ECサイトを運営する場合、CRMツールの導入は必須とも言える時代になってきています。

CRM(Customer Relation Management)は、顧客情報を一元管理して活用するマネジメント手法です。ECサイトにCRMツールを導入することで、既存顧客をリピート化して売上拡大を図ることが可能となります。

本記事では、ECサイトにCRMが必要と言われる理由や導入のメリット、知っておきたい注意点を解説します。

ECサイトの運営にCRMが必要な理由

ECサイトの運営にCRMが必要と言われるのは、既存顧客をリピーターにすることで売上拡大を狙えるからです。

情報社会の現代では、インターネット上でモノやサービスを売買するのが当たり前の社会となっています。特に近年、海外のECサイトも多く利用されるようになり、競争が激化して新規顧客を獲得するのが困難になりつつあります。

また、苦労して新規顧客を獲得したとしてもリピーターにできなければ、新規顧客獲得の施策を永遠に行い続けなくてはなりません。

一度利用してくれた顧客をリピーターにして何度も利用してもらうには、One to Oneマーケティングを行うことが重要です。One to Oneマーケティングとは、購買傾向からニーズを分析し、顧客一人ひとりに対して行われる最適なマーケティング活動です。

ECサイトにCRMを導入すると、顧客の性別や年齢、購入履歴、閲覧履歴、サイトへの訪問頻度などOne to Oneマーケティングに必要な情報を効率的に把握できるため、分析やデータ蓄積が容易になります。

CRMについては、次の記事を参考にしてください。

関連記事:CRMとは?導入メリット・機能や選び方とツールも紹介

ECサイトでCRMを導入するメリット

顧客情報を分析できるCRMの導入は、既存顧客のリピート化を促して売上拡大を図りたい際に欠かせません。

具体的に、ECサイトにCRMを導入するメリットは次の5つです。

  • さまざまな顧客情報を一元管理できる
  • 顧客に合わせたアプローチが可能になる
  • SNSと連携してアプローチできる
  • 社内連携が強化される
  • オフライン施策にも活用できる

5つのメリットをそれぞれ解説します。

さまざまな顧客情報を一元管理できる

ECサイトにCRMを導入すると、さまざまな顧客情報を一元管理できるようになることがメリットです。

顧客が多ければ多いほど膨大な情報の中から、知りたい情報だけをピックアップすることは難しくなります。しかしCRMを導入すれば、顧客の性別や年齢、購入履歴などを管理できるため、どの年齢層がどのような商品・サービスに興味があるか簡単に分析できます。

また、プロモーションの進捗やサイトへの問い合わせ情報など、顧客一人ひとりに関するさまざまなデータを一つのプラットフォームで管理できるため、手間やコストをかける必要はありません。

関連記事:顧客情報とは?一元管理の重要性と項目・管理方法を解説

顧客に合わせたアプローチが可能になる

CRMツールを使って顧客の購買傾向を分析することで、顧客一人ひとりに合わせたアプローチが可能になることもメリットです。

たとえば、スカートが好きな顧客に対してパンツスタイルを提案しても、購入意欲を煽ることは難しいでしょう。しかし、流行しているスカートや来季に流行るスカートを提案すれば、リピートしてくれる可能性を高められます。

CRMツールで顧客のニーズや嗜好を把握して、パーソナライズされたマーケティング戦略を実行できるため、顧客との関係を深めてリピート購入を促進できます。

CRMツールを用いた分析方法はこちらも参考にしてください。

関連記事:CRM分析とは?顧客分析の重要性や代表的な分析方法を解説

SNSと連携したアプローチができる

CRMツールとSNSを連携させることで、既存顧客へ別の角度からアプローチできるだけでなく、見込み顧客へのアピールも可能です。

一般的に、CRMツールには外部連携機能が付いており、MA(マーケティング・オートメーション)やSFA(セールス・フォース・オートメーション)といったツールと連携が可能なため業務を効率化できます。

また、オプション連携としてSNSと連携することで、顧客との接点を増やせるため、売上拡大を図れます。CRMとMA・SFAの違いは次の記事を参考にしてください。

関連記事:MA・SFA・CRMの違いとは?特徴や使い方・連携事例まで解説

社内連携が強化される

ECサイトにCRMを導入するメリットには、部署間のコミュニケーションコスト削減も挙げられます。

CRMを利用すると営業部門やマーケティング部門、カスタマーサポート部門など、複数の部署がリアルタイムで情報を共有できるようになります。同じ情報を複数の部門で把握できるようになるため、顧客情報の共通認識を高めてマーケティング戦略を立てやすくなるでしょう。

また、過去の事例や成功の法則などのナレッジを蓄積して共有するためにも有効で、組織全体が持つ知識の向上も期待できます。

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オフライン施策にも活用できる

ECサイトにCRMを導入する場合、オンラインでのマーケティング戦略ばかりに目が行きがちですが、オフライン施策にも活用できる点もメリットです。

メールやSNSでのアプローチは手軽な反面、顧客がメールアプリを開かなければ気付かれない可能性もあります。しかし、DMやカタログはポストから取り出す過程で一度は顧客の目に入るため、オンラインでは届きにくい顧客層に一定の効果を持つケースがあります。

DM送付機能を搭載したCRMツールを導入すれば、ターゲット層に応じてオフライン施策も検討しやすくなるでしょう。CRMの施策や活用事例については、次の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:CRM施策とは?メリットから活用事例まで解説

ECサイトでCRMを導入する際の注意点

ECサイトにCRMを導入すると、顧客一人ひとりに合わせたアプローチが可能になったり、社会連携しやすくなったりといったメリットがあります。

しかし一方で、CRMを導入する際には次の点に注意しましょう。

  • 初期費用やランニングコストを考慮する
  • 効果を実感するまでには時間がかかる

それぞれのデメリットを詳しく解説します。

初期費用やランニングコストを考慮する

CRMを導入する際は、初期費用やランニングコストを考慮する必要があります。CRMツールを大きく区分すると、オンプレミス型とクラウド型になります。

オンプレミス型はパッケージ型とも呼ばれ、ソフトウェアを購入して自社のパソコンやサーバにインストールして使うタイプのCRMです。オンライン上でアクセスできるクラウド型よりセキュリティ対策をしやすい一方、開発に人手や時間といったコストがかかるため、初期費用が高くなる傾向にあります。

クラウド型は管理会社のサーバにアクセスして利用するタイプのCRMで、初期費用が安く導入しやすいことが特徴です。しかし、サポート費用などのランニングコストが高かったり、自社用にカスタマイズできる範囲が狭かったりといったデメリットもあります。

それぞれメリットとデメリットがあるため、導入後の費用対効果を考えてCRMツールを選定することが重要です。

関連記事:オンプレミスとクラウドを比較!特徴や移行・併用のポイント

効果を実感するまでには時間がかかる

CRMを導入しても、すぐには効果が目に見えて現れるわけではないことにも注意が必要です。CRMは顧客と長期的な関係を作るための情報を管理するツールのため、効果を実感するまでには時間がかかります。

また、CRMツールには豊富な機能が備わっているため、効果的な機能を選んで使いこなすためには、運営側のスキルが必要になります。そのため、CRM導入前にどのような機能が必要かを検討して選定するだけでなく、CRMを効果的に運営できる社内体制を整えることが大切です。

サポート体制の整ったCRMツールを選定し、ツールを使いこなして業績に反映できるまでの時間目標を長めに設定することが推奨されます。

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まとめ

近年、ECサイトは競争が激化しており、新規顧客の獲得が困難な傾向になってきています。CRMを導入することで、新規顧客に頼らず既存顧客をリピート化して売上拡大を図ることが可能です。

CRM導入には顧客情報を一元管理できるメリットがある一方、コストを考慮したり、効果が実感できるまでに時間がかかったりするなどの注意点もあります。

そのため、導入のメリットとデメリットを把握したうえで、CRMツールを選定することが大切です。

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Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

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