「CRMの導入を検討しているが、具体的にどのくらいの費用がかかるかわからない」「CRMの費用対効果は期待できるだろうか?」など、CRM利用にかかる費用相場を知りたいと思っている人は多いのではないでしょうか。
CRMはツールによって料金体系や料金プランが異なるため、事前に確認してから導入を進める必要があります。
本記事では、CRM導入の費用相場やツール選定のポイント、費用対効果を期待できるツール紹介まで網羅して、情報をお届けします。
CRMとは?
CRMとは「Customer Relationship Management」の略称で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。
顧客との良好な関係性を作り出し、顧客満足度を向上させてリピーターを増やしたりサービス利用を継続してもらったりすることを目的としています。
本来「CRM」は、顧客との関係性を構築して売上を上げるための戦略を指すのが一般的でした。しかし、近年ではそうした戦略を実現するためのシステム・ツール自体も「CRM」と呼ぶようになっています。
CRMには、具体的に以下のような機能が搭載されています。
- 顧客情報の管理
- 商談履歴の管理
- 取引(購入)履歴の管理
- 多様な施策実行(メールマーケティング、お問い合わせフォーム、ランディングページなど)
- 分析・レポーティング
このような機能を活用し、顧客の属性や過去の対応履歴に基づいたアプローチをしたり、チーム内での情報共有を促進したりできるため、成果を出しやすい仕組みを構築できます。
関連記事:CRMとは?導入メリット・機能や選び方とツールも紹介
CRM導入の費用相場
CRMの費用はツールによりさまざまですが、ツールの運用形態によってある程度の相場感があります。それぞれの形態における費用相場を見ていきましょう。
クラウド型CRMの費用相場
クラウド型CRMの場合にかかる費用は「初期費用」「月額利用料金」「オプション費用」に分けられます。
初期費用の相場は「無料~10万円程度」で、設計や構築に手間がかかるCRMツールであればさらに高額になる場合も。
月額利用料金に関しては、1アカウントあたりの相場が「1,000~1万円程度」です。
一般的には複数プランが設けられていて、「機能が限られているプランでは無料~数百円」「最上位プランだと月額5万円以上」といったツールもあります。
また、ツールによっては「月額〇円で5アカウントまで利用可能」といった料金設定の場合も見られます。
オプション費用に関してもCRMツールによって異なり、機能を追加するためのオプション費用が必要なツールや、容量やメール送信数などを拡張するのにオプション費用を設定しているツールもあります。
また、サポートをオプションとしているツールもあるため、オプション費用の相場は一概に言えません。
オンプレミス型CRMの費用相場
オンプレミス型CRMの場合、「初期費用」「ランニングコスト」「オプション費用」が必要です。
オンプレミス型CRMは、導入に際してパッケージの料金だけでなく開発・構築の費用がかかります。
そのため初期費用が高額になりやすく、安ければ50万円前後で済むこともありますが、大規模な構築が必要だと数百万円かかることも珍しくありません。
オンプレミス型の場合はクラウドサービスではないためサービス自体の月額利用料金は不要となりますが、毎月のランニングコストが必要です。
たとえば、サーバー管理費やシステム保守費などの運用費がかかります。運用・管理を社内メンバーで内製化するのか、外部のシステム会社へ委託するのか、という点で料金は変動します。
社内でまかなえば人件費分がかかり、委託する際には年間で数万円程度のこともありますが、複雑なシステムの場合は年間で数百万円はかかることもあるでしょう。
委託開発CRMの費用相場
CRMを自社仕様に委託開発することも可能です。自社の商流や商材、営業フローなどに合わせて柔軟に設計・開発できるというメリットがありますが、ゼロベースで開発するため膨大なコストがかかります。
CRMの機能やデザインなどにもよりますが、100万円から開発できるものもありますが、複雑で大規模なCRMだと1,000万円以上かかることもあるため、事前の予算確保が必要です。
また、システムの保守も委託する場合には、費用は開発費の5~15%が相場。つまり、開発費が高額になるほど保守費も上がるということになります。
クラウド型とオンプレミス型CRMの選び方
CRMの主な導入・運用形態は「クラウド型」と「オンプレミス型」です。
クラウド型とは、ベンダー(提供会社)が提供するサーバーとシステムを、インターネットを経由してクラウド上で利用できるCRMです。
インターネット環境とデバイスがあれば利用できるクラウドサービスのため、自社でサーバーを設置・管理したりシステムを開発したりする必要がなく、ベンダーによるサポートも充実しています。
その代わり、サービス利用にあたって月額利用料金がかかるうえに、機能の追加や容量の拡張などをしたいときにはベンダーに依頼しなければならないため手間がかかるという点も。CRMによっては、アップグレードすることで機能追加や容量拡張に対応しているものもあります。
一方のオンプレミス型とは、自社でサーバーを設置してソフトウェアを構築する方法です。
サーバーの設置・管理やソフトウェアの構築・運用を自社で行うためコストも手間もかかりますが、柔軟にカスタマイズできる点はメリットと言えます。
ただし、サーバーの再設置やソフトウェアの再開発などが必要となり、カスタマイズにも膨大なコストがかかる場合もある点には注意が必要です。
クラウド型もオンプレミス型もメリット・デメリットがあるため、それぞれの特徴を理解したうえで自社に適した方法を選ぶと良いでしょう。
「社内にサーバーやソフトウェアの管理・運用ができるリソースがない」「すぐにでも導入したい」という場合は、自社で構築や保守管理の手間が必要ないクラウド型がおすすめです。
また、「ほかの機能も使いたい」「これほど多くの機能は必要なかった」という場合にもアップグレードやダウングレードなどで対応できるため、自社に合わせて柔軟に運用したいという企業にも向いているでしょう。
「自社に合わせた設計のCRMを作りたい」「社内のセキュリティレベルに合わせて運用したい」という企業には、自社でサーバーを設置してソフトウェアを構築するオンプレミス型が適しています。また、社内で保守管理できるリソースが充実しているなら、オンプレミス型も検討してみると良いでしょう。
関連記事:オンプレミスとクラウドを比較!特徴や移行・併用のポイント
クラウド型のおすすめCRM6選
CRMに関わらず、ビジネスで利用するツールはクラウド型が主流になっています。
クラウド型は社内で構築や保守管理の手間が必要なく、障害やエラーなどが起きてもベンダー側で対応してくれるため手軽に導入できます。
また、最近ではクラウド型ツールも高いセキュリティレベルとなっており、官公庁や金融機関でも導入されている事例も増加傾向です。
そこで、クラウド型のCRMのうち、おすすめの6製品を紹介していきます。
関連記事:CRMツールおすすめ14選! 主要機能や選び方を徹底解説【比較表あり】
Mazrica Sales
「Mazrica Sales(マツリカセールス)」は、営業現場での使いやすさを追求した現場ファーストのクラウド型CRMです。
顧客情報管理や案件管理、営業アクション管理、分析などCRMに必要な機能だけでなくSFA機能も豊富で、さらに外部ツールとの連携によるデータ同期や、AIによる予測・レコメンドなどの機能も充実しています。
また、MA(マーケティングオートメーション)やBI(ビジネスインテリジェンス)、営業担当者ごとの成果を数値化したメトリクス機能なども搭載されており、マーケティングセールスプロセスの一元管理や営業組織の強化などが実現します。
初期費用無料で導入でき、3つの選択肢から自社に適したプランを選択できる点もメリット。無料トライアルもできるため、事前に使い勝手を確かめてから導入できます。
【費用】
・Starter:月額27,500円~(5ユーザーを含む)
・Growth:月額110,000円~(10ユーザーを含む)
・Enterprise:月額330,000円~(20ユーザーを含む)
プロダクトサイト:https://product-senses.mazrica.com/
Sales Cloud
Salesforce(セールスフォース)社が提供する「Sales Cloud」は、世界的にも多くの導入実績のあるCRMです。
高機能でセキュリティレベルも高いため、大企業やグローバル企業でも導入されています。ワークフローの自動化やAIによる示唆により、営業活動の効率化につながるでしょう。
ただし、機能面やカスタマイズ面などで高度なスキルが必要となる部分もあり、専任担当者を設置している企業も見られます。
【費用】
・Starter:月額3,000円/ユーザー
・Professional:月額9,600円/ユーザー
・Enterprise:月額19,800円/ユーザー
プロダクトサイト:https://www.salesforce.com/jp/sales/
関連記事:Salesforce(セールスフォース)は役に立たない?評判・口コミ・料金を紹介
Zoho CRM
「Zoho CRM」は、初期費用なしで導入できるクラウド型CRMで、世界25万社以上の実績があります。
顧客管理のCRM機能、商談管理のSFA機能、メール配信やアクセス解析などのMA機能なども網羅しています。
モバイルデバイスにも最適化しており、ブラウザから利用するほかにスマホアプリも提供されています。
【費用】
・スタンダード:月額1,680円/ユーザー
・プロフェッショナル:月額2,760円/ユーザー
・エンタープライズ:月額4,800円/ユーザー
・アルティメット:月額6,240円/ユーザー
プロダクトサイト:https://www.zoho.com/jp/crm/
eセールスマネージャーRemix CLOUD
「eセールスマネージャーRemix CLOUD」は、1回の入力で商談管理や顧客管理など複数のアウトプットに反映されるシングルインプット・マルチアウトプットが特徴のクラウド型CRM。
カレンダーや地図上から簡単に活動報告ができるため、出先でも日報の作成・提出が可能です。導入・稼働・定着という3つのフェーズに分けたサポートで、着実な運用定着を実現できます。
【費用】
・スケジュールシェア:月額3,000円/ユーザー
・ナレッジシェア:月額6,000円/ユーザー
・スタンダード:月額1,680円/ユーザー
プロダクトサイト:https://www.e-sales.jp/
関連記事:eセールスマネージャーとは?評判・口コミ・料金を詳しく解説
GENIEE SFA/CRM
GPT-4によるAIアシスタント機能を搭載している「GENIEE SFA/CRM」は、手厚い運用支援で定着率99%を誇ります。AIが文章作成や文字起こしなどをサポートするため、業務における手間を大きく削減し営業効率化を図ります。
外部ツールとの連携により入力業務や報告業務などを自動化できるのもメリットと言えるでしょう。
【費用】
・スタンダード:月額34,800円
・プロ:月額54,800円
・エンタープライズ:月額98,000円
※いずれも10ユーザー含む
プロダクトサイト:https://chikyu.net
関連記事:GENIEE SFA/CRM(旧ちきゅう)の評判・口コミ・向き不向き|導入前に知っておきたいポイント
kintone
サイボウズ社の「kintone」は、さまざまな業務アプリを組み合わせて組織や自分の専用ツールを構築できるクラウドサービスです。
顧客管理や商談管理などのアプリを選択すれば、CRM/SFAとしての活用も可能。必要なアプリを柔軟に選択できるため、商材や業務フローに最適化したツールを作り出せるのがメリットです。
【費用】
・ライトコース:月額1,000円/ユーザー
・スタンダードコース:月額1,800円/ユーザー
・ワイドコース:月額3,000円/ユーザー
プロダクトサイト:https://kintone.cybozu.co.jp/
関連記事:kintoneは使えない?評判や口コミ・導入の向き不向きを紹介
まとめ
CRMはクラウド型とオンプレミス型でも、費用の内訳が変わるため必要となるコストも大きく異なります。
自社で保守管理ができる場合はオンプレミス型、手軽に導入・運用したい場合はクラウド型を選択し、自社にとって最適な運用形式のCRMを選びましょう。
また、クラウド型CRMの中でも料金体系はツールによって違うため、自社の予算とのバランスを見ながら選定することが重要です。
ただし、安さだけで選定しても機能面が不十分だったり、逆に高額だからと言って必ずしも自社にとって最適だというわけではないため、費用面だけでなく機能面やサポート面なども見極めましょう。
Mazrica Salesは、現場の使いやすさを第一に考えた設計のため、定着のしやすさで高く評価されています。
「せっかく導入したのに機能を使いきれず、費用だけかかっている」というリスクも抑えられ、スムーズな運用定着が可能です。まずは導入実績や紹介資料などで詳細を確認してみてくださいね。
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