サイボウズ社のkintone(キントーン)は、さまざまな業務アプリを集約してデータを一元管理できるクラウドサービスです。
kintoneには営業部門に向けたアプリもあり「SFAとして使えるかも」「SFAの代用ツールに向いている?」と考えている人も多いのではないでしょうか。
本記事ではそのような人に向け、kintoneの特徴を踏まえてSFAとして活用するメリット・デメリットを紹介します。SFA選定のポイントについても解説するので、営業部門でツール導入を検討している人はぜひ参考にしてください。
この記事の内容
kintoneはSFAとして便利?
kintoneはSFAではありませんが、営業向けアプリを組み合わせることでSFAの代替ツールとして活用できます。
そこで、まずはkintoneについての基本とSFAとしてどのように活用するのかを解説します。
尚、SFAについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いは?意味・役割・主な機能を徹底解説
kintoneはそもそもデータベースアプリ
そもそもkintoneとはどのようなツールなのでしょうか。
kitone(キントーン)はサイボウズ株式会社が提供しているクラウドサービスです。「アプリ」と言われる、さまざまな業務内容に対応するシステムをkintoneの中に集約することで、データベースのプラットフォームとして活用できます。
アプリは、もともと用意されているサンプルアプリを使うほかに自作することも可能。
自作と言っても難しい作業はほとんどなく、ExcelファイルやCSVファイルを読み込んだり、ドラッグ&ドロップで項目を並べたりするだけで作れます。
ちなみにサンプルとして用意されているアプリの数は、なんと100種類以上。
顧客情報や案件情報などの業務管理のほか、議事録や作業依頼などのコミュニケーションのためのアプリもあり、自社の業務内容やフローに合わせて必要なアプリを組み合わせて使えるのが特徴です。
社内でバラバラに管理されているデータをkintoneという一つのツールに集約することで、社内の情報共有がスムーズになり業務の効率化が図れるでしょう。
kintoneは「営業支援(SFA)パック」がおすすめ
kintoneのサンプルアプリには、総務部門や情報システム部門、マーケティング部門などさまざまな部署に対応したアプリが用意されています。
アプリは膨大な数がありますが、そんな中でも営業部門に活用できるアプリは「営業支援(SFA)パック」として提供されています。
営業支援パックの内容は「顧客管理」「案件管理」「行動履歴」で構成されており、それぞれのアプリ同士を連携して利用可能です。
具体的には、顧客情報に紐づいて営業案件が管理され、案件の進捗状況を活動履歴で管理する流れとなります。
営業に関するデータを一元管理できるため情報共有が促進するだけでなく、営業ノウハウの蓄積・共有や売上分析もできるようになります。
kintoneをSFAとして使うメリット・デメリット
kintoneをSFAとして使うメリット
まずはkintoneをSFAとして使うメリットについて2つのポイントを紹介します。
利用料金が安い
kintoneはリーズナブルに利用できるため「予算が少ない」「まずはスモールスタートしたい」という営業組織におすすめです。
kintoneの利用料金は下記のとおりです。
【ライトコース】月額780円/1ユーザー(年額9,170円/1ユーザー)
【スタンダードコース】月額1,500円/1ユーザー(年額17,640円/1ユーザー)
ライトコースとスタンダードコースの主な違いは以下の点です。
- アプリ数:ライトコースは200個まで、スタンダードコースは1,000個まで
- 外部サービスとの連携や拡張機能:ライトコースは無し、スタンダードコースは有り
ライトコースもスタンダードコースもメール・電話によるサポートを受けられるため、外部サービスとの連携が不要な場合は1カ月780円で利用できる点がメリットです。
ちなみに、SFA業界トップのシェアを誇る「SalesCloud:セールスクラウド(Salesforce:セールスフォース)」は、一番リーズナブルなプランで月額3,000円。最も利用されているプランは月額18,000円です。
一方のkintoneであれば1,000円未満で利用できるため、低価格のSFAを探している人には最適と言えるでしょう。
基本的なカスタマイズはしやすい
kintoneは自社の業務に合わせたフルカスタマイズをすることは難しいですが、より使いやすいようにするための簡単なカスタマイズはしやすい設計です。
サンプルアプリに手を加えられますし、自社用アプリはExcelからの読み込みやドラッグ&ドロップで簡単に作成できます。
簡単にアプリをカスタマイズできるため「社内にエンジニアがいなくて運用できるか心配」という場合でも安心です。
kintoneをSFAとして使うデメリット
kintoneは安価でカスタマイズしやすいというメリットがある一方で、注意しなければいけないデメリットもあります。SFAとして検討している場合は以下のポイントも考慮しましょう。
一部の分析は困難
kintoneでは顧客や案件に紐づけた売上管理が可能です。しかし細かいセグメントや営業担当者ごとの分析などは現状対応していません。
またkintoneの計算アプリを使えば関数による計算が可能ですが、対応していない関数も多いようです。
細かい分析をする場合は他のツールとのAPI連携、もしくはエンジニアによる開発をしなければいけないため、高度な分析を求めている人には不向きと言えます。
UIが見づらいという声も
ツールを活用するためには、使いやすさと同じくらい見やすさも大事です。しかしkintoneはUIが見にくいという声もあり、見やすさを求めている人にとってはデメリットになってしまうでしょう。
またアプリが増えてくると整理しなければいけなくなり、どこに何の情報があるのかを探すのに時間がかかってしまうようになります。
専任の担当者が場合によっては必要
kintoneはエンジニアでなくても簡単にアプリを作成できますが、ある程度のIT知識は必要です。また自社の業務内容やフローなどを把握していなければ、自社に合わせたアプリを作れません。
自社に合わせたアプリをカスタマイズして安定的な運用をしていくためには、専任の担当者を配置する必要があるでしょう。
SFAは専用のツールがおすすめ
kintoneはSFAの代替ツールとしては利用できますが、完全に置き換わることは難しいでしょう。
営業組織を改善していくためには、やはり営業活動に特化して開発されたSFAの導入がおすすめです。
SFAは忙しい営業現場でも活用できるよう、UIやUXに手を抜かず作られています。
見やすさ・使いやすさにこだわっているため、忙しくて入力に時間を取れないメンバーやITリテラシーが低いメンバーでも活用できるように工夫されているのです。
またSFAは営業に特化した分析機能も優れています。
売上実績や予実管理だけでなく、案件の進捗率や営業アクション数などの分析機能が搭載されており、営業担当者ごとのボトルネックの把握にも役立ちます。
さらにSFAによってはAIが搭載されているものもあり、AIが過去の案件や営業アクションを分析してくれるツールもあります。
AIの力があれば人間の目では気づきにくいポイントにも気づき、新しい視点で営業戦略を立てていけるでしょう。
Sensesのご紹介
当社が提供している「Senses(センシーズ)」は、現場での活用にこだわりぬいたSFAです。
SFAを導入しただけで満足してしまい定着に至らないケースを多く目にするなかで、導入後の運用定着や活用を目的に開発されました。
Senses独自の特徴を紹介します。
使いやすいUI/UX
運用定着のためには営業現場の使いやすさは必須。SensesはUI/UXにこだわり、忙しい営業現場でも無理なく利用できるよう設計しています。
たとえば案件を営業フェーズごとに管理できる案件ボードでは、それぞれの案件の最終対応日からの経過日数によって色分けが可能です。一目で対応漏れや対応遅れが把握できるため、営業チャンスを逃さず成果につなげられるでしょう。
AI搭載
SensesにはAIが搭載されています。過去の類似案件から成果につながった営業アクションを抽出して提案してくれるため、成功率の高い営業活動が実現します。
またAIにより、案件の確度予測・契約日予測・契約金額予測も可能。予測結果に影響を与えているリスク項目も提示されるため、事前に対策をしておけばリスクを回避し契約率をアップできます。
優れた分析機能
Sensesの分析機能は営業支援に特化しています。売上などの金額だけでなく、案件の進捗率や営業アクション数など多角的に分析できるため、営業担当者のボトルネックを発見できます。
分析結果から成功パターンを導き、営業活動を標準化することで営業組織全体を改善していけます。
外部サービスとの連携
豊富な外部サービスとの連携により、データを自動同期させて効率化を図れます。
たとえばGmailと連携するとメールの内容がSenses内に取り込まれます。またSensesに登録した情報がChatworkやSlackで流れるため、いちいち報告をしなくてもコミュニケーションが取れるように。
現在利用しているツールを活用しながら、Sensesとのコラボレーションで効率化を進められるのです。
【URL】
https://product-senses.mazrica.com/
【概要資料ダウンロード】
▶️︎▶️︎【無料】Senses(センシーズ)のサービス紹介資料ダウンロードはこちら
SFAツールの選び方
前項で「専用のSFAツールを選ぶことがオススメ」だと紹介しましたが、どのようにSFAツールを選べばいいのでしょうか?
SFAを選ぶポイントは次の3つです。
- SFAを導入する目的と自社課題の明確化
- SFAの費用と機能面のバランス
- 実際の使いやすさを確かめておく
SFAを導入する目的と自社課題の明確化
SFAの導入で重要なのは「SFA導入の目的と解決したい課題」を、それぞれ明確にすることです。
導入前にこの2つを明確にしなければ、SFAの運用は上手くいきません。
現状の課題を解決するためには、SFAが本当に最適なソリューションなのか考える必要があります。目的と解決したい課題を曖昧にした状態でSFAを導入したとしても、現場の営業パーソンには定着せず、入力が面倒なツールが増えたという印象を与えてしまい、全く活用されないままになってしまいます。
現場の営業パーソンが自然と入力するためには、入力の負荷以上のインセンティブを感じてもらう必要があるのと同時に、入力を習慣化させる仕組みづくりを行わなくてはなりません。
SFAの費用と機能面のバランス
SFAを選定する際には、費用(導入コストとランニングコスト)と機能のバランスを吟味しましょう。
多機能で高性能なSFAが御社にとって良いというわけではないはずです。
費用が高かったり、機能が多すぎて、逆に使いこなせい場合だって考えられます。
また、「価格をなるべく安価に抑えたい!」と安価なSFAを選ぶ人もいますが、機能が限られていたり容量が少なかったりすることもあるため、注意が必要です。
費用や機能のどちらかだけを重視すると、失敗する可能性もあります。バランスを見極めながら導入するようにしましょう。
実際の使いやすさを確かめておく
SFAの運用を定着させるためには、現場での使いやすさが重要です。
操作しにくい・見にくい・入力しにくい、といったSFAは現場が敬遠してしまい定着につながりません。
ただでさえ営業現場は日々忙しいものです。忙しい担当者でも無理なく操作できるよう、直感的に使いやすいSFAを選定しましょう。
導入前に実際の使いやすさを確かめるためには、無料トライアルで実際にツールを触ってみるのも一つの手です。
SFAの中には一定期間、無料でツールを利用できる「トライアル」が設けられているものもあります。現場担当者も含めてトライアルをしてみて使い勝手を試しましょう。
おわりに
kintoneはリーズナブルに利用できるため予算を確保できない営業組織にはおすすめのツールです。
またさまざまなアプリを組み合わせることで、自社に使いやすいようにカスタマイズできる点も魅力です。
ただし、やはりSFAとして作られたものではないため、SFAと同等の機能を求めている企業には向いていません。
営業組織の改善や営業力アップを目的としているのであれば、営業支援専用で開発されたSFAを使いましょう。
SFA選定の際には、現場にとっての使いやすさだけでなく分析機能や外部連携などの機能面も重視すべきです。
SensesはSFAとして必要な機能が揃っており、AIによる精度の高い営業サポート機能もあります。
トライアルも可能なので、ぜひ一度体感してみてください。

Sensesサービス紹介資料
Sensesは「現場の定着」にもっともフォーカスした営業支援ツール(SFA)です。Sensesの特徴や機能の詳細についてまとめた概要資料と、実際の画面を確認できるデモ動画をお送りいたします。
資料をダウンロードする投稿者プロフィール
最新の投稿
営業2023.02.03営業活動における既存顧客へのアプローチ方法を解説
営業2023.01.25商談の進め方・商談の流れや成約に繋げる方法を解説
MA活用2023.01.19MAツールを活用したスコアリング機能・方法から事例まで解説!
マネジメント2023.01.13DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?意味やDX推進のポイント・事例まで紹介