取引先や顧客を訪問して営業活動をするフィールドセールス。
事前に訪問時間を約束できていればいいのですが、営業方針によってはアポなしの飛び込み型の営業をしている人もいるのではないでしょうか。
アポイントがなければ、時間帯によっては相手と会えなかったり話を聞いてもらえなかったりして、せっかく足を運んだのに無駄になってしまうことも。
場合によっては迷惑行為だと捉えられてしまい、企業イメージを落としかねません。
相手に会える確率が高い訪問時間帯を知り、成果につながる訪問営業を実現しましょう。
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この記事の内容
訪問営業は時間帯によって迷惑になる
訪問営業をしていると「訪問する時間帯によって相手に会えない」「相手にとって忙しい時間だと、会えても話を聞いてもらえない」という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
訪問する時間帯によって相手に会える確率や話を聞いてもらえる確率が変動するため、訪問時間は営業成果を大きく左右する要素とも言えます。
そのため、BtoBでは「相手が確実に在社している始業時間に行ってみよう」、BtoCでは「仕事が終わって絶対に家にいる夜遅い時間帯を狙おう」と考えるかもしれません。
しかし、たとえ確実に相手に会える時間帯だとしても、相手に迷惑をかけてしまう時間であれば訪問するのは避けましょう。
先ほどの例では、始業時間は朝礼をしていて相手に迷惑をかけてしまうことがありますし、夜遅い時間帯ではすでに寝ている人も多いため迷惑をかけてしまう可能性が高いです。
このような相手に迷惑のかかる営業活動は企業に対する信頼性を落としてしまうだけでなく、法律に抵触することもありえます。
「特定商取引に関する法律施行規則」の第一章第二節では訪問営業について定められており、第七条で「迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘」することを禁止しています。
人によって迷惑を覚える時間帯は異なると思いますが、マナーとして早朝や夜遅い時間帯は迷惑になる可能性が高いため控えたほうが良いでしょう。
BtoB訪問営業に最適な時間帯
BtoBビジネスの訪問営業では、相手の職種や役職などによって会える確率は変動します。
相手の仕事の邪魔にならず、話す時間を確保してくれそうな時間帯を選んで訪問するようにしましょう。
関連記事:BtoB営業とは?営業手法や課題・成功のポイントを解説
アポイントありの場合
事前にアポイントを取る場合「午前中なら大丈夫です」と言われることも多いかもしれません。
その場合「では午前中に伺います」などと大まかな時間ではなく、明確に「○時に伺います」と時間を指定しましょう。
時間を確約しておかないと、相手も「いつ来るのだろう」と気になってしまい、仕事が思うように進まないことも懸念されます。
あらかじめ時間が決まっているからと言って、ギリギリにビルに到着するのは好ましくありません。
企業によっては受付システムが複雑だったり、エレベーターが混雑していてなかなか目的のフロアまで着けなかったりすることも考えられるためです。
そのため「5分前行動」という言葉があるように、5分前には訪問先に到着するよう心がけましょう。
アポイントなしの場合
アポイントがない飛び込み営業の場合は、相手に配慮した時間帯に訪問するようにしましょう。
避けるべき時間帯
最も避けるべき時間帯は終業時間間際です。
終業時間間際はその日のうちに終わらせないといけない仕事を処理したり、一日の報告をしたりしなければいけないためバタバタしている人が多い傾向です。
そのような忙しい時間帯に訪問すると、話を聞いてもらえる時間を確保してもらうことが難しいでしょう。
仕事の手を止めてしまい、相手が残業になってしまうことも懸念されます。
また始業時間すぐの時間帯も避けたほうがベター。
朝礼や朝のミーティング、一日のスケジュール確認などで忙しい人が多いため、始業開始すぐの時間帯はやめましょう。
「お昼休憩中なら時間を取ってもらえそう」とイメージするかもしれませんが、せっかくの休憩時間を邪魔するのも良くありません。
相手にとって不快に感じてしまう可能性が高いため、お昼休憩中も訪問しないようにしましょう。
適した時間帯
飛び込み型の訪問営業では「始業開始から約1時間後」もしくは「お昼休憩後」であれば在社している確率が高く、話を聞いてくれる可能性も高い時間帯です。
始業開始から1時間ほど経つと、朝のバタバタがある程度落ち着いている時間帯となります。
一息ついているタイミングを狙って訪問すると「今なら時間もあるし、ちょっと話を聞いてみようかな」と思ってもらえるはず。
また、お昼の休憩時間が終わった時間帯は比較的ゆったりとした気持ちで仕事をしている人が多いため、飛び込み営業に対応してくれることが期待できます。
休憩直後だと相手の準備ができていない場合があるので、13時半~15時くらいを狙うと良いでしょう。
どちらにしても相手にとっては予期せぬ訪問なので、長々と話をすることは禁物です。
「15分だけお話の時間をください」と伝え、手短に用件を伝えられるよう提案資料を揃えておくのがおすすめ。
興味を持ってもらえたら、後日改めて時間を取ってもらい提案の機会をいただきましょう。
BtoC訪問営業に最適な時間帯
個人の家に訪問するBtoC営業では、人によって生活サイクルが異なるため、訪問に適した時間帯を判断するのがなかなか難しいという課題があります。
ただし、一般的なマナーとして8時前や21時以降は避けたほうが無難でしょう。
アポイントありの場合
事前にアポイントを取れる場合は、相手の生活サイクルに合わせた訪問時間を設定しましょう。
「子どもがいる家庭であれば、子どもを送り迎えしているであろう朝や夕方は避ける」「仕事をしている人であれば、仕事が休みの日に設定する」など、相手の生活を邪魔しない時間帯を選ぶのがポイントです。
このようなちょっとした配慮ができれば信頼感も増し、成果につながる可能性が高まります。
BtoB訪問営業と違う点は、なるべく訪問時間ぴったりにインターホンを鳴らすようにすることです。
なぜなら訪問時間ギリギリまで家の掃除や他の用事を片付けていることも多いため、約束の時間より前に訪問されると相手も焦ってしまいます。
もちろんアポイント先に到着するのは約束時間より5分前であるべきですが、インターホンを鳴らすのは訪問時間ぴったりにしましょう。
アポイントなしの場合
BtoCでのアポイントがない飛び込み営業の場合は、不在であるほど商談数が少なくなってしまうため、在宅している確率の高い時間帯を狙うことがポイントです。
最近ではテレワークの広がりにより、平日の日中でも在宅している世帯が多いと考えられます。
避けるべき時間帯
人によってライフサイクルが異なるため、一概に避けるべき時間帯は明言できません。
一般的なマナーとして早朝や夜間は避けるべきですが、日中だとしても人によっては迷惑になりかねないからです。
たとえば夜勤の人であれば日中は寝ているため日中の訪問は迷惑になりますし、正午出勤の人は9時や10時に起きて準備を始めるため午前中の訪問は迷惑だと感じてしまうでしょう。
「若い世帯が多い地域」「年配者が多い地域」「学生が多い地域」など訪問するエリアの特徴を把握し、それぞれの層の生活リズムを分析して避けるべき時間帯を検証しましょう。
適した時間帯
先述の通り、生活サイクルや地域の特徴によって訪問営業に最適な時間帯は異なります。
最適な時間帯を一概に明言することは難しいですが、だいたいの目安となる在宅率に関する調査データが出ているので、それを参考にすると良いでしょう。
NHKによる「2015年 国民生活時間調査」で時間帯による在宅率の変化を確認することができます。
この調査結果では、平日の10~12時が一日のうちで最も在宅率が低い時間帯であることがわかるので、9時に訪問すれば会える可能性が高いと思われます。
また平日は17時を過ぎると在宅率が4割を超え、18時を過ぎると5割を超えます。
この時間帯は仕事や学校から帰ってくる人が多いため、在宅率がアップしていると考えられます。
【出典】「2015年 国民生活時間調査」(NHK)55ページより
仕事をしている人や学生などをターゲットにしているのであれば、夕方から夜にかけての時間帯を狙うと良いでしょう。
在宅率は曜日によっても異なります。
特に日中は顕著にその差が出ており、土日は日中でも在宅率が高くなっていることがわかります。
日中しか営業時間を取れないのであれば、土日を狙うと良いでしょう。
いずれの場合も、在宅していたとしても居留守を使われることもあるかもしれません。
相手に不信感を抱かせないよう清潔感のある身だしなみを心がけましょう。
インターホンで誰も出なかった場合は、名刺にひとこと書いてパンフレットと一緒に郵便受けに投函しておくと、少しでも認知してもらえる可能性が高まります。
テレアポに最適な時間帯
テレアポの成功率をアップさせるのも、電話をかける時間帯がカギを握っています。
BtoBもBtoCも先述のように在社・在宅の確率が高い時間帯を狙いましょう。
関連記事:テレアポとは?押さえておきたいテレアポのコツ11選【チェックシート付】
相手が忙しい時間帯にかけても話を聞いてもらえない可能性が高いため、仕事や生活のサイクルを予測して電話をかける時間帯を分析することをおすすめします。
ただし、テレアポで課題となるのは「電話がつながるかどうか」だけではありません。
BtoBであれば「電話に出た人が担当者に電話とつないでくれるかどうか」という、受付の突破もポイントになります。
担当者が在社していても電話に出た人に断られてしまっては元も子もないので、受付を突破できるようなトークスクリプトを練りましょう。
またBtoCであれば、そもそも固定電話を設置していない家庭も多いです。
総務省「令和元年通信利用動向調査」では、固定電話の設置率は69%という結果が出ています。
これは全世代・全世帯での数値であるため、若い年代であるほど保有率は減少傾向になると予想できます。
一方、スマートフォンの保有率は固定電話を大きく超える83.4%、パソコンの保有率は固定電話と同等の69.1%となっています。
固定電話へのテレアポだけでなく、メールやSNSなどインターネットを活用した施策にシフトチェンジする必要もありそうです。
【出典】令和元年通信利用動向調査(総務省)より
成果につながる訪問営業・テレアポの時間帯を見極める
訪問営業やテレアポの成功率を上げるためには、セールストークや提案資料をブラッシュアップするだけでなく、相手の迷惑にならず話を聞いてもらえる可能性が高い時間帯を見極めることがポイントです。
事前にできる対策としては、以下のようなアクションが考えられます。
【BtoBの場合】
・訪問前に始業時間と終業時間を調べておく
・業種ごとの忙しい時間を把握しておく(飲食業はランチタイムを避ける/個人病院は診療時間内を避ける、など)
【BtoCの場合】
・担当エリアの特徴や生活サイクルを分析する
・居留守を使われないよう信頼感を与える見た目を心がける
上記の方法でも少しは改善するかもしれませんが、より成功率が高まる方法があります。
それがSFA(営業支援システム)を使って成功パターンを分析する方法です。
SFAは営業に関わる一連のデータを蓄積しておくことができ、さまざまなデータを分析すると成功のパターンが見えてきます。
SFAに訪問営業やテレアポの成功した時間帯・失敗した時間帯を蓄積しておけば、成功する確率が高い時間帯を導き出すことができるでしょう。
業種や属性などと掛け合わせて分析することにより、成功時間帯の精度をさらに高められます。
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テレワーク・在宅勤務の広がりにより、在社率が低下しています。
個人宅を訪問するBtoC営業ではむしろ好都合ですが、企業に訪問したり電話をかけたりするBtoB営業では、担当者の不在率の高さが大きな痛手となっているかもしれません。
そのため、ターゲットへのアプローチ方法も変えていく必要があるでしょう。
特に、スマホやインターネットの普及により情報収集がオンライン化している現代では、WEB施策の有効性が高まっています。
インターネット広告、メールマーケティング、SNSマーケティング、コンテンツマーケティングなどのWEB施策でターゲットと接点を持ちましょう。
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終わりに
訪問営業・テレアポでは、時間帯によって「会えるか(つながるか)」「話を聞いてもらえるか」が大きく変わります。
成果につながる時間帯の見極めには、ぜひSFAを活用してロジカルな分析を実践してください。
SFA「Mazrica Sales」では、営業アクションの蓄積による成功パターンの分析が可能です。
また「Mazrica Marketing」ではメールマーケティングの機能が搭載されており、WEBマーケティングから営業へのスムーズな情報連携ができます。
時代に合わせた営業活動を行い、成果を高めていきましょう。
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