顧客が商品・サービスを認知して購入し、リピートしていくことを「顧客ライフサイクル」と言います。顧客は商品・サービスに対する関心度によって購入意欲も異なるため、顧客ライフサイクルの段階に応じたアプローチが必要となります。
本記事では、顧客ライフサイクルとはどのようなものなのか、という概要と、顧客ライフサイクルの各段階を解説します。画一的なマーケティング施策を改善したい方や、リピートを増やしたい方は、ぜひご一読ください。
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顧客ライフサイクルとは
顧客ライフサイクルとは、消費者が自社商品・サービスを認知してから、検討、購入、利用して、さらに再び購入するという、一連の流れを言います。カスタマーライフサイクルとも呼ばれます。
顧客ライフサイクルでは、各段階によって消費者・顧客の温度感や関心度が異なります。そのため、企業は顧客ライフサイクルの各段階に合わせて、最適な情報を最適なタイミングでアプローチすることが重要です。
このように、消費者・顧客ごとに最適なアプローチを行って関心度を高めていき、顧客ライフサイクルを醸成していくことを、顧客ライフサイクルマネジメントと言います。
顧客ライフサイクルマネジメントのメリット
顧客ライフサイクルマネジメントの大きなメリットとして、顧客満足度の向上が挙げられます。
消費者・顧客は、関心度によって求めているアプローチの仕方が異なります。たとえば、商品を認知したばかりの消費者は、より詳しく商品について知りたくなります。しかし、購入直前の消費者はすでに商品について詳しく知っているため、料金や活用事例などを知りたいと思うでしょう。
このように顧客ライフサイクルの段階によって異なるアプローチをすることで、消費者・顧客との関係性が構築され、満足度向上につながるのです。
また、それぞれの消費者・顧客の課題やニーズを把握できていれば、段階に合わせてさらに追加のアプローチも可能になります。
たとえば、クラウドサービスでリーズナブルなプランを導入している顧客に「本当はもっと活用したい」というニーズがあれば、機能やサポートが充実したワンランク上のプランを提案してアップセルにつながります。もしくは「容量が足りない」というニーズがあれば、オプションで容量を追加することでクロスセルも実現するでしょう。
契約満了日が近くなった段階でアプローチすると、契約を継続して解約率改善も期待できます。
このように、顧客ライフサイクルの段階別で、それぞれの消費者・顧客の状態やニーズを把握しておくことで、さまざまなメリットが見込めるのです。
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顧客ライフサイクルの6つの段階
顧客ライフサイクルは、大きく分類すると以下の6つの段階に分けられます。
- 認知
- 関係構築
- 評価
- 購入
- 利用・経験
- 支持・リピート
それぞれの段階で、消費者・顧客はどのような状態であるか、どのようなアプローチが適しているのか、詳しく解説します。
1.顧客が商品・企業を「認知」する段階
顧客ライフサイクルは、まずは商品・サービスや企業について認知する段階から始まります。
認知するきっかけは、さまざまです。たとえば「テレビCMを見た」「電車に乗っていて吊り広告で知った」「WEBサイトの広告欄に出てきた」など、受動的に認知する場合もあります。一方、「インターネットで検索したら、商品ページが上位にランキングされていた」「SNSで検索したら多くのユーザーが勧めていた」など、能動的に情報収集をしながら認知することもあるでしょう。
現代では、企業と顧客のタッチポイントとなるチャネルは多岐にわたります。オフライン・オンラインともに多様なチャネルがあるため、自社商品や顧客層との親和性を分析して最適なチャネルを活用しましょう。
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2.顧客と企業が「関係」を持つ段階
自社の商品・サービスを認知してもらったら、次は関係性を作っていく段階です。適切なタイミングで適切な情報を提供することで、顧客との関係性が醸成されていきます。
例として、以下のようなアプローチの方法があります。
- 営業担当者との直接の商談
- WEBコンテンツで有用な情報を提供
- セミナーやウェビナーなどを開催
- メルマガの配信
- SNSでの情報発信や、ユーザーとのコミュニケーション
- 無料トライアルや試供品などの提供
現代の日本は、商品・サービスがあふれている成熟した市場が多く見られます。また、類似品や代替品なども多く、顧客の選択肢は非常に多くなっています。
そのなかで競合他社と差別化して優位に立つためには、価格だけでなく、顧客との関係性構築が重要です。
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3. 顧客が商品・企業を「評価」する段階
関係性が作られたら、自社の商品・サービスについて顧客が評価します。数ある選択肢のなかから自社を選んでもらうための、重要な段階です。
先述した通り日本は成熟した市場ばかりのため、価格競争に陥りやすい状況です。しかし価格を下げていくばかりでは、充分な利益が確保できなかったり、優れた商品・サービスの魅力を伝えきれなかったりするでしょう。
したがって、他社よりも優位に評価してもらうためには、自社の魅力やベネフィットを理解してもらうような情報を提供することが効果的です。
- 事例集
- 他社商品との比較
- 導入によるベネフィット集
また、アフターサービスやテクニカルサポートなど、導入後のサポートを充実させることも、高評価につながる一因となります。
4. 顧客が商品を「購入」する段階
他社の商品・サービスよりも優れていると評価した顧客は、ついに購入に至ります。
ただし、この段階でも気を抜かないようにしましょう。たとえばオンラインで購入する場合、購入フォームに入力項目が多すぎると離脱の原因になりかねません。また、契約方法が複雑だったり、個人情報の扱いに不安を感じたりして、購入をやめてしまうケースもあります。
顧客が安心して購入できるよう、導線や手続きを整備することが重要です。
5. 顧客が商品・サポートを「経験」する段階
購入後、顧客は商品・サービスを利用します。商品・サービスの利用によって、課題を解決できたり、ニーズを満たしたりできれば、商品・サービスの良さを実感するでしょう。
しかし、いざ利用を始めても「使い方がわからない」「なかなか効果が感じられない」などの理由で、すぐに解約したり利用をやめたりする顧客も少なくありません。よって、導入支援や運用定着などのサポートなども提供し、顧客が商品・サービスの価値に気づくよう伴走することがポイントとなります。
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6. 顧客が企業を「支持」し再購買を繰り返す段階
顧客ライフサイクルは、一度購入したら終わりではありません。「サイクル」というだけあって、周期的に繰り返して利用を続けてもらうことに意味があります。
そのためには、顧客に支持してもらうことが重要です。
継続した情報提供や手厚いサポートを通じ、顧客との信頼関係を深めていきましょう。もちろん、商品・サービスの品質を向上させていくことでも、顧客のエンゲージメントは高まります。
こうして契約継続や再購入につなげ、さらにアップセルやクロスセルなどを促します。
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顧客ライフサイクルに応じたマーケティング・営業施策事例
クラウド型SFA/CRMであるMazirica Salesを活用すれば、顧客ライフサイクルに応じたマーケティング・営業施策の実施が可能です。
SFAに関する記事はこちら!
例えば、案件ボードを活用すれば「見込み顧客」の中でも、購入プロセスのどの段階にいるのかを可視化することが可能です。また、ダウンロードした資料の種類によって、配信するメールを変えることもできます。
製品購入(導入)後のオンボーディングやサポートについても同様です。
顧客の状況・情報が可視化できるため、どの状況でつまづいているのかが明確にわかり、適切な対応を取ることが可能です。
また、機能のアップグレードや別の商品をオススメするなどのアップセル、クロスセルにもつなげることができます。
Mazirica Salesなら商談履歴や営業アクション、購入履歴などの情報も顧客に紐づけて管理できるため、より顧客ニーズに合った施策を打つことができるのです。
MazricaSalesでは、無料トライアルを実施しています。
顧客の購買プロセスを把握し、最適な提案をすることで、成約率向上を目指したい方、営業プロセス全体を効率化したい方はぜひお問い合わせください。
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まとめ|顧客ライフサイクルに応じて適切な施策を
顧客は、商品・サービスとの関わり方によって購入意欲が異なります。顧客の関心度に応じたアプローチが必要なため、顧客ライフサイクルの段階を見極めて、それぞれの段階に応じたマーケティング施策を用意しておきましょう。
特に、WEBサイトやメルマガによる有益な情報提供は、顧客ライフサイクル全般を通じて共通する重要な施策です。また、営業部門やカスタマーサクセスなどとの連携により、さらにLTVを最大化できるでしょう。
弊社が提供するMazirica製品は、営業支援をはじめ、WEB解析やメルマガ配信などのマーケティング機能を搭載しています。。Mazirica Sales上に登録された顧客情報と紐づけてマーケティング施策を管理できるため、部門間の連携もスムーズになるでしょう。
Mazrica製品に関する詳しい機能については、以下の資料にて紹介しています。ぜひご参考ください。