人手不足や働き方改革の影響で、導入企業が増えている「テレワーク」という新しい働き方。
しかし、「テレワーク社員が本当に仕事をしているのか心配…」「テレワークのやり方がわからない」
と導入を躊躇している企業も多いようです。
そこで、テレワークの実態・やり方や成功のためのポイント・便利なツールをご紹介します。
本記事でテレワークのポイントを理解して、テレワーク導入を成功させましょう。
テレワークの実態
2019年にエン・ジャパン株式会社が、従業員数300名未満の企業を対象にテレワークの実態についてのアンケート調査を行いました。
その結果、14%の企業が「テレワークを導入している」と回答しており、2017年の8%よりも上昇しています。
そのうち、会社規模で見てみると、従業員100~299名の企業は17%、50~99名の企業は10%、それ以下の企業は14%の導入率となっています。
また、業種別だと「IT・情報処理・インターネット関連」の企業のテレワーク導入率が最も高く、29%もの企業がテレワークを導入していることが分かりました。
テレワークを導入している企業のうち、在宅勤務を採用しているのが81%、モバイルワークを採用しているのが31%、サードプレイスオフィス勤務を採用しているのが13%で、内勤中心の社員や通勤が困難な社員を中心にテレワークを許可しています。
また「テレワークを導入してよかったこと」の設問には、40%の企業が「通勤困難社員が継続して働くことが可能になった」と回答。
一方で「難しかったこと」の設問では、68%の企業が「テレワーク社員の時間管理」、59%の企業が「テレワークの利用条件設定」「テレワーク時の業務ルールの設定」と回答しており、テレワークの運用について課題を抱えて居る企業が多いようです。
また、2020年4月に株式会社マツリカが行った調査によると、80%以上の会社で営業活動にリモートワークを導入しています。
しかし、一方で営業活動のリモートワーク化で感じる課題として、 最も多かったのは「オンラインでの商談や社内会議での意思疎通(44.9%)」、 次いで「案件情報や営業活動の共有・可視化(39.6%)」、 「案件を進める上で必要な他部署との連携(34.8%)」となり、 コミニュケーションや情報共有への課題意識が高いことが明らかになりました 。
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テレワークに監視は必要?
前項で、実際にテレワークを導入している企業は運用管理について課題を感じていることが分かりましたが、テレワーク導入に躊躇している企業も「本当に仕事をしているのか分からない」「勤怠管理が難しそう」と感じていることが多いのではないでしょうか。
そのような声に応えるように、一定の時間間隔でパソコンのスクリーンショットやインカメラ画像を撮影して、パソコンの使用状況や在席・離席の状況を見える化するツールも開発されています。
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このようなサービスは企業側にとっては管理しやすいと感じるかもしれませんが、実際に業務にあたっている従業員は「監視されている」「信頼されていないのではないか」と感じてしまいます。
テレワークは、場所や時間を有効に使って仕事をして成果をあげることを目的としているにも関わらず、きちんと仕事をしているか監視しているのであれば、オフィスに出社しているのと変わりません。
例えば、育児や介護などの理由がある従業員は、決められた業務時間内すべてを仕事に充てているわけでなく、業務を中断して育児や介護に対応しなければいけない時間もあるでしょう。
それらのプライベートな時間までも監視されてしまうと、テレワークのメリットを潰しているようにも感じてしまいます。
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テレワークの注意点
企業側も従業員側もストレスを感じないために、企業側は「テレワークができる環境を整えるから、成果をあげてね」、従業員側は「自分のライフスタイルに合わせて働きながら、成果をあげます」というお互いの信頼関係が重要です。
監視をなくしてしまうとサボってしまうリスクがあると不安視する人もいますが、テレワークは仕事をサボるために導入するのではなく、「効率的に仕事をするために導入する」という導入目的を忘れずに心に留めておかなければいけません。
また、サボりリスク以外にも「同じオフィスにいないからコミュニケーションが取りにくい」という課題もありますが、チャットツールや情報共有ツールなどを導入し、コミュニケーション環境を整えることも大事。
同時に、情報漏えいなどのセキュリティー面の対策も必要となるため、クラウドサービスを利用するなどの対応も求められます。
テレワークとは?
テレワークの実態について説明してきましたが、そもそも近年さまざまな企業で取り入れられている「テレワーク」という働き方の定義はご存知でしょうか?
テレワークとは、「tele=遠い」「work=働く」を組み合わせた造語です。
また、厚生労働省は「ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と定義しています。
つまり、主にインターネット環境にて、上司や同僚などの会社のメンバーと連絡を取り合いながら、本来の勤務地(オフィスなど)以外の場所で仕事をすることをテレワークと言うのです。
テレワークにより、育児や介護など従業員一人ひとりのライフスタイルに合わせた働き方ができたり、配偶者の転勤などで遠隔地に引っ越してしまった従業員を引き続き雇用できたりするというメリットがあり、優秀な人材を確保することができます。
テレワークの3つの種類
テレワークは、働く場所や働き方によって3つの種類に分けられます。
・在宅勤務:従業員本人の自宅にて働く
・モバイルワーク:移動中のバスや電車の車内、駅、外出先のカフェ、取引先のオフィスなどで業務にあたる
・サードプレイスオフィス勤務:シェアオフィス、レンタルオフィス、コワーキングスペース、サテライトオフィスなどで働く
在宅勤務は育児や介護などでオフィスに出社するのが難しい従業員にとって最適な働き方ですし、営業職などの外出が多い職種であればモバイルワークを活用することで効率的に仕事ができます。
テレワークで業務効率化する方法
効率的にテレワークを活用して業績に繋げるためには、環境整備は欠かすことはできません。
対面しないで仕事をする働き方だからこそ、コミュニケーションがうまく取れないと企業側にもテレワーク社員側にもストレスがかかってしまいます。
早急に確認したいことがあってもタイムラグがあると時間がかかってしまいますし、アイデアやアドバイスを仰ぎたいときもうまく伝えられないと適切な指示をもらえません。
そのような事態を防いでテレワークを効率的に運用するために、おすすめのツールを紹介します。
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web会議ツール
Web会議ツールは、インターネット環境を通じて音声や映像を繋ぎコミュニケーションを取ることができるツールです。
クラウドサービスや専用アプリを使うことでパソコンだけでなくスマホでも利用でき、外出中のカフェや移動途中の駅構内でも利用できることがメリット。
更に、ファイルデータなども共有できるので、会議資料を共有してオフィスにいるメンバーとミーティングをしたり、提案資料を共有して取引先と商談をしたりすることも可能です。
ツールによっては同時接続可能人数が最大100名というものもあるので、大人数での会議や、支社・支店との会議の市にも役立ちますよ。
▼インサイドセールスにも役立つ【Web会議ツール8選】ご紹介!
チャットツール
メールよりも手軽にやり取りできるのがチャットツールです。
特に、最近ではビジネス用に特化して開発されたビジネスチャットツールも流通しているため、テレワークなどの仕事の場面にも最適。
個人間のチャット、グループ間のチャットのほか、タスク管理やファイル管理の機能があったり、音声チャットやビデオチャットができたりするサービスもあります。
チャットによってこまめに情報共有をすることで、日々の業務だけでなくプロジェクトの進行や案件管理も捗るでしょう。
▼コミュニケーション課題を解決してくれる【主要ビジネスチャットツール11選】
営業におすすめのツール
営業職は、取引先への訪問で外出が多かったり、訪問先への直行直帰で自宅にて業務にあたる時間があったりすることも多い職種です。
営業活動に関わる情報共有におすすめなのが、営業組織に特化した業務支援ツールのSFA(Sales Force Automation)。
当社が開発・提供しているSFA「Mazrica Sales」を例に、SFAのテレワーク活用方法を紹介します。
「案件ボード」では、顧客・商材・契約予定日・完了アクションなどの情報が記載された案件情報をカード形式で確認することができ、フェーズ別に案件の進捗を把握できます。
一人の営業担当者が何件もの案件を抱えている企業にとっては、外出が多くなかなか話す時間のない営業担当者の営業活動を可視化できるため、マネジメントがしやすくなります。
また、「アクション管理」では完了したアクションのほか、次のアクション予定も設定することができるため、営業担当者のスケジュールや行動予定も把握することが可能。
これらの営業活動に関わる蓄積されたデータを基に売上予測や受注率などの分析レポートも簡単に出力できるので、会議やミーティングの時間を設けなくても営業情報を共有することができます。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方から成功事例まで解説
終わりに
テレワークは効率的に仕事を行うための手段のひとつ。
企業側は「テレワーク=サボれる」という認識を捨て、お互いにストレスにならない環境を整えることが大事です。
テレワークを上手に活用することで業務効率化や離職率減少を実現することができるため、自社の働き方を見直してテレワークを新しく取り入れることも検討してみてくださいね。