「タスクが期限内に終わらない」「上手にタスク管理をして成果を出したい」と、タスク管理に課題を抱えているビジネスパーソンは多いでしょう。また、そもそも「タスク管理とは何?どうやるの?」と思う人もいるかもしれません。

本記事では、タスク管理がうまい人の特徴をふまえ、タスク管理の方法や具体的な事例を紹介します。営業だけでなく、ビジネス全般においてタスク管理に課題を抱えている人はぜひ参考にしてみてくださいね。

タスク管理とは?

タスク管理とは、仕事を進めるために必要な作業・課題(タスク)を適切に管理し、円滑に業務やプロジェクトが進むようにすることです。

たとえば、顧客への商談を行うにも「顧客との日程調整」「提案資料の作成」「商談本番のロールプレイング」など多数のタスクが積み重なっています。ただし、日々の仕事の中では、このほかにも「顧客からのクレーム対応」「日報作成」「マネージャーとのミーティング」などのタスクも発生します。

そのため、一つひとつのタスクに優先順位を付けてそれぞれの進捗状況を管理し、効率よくタスクをこなしていかなければなりません。

タスク管理は、個人で行う場合もあれば、チームやプロジェクトの単位で行う場合もあります。

タスク管理は日々の仕事や大きなプロジェクトなどを円滑に進めるために必要なものであり、ビジネスパーソンの基本的なスキルでもあると言えます。

関連記事:営業のタスク管理とは?方法とおすすめタスク管理ツールを紹介

タスク管理とプロジェクト管理の違い

タスク管理と混同されやすいものに「プロジェクト管理」があります。

タスク管理とは最小単位の作業・課題(タスク)を管理することを指しますが、プロジェクト管理はそれぞれの担当者に課されたタスクがスケジュール通りに進んでいるか管理してプロジェクトが円滑に進むよう管理することです。よって、タスク管理はプロジェクト管理の一部と言えるでしょう。

プロジェクト管理では、プロジェクト全体の進行だけでなく、プロジェクトに携わるメンバー一人ひとりのマネジメントや、協力会社・外注先のマネジメント、QCD(Quality:品質、Cost:費用、Delivery:納期)の管理など、さまざまな項目を管理しなければなりません。

タスク管理が上手い人の特徴

「スケジュール通りにタスクを進められない」「タスクの抜け・漏れがある」など、タスク管理がうまくいかずに悩んでいるビジネスパーソンは少なくありません。

タスク管理が上手な人はどのようなことを意識しているのか、どのように行動しているのか、特徴を見てみましょう。

タスクを見える化できる

タスク管理が得意な人は、業務の可視化ツールやToDoリストを活用して、自分のやるべきタスクを見える化しています。

これにより、タスクを視覚的に把握しやすい状態を作り、仕事に効率よく取り組むことができます。タスクの可視化は、やり忘れや漏れを防ぐ効果もあります。

タスクを明確にすることで、「今何をすべきか」「次に取り組むべきこと」「明日の予定」などが一目で分かり、余裕を持って仕事を進めることが可能になります。その結果、焦りを減らし、計画的に業務を進められるようになります。

優先順位を適切に付けられる

日々の仕事やプロジェクトでは、複数のタスクが発生します。また、大きなタスクがある場合は、最小単位のタスクに細分化して進めることもあるでしょう。

そうしたとき、タスクに優先順位を付けずに進めてしまうと、緊急度の高いタスクを後回しにしてしまったり、作業の順番がバラバラになる可能性もあります。

また、自分のタスクのあとに他のメンバーへと引き継がなければならない場合、自分のタスクがスケジュールに間に合わずメンバーやチームに迷惑をかけてトラブルにつながる可能性もあります。

タスク管理がうまい人は、複数のタスクがあっても納期や作業手順などを考慮して優先順位を付けて進められるため、円滑にタスクを遂行できるのです。

タスクのボリュームを正確に把握できる

1日のうちに複数のタスクをこなす必要がある場合や、数日にかけて行うタスクがある場合、タスクのボリュームを把握することが求められます。それぞれのタスクにどのくらいの工数がかかるか予測し、期限内にタスクを終わらせるためにどのくらいの時間を配分するか考えるスキルです。

タイムマネジメントをせずにタスクを進めてしまうと、作業に時間がかかって慌てることになったり、一つのタスクに時間がかかりすぎて他のタスクに着手できなかったりするなどの事態にもつながります。

例えば、過去に似たタスクを経験した際のデータを基に、そのタスクに必要な作業量を見積もり、それを踏まえて効率よく取り組むことができます。

関連記事:タイムマネジメントのコツとは?用途別ツールとフレームワーク紹介

柔軟性・適応力が高い

タスクを優先順位通りにスケジュールに沿って進めていても、トラブルが起きたり、緊急度の高い新たなタスクが発生したりすることは珍しくありません。

タスク管理がうまい人は、そうした不測の事態が起きても柔軟に適応できる能力があります。もともと各タスクの優先度や工数などを把握できているため、不測の事態が起こっても優先順位やスケジュールの再設定がしやすく、迅速に軌道修正できる状況にあるからです。

軌道修正が難しそうな場合でも、納期に間に合わなさそうであればメンバーや顧客にすぐに連絡したり、トラブルに見舞われたメンバーをサポートしたりするなどの柔軟性があるため、大きなトラブルにつながりません。

タスクのフォローアップができる

仕事やプロジェクトは一人で行うものではなく、チームメンバーやマネージャーなどの協力が欠かせません。円滑にタスクを進められる人はコミュニケーション能力が高く、お互いの進捗状況を共有して困りごとがないか確認できるため、タスクの進行に支障が出る事態が起きてもすぐに把握して対処できます。

コミュニケーションができていないと、スケジュールが遅れていてもメンバーに共有できず全体の進行の妨げになったり、誰がどのくらいのタスクを抱えているのか把握できないため業務負荷に偏りが生じたりします。

とは言え、スケジュールの遅れやトラブルなどは、他のメンバーに言いにくいもの。そのため、普段からメンバーとコミュニケーションを取り、スムーズな情報共有ができる仕組みを整えておくことが重要です。

管理を効率化できる

タスク管理がうまい人とは、タスク管理を効率化できているとも言うことができます。

タスク管理のためにタスクを可視化してスケジュールを立てようとしても、作業自体に時間がかかりすぎてしまうと、実際のタスク進行にかけるべき時間がなくなってしまいます。

そのため、タスク管理のスキルを学んだり、適切なツールを活用したりするなど、タスク管理を効率化することが重要です。

タスク管理の方法

タスク管理が苦手な人は、「そもそもどのようにタスク管理を行えばよいのかわからない」人も多いでしょう。そこで、タスク管理の方法をお伝えします。

タスクの洗い出し

まずは、どのようなタスクを抱えているのか把握しなければなりません。抜け・漏れなくタスクを洗い出し、現状を把握しましょう。

タスクの洗い出しの際には、まずはカテゴリーや業務など大きな視点で見たあとに、階層的に細分化することをおすすめします。

たとえば「提案資料の作成」業務がある場合、「提案先の調査」「構成作成」「執筆」「グラフやイラストの挿入」「マネージャーへの確認依頼」などのタスクに階層的に細分化できます。また、それぞれのタスクの具体的な内容を洗い出しておくと、どのくらいの工数がかかるのか把握しやすくなります。

タスクの洗い出しと並行して、想定外に起こる可能性のあるタスクも把握しておくと良いでしょう。あらかじめ予測することは難しいかもしれませんが、たとえば「競合調査が必要になるかもしれない」「他の営業メンバーの提案資料を参考にさせてもらう可能性もあるかも」などを事前に把握できていればスピーディに対応できます。

優先順位の設定

次に、洗い出したタスクの優先順位を付けます。それぞれのタスクの工数と納期、緊急度などを明確にしたうえで、どのタスクを優先して取り組むべきか検討します。

タスクの優先順位を付ける際によく使われるのが「アイゼンハワーマトリクス」というフレームワークです。重要度と緊急度で4つの区分に分け、それぞれのタスクがどの区分になるのか検討する方法です。

  • 重要かつ緊急→すぐに対応する
  • 重要だが緊急ではない→スケジュールを立てて対応する
  • 緊急だが重要ではない→すぐに対応する/他の人に任せる
  • 重要でも緊急でもない→後に回す/なくす

このように、各タスクの重要度・緊急度で振り分け、どのタスクを優先するのか見極めましょう。

スケジュール化

タスクの優先順位に基づき、スケジュールへと落とし込みます。実際の工数や納期を考慮し、開始日と終了費を明確にしましょう。

スケジュールを立てる際には、なるべくバッファを持たせることがおすすめです。バッファとは「余裕」「予備」などの意味を持ち、実際の工数よりも数時間や数日余裕を持たせたスケジュールを組むことです。

タイトなスケジュールでは、不測の事態やトラブルが起きた際に柔軟に対応できません。バッファを持たせることでスケジュール通りに進まなくても、焦らずに軌道修正が可能です。

関連記事:スケジュールの作成・管理方法-3つのポイント紹介

実行と改善

スケジュールに沿ってタスクを実行していっても、思い通りにうまくいかないこともあるでしょう。そうしたときに備え、日々PDCAを回すことがポイントです。

1日の終わりや、期限内の一定期間が経ったタイミングなどで、タスクの進捗状況や達成度などを振り返って、タスク管理がうまくいっているか見直しましょう。

たとえば「予定通りに進まない」事態が起きていれば、工数の見極めやスケジュールの設定に問題があった可能性が高いです。また「想定外のタスクが多く発生した」場合であれば、そもそもタスクの洗い出しの際に抜け・漏れがあったと考えられます。

このように、定期的にタスク管理を振り返ってみると問題点を洗い出すことができるため、軌道修正ができたり、次回のタスク管理に活かしたりできるのです。

関連記事:PDCAサイクルとは?PDCAサイクルを効率的に回す3つのコツを紹介

タスク管理が上手い人になるためのポイント

タスク管理が上手になるためには、以下の4つのポイントを押さえると良いでしょう。

  1. タスクをリストアップする
  2. マルチタスクを避ける
  3. 余裕を持たせたスケジュールを組む
  4. 他の人のタスクを意識する
  5. タスク管理ツールを活用する

タスクをリストアップする

タスク管理がうまくなるためには、どのくらいのボリュームのタスクがあるのか把握することが重要です。タスクの量や内容を把握していなければ、上手にスケジュールを組むことができず、クオリティも低くなってしまいます。

タスクをリストアップする際には、先述の通りにカテゴリーや業務に分けてから細分化しましょう。また、取り組む順番通りにタスクを洗い出すと、スケジュールを立てやすくなります。

マルチタスクを避ける

マルチタスク(複数のタスクを同時に進めること)は、一見効率的に見えますが、集中力を削ぎ、結果的に非効率になる恐れがあります。

人間の認知能力には限界があり、複数のタスクを切り替えながら進めると、ミスや遅延が生じやすく、かえって時間を浪費することにつながることが一般的です。

効率よくタスクを進めるには、現在の状況を正確に把握し、優先度の高いタスクに集中して一つずつ取り組むことが重要です。

タスクを完了させてから次に進む形式でスケジュールを組むことで、ミスを防ぎ、作業をよりスムーズに進めることができます。

余裕を持たせたスケジュールを組む

タイトなスケジュールでは不測の事態が起きた際に柔軟に対応できないため、バッファを設けて余裕のあるスケジュールを組みましょう。

とは言え、スケジュールに余裕があるからと後回しにして良いわけではありません。なるべく当初見積もった工数通りにタスクを進行し、バッファはあくまでも不測の事態が起きた場合に備えておくことが肝心です。

他の人のタスクを意識する

チームやプロジェクトで関わりながらタスクを進行する場合には、他のメンバーのタスクの量や進捗状況も意識しましょう。タスク量が一人に偏ってしまうと業務負荷がかかりすぎてしまいますし、進捗状況を把握できていないとスケジュールの遅延につながりかねません。

プロジェクトには多くの人が関わるため、自分だけでは完了できないタスクが発生します。

なるべくメンバーやマネージャーと情報共有をして、全体像を把握しながらタスクをこなしましょう。

タスク管理ツールを活用する

タスク管理に便利なツールを活用すると、上手にタスク管理できるようになります。

タスク管理ツールの活用により、タスクの対応漏れ・遅れがなくなりスケジュールに沿って進行しやすくなるため、遅延が発生しにくくなります。また、他のメンバーのタスク状況も把握でき、全体の進捗を見ながら自身のタスクも遂行していけます。

関連記事:タスク管理ツール・ToDo管理におすすめ13選を徹底比較【2024年最新版】

営業のタスク管理を行うための具体事例

どのような部門・職種でもタスク管理は必要とされ、営業部門・営業職でももちろん重要です。営業は顧客とのやり取りや売上に関する業務を担っているため、タスク管理ができていないと顧客とトラブルに発展したり失注したりするリスクが高いため、タスク管理は必須と言えます。

それでは、営業のタスク管理はどのように行ったら良いのでしょうか。営業支援システムであるSFA/CRMの「Mazrica Sales(マツリカセールス)」を活用した具体的な事例を紹介します。

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営業案件を一覧化する

営業は複数の顧客・案件を並行して進めなければならないため、対応の漏れや遅れがあるとトラブルに発展する場合も。そのため、営業案件を一覧で管理して優先度や進捗状況を把握する必要があります。

Mazrica Salesは案件の一覧機能があり「誰がどの案件を抱えているのか」「どの案件がどのフェーズなのか」「どのくらいの売上見込みなのか」などを直感的に把握できます。一覧になっている案件は顧客名や商材名、フェーズなどで検索でき、必要な情報を抽出することも可能です。

案件の優先度に合わせアクションを登録する

案件の優先度に応じて、どのようなネクストアクションを行うべきかを「予定アクション」として登録できます。

Mazrica Salesには「電話」「メール」「面談」「社内タスク」「社外タスク」の5つのアクションがあらかじめ固定で設定されており、各案件に紐づいてアクションを登録できます。

アクションは「アポイント」「提案」「ヒアリング」などの目的も登録できるため、どのような目的でアクションを行うのか可視化できる点も便利です。それぞれのアクションの具体的な内容も入力でき、アクションを行うためにやるべきことを入力しておけばタスク管理に有用です。

アクション登録と同時にカレンダーツールと自動連携

アクションには日時を入力する項目もあるため、Googleカレンダーなどのカレンダーツールと連携しておくとスケジュールが自動で同期されます。「Mazrica Salesに予定アクションを登録したあとに、カレンダーツールにも登録しないと……」などの手間がなくなり、入力の漏れやミスを防ぐ効果もあるでしょう。

関連記事:Mazrica Salesと連携できる外部サービス11選

コメント機能でタスクの補足やフィードバックを行う

Mazrica Salesにはコメント機能があり、それぞれの案件やアクションにコメントを残すことも可能です。アクションを登録したら内容の補足をコメントしたり、上長やメンバーが案件・アクションの内容にアドバイスや指示をコメントしたりできるため、チーム内での情報共有が促進できるでしょう。

テンプレート機能で入力を標準化する

案件やアクションにはテンプレートを登録できる機能もあるため、必要な情報の入力を標準化できます。

たとえば「アクション」の「面談」の項目について、「出席者」「提案商材」「ネクストアクション」などを記載できるリストをテンプレートとして保存しておけば、営業メンバーの入力を効率化して情報共有にもつながります。

また、メールソフトと連携していれば、登録したテンプレートをメール本文へ自動同期することも可能。メール本文の入力が効率化するため、「メールを送る」タスクをスピーディに遂行できます。

レポート機能で分析を行う

▲SFA/CRMツール「Mazrica Sales」のダッシュボード画面

Mazrica Salesのレポート機能を活用すると、営業で成果を出すために必要なタスクを遂行できているか分析・判断するのに役立ちます。

メンバーやフェーズごとの営業アクションを分析でき、一人ひとりの実績を可視化したりチームの平均と比較したりできます。

データを入力していれば簡単な操作で自動分析できるため、分析に必要なスキルや手間もいりません。

ツールを活用してタスク管理が上手い人になろう

業務やプロジェクトを円滑に進めるためには、上手なタスク管理が求められます。上手なタスク管理には、「タスクの洗い出し」「優先順位付け」「スケジューリング」「PDCA」が必要となり、プロジェクトや組織の全体像を把握しながら進める必要があります。

そのため、タスク管理を効率化するにはツールの活用も一つのポイント。タスク管理ツールをはじめ、適切なツールを活用してタスク管理を効率化しましょう。

営業のタスク管理には、営業活動の支援に特化したSFA/CRMの「Mazrica Sales」がおすすめです。営業現場での使いやすさにこだわった直感的に操作・把握しやすい設計のため、営業のタスク管理を効率化できるツールとなっています。詳細は以下の資料にて詳しく紹介しているので、ぜひダウンロードしてご一読ください。

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Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

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