人工知能「AI」が注目されるようになり、AIの活用の幅も広がってきました。

身近な例ではApple製品に搭載されている「Siri」やAmazonの「Alexa」などが思い浮かびますよね。

もちろんAIはビジネスチャンスも生み出し、ビジネスで利用するクラウドツールにAIが搭載されていることも珍しくなくなってきました。

今回は、AIを活用した経営戦略を解説します!

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政府が進めるAI戦略

AIを活用した経営戦略|顧客獲得からロイヤルカスタマー醸成|Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab.|1

AIをはじめとするテクノロジーはアメリカや中国などを中心に発展しており、日本は少し遅れをとっている現状です。

しかし、AIのこれからの可能性や国内の事情などを多角的に考え、日本政府が主体となってAIの国家戦略に取り組み始めました。

国内では今までもさまざまな人工知能技術の開発・推進に関わる戦略や実行計画が取りまとめられてきましたが、最新のものは統合イノベーション戦略推進会による「AI戦略2019」です。

この戦略の基本理念は

  1. 人間の尊厳が尊重される社会(Dignity)
  2. 多様な背景を持つ人々が多様な幸せを追求できる社会(Diversity & Inclusion)
  3. 持続性ある社会(Sustainability)

の三つを定めており、これらを実現するためにAIなどの新技術の導入や社会システムの変革が必要と述べています。

また、世界的に「Society5.0」の実現に向けて、多様な人材が貢献していくことが重要だともしています。

そこで、下記の四つの戦略目標を掲げています。

  1. 人口比ベースで、世界で最もAI時代に対応した人材の育成を行い、世界から人材を呼び込む国となること。さらに、それを持続的に実現するための仕組みが構築されること
  2. 実世界産業におけるAIの応用でトップ・ランナーとなり、産業競争力の強化が実現されること
  3. 「多様性を内包した持続可能な社会」を実現するための一連の技術体系が確立され、それらを運用するための仕組みが実現されること
  4. リーダーシップを取って、AI分野の国際的な研究・教育・社会基盤ネットワークを構築し、AIの研究開発、人材育成、SDGs の達成などを加速すること

これらを実現するため、教育改革・研究開発・社会実装での取り組みを官民ともに進めていくとしています。

関連記事:経営戦略とは?作り方の基本・フレームワークを紹介!

Society(ソサエティ)5.0

ドイツが2016年に提唱した「インダストリー4.0(第4次産業革命」は、製造業に関わるあらゆるモノをIoTにて接続し、今までは大量生産ができなかった製品でも大量生産化するという技術革新のことを言います。
このインダストリー4.0には世界中が影響を受けましたが、日本もその一国。

そこで日本は「Society5.0(ソサエティ5.0)」という科学技術基本計画を掲げました。

内閣府が提唱しているSociety5.0の内容は、以下の内容になります。

『サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)』

この新たな人間社会を意味するSociety5.0は、Society1.0=狩猟社会、Society2.0=農耕社会、Society3.0=工業社会、Society4.0=情報社会に次ぐ社会であり、日本が目指す未来の社会の姿です。

IoTによってあらゆるモノやヒトが繋がったり、AIによって必要な時に必要な情報が提供されるようになったりすることで、国内の課題や困難を克服していく社会を目指すのです。

具体的には、少子高齢化や地域の過疎化などによる課題に対してイノベーションを活用して克服したり、膨大なデータから複雑な分析をする作業をAIが担当したり、ロボットや自動運転車などの支援によってあらゆる人が活躍できる社会を作ったりすることを言います。

つまりSociety5.0を端的に表すと、人間とAIなどのテクノロジーが上手に共存して持続していく社会のことを指すと言えますね。

ビジネスでのAI活用例

このように、政府が主体となってAIを活用して生活を豊かにしていく社会を目指している中で、AIを活用したビジネスチャンスも大幅に増えています。

例えば、さまざまなAI技術が搭載されている車の自動運転機能は、人々の安心・安全な車社会を構築します。

また、通販サイトの「おすすめ商品」やSNSの「おすすめニュース」なども、AIがユーザーの行動を分析して最適な情報を届けています。

AIが膨大なデータを適切に分析してくれるおかげで、家電製品とスマホなどのデバイスがIoTで繋がることも実現します。

更には、企業内での自分の業務でもAIを活用することで、よりスマートで効率的な仕事をすることができるようになります。

関連記事:AI導入の実態と成功するための3つのポイント

AIツール活用による新規優良顧客の獲得

ここでは、どのようなAIツールを使って新規優良顧客の獲得が可能か紹介します。

尚、AIの営業活動事例は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
関連記事:AIの営業活動への活用例|よくある営業課題への解決方法

①KAGARI(カガリ)

AIを活用した経営戦略|顧客獲得からロイヤルカスタマー醸成|KAGARI(カガリ)

トランスコスモス株式会社が開発・提供している「KAGARI(カガリ)」は、AIが顧客の購買データを基にして“将来のLTV”を予測して優良顧客に広告配信を行うデジタルマーケティングツール。

今までは新規優良顧客(=将来のLTVが高い顧客)の抽出は困難とされていましたが、「期待購買確率」や「期待購買金額」などの同社独自のAI分析によりLTVを予測することができるようになりました。

②AI.BiS(アイビス)

AIを活用した経営戦略|顧客獲得からロイヤルカスタマー醸成|KAGARI(カガリ)|AI.BiS(アイビス)
株式会社ジーニーが開発・提供しているAIチャットボット「AI.BiS(アイビス)」は、サイト訪問者の中から大口案件に繋がりそうなユーザーを自動識別してオペレーターに繋いだり、訪問者のWEB上の行動履歴から受注確度を予測してオペレーターへと表示したりすることで、チャットを営業ツールとして活用することができるツールです。

これらのツールのように、搭載されたAIがユーザーの行動を分析したり予測したりすることで、将来的な優良顧客を効率的に獲得できるようになります。

AIツールを活用した営業活動

AIは営業活動にも革新をもたらします。

③APOLLO SALES(アポロセールス)

AIを活用した経営戦略|顧客獲得からロイヤルカスタマー醸成| APOLLO SALES(アポロセールス)

株式会社Onionの「APOLLO SALES(アポロセールス)」は、通常は手がかかる新規顧客の開拓を効率化してくれる営業支援ツール。
希望の条件を指定するとAIがターゲット企業をリスト化してくれ、メールやお問い合わせフォームからのアプローチも自動で行います。
どちらの業務も従来は人の手で行っていたためリソースがかかってしまっていましたし、リソースをかけてもアポイントに繋がる確率が低くて担当者のモチベーションも下がってしまっていました。
しかし同製品を活用することにより業務が自動化され、中小企業やスタートアップなどの営業人材不足もサポートしてくれます。

④ジーン(GeAIne)

AIを活用した経営戦略|顧客獲得からロイヤルカスタマー醸成|ジーン(GeAIne)

エッジコンサルティング株式会社が開発した「ジーン(GeAIne)」も同様のクラウドツールで、すでに保有している顧客リスト(営業リスト)をおすすめ度順に精査してくれたり、ターゲット企業のお問い合わせフォームへ自動で営業アプローチをしたりすることができます。

⑤セールスフォース(セールスクラウド)

AIを活用した経営戦略|顧客獲得からロイヤルカスタマー醸成|セールスクラウドEinstein世界的に利用されているSFA「セールスフォース(セールスクラウド)」にも、「Einstein」というAI機能が追加されました。
リードや商談をスコアリングして優先度を提案したり、営業担当者ごとの月次売上金額を予測したりすることで、営業戦略が効率的に組めるようになります。

⑥Mazrica Sales

5_フッター上部の画像

更に、当社(株式会社マツリカ)が開発・提供しているSFA「Mazrica Sales」にもAIが搭載されています。(AIフォーキャスト)
蓄積された過去の営業案件から類似案件を分析し、次にどのようなアクションをすることで受注に繋がりやすいかを提案してくれるのです。

AIフォーキャストは、営業活動の成功事例・失敗事例を基にしてAIが解析してサポートしてくれる機能で、営業担当者はアプローチすべき顧客へ最適なタイミングで営業することができます。


更に最近では蓄積された案件情報から受注確度を予測するAI機能もあります。確度予測だけでなく想定されるリスクも提示してくれるので成約率の向上につなげることができます。

下記ページに強みや、できることをまとめておりますので、Mazrica Salesについて概要を知りたい方はぜひご覧ください。

▶︎Mazrica Sales製品ページはこちら
▶︎Mazrica Sales主要機能ページはこちら

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AIツールを活用したロイヤルカスタマー戦略

⑦Handy CEM

AIを活用した経営戦略|顧客獲得からロイヤルカスタマー醸成|handy cem

株式会社オプトが開発する「Handy CEM」はAI搭載のCEM(カスタマーエクスペリエンスマネジメント)ツールです。
「行動」「心理」の二軸で顧客を分類し、ロイヤルカスタマー育成のためにどのようなコミュニケーションが必要かを自動提案します。
今までは、購買行動、WEB上の行動履歴、嗜好性などのさまざまなデータを取得して細かく分析する必要がありましたが、同製品を使うことでAIが自動でそれらの業務を行ってくれるため、効率的に顧客のロイヤリティを高めることができるようになるのです。

AIツールを活用した契約書管理

AIを活用した経営戦略とツール8選

⑧LeCHECK(リチェック)

株式会社Lisse(リセ)が開発・提供する「LeCHECK(リチェック)」はAI搭載の契約書チェック・作成ツールです。

従来、契約書のチェックや作成は社内の法務部や外部の弁護士に依頼するため時間がかかっていました。LeCHECKを活用するとスピーディに対応することができ、業務の効率化につながります。

また、英文契約書レビュー機能で国際取引特有の「リスク洗い出し」と「抜け漏れチェック」を行えます。高額な国際取引の契約書レビューをスピーディでかつコストを低く抑えること(月額2万円〜)ができるようになります。

AI導入・運用で注意すべき点と成功への鍵

AIを企業活動に取り入れることで効率的に成果に繋がるということがご理解いただけたかと思いますが、最後にAI導入・運用の注意点を確認しましょう。

まずは、AI技術が搭載されているソリューションの特性や機能を理解し、自社のどのような業務に活用できるのか、そしてどのような成果を出したいのかを決めることです。

これらが曖昧なままAIが導入されてしまうと、費用対効果が分からずに失敗してしまうことにもなりかねません。
あくまでも「AIを用いて成果を出す」ことが目的であり、「AI導入」が目的にならないように注意しなければなりません。

また、成功事例やAI自体を過信しすぎないことも大事。
「○○と△△と□□のAIツールを活用して全面的に営業革新を行ったことで営業利益が2倍になったA社」などといった成功事例をインターネット記事などで見かけますが、それらの成功事例は地道に進めた結果であるので、初めてAIを導入する企業は一気に進めず、現場の様子や費用対効果を検証しながら少しずつ取り入れていきましょう。

そして、AI自体も機械学習やディープラーニングなどで徐々に精度を増していくものなので、AIが導いた結果を鵜呑みにせずに、社内で精査することも必要です。これらのポイントを押さえて、AI活用の成功につなげていただければと思います。

終わりに

政府も乗り出した国家をあげてのAI戦略。
これから、AIが更に活用される時代がやってきて、日常生活やビジネスシーンが更に快適に・スマートになっていくでしょう。
AIを導入して効率的に仕事をすることで、自分のすべき業務に充てる時間を確保し、成果に繋がる充実したビジネスを作り上げてくださいね。

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Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

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