新たな売上を生み出すための方法には、既存得意先の売上をプラスオンするか、新たな得意先を開拓するかの2種類があります。
特に後者は少しでも売上が上がれば前年よりもプラスオンになりますし、今後大きな売上に繋がる可能性も見込めます。
そのため新規顧客の開拓に力を入れている企業は少なくありません。
しかし、新規顧客の開拓は既存得意先よりもアポを取るのが難しく、信頼関係の構築に時間もかかるため、営業活動が非効率になりがちです。
そこで今回は、新規顧客の開拓を効率化するための営業プロセスの整理・見直し方についてご紹介します。
基本的な営業プロセスとは
新規開拓について触れる前に、まずは基本的な営業プロセスを押さえておきましょう。
BtoCかBtoBかに関わらず、以下のような営業プロセスを踏むことが一般的です。
- 見込み客情報の獲得(集客)
- 見込み客へのアプローチ
- 商談・提案・見積提出
- クロージング
- 契約
- アフターフォロー
特に時間や工数がかかるのは、2~4のフェーズです。
「見込み客へのアプローチ」では、企業に直接足を運んだり、電話やメールなどを使ったりして話を聞いていただけないか、打診しなければなりませんが、商談の機会をもらえる企業はごくわずか。
なかなか次の「商談・提案・見積提出」へ進めずに苦労している方も多いのではないでしょうか。
また、「クロージング」は、実際に納品する商品やサービスに関する詳細を詰めるために各部署に確認を取ったり、競合とのプレゼンが必要だったりする段階です。
そのため丁寧な対応が必要になります。
基本的な営業プロセスを知ることは、現在の営業プロセスの問題点を見つけ出すことに繋がります。
まずは上記の流れを押さえておきましょう。
現在の営業プロセスを整理する時のコツ
続いて、あなたが実際に行っている営業プロセスの流れと中身を整理しましょう。
まずは先程と同じように、営業プロセスの工程をざっくりと書き出します。
続いて各工程ごとの見込み客の数を、工程の隣に書き足していきます。
たとえば「見込み客情報の獲得(集客)」の段階で500件分の見込み客がいる場合は以下のように書き込みます。
1.見込み客情報の獲得(集客)500件 過去の数字が思い出せない場合は、直近1年間の数字でもよいでしょう。
または何かの企画に限定して数値を出すのも一つの方法です。
数値を出すことで、どれくらいの件数にアプローチし、最終的に何件が成果に結びついたのかを可視化することができます。
営業プロセスの見直し方法
可視化した内容をもとに、まずはテコ入れすることで数値改善を図れそうな部分を見つけることから始めましょう。
例えば、「契約」から「アフターフォロー」の数値は、通常であれば同じはずです。
この部分の数値に差異があるということは、「十分なアフターフォローができていない得意先がある」と推察できます。
新規開拓の真の意味は、継続して取引いただく得意先を見つけることです。
アフターフォローができていないということは、自ら継続の可能性を潰してしまっていることになるため、改めて労力をかけて新しい得意先を探さなければならなくなってしまうかもしれません。
他の部分をテコ入れするよりも少ない労力で改善できる部分でもありますので、営業プロセスを効率化したいなら、この部分はぜひテコ入れを行うべきでしょう。
テコ入れの順番は?
テコ入れすべき部分が多く、どこから手をつけていいかわからない場合は、まず上記のように結果が出やすい部分からはじめてみるとよいでしょう。
同時にプロセスの上流にテコ入れを行うのがおすすめです。
特に「見込み客へのアプローチ」の部分は、テコ入れすることで成功率を上げることができれば、全体の数値が上がるため、成約数アップに繋がりやすくなるでしょう。
しかし見直しにくい部分でもあるため、まずはすぐに改善できるところにテコ入れしつつ、同時進行で上流部分にテコ入れを行っておくのがおすすめです。
おわりに
新規顧客開拓での営業プロセスを見直すためには、以下2つのポイントを押さえることが大切です。
- 工程と付随する数値を見える化すること
- テコ入れできる部分を探して改善すること
新規開拓が苦手な方や、上手くいかないと悩んでいる方は、今回ご紹介した方法をぜひ実践してみてください。
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