFAに実装されているのかご紹介します。
一般的に、SFAでは以下の4つの機能が実装されています。
1. 取引先情報の管理
「会社名」「住所」「電話番号」「取引先担当者」など、取引先に関する情報は多数ありますが、一度入力しておけば、同じ取引先で別の案件が発生しても、簡単に見つけることができます。
この機能によって個人が別々に案件管理をするといった自体を防ぐことができ、取引先の全体像を把握することが容易になります。
名刺管理ツールと連携しているSFAや独自に取引先情報を保持しているSFAもあるため、全ての情報を入力しなくても、正確な情報を管理することができます。
2. 案件の見える化
「いつ」「誰が」「どんな案件を」「どのように処理したのか」をSFA上で簡単に確認することができます。
写真に示された案件ボード機能では、案件が放置されるとその期間の長さに応じて色が変わる機能や、案件のフェーズ別に案件を識別できる機能がついています。
エクセルを利用して案件管理を行う場合、どうしても案件情報を「管理」することが目的になってしまいがちです。しかし、SFAを導入することで、管理とどまらず、案件情報をもとに反省したり、売上の予測を立てたりと「利用」していくことができるようになります。
アラート機能がついているSFAもあり、更新されていない案件を担当している営業パーソンに注意喚起することもできます。
営業会議でも案件の情報を簡単に共有することができるため、個別に資料を作成する手間が省けます。
3. グループウェアとの連携
メールやカレンダーと連携しているSFAはとても多いです。
メールと連携していることで、取引先に送信したメールの内容を再びSFAに登録するといった手間を省くことができます。
また、カレンダーと連携していることで取引先との商談場所や時間をSFA上で編集したり、カレンダー上で編集した情報をSFAに反映させることもできます。
4. 案件の分析
期間や営業パーソンごとに売上の見込みや結果を出力することができます。
また、初回訪問、プレゼンテーション、クロージングなど、各フェーズごとの移行率も確認できれば、「今月の売上が低かったのは、このフェーズの営業活動が不十分だった」などの分析をすることができ、今後の目標や改善案を考えるのに役立ちます。
エクセルや日報で管理した情報をもとに案件を分析しようとすると、入力工数が多いために入力漏れが多くあったり、見づらさのために着目点がはっきりしなかったり、情報がバラバラに保存されてしまったりしがちです。
それにより、正確な数値をベースに分析を行うことのハードルが高くなってしまいます。
以上の機能を備えたSFAとして、Mazrica Sales (旧 Senses) があります。
営業支援ツールMazrica Sales (旧 Senses) の概要資料を見る
SFA(営業支援ツール)の選び方
SFAは様々なベンダーが販売していますが、どのSFAを選べば良いか悩んでしまいますよね。
基本的な機能はどのベンダーのSFAでも実装されていますが、拡張機能などで差別化がはかられています。
Excelや日報で案件を管理している人には細かい機能の差で選ぶのではなく、以下の「使いやすさ」と「価格」という2つの指標で選ぶのが良いと思います。
1. 使いやすさ
SFAを導入していても使われなければ意味がありません。
キーマンズネットのSFA導入状況の調査(2016)によるとSFAを導入した企業の36,3%の企業が「SFAを使ってはいるが有効活用できていない」と答えたようです。
営業パーソンが日々対応している案件を登録するのに手間がかかるようであれば、営業パーソンはそのSFAを使わなくなるでしょう。
外出先でも簡単にSFAに入力できるように、スマートフォンやタブレットから使えるというのも重要です。
営業パーソンの負担にならない、使いやすいSFAを選ぶことをおすすめします。
▶︎▶︎『決めてとなったのはわポートの質と使いやすさ』Mazrica Sales (旧 Senses) 導入企業の生の声はこちら!
2. 価格
大手ベンダーのSFAは高機能な分、費用も高く設定されています。
機能を全て使いこなすことができれば費用分の効果はあるかもしれませんが、社内にITに明るい人間がいる、もしくは多少の導入コストは厭わないという以外、ほとんどの場合、全ての機能を使いこなすのが難しいと思います。
関連記事:SFAの費用相場とは?主要SFAツールの料金・価格を徹底比較!
ということで、人手が足りなかったり、スムーズに導入を終わらせ、早く「利用・分析フェーズ」に移りたいと考える企業は必要な機能が実装されていて、自分たちにとって適正な価格のSFAを選ぶことをおすすめします。
BtoB向けおすすめのSFAを下記の記事でも紹介しています。SFAの導入を検討している方は参考にしてみてください。
BtoB向けおすすめSFA(営業支援ツール)10選!企業タイプ別の活用事例もご紹介
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あなたの組織ではどのように案件管理をしていますか?
案件管理をすることで様々なメリットがあり、営業活動をより効率的にすることができます。
現在、Excelや日報で案件を管理している人は、SFAの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
既にSFAを導入している人は、今のSFAが本当に最適かどうか、改めて考え直してもいいかもしれません。

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