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営業活動では成果を測る指標として受注数や受注率を重視しがち。

しかし営業を改善するためには、実は失注した原因を把握することがポイントなのです。
失注した理由にはさまざまな原因があり、その原因を追究すると自社のボトルネックや改善点が見えてきます。

案外見落としがちな失注要因。今回はその「失注要因」に焦点を当て、支柱要因の分析方法やツールの活用方法など実践的な内容をご紹介します。

営業における失注分析とは?

失注要因分析で売り上げを伸ばす!その方法とツールとは?| Senses Lab. | 1

 

営業活動では、全ての案件がうまくいって受注できればいいのですが、なかなかそうはいきません。
予算がオーバーしている。決裁が取れなかった。新型コロナの影響で業績が落ち込んでしまった。このように、さまざまな理由で失注してしまうこともあるのです。

失注してしまったら「残念だったね、次がんばろう」で終わりではありません。
その原因を追究し、次回同じように失注しそうなケースがあった場合に備え、失注を回避するための策を打ち出す必要があります。

また営業チーム内で共有することにより、他の営業メンバーの失注を回避できる可能性も。

受注率が高い営業組織・営業担当者ほど失注が少ないということになるので、営業生産性を上げるためには、いかに失注を少なくして受注率を上げるかがポイントとなります。

失注の要因とは?

失注してしまう理由には「コスト」「社内決裁」「機能不備」などさまざまな要因があります。

大別すると、製品・サービスの機能に問題がある「機能要因」と、営業の仕方に問題がある「営業要因」に分けられます。
一つひとつの失注案件の理由を確認していけば、大体この2つに分けられるでしょう。

ただし、機能要因で失注したと思っていても、実は営業要因が隠れていることもあるのです。

たとえば「この製品には機能Aがないから、機能Aを搭載している他社製品を導入する」という理由で失注してしまったとします。

この失注案件では「機能Aがない自社製品の問題」つまり機能要因と捉えられます。

ところがよくよく考えてみると、自社製品の機能Bで代用できたり、外部サービスを連携すれば機能Aにように使えたりすることもあるのです。

つまり表面的には機能要因だとしても、洞察して根本を突き詰めてみると営業要因が隠れているケースも考えられます。

それでは、機能要因と営業要因の具体的な内容についても理解しておきましょう。

・機能要因

機能要因での失注とは、さきほどの例のように「お客さまが求めている機能がない」という内容が該当します。

ほかにも以下のようなケースも、失注理由としてよくある機能要因です。

・導入コスト/ランニングコストが高すぎる
・使いこなすのが難しそう
・自社の業務には不要な機能が多すぎる
・すでに導入している製品と同じような機能なので、リプレイスする意味がない

機能要因はそもそもの製品上の問題なのでコントロールできない部分だと思われがちですが、さきほどの例のように営業次第で改善できる可能性を秘めています。

・営業要因

一方の営業要因とは、営業活動上の問題で失注してしまうケースです。
さきほどの例で言うと、営業要因は「適切な提案ができなかった」ということになります。

ほかにも営業要因はさまざまな内容があります。

・コミュニケーション不足で信頼関係を築けなかった
・顧客の稟議をサポートできなかった
・納期やスケジュールが曖昧だった
・他社の提案内容のほうが良かった

このように営業要因は改善しなければいけないことが明確なので、ピンポイントで改善策を打ち出せます。

失注の原因は本当にコスト?

失注の理由で大きな割合を占めるのがコストの問題です。

コストとひとことで言っても「他社製品との比較の結果、コストが高い」「費用対効果を分析した結果、コストが高い」など、さらにさまざまな原因に枝分かれします。

製品のコストは変更することが難しいため、コスト要因での失注は仕方がないと思われる傾向がありますが、表面化しているコスト要因でも根本には営業要因が隠れていることもあるのです。

コスト要因の裏側にある営業要因には、以下のような理由が隠れています。

・最適な料金プランを提案できていない
・提案内容が価格訴求になってしまっている
・コスト以上の付加価値を提案できていない
・決裁者に提案できるチャンスがなかった
・そもそも他社製品を導入する方針で相見積もり目的の商談だったため、リードの質が良くなかった

このように、コスト要因には営業要因が隠れていることが多々あります。
失注要因の分析は、このように根本に隠れた要因を洗い出し、適切に改善していくために必要なプロセスなのです。

失注要因を分析することで売上が上がる理由

先述のように、失注した理由には顕在化している問題だけでなく、潜在的な問題が隠れていることが少なくありません。

失注要因の分析はこれらの潜在的課題を見つけ、新たに効果的な打ち手を考えるために重要です。
さらに、失注要因と顧客の業種・業界をクロス分析すれば傾向がつかめるようになり、事前に対策を講じることができるようになるでしょう。

このように、失注要因を分析することで、次に同じように失注しそうになった場合に回避できるだけでなく、事前に対策を講じてスムーズに受注につなげる効果もあります。

また、営業担当者ごとの失注分析で各担当者のボトルネックを見つけることも可能です。
結果として営業生産性が向上し、売上がアップすることが期待できるでしょう。

失注要因分析の方法

 

 

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ここからは、失注要因の具体的な実践方法について解説します。
失注要因の分析を始める前に、まずは過去の営業案件や失注理由などを整理しましょう。

失注理由以外にも「顧客名」「営業担当者名」「提案日時」「失注までの期間」「そのときの競合」など、できるだけ詳細な情報を洗い出します。

なぜなら失注要因は大まかに分析するのではなく、営業パーソンや業界などの要素をセグメントしてクロス分析することで、より明確に原因を追究できるからです。

営業パーソンごとに比較を行う

1つめに紹介するのが、各失注案件を担当した自社の営業パーソンごとに比較をする方法です。
各営業パーソンの失注要因の傾向を掴むことができ、一人ひとりに合わせた対策を考えやすくなります。

たとえば営業パーソンごとに「競合に負けることが多い」「連絡を怠りがち」などの傾向が分かれば、適切に指示・指導をして改善していくことができるからです。

また、営業組織全体で「コスト」が失注要因として最も多かったとしても、営業パーソンによって「提案内容」「決裁者への一押し」など根本の営業要因が異なる場合は、営業の標準化を図る必要があるでしょう。

失注要因と営業パーソンの比較には、SFA/CRMの活用がおすすめ。
たとえば弊社のSenses(センシーズ)では「ファネル分析機能」が搭載されており、営業担当者ごとの各営業フェーズでの案件維持件数をグラフ化できます。

営業のプロセスごとに比較を行う

営業プロセスの各フェーズで、失注要因を分析することも効果的です。

営業プロセスは「アポイント」「初回商談」「ヒアリング」「提案」「決裁者へのプレゼン」「クロージング」など複数のフェーズがあります。

「どのプロセスにおいて、どんな原因で失注したのか」を分析することで、自社の営業プロセスにおけるボトルネックを洗い出せます。

たとえば決裁者プレゼンにおいてコストの問題で失注することが多いのであれば、提案の方向性を変えたり競合との価格比較表を作ったりするなどの打ち手が出せます。

また営業プロセスと営業パーソンを掛け合わせると、営業パーソンごとの苦手な営業フェーズが把握でき、より具体的な改善策を見つけられます。

Sensesのファネル分析機能では、営業プロセスごとにさまざまな視点から失注分析ができます。
営業プロセス×営業パーソンだけでなく、商材やチャネルなどによっても案件維持数や最終フェーズ到達率を分析可能です。

競合ごとに比較を行う

失注要因では、競合他社に負けてしまうケースも多く見受けられます。

お客さまがどんな理由で競合を選んだのかを把握できれば、自社のボトルネックや攻め方が発見できます。

たとえば「競合Aにはコストの問題で負けることが多い」「競合Bには導入スピードで負ける」などの傾向をつかめられれば、競合となる製品に応じて営業の切り口を変えることができるでしょう。

また競合製品と顧客の業界をクロス分析すると「この業界は競合Aのような製品を求めている」「こっちの業界は自社製品との相性がいい」などの傾向を見つけられ、経営判断にも役立ちます。

受注先の業界ごとに比較を行う

顧客の業界によっても失注要因が異なる場合があります。

自社が得意な業界・不得意な業界を理解し、不得意な業界の傾向をつかむことで失注数を減らす対策を講じられるかもしれません。

たとえば「業界Aの失注要因No.1は導入時期」という傾向がつかめれば、業界Aにアプローチする際には商談回数を減らしてリードタイムを短くするよう営業手法を変えることができるでしょう。

また業界を年度でクロス分析すると、自然災害や新型コロナなどの外的要因が失注数に影響を及ぼしていることも考えられます。
どの業界がどんな外的要因に影響を受けやすいかを分析できれば、事前に対策を打ち出せます。

Sensesのファネル分析機能では、顧客別・業界別の分析も可能。
数値を基に、業界による傾向を掴むことができます。

失注要因分析に便利なツール・SFA/CRM

具体的な失注要因を分析するためには、各営業案件の詳細なデータを蓄積しておける基盤が必要です。
Excelで営業管理をしている組織も少なくありませんが、自社の根本的なボトルネックを探ってロジカルに分析するためには、Excelではなかなか難しいことも多いでしょう。

そこで、失注分析には営業支援システムであるSFA(CRM)の活用がおすすめです。
営業に関連するさまざまなデータを蓄積し、自動的に分析してくれる機能が搭載されているため、工数をかけずに高度な分析が可能になります。

SFA/CRMで営業活動の可視化を可能に

SFA/CRMの最たる特徴は、営業活動の可視化。
営業の可視化が重要な理由の一つに、営業活動の属人化があります。

かつての営業活動では、各営業パーソンに属人化されており「どの顧客にどの商品を売っているのか」「どの案件がどこまで進んでいるのか」が不透明でした。

しかし、これでは引継ぎや情報共有が困難なだけではなく、適切な対処ができず本当は受注できた案件を失注させてしまうなどの営業チャンスロスにもつながっていました。

しかしSFA/CRMを導入することで、各担当者が抱えている営業案件の内容や進捗を可視化でき、営業管理やしやすくなります。

営業活動の可視化はボトルネックの発見やトラブルの防止にもつながり、営業チャンスを逃さずに対応でき「もったいない」案件をなくす効果も期待できます。

失注の要因を自動で分析してくれるAI

SFAは失注要因の分析に大きな効果を発揮します。
分析機能が搭載されているSFAでは自動でレポートを抽出でき、効率的に失注要因を突き止めることができるのです。

弊社、株式会社マツリカが開発・提供しているSFA「Senses(センシーズ)」には、さきほど紹介したように「ファネル分析機能」という案件維持数や最終フェーズ到達率を分析する機能を搭載。
営業担当者や顧客ごとにファネル分析をすることにより、失注の原因が直感的に把握できます。

さらにSensesにはAIが搭載されていることも特長。
蓄積された営業情報からAIが自動で勝ちパターンを抽出し、効果的な次の一手をリコメンドしてくれます。
これにより営業が成功する確率がグッと高まり、誰でも営業活動で成果を出せる「営業の標準化」が実現します。

また2020年に提供を開始した「Senses Insight」の機能では、AIが各案件の受注確度をパーセンテージで予測することも可能になりました。
想定されるリスクも検知して提案してくれるため、事前に対策を講じて失注を回避できます。

(参考)購入の決め手とは?

SiriusDecisions社(現在はForrester社が買収)による2015年の調査では、新しく購入した製品決め手として「価格」と回答したのはわずか8%でした。

ちなみに1位は「その企業との過去の経験(34%)」、2位は「買い手のニーズに合ったオファーを提供してくれること(18%)」となっており、顧客は価格よりもそれまでの信頼関係や最適な提案内容を重視していることがわかります。

アメリカのデータではありますが、失注の理由として営業要因を追究することは有効であり、営業要因を強化することで受注率が高まると言えるでしょう。

終わりに

失注要因の分析は、営業の生産性を向上し売上アップに効果があります。

失注要因には「機能要因」と「営業要因」があり、特に営業要因については適切な対策によって大幅に改善することが可能。
SFAを用いた失注要因分析は、より具体的な営業課題を洗い出し、明確な改善策を打ち出すために有効です。

ぜひ営業要因を改善して失注を減らしていきましょう。

また、機能要因はコントロール不可能と思われがちですが、製品のブラッシュアップにより改善できる可能性があります。

その際にもSFAに「顧客がどんな機能を求めているのか」「どんな使い方をしたいのか」という情報を蓄積していれば、ニーズを分析して開発部門に共有することができます。

失注分析のさまざまなシーンでSFAを活用していきましょう。

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