見積書作成業務において、「Excelでの作成は時間がかかる」「リアルタイムでの共有ができず、承認プロセスが非効率」「営業情報との紐付けができない」などの課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そのようなお悩みの解決策として、見積書作成機能を搭載したSFAの活用がおすすめです。

見積書作成機能のあるSFAを活用すれば、見積書の作成から社内での共有、承認までを一元管理でき、業務効率化を図ることができます。

本記事では、見積書作成機能を搭載したSFAの特徴や、おすすめのSFAツール9選をご紹介します。

見積書作成管理の課題

営業活動を行うなかで、見積書作成が必要なケースもあるでしょう。

SFAを導入していない場合、Excelを利用して見積書を作成している企業が多いのではないでしょうか。

しかしながら、Excelのような従来の見積書作成、管理には多くの課題が伴います。以下はその一例です。

関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方と営業の成功事例まで解説

作成に手間と時間がかかる

Excelやスプレッドシートを使用して見積書を作成する場合、データの入力や計算、フォーマットの整備に多くの時間がかかります。

特に、大量の見積もりを扱う場合や複雑な計算が必要な場合には手間が増え、業務効率が低下します。

ファイル共有、承認フローが非効率

Excelで作成した見積書は基本的にローカルファイルとして保存されるため、チーム内でのリアルタイムな情報共有が難しくなります。

共有するためにはわざわざメールで送信したり、ファイルサーバーにアップロードする必要があり、情報の遅延やミスコミュニケーションが発生しやすくなります。

また、上司や管理者の承認を得る際も、Excelベースの見積書では承認プロセスが煩雑で、メールでのやり取りや印刷をして上司のサインをもらうなど無駄な手間が発生します。

関連記事:【2024年版】ファイル共有ツール13選!営業活動におすすめのデータ共有ツール

管理が属人化

Excelで見積書を作成・管理する最大の課題は、管理が属人化している点です。

過去の見積書や他の担当者が作成した類似案件の見積書をスムーズに共有したり、閲覧ができない状態では、毎度一から見積書を作成することになり、業務効率や生産性が大きく低下してしまいます。

SFAで見積書の管理を行うメリット

SFAを活用して見積書の管理を行うことで、多くのメリットが得られます。

ここでは、具体的な利点について解説します。

関連記事:SFAで解決できる課題とは?導入メリット・デメリットも解説

営業活動との紐付け

SFAを使用すると、見積書がシステム上で一元管理され、営業活動と紐付けられます。

これにより、見積書の内容が商談の進捗状況や顧客情報と一体化し、リアルタイムでの情報共有が可能になります。チームや部署間での情報共有がスムーズになることで、営業活動を円滑に進めることができます。

一方、Excelで見積書を作成する場合は、見積書を個別に管理する必要があるため、営業活動との連携は取りづらくなってしまうのがデメリットです。

承認時間の効率化

SFAを導入することで、見積書の承認プロセスが大幅に効率化されます。

SFAを活用すると、クラウド上で見積書を作成して、上司や管理者に対して承認依頼を送ることができます。承認者は、スマートフォンやパソコン上で、場所や時間を問わずいつでもシステムにアクセスし、承認することができます。

これにより承認待ちの時間が短縮され、営業活動のスピード向上にもつながります。

メールで送付したり印刷する必要があるExcelファイルでの管理と比較して、承認プロセスが非常に効率的になるでしょう。

過去の営業情報の活用

SFAでは、過去の営業情報を一元管理できるため、見積書作成時に過去のデータを容易に参照することができます。

これにより、類似案件の見積書を参考にしたり、過去の価格設定を元にした見積書作成が可能になります。また、顧客情報を一から入力する手間も省け、時間削減にも役立ちます。

Excelで見積書を管理している場合、上記のような過去の営業情報の参照が容易にはできず、過去のファイルを探し出すにも手間がかかってしまいます。

見積書の一元管理・共有・保存(ペーパーレス化)

SFAを利用することで、見積書の一元管理が実現します。

見積書の作成・保存・承認まですべてシステム上で完結し、社内の誰でもアクセスできるため、チーム全体での共有が容易になります。

また、電子データとして保存されるため、ペーパーレス化が進み、物理的な書類管理の手間が省けます。紙ベースの見積書では、保管スペースの確保や書類を探す手間、印刷代といったコストをカットすることができます。

SFA(営業支援システム)の見積書関連機能とは

ここまでは、SFAの見積書作成機能を活用するメリットをご紹介しました。

次に、SFAの見積書作成機能の詳細について、具体的に解説していきます。

営業管理ツールへの名刺取り込み

SFAの具体的な機能はツールによって異なりますが、名刺情報の取り込みを簡単に行うことができるのも、SFAの特徴の一つです。

従来は手作業で名刺情報を入力し、それをExcelなどの管理ツールに取り込む手間がかかっていました。しかし、SFAを活用することで、名刺情報を自動的にデータベースに取り込むことができるため、入力の手間を大幅に削減することができます。

これにより、営業担当者の工数削減につながるほか、見積書作成時に必要な顧客情報の入力ミス等のヒューマンエラー防止にもつながります。

関連記事:名刺管理機能搭載のSFAツール8選|名刺管理とSFAの違いや連携メリットを解説

リード情報の取り込み・管理

SFAでは、名刺情報や顧客情報を一元管理することで、見込み顧客へのアプローチや追客など、漏れなく実行できているかを可視化することができます。

少し前までは、名刺とExcelを目視で確認して、情報を照らし合わせるやり方が顧客管理の主流でしたが、SFAに名刺情報を取り込むことで、顧客情報と営業活動状況を一目で確認できます。

これにより、重要なリードを見逃すことなく、効果的なフォローアップが可能になります。さらに、どのリードが現在どのフェーズにあるのかを迅速に把握し、より戦略的に営業活動を行うことができます。

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名刺情報と営業活動との紐付け

SFAを利用することで、名刺情報を営業活動と簡単に紐付けることができます。

名刺情報がSFA上で顧客データベースと連携されるため、過去の接触履歴や商談の進捗状況をリアルタイムで把握することができます。

これにより、顧客情報と営業活動の情報を整理しやすくなるだけでなく、営業チーム全体での情報共有が促進され、顧客アプローチをより効率よく進め、受注率の向上にもつながるでしょう。

見積書管理機能を搭載したSFA9選

見積書管理機能を備えたSFAツールは多数あり、それぞれ特徴があります。ここでは、おすすめのSFAツール9選を厳選してご紹介します。

Mazrica Sales

Mazrica Salesは、営業活動に必要な顧客、案件、行動、名刺などのすべての情報を一元管理できます。

営業活動に専念できるよう、現場の使いやすさを重視しており、シンプルなUIを強みとしています。

入力負荷を削減する機能や分かりやすい画面、手厚いサポートで、利用開始から運用定着を支援します。

【主な機能】

見積書管理機能

Mazrica Salesでは、顧客情報・案件情報を使って、見積書を簡単に発行することができます。

案件タイプごとに使用する見積書のテンプレートを設定することが可能で、見積書のタイトル、承認者の有無や備考テキストなどをカスタマイズし、テンプレートとして保存することができます。

また、Mazrica Salesは案件、アクションごとにファイルを紐付けることができるため、見積書をアップロードしておけば時系列で過去のファイルを確認でき、円滑な営業状況の確認、引き継ぎに役立ちます。

他ツール連携

既存の見積書作成ツールを導入している場合は、iPaaSツール(Workato)を使用して他ツールと連携することも可能です。

iPaaSツールは国内外1,000以上のアプリケーションと連携構築が可能で、案件や営業活動の情報と見積書を連携させたいけど、見積書作成ツールの切り替えは難しい、といった方でもご利用いただけます。また、見積書だけでなく、請求書作成ツールとの連携も可能です。

【その他機能】

  • 導入支援、運用支援あり
  • 見積書作成機能
  • スマホアプリ(iOS)対応
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • 名刺管理機能
  • タスク管理機能

など

【費用】

  • 初期費用無料
  • スタータープラン:月27,500円〜/5ユーザー
  • 追加ユーザーあたり月額5,500円
  • 無料トライアル可能
  • その他グロースプラン、エンタープライズプランも有り

Mazrica Sales
製品サイト:https://product-senses.mazrica.com/

eセールスマネージャーRemix Cloud

eセールスマネージャーRemixは、営業活動の効率化に関するさまざまなサービスを提供するソフトブレーンが開発・運営するSFAです。

導入実績5,500社超・185業種以上を誇り、とくに案件管理機能が充実している点が強みです。見積書テンプレートファイルを活用し、見積書作成にかかる時間を短縮することも可能です。

また、eセールスマネージャーはSFAだけでなくCRM、MA機能も充実しており、見積書作成・営業活動の効率化以外にも様々なニーズを持つ場合におすすめです。

【主な機能】

  • 導入支援、運用支援あり
  • 見積書作成機能
  • スマホアプリ(iOS)対応
  • 顧客情報管理機能
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • 名刺管理機能

など

【費用】
月11,000円/ユーザー

eセールスマネージャーRemix Cloud
製品サイト:https://www.e-sales.jp/

JUST.SFA

ソフトウェア開発会社のジャストシステムが販売する、JUST.SFA。

「自社オリジナル」のSFAをノーコードで実現できる点を強みとしています。

見積書や報告書作成においては、入力したデータを定型のフォームに出力する「帳票出力機能」も搭載しています。表計算ファイルやPDFへの出力に対応し、時間のかかる煩雑な書類業務の負荷を軽減します。

【主な機能】

  • 導入支援、運用支援あり
  • 見積書作成機能
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • 名刺管理機能
  • チャット機能

など

【費用】
非公開

JUST.SFA
製品サイト:https://www.justsystems.com/jp/products/justsfa/

GENIEE SFA/CRM

GENIEE SFA/CRMとは、CRM機能も搭載する国産のSFAです。「低価格・多機能」を強みとしており、月額34,800円から利用可能です。親しみやすいシンプルな画面が特徴のシステムで、データの入力や分析の操作が直感的にできます。

商談情報や顧客情報の管理だけでなく、営業力向上や生産性向上、ノウハウの蓄積・共有など、さまざまな営業課題を解決するSFAです。

あらかじめ入力された「商談」や「商談商品」などの情報を用い、見積書/請求書を作成することが可能です。

【主な機能】

  • 導入支援、運用支援あり
  • 見積書作成機能
  • スマホアプリ(iOS)対応
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • 名刺管理機能
  • チャット機能
  • その他CRM機能

など

【費用】

  • スタンダードプラン:月額34,800円
  • プロプラン、エンタープライズプラン有り
  • 無料トライアル可能
  • 追加オプション:メール配信機能、AIアシスタント機能など

GENIEE SFA/CRM
製品サイト:https://chikyu.net/

Knowledge Suite(ナレッジスイート)

令和5年6月にナレッジスイート株式会社と株式会社DXクラウドが統合したブルーテック株式会社が運営するKnowledge Suite(ナレッジスイート)。ユーザ数無制限の中小企業向けSFA/CRMで、SFAの機能だけでなく、グループウェアも利用できる点が強みです。

名刺情報を取り込んで、そのままメール配信ができるSFAスタンダードプランでは、見込顧客の育成から商談創出まで役立ちます。

【主な機能】

  • 名刺情報のデータ化
  • 名刺営業活動の可視化
  • メール配信機能

など

【費用】
SFAスタンダードプラン:50,000円〜
※ID数:無制限/容量:5GB (超過1GBあたり8,750円/月)
※その他SFAプロフェッショナルプランなど有り

Knowledge Suite
製品サイト:https://www.bluetec.co.jp/knowledgesuite/service/crm-point.html

ネクストSFA

ネクストSFAは、Webマーケティング事業やセールステック事業を展開する、株式会社ジオコードが提供するクラウド型のSFAです。MA、CRMの機能も充実しており、見込み顧客の育成から商談、顧客管理まで、活用範囲が広いことが強みの一つです。

クラウド請求書サービスや見積書発行ツールとの連携により、案件情報から見積書や請求書を自動作成することが可能です。「帳票作成機能」を利用することで、イチから見積書や請求書を作成する手間が省けるほか、案件データや受注データに各種帳票が紐づいているため、書類の検索も簡単です。

【主な機能】

  • 導入支援、運用支援あ
  • 見積書作成機能
  • スマホアプリ(iOS)対応
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • 名刺管理機能
  • タスク管理機能

など

※帳票作成機能はオプション機能

【費用】
月50,000円(10ユーザー分)

ネクストSFA
製品サイト:https://next-sfa.jp/

Sales Force Assistant

Sales Quote Assistantは、自由に見積フォーマットが作成できるフレキシブルな見積書作成システムです。AI(人工知能)機能を搭載し、見積書作成時のミスを予防したり、商品登録のアシストなども行うことができるため、見積書作成業務を効率化し精度をアップさせることができます。

SFA連携を行えば、顧客情報を見積書に反映させることができ、入力の手間もカットできます。商談と見積書の連携も可能で、顧客や案件ごとに過去の商談履歴から見積書の確認も可能です。

【主な機能】

  • 見積書作成機能
  • AIアシスタント機能
  • SFA連携による顧客情報管理

など

【費用】
月額580円
※初期費用50,000円
※その他、パッケージプランあり
※利用機能により価格は変動

Sales Force Assistant
製品サイト:https://www.salesforce-assistant.com/mtm/index.html

Hubspot CRM

HubSpotは、アメリカに本社を置くソフトウェア開発会社・HubSpotが開発・運用を手掛けるSFAです。導入企業は、120ヵ国11万社以上に上ります。

HubSpotでは、顧客情報、商談情報、見積書のデータをすべて紐づけて管理することが可能です。顧客や商談の情報を引用して自動入力も可能なため、効率的な見積書作成を実現します。

さらに特徴的な機能の一つとして、見積書を作成すると見積書送付後にフォローアップするためのタスクを自動作成できます。これにより、担当者にリマインドが可能で、顧客へのフォローを忘れることなく対応することができます。

【主な機能】

  • 導入支援、運用支援あり
  • 見積書作成機能
  • スマホアプリ(iOS)対応
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • 名刺管理機能

など

【費用】
見積書作成ツールのみ利用:無料
※「Starter」「Professional」「Enterprise」の各有料プランでは、より充実した機能とカスタマイズオプションが利用可能

Hubspot CRM
製品サイト:https://www.hubspot.jp/products/sales/quotes

Zoho CRM

Zoho CRMは、ソフトウェアの開発や運用を行うゾーホージャパンが提供するCRM/SFAツールです。顧客管理システム(CRM)とSFAを融合させたシステムで、顧客・商談情報、見積書などの関連情報を一元管理できます。

初期費用が無料で、月額利用料も1ユーザーにつき1,680円からと、ランニングコストを抑えたい方にもおすすめのツールです。

【主な機能】

  • 導入支援、運用支援あり
  • 見積書作成機能
  • スマホアプリ(iOS)対応
  • 案件管理機能
  • 予実管理機能
  • 名刺管理機能

など

【費用】

  • スタンダート:月額1,680円/1ユーザー
  • 無料トライアル可能
  • その他、プロフェッショナルプラン、エンタープライズプランあり

Zoho CRM
製品サイト:https://www.zoho.com/jp/crm/?src=for-the-first-time

まとめ

見積書作成機能を搭載したSFAツールの活用は、営業活動の効率化に役立ちます。
見積書の一元管理、リアルタイム共有、承認プロセスの効率化を実現し、営業活動の生産性向上に大きく貢献します。

一方でSFAの機能は見積書作成にとどまらず、営業活動に役立つ様々な機能や、CRM機能も持ち合わせているツールが多く存在します。

SFAの導入を検討する際は、自社の導入目的をしっかりと定め、目的に合ったSFAを検討することをおすすめします。

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