急速に進んでいる「脱ハンコ」。

今までは契約関連の押印や署名のために出社しなければいけませんでしたが、すべての契約業務をオンラインで実行できる「電子契約」が広がっています。

特に、テレワーク中の社員や外出が多い営業担当者にとって、いつでも・どこでも契約業務ができる電子契約は非常に利便性が高いものです。

そんな電子契約ですが、クラウドサービスを活用することでさらに効率化がアップします。

コスト削減や契約締結のスピードアップなどの効果を得られる電子契約ツール。
今回はおすすめのクラウド電子契約サービスを12本ご紹介します。

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電子契約とは?

電子契約サービス比較12選!選び方のポイントやメリット・デメリット解説 | Senses Lab. | 1

従来、契約を成立させるためには紙の契約書にサインや押印をすることが必須でした。

しかしインターネットの普及やITツールの発展により、「電子契約」が広がってきています。

電子契約とは、電子データ上に電子署名をすることで契約に合意したとみなされる仕組みです。

新型コロナウイルス感染症対策としてリモートワークが推奨されたことで、政府も電子契約を率先して勧めるようになりました。

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最近注目を集めるようになった電子契約ですが、決して最近になって開発されたものではありません。
電子署名が手書きの署名や押印と同等に通用するという内容を定めた「電子署名法」は、実は2013年に施行されています。
ところが、セキュリティの課題などで導入企業は伸び悩んでいました。

「電子署名法の概要について」(法務省)よりhttps://www.moj.go.jp/MINJI/minji32-1.html

そんな中でコロナ禍のリモートワークの広がりにより、押印のための出社をなくそうという風潮が強くなり、電子契約が急速に注目を浴びるようになったのです。

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電子契約の方法は、PDFファイルにした契約書をメールなどで送って署名して返信してもらうか、電子契約専用のクラウドツールを利用するかの2パターンがあります。
セキュリティや書面の保管などの点から、クラウドツールの利用が主流になっています。

電子契約のメリット

電子契約は、感染症対策だけではないメリットがあります。

業務効率化

書面での契約は、契約書の印刷・製本・郵送といった作業が必要になり、さらに相手も押印・郵送をしなければいけません。
しかし電子契約であればそれらの業務が必要なく、契約業務の効率化が実現します。

契約締結のスピードアップ

書面での契約は印刷・製本・郵送の必要があるため、契約締結までに時間を要してしまいます。
しかし電子契約はインターネット環境さえあれば契約を締結することができるため、今までよりも締結までの時間を短縮することができるのです。

コスト削減

書面での契約は、印刷費、製本費、郵送費のほか、保管費や印紙税もかかってしまいます。
さらに、作業に充たる時間分の人件費、郵便局や封筒などを買いに行くための人件費など、目に見えないコストもかかっています。

しかし電子契約では契約関連のコストがなくなるため、経費を削減することができるのです。
ツールを利用すると毎月の利用料を支払う必要はありますが、本来の業務に充てる時間を確保できることは大きなメリットになるでしょう。

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リスク回避、コンプライアンス強化

紙の契約書では誰がどの契約を締結したのか管理することが難しく、トラブルの原因になってしまいます。
また、紛失や盗難の危険性も。

しかし電子契約では誰が・いつ・どの契約を実行したのかを一元管理することができ、クラウド上に契約書が保管されるため紛失や盗難も防ぐことが可能。

クラウド上に保管されているため、万が一の災害時にも安心です。

電子契約のデメリット・注意点

電子契約にはメリットがある一方で、デメリットともなりえる注意点があります。

一部の契約は電子契約が認められない

定期建物賃貸借契約、定期借地契約などは、法律によって紙の書面での契約しか認められていません。
法改正によって変更になる可能性はありますが、全ての契約が電子契約で可能なわけではないので注意しましょう。

社内外の理解

社内の契約プロセスが変わるだけでなく、取引先にも電子契約をしてもらう必要があります。
電子契約をしたことがない取引先には、抵抗があるという企業もいるかもしれません。
社内の理解を得るだけでなく、社外への説明もしっかり行わなければいけないでしょう。

サイバー攻撃の可能性

利用する電子契約サービスが、サイバー攻撃を受けないという保証はありません。
少なからず、保管している契約データの盗難や改ざんなどのリスクをはらんでいることを忘れないようにしましょう。
ツール導入の際にはセキュリティ対策を確認し、納得のいくものを選ぶようにしてください。

電子契約サービス・システムの選び方

自社に合った電子契約サービスを選ぶ際に比較すべきポイントが5つあります。契約書の作成、送付、締結から締結後の管理までの一連のプロセスごとに解説します。

1.契約書の作成

  • テンプレートを用いた作成ができるか。
  • 複数の契約書を CSVデータなどから一括作成できるか。

2.契約書締結の承認を得るための社内稟議

  • ワークフローによる申請・承認ができるか。
  • 関係者に依頼した状況を確認できるか(タスク管理)。

3.電子契約書への押印、相手先への送付

  • 電子データでの押印・署名ができるか
  • 手間なく相手先へ送付することができるか。

4.コンプライアンスを考慮した運用

  • 「誰がいつ何をしたのか」を後から追うことができるか。
  • 不正アクセスの心配がなく保管できるか。
  • 契約期限を迎える契約書の対応忘れが発生しないか。

5.高度な業務効率化

  • 基幹システムと連携することで売上や費用計等が自動で算定できるか。
  • 自社独自の契約方式や契約状況をシステムで管理できるか。

電子契約サービス・クラウドツール比較・おすすめ12選

電子契約サービス比較12選!選び方のポイントやメリット・デメリット解説| Senses Lab. | 2

電子契約の方法として最も一般的なのは、電子契約専用のクラウドツールを活用する方法です。
ここからは、おすすめの電子契約ツールを12本ご紹介。

自社の契約業務を効率化するために、導入を検討してみてくださいね。

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1.クラウドサイン(CLOUD SIGN)

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業界トップの登録社数(2020年3月末時点)を誇る「クラウドサイン」は、弁護士監修の電子契約サービス。

電子契約が初めてでも、日本の法律に特化した弁護士が監修しているクラウドサービスであれば、安心感がありますよね。
さらに先方がクラウドサインのアカウントを持っていなくても電子署名・押印をすることが可能なので、相手の手を煩わせることもありません。

契約締結だけでなく、契約書テンプレートの作成・保管、本人認証システムなどの機能も搭載。

紙の契約書をスキャンして電子契約書とともに管理する機能も、オプションとして提供されています。
アナログとデジタルの契約を使い分けることで、クライアントに対して柔軟に対応できるようになるでしょう。

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • Freeプラン
  • Standard:月額1万円~
  • Standard plus:月額2万円~
  • Business:月額10万円~

【URL】
https://www.cloudsign.jp/

2.ドキュサイン(DocuSign)

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国外の企業との契約もある場合は、世界180カ国・44言語に対応している「ドキュサイン」がおすすめです。

これほど多くの国で利用されているということは、各国の厳しいセキュリティ基準をクリアしているということの証明でもあります。

モバイルアプリを使えば外出先や移動中でも契約業務を行うことができますし、オフライン環境でも利用できるという特徴も。
メールだけでなくSMSに通知することも可能なので、契約締結までのスピードがさらにアップするでしょう。

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • Personal:月額10ドル
  • Standard:月額25ドル
  • Business Pro:月額40ドル
  • 高度なソリューション:お問い合わせ

【URL】
https://www.docusign.jp/products/electronic-signature

3.NINJA SIGN(ニンジャサイン)

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「NINJA SIGN」は、契約関連の業務を効率化する機能が豊富な電子契約ツールです。

契約書ごとのワークフロー設定や、文書の信頼性を担保するタイムスタンプ付与など、便利な機能が充実しています。
請求書などの一方的に送付する書面、申込書など相手が入力する項目がある書面、事業譲渡契約など契約内容の修正が多い書面など、さまざまなシーンで活用することができます。

オンラインセミナーやオンライン相談も開催されており、使い方や活用方法をマスターしたい方はぜひ使ってみましょう。

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • Free:月額0円/1アカウント
  • Light:月額4,980円/1アカウント
  • Light Plus:月額19,800円/1~6アカウント
  • Pro:月額50,000円/1~20アカウント
  • Pro Plus:月額120,000円/1~100アカウント

【URL】
https://ninja-sign.com/

4.電子印鑑GMOサイン

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「電子印鑑GMOサイン」は業界トップクラスのセキュリティ技術をもつクラウド電子契約サービス。

Agree内のセキュリティ対策だけでなく、国内シェアNo.1の電子認証局「GMOグローバルサイン」との連携、セイコーソリューションズ社の認定タイムスタンプ付与など、高いレベルをもつ外部サービスとも連携しています。

契約印相当の効力をもつ電子署名タイプと、実印相当の効力をもつ身元確認済み高度電子署名タイプという2種類の署名を、契約書ごとに選択することができます。

契約印相当の電子署名では、契約相手はAgreeのアカウントがなくても使用可能です。

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • お試しフリープラン:0円
  • 契約印&実印プラン:月額8,800円~
  • エンタープライズ:お問い合わせ

【URL】
https://www.gmosign.com/

5.Contracts CLM

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ContractS CLM(旧Holmes)は、契約ライフサイクル管理(Contract Lifecycle Management=CLM)のもと、契約書作成・レビュー・承認・締結・更新・管理といった、契約にまつわる業務を一貫して担うことができます。

契約詳細に加え、関連する書類や過去のやり取り、担当者などの情報やステータスを可視化することができるので、契約業務を効率的に行えます。

契約相手方がアカウントを持っていない場合にも利用できます。

同一システム上で、契約書に紐づけた法律相談が可能です。

【料金】

  • 従業員100名以下:月額目安103万円~(初期費用20万円)
  • 従業員数101~1000名:月額目安20万円(初期費用20万円)
  • 従業員数1000名以上:要相談

【URL】
https://www.contracts.co.jp/

6.Adobe Sign

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Adobe(アドビ)が提供している「Adobe Sign」は、世界中で80億件以上の契約取引の処理実績をもつ電子サインサービス。

PDFファイルの作成や編集ができる「Adobe Acrobat」とシームレスに連携することもでき、さらにMicrosoftアプリとも連携可能です。

他にもさまざまな外部サービスとの連携機能があるため、高い利便性で効率化が実現します。
モバイルデバイスから手書きで署名したり、複数の契約書に一括で署名したりすることも可能。
もちろんセキュリティも申し分ありません。

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • Adobe Sign小規模企業版:月額3,882円/アカウント
  • Adobe Signビジネス/エンタープライズ版:お問い合わせ

【URL】
https://acrobat.adobe.com/jp/ja/sign/business.html

7.BtoBプラットフォーム契約書

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オンラインでBtoBビジネスをサポートするBtoBプラットフォームシリーズの「BtoBプラットフォーム契約書」。
WordもしくはPDFで作成した契約書をアップロードして取引先に送付するだけという簡単ステップ。
契約ごとに取引先とメッセージのやり取りもすることができるため、内容の修正や更新などの必要がある場合にも効率的に対応できます。

社内の承認フローもツール上で行えるため、抜け・漏れや対応遅れなども管理しやすいと評判。

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • 契約書フリープラン:無料
  • 契約書シルバープラン:月額10,000円~
  • 契約書ゴールドプラン:月額30,000円~
  • ワークフロー無料プラン:0円
  • ワークフロー有料プラン:月額300円/ライセンス

【URL】
https://www.infomart.co.jp/contract/index.asp

8.リーテックスデジタル契約®

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「リーテックスデジタル契約®」は法学者と大手弁護士事務所が監修した、業界トップクラスの法的安全性を誇る電子契約ツール。

金融機関と同レベルの厳重な本人確認、二要素認証による不正ログイン防止、特定認証機関の電子署名付与などの万全なセキュリティ対策により、証拠力が確保されます。

毎月の印紙税の節約金額を算出したり、契約期間が終了しそうな契約書を検索したりする機能も搭載。
5つの料金プランの中から自社に最適なプランを選択できるのも嬉しいポイントです。

【料金】

  • 導入費用:無料
  • エントリー:0円
  • スタンダード:月額1万円
  • スタンダードPlus:月額3万円
  • プレミアム:月額10万円
  • エンタープライズ:お問い合わせ

【URL】
https://le-techs.com/

9.クラウドスタンプ(CLOUD STAMP)

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契約書だけでなく請求書や注文書などのやり取りにも最適な「クラウドスタンプ」。

契約書のPDFファイルさえあればたった数分で電子契約が可能で、手軽に電子契約を実行することができます。
ベーシックプランであれば、充実したサポートを受けることができるのも魅力。

電話や訪問でのツール運用サポートのほか、経営相談や契約書作成一括見積もりなどプロによるビジネス全般のサポートを受けることができます。

【料金】

  • ライトプラン:お問い合わせ
  • ベーシックプラン:お問い合わせ

【URL】
https://www.cloudstamp.jp/

10.WAN-Sign

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電子署名・電子サインが可能な「WAN-Sign」は、日本通運グループがGMOインターネットグループと共同開発した電子契約サービス。

GMOグローバルサインと直接連携しており、高いセキュリティ性を誇ります。

電子証明書による実印相当の契約締結と、メール認証による認印相当の契約締結が可能。
また紙の書面契約も電子化して一元管理することができるため、取引先や契約内容に合わせて紙と電子を柔軟に使分けることができます。

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • 印版電子契約:300円/件 ※別途、電子証明書発行料が年額8,000円
  • 認印版電子契約:100円/件
  • 書面契約全件電子化:75,000円/箱~
  • 書面契約オンデマンド電子化:30,000円/箱~
  • 電子データ管理料:月額10,000円/5,000件~

【URL】
https://www.wanbishi.co.jp/econtract/index.html

 

11. Lecheck

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「Lecheck」はクラウドAIで、和文契約書・英文契約書チェックを瞬時に行います。 法律のプロが監修した「契約書自動AIレビュー機能」により、条項の見落としリスクを大幅に軽減させます。

また、契約書ファイルを安全に保管する「キャビネット機能」により、過去の締結済み契約書の紛失のリスクをなくします。 契約期間終了前のアラーム機能も搭載されているため、契約更新のし忘れも防止できます!

【料金】

  • 無料トライアルあり
  • 和文:月額¥40,000(税別)
  • 英文(和文含む):月額¥55,000(税別)

【URL】 https://lisse-law.com/lecheck/

12.みんなの電子署名

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「みんなの電子署名」は、基本料金完全無料でご利用いただけます。無料にも関わらず、全機能が使えます。

唯一、有償となるのは署名した文書を1年以上サーバーに保管するときの料金だけです。 電子署名の指定認証局としてグローバルサイン、時刻認証事業者にはセイコーソリューションズという信頼性の高い2社を採用しています。

そのため「みんなの電子署名」で署名された全ての文書には長期署名が添付され、署名は10年にわたって有効です。

この他にも、署名、ワークフロー、文書管理、アカウント管理といった分野で豊富な機能を有しています。

【料金】

  • 完全無料(機能制限なし)

【URL】 https://es.vector.co.jp/index.php

終わりに

脱ハンコ時代の到来とともに電子契約ツールが急速に普及しています。

自社のワークフローやセキュリティ方針に合わせた最適なクラウドサービスを活用することで、契約関連業務が効率化するでしょう。

契約業務に時間を取られている方や、紙の契約書をやめたい方は、ぜひ電子契約ツールの導入を検討しましょう。

さらに電子契約によって締結された契約書をダウンロードすればSFAやCRMにも保管しておくことができます。

案件情報や顧客情報とともに契約書データも管理することで、営業活動の情報共有もスムーズになるでしょう。

どこからはじめる?どんな効果がある?レビューが実証。これからはじめる営業DXとは

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