仕事をするなかで、同僚や部下にちょっとした頼みごとをしたいがどう切り出したらいいかわからない人や、うまく頼めずに断られてしまうことが多い人におすすめしたいのが「ドア・イン・ザ・フェイス」という心理テクニックです。特に、営業マン・ウーマンがこのテクニックを押さえておくと交渉にも活用できます。
今回は、覚えておきたい心理学テクニックのひとつ「ドア・イン・ザ・フェイス」についてご紹介します。
この記事の内容
ドア・イン・ザ・フェイスとは
要求度の高いお願いをして断られたあとで、本来依頼したかった要求度の低いお願いをして承諾してもらうというのが「ドア・イン・ザ・フェイス」です。
似た名前の心理学テクニックに「フット・イン・ザ・フェイス」がありますが、これはお願いする要求度を徐々に上げていくもので、「ドア・イン・ザ・フェイス」とは真逆の手法のものです。
「ドア・イン・ザ・フェイス」は、セールスマン(ウーマン)が、訪問時にまず拒否をしてもらうために、いきなりドアに顔を入れる行動からその名がつけられています。「要求を一度断ってしまうと『断ってしまった/拒否してしまった』という後ろめたさから次の要求を飲んでしまいがちになる」という、人間の心理を逆手にとったテクニックは、営業でも活用していきたい技です。
ドア・イン・ザ・フェイスは社内の頼みごとで使いやすい
営業で活用したい「ドア・イン・ザ・フェイス」ですが、社内の頼みごとのときにも使えます。同僚や部下にお願いをするときにも、「ドア・イン・ザ・フェイス」を使って頼みごとをしてみましょう。
例えば、「印刷したものをプリンターまで取りに行ってほしい」が本来頼みたいことであれば、「この資料を100部ずつ、合計1,000枚コピーして製本までやってほしい」と時間も手間もかかる作業をお願いして断ってもらいましょう。
その後で、「じゃあ印刷したものをプリンターから取ってきてもらえる?」と簡単な頼みごとにしてお願いすると、「それならいいですよ」と聞いてもらいやすくなるというのが「ドア・イン・ザ・フェイス」の使い方です。
ドア・イン・ザ・フェイスを活用する時の注意点
社内でも社外での営業時にも有効利用できる「ドア・イン・ザ・フェイス」ですが、活用する時には、2つの注意点に気をつけて使うようにしましょう。
最初の要求はなるべく高くして本来の要求と関連したものにする
最初の要求は断られなければならないため、なるべく要求度の高いことを選ぶようにしましょう。また、本来の要求と関連しているものでないと効果が薄れてしまいます。最初の要求の内容はしっかり考えてから伝えるようにするのがポイントです。
同じ相手に何度も使わない
同じ相手に、何度も「ドア・イン・ザ・フェイス」のテクニックを使っていると、「また、突拍子もないお願いを断らせてから、小さい頼みごとをしてくる」と見破られてしまい、本来のお願いも断られるようになってしまいます。どうしても頼みたいときだけに限定して使うようにして、多用しないように気をつけましょう。
おわりに
「ドア・イン・ザ・フェイス」を自然に使えるようになると、営業のときにも仕事のちょっとした頼みごとをするときにも、スムーズにお願いできるようになります。2つの注意点に気をつけて、「ここぞ!」というときに上手に活用していくようにしましょう。

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