ITの技術が営業活動にも活用される時代になっています。
個々の営業活動自体は効率化されている今だからこそ、改めて見直しが必要なのが、社内の営業組織体制ではないでしょうか。
そこで、営業活動をトータルで組み立て、営業組織を強化するセールスイネーブルメントが注目を集めています。
営業活動に関わる施策のデータを基に検証していくセールスイネーブルメントは、ツールを活用することで更に効率的に運用することができるようになります。
今回は、セールスイネーブルメントツールとして9選をご紹介いたします!
セールスイネーブルメントの概要や実践するためのポイントについて、こちらの資料で詳しく解説しています。
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この記事の内容
「Sales Tech」高まる営業でのIT化
AIやRPAなどのテクノロジーが私たちの生活に入り込んできた現代では、もはやそれを活用することが当たり前になってきています。
仕事の面でも、それらのテクノロジーを活かすことで、業務効率化や売上向上に繋がることが明らかになり、多くのツールが開発されて当たり前のように使われています。
「Sales Tech」とは、営業活動(Sales)の領域でテクノロジーを活用することであり、欧米を中心に市場が確立されています。
特に、営業活動ではそのようなテクノロジーが効果を発揮し、営業組織の営業力の改善や、営業担当者のスキルアップなどに繋がっています。
身近な例では、CRMやSFAです。
顧客管理や営業活動の効率化に役立つツールとして多くの企業で取り入れられていますね。
ITR社の調べによりますと、セールスイネーブルメント市場は近年大幅な伸びを見せており、2017年度の売上金額は14億円で前年度比6.1%増という結果になりました。
CRMやSFAについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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さらに2018年度には10.7%増の成長が見込まれており、今後も高い成長率が見込まれています。
さらに、注目を集め始めた同市場には今後も新規企業の参入があると見られています。
本記事で紹介するセールスイネーブルメントも、この領域に該当します。
資金調達状況や業界レポートを提供しているCB Insightsによると、Sales Techの領域には多くのスタートアップ企業が参画し、製品開発にかかる資金を調達しているそうです。
これらのスタートアップ企業が今後更に成長することで、今よりも多くの製品が誕生し、Sales Techの成長も加速していくでしょう。
尚、セールスイネーブルメントについては、こちらの記事内で詳しく解説しています。
関連記事:セールスイネーブルメントとは?意味や事例・運用方法を紹介
セールスイネーブルメントが必要な理由
Sales Tech領域の成長が加速していくことが予想される中で、ひときわ注目を浴びているセールスイネーブルメント。
このセールスイネーブルメントとは、営業活動に必要な施策を、部署などを分けずにトータルで一貫して設計することです。
設計だけでなく、実行後の検証や再設計までも行い、PDCAを回していくことで、営業力にテコ入れしていきます。
セールスイネーブルメントは数値に裏付けされたデータを基に分析していくので、論理的な検証が可能になります。
つまり、今まで経験やカンに頼っていたようなことも数値化することで、どの施策がどのくらいのパフォーマンスを発揮しているのかが見えるようになり、最適化された営業活動をしていくことができるのです。
特に購入のWEB化が進んでいる欧米では、メルマガやWEBページなどのコンテンツ、提案書やカタログなどのドキュメントなど、営業ツールが溢れており人の手による管理が難しくなってしまっています。
そのような背景は、営業施策を総合的・自動的に管理して、どの施策がどのくらいの成果に繋がっているのかを検証していくというセールスイネーブルメントの普及は、必然的であるとも言えますね。
セールスイネーブルメント導入のメリット
また、セールスイネーブルメントによって、営業部門の人材育成に大きくテコ入れすることが可能になります。
今までは、社内研修などは人事部門が主導して行われていました。実際に、「日本の人事部 人事白書2017」によると90%もの企業がOJT研修を実施し、約83%の企業が外部研修を行っています。
しかし、営業活動の研修にフォーカスしてみると、注力度合いはわずか6.9%。営業活動には、商材に関する専門知識や、顧客との関係構築、プレゼンスキルが必要であるにも関わらず…です。
これでは、新人営業担当者の早期ひとり立ちや、中途採用者の営業活動の標準化を実現することは難しくなってしまいます。
人事部門と営業部門の人材育成に対する意識の隔たりを埋めるのに、セールスイネーブルメントは活躍してくれます。
具体的に言うと、営業活動の基礎から実践までの幅広い内容を支援してくれるのがセールスイネーブルメントということです。
セールスイネーブルメントの部署を設立して、実際に営業組織強化の実績を作っているセールスフォースドットコムでは、トレーニングやフィールドコーチング、コンテンツの提供などをセールスイネーブルメント部が一貫して行っています。
部門を分断せず営業活動に必要な施策を一貫して行い、更に進化したIT技術を取り入れて数値化したデータを基に分析することで、営業達成率を右肩上がりにしているのです。
会社全体の売上の底上げを実現できるセールスイネーブルメントの概要・実践のポイントについて、こちらの資料内で詳しく解説しています。
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セールスイネーブルメントツールおすすめ比較9選
数値データを管理し分析するセールスイネーブルメントでは、ツールを活用することで更に効率的に運用していくことができます。
おすすめのツールを9選ご紹介させていただきます。
1. Sales Doc(セールスドック)
【概要】
送った営業資料が「いつ」「誰に」「どのページを」「何秒」見てもらえたかがわかるセールスイネーブルメントツールです。
見込み顧客の検討状況を可視化することで、最適なタイミングでアプローチすることができます。
クラウド上での資料の一元管理や、資料毎にオンボーディング動画を設定する等、営業組織全体の効率化を目指せます。
【価格】
- 初期費用:100,000円
- ライト:月額30,000円
- スタンダード:月額60,000円
- プレミアム:月額100,000円
【URL】
https://promote.sales-doc.com/lp/01/
2. PITCHER(ピッチャー)
【製品概要】
デジタルコンテンツを管理するセールスイネーブルメントツールとして有名なPITCHER。
セールスだけでなくマーケティングのコンテンツやプレゼンテーションを管理しトラッキングする機能や、eラーニングなどのトレーニングコンテンツなどの管理も可能です。
更に、PITCHERは各機能をオフラインで使うことができる点も魅力のひとつ。
取引先に訪問しての商談の際にも、PITCHERがあれば自社のリソースを手軽に持ち運ぶことができます。
【費用】
一人あたり:2,200/月~
【URL】
https://www.pitcher.com/
3. Smartsheet(スマートシート)
【概要】
作業の計画、追跡、自動化、レポート作成を支援するプラットフォームがSmartsheetです。
個々の営業担当者のスピードと責任感を向上させることで、組織全体を強化。反復的なアクションを自動化させることで作業効率を上げたり、成果を上げているプロセスやチームを識別して組織全体の競争力を維持したりすることができます。
【費用】
- 個人:一人あたり¥1,800/月~
- ビジネス:一人あたり¥3,200/月~
- カスタム:お問い合わせ
【URL】
https://jp.smartsheet.com/
4. HIGHSPOT(ハイスポット)
【概要】
highspotはコンテンツ管理ツールです。社内資料やコンテンツを一箇所にまとめることで検索コストを大幅に下げます。
ツール内で共有されているコンテンツはリンクしており、社名、価格変更が反映されるようになっています。
さらに、顧客のファイル開封状況やページ別閲覧時間のデータも得ることができるため、コンテンツ別ROIを測定していくことも可能になります。
また、CRM、keynote、Googleドライブなどとの連携も充実しており、アプリ間のシームレスな移動を可能にしています。
【価格】
お問い合わせ
【URL】
https://www.highspot.com/product/overview/
5. Bigtincan Hub(ビッグティンカン ハブ)
【概要】
ビジネスでは多くのファイルを扱うことになりますが、その膨大なコンテンツ・ツールを、容量無制限で一ヵ所に集約できるのがBigtincan Hubです。
Microsoft Officeをbigtincan hub上で作成・編集・上書きできたり、音声ファイルや動画ファイルまでも管理することができます。
プレゼン資料や社内会議資料だけでなく、研修用マニュアルなども一元管理できるのが嬉しいですね。
更に、Google DriveやDropboxなどの外部サービスとの連携も可能です。
【費用】
- Lite(500GB):一人あたり1,000円/月(税別)
- Standard(容量無制限):一人あたり2,000円/月(税別)
- Enterprise(容量無制限):一人あたり3,000円/月(税別)
【URL】
http://www.bigtincan.jp/
6. Seismic
【概要】
Seismicでは、既存のデータやコンテンツからドキュメントを作成することができます。
リンクしている内容は全て、自動的に最新の情報にアップデートされます。
例えば、製品の名前や価格を変えたら、そのデータが紐づいている各ドキュメントの内容も、同じものに自動更新されるのです。
また、アクセス分析機能を使えば、リードや顧客が、どのドキュメントのどのページを見たのかをトラッキングすることができ、今後の営業施策の設計にも役立ちます。
【費用】
お問い合わせ
【URL】
https://seismic.com/
7. LeadGenius
【概要】
CRMなどと連携し、質の良い顧客データを生成してくれるLeadGenius。質の高いリードリストの作成や、顧客に関する重要情報の追記、ペルソナの選定、アウトバウンドセールスの支援などを行います。
一貫した営業活動支援を実現してくれるツールです。
【費用】
お問い合わせ
【URL】
https://www.leadgenius.com/
8. Copper
【概要】
販売促進・営業達成度向上のためのツールであるCopper。以前はProsperWorks CRMという製品名でしたが、改良を加えてCopperとしてリリースされました。
G Suiteと連携しているので手作業で情報を入力する必要がなくなり、その分の時間を顧客との関係構築の時間に使うことができます。
販売プロセスとベストプラクティスが最適化されるので、営業担当者は取引をスムーズに進めることが可能になります。
【費用】
- ベーシック:一人あたり$19/月
- プロフェッショナル:一人あたり$49/月
- ビジネス:一人あたり$119/月
【URL】
https://www.copper.com/
9. クラウド営業支援ツールSenses(センシーズ )
【概要】
AI搭載のSFAであるSenses。
蓄積された営業活動情報やナレッジを基に、AIが次のアクションをおすすめしてくれます。
営業ナレッジの共有は、社員教育にも繋がりますね。
また、Gmailで送信した内容や取引先とのやり取りを自動でSensesにインポートしたり、Sensesに登録したアクションをGoogleカレンダーにエクスポートしたりすることで、営業担当者の入力負荷を軽減します。
【費用】
- Starter:一人あたり 5,500円/月
- Growth:一人あたり11,000円/月
- Enterprise:一人あたり16,500円/月
【サービ概要資料】
https://product-senses.mazrica.com/dldocument/senses-serviceguide
【URL】
https://product-senses.mazrica.com/
終わりに
時代の流れとともに変化していく営業活動に対応していくためには、営業組織の強化が必須です。
セールスイネーブルメントは、高い効果を発揮してくれるでしょう。
今回ご紹介したセールスイネーブルメントツールは、それぞれに特徴があり、自社の商材や営業スタイルなどに合わせて選定していくことが大事です。
自社の営業活動にテクノロジーを活用できていないと感じる場合は、ぜひツールの導入を検討してみてくださいね。

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