CRM(顧客関係管理システム)は、営業活動やマーケティング、顧客サポートの効率化に役立つ重要なツールです。
しかし、数多くのCRMが市場に存在する中で、「どの製品を選べばよいのか?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、CRMの評判をまとめて解説し、おすすめのCRMを7つ厳選して紹介します。
製品ごとの特徴や強みを比較することで、自社に最適なCRMを見つけるヒントが得られます。
初めてCRMを導入する方も、乗り換えを検討している方も、ぜひ参考にしてみてください。
CRMとは
CRMは「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」「顧客管理システム」を意味します。
顧客との関係を構築しながら、売上を増やしていくために活用されるツールや仕組みです。
具体的には、企業や顧客情報の一元管理や、営業活動やマーケティング施策、カスタマーサポートを効率化する役割を果たします。
顧客の属性データや行動データを蓄積できるため、最初の接点から契約に至るまでの行動、商談情報、契約情報など、部門をまたいで情報の共有が可能になります。
関連記事:CRMとは?導入メリット・機能や選び方とツールも紹介
CRMの評判を決める5項目
CRMの選定にはいくつかのポイントがありますが、利用者からの声や評判にも注目です。
ここでは、CRMの評判を決める5つの重要な項目について詳しく解説します。
見やすさ・使いやすさ
CRMを選ぶ際、画面の見やすさや使いやすさは非常に重要なポイントです。
どれだけ機能が充実していても、操作が複雑だと現場での活用が進みません。
画面が見やすく、直感的に操作可能かどうか、機能がわかりやすいかどうか、導入前にトライアルなどを行い、チェックしてみるとよいでしょう。
関連記事:CRMの正しい選び方とは?導入前に確認すべき5つのポイント
サポートの充実度
CRMの評判に大きく影響するもう一つの要素が、導入後のサポート体制の充実度です。
特に初めてCRMを導入する企業では、操作に慣れるまでにトラブルが発生することも少なくありません。
その際に、迅速かつ的確なサポートを受けられるかどうかが重要です。
たとえば、サポート窓口の対応時間やレスポンスの速さ、マニュアルやFAQの充実度などが評価のポイントとなります。
さらに、導入時に適切なトレーニングが提供されるか、個別相談ができるかといった点も大切です。
情報管理の容易さ
CRMは大量の顧客データを管理するツールであるため、情報管理の容易さは評判を決める重要な項目です。
顧客の連絡先や商談履歴、問い合わせ内容などの情報を一元的に管理できるCRMは、業務効率を大幅に向上させます。
一方で、検索やデータ更新が煩雑なCRMでは、担当者が必要な情報を見つけるのに時間を要することがあります。
評判の良いCRMでは、情報の管理が簡単にでき、必要なデータに迅速にアクセスできる設計がされています。
モバイル対応
現代では、モバイル対応が進んでいるかどうかもCRMの評判を左右します。
外回りの営業パーソンなどは、スマートフォンやタブレットからCRMにアクセスし、手軽に商談情報のチェックやデータの更新を行えると便利です。
他ツール連携の柔軟性
CRMは他の業務ツールとの連携が非常に重要です。
特に、SFA(営業支援システム)や会計ソフト、MAツールなどとスムーズに連携できるCRMは、データの一元管理や業務効率においてとても重宝されます。
評判の良いCRMでは、APIを通じたシステム間の連携が簡単に行える設計がされています。
また、Google WorkspaceやMicrosoft 365など、よく利用される業務ツールとの連携機能を標準で備えているものもあります。
これにより、GmailやOutlookでのメール履歴をCRMに残したり、カレンダーと連携して取引先との予定を設定するなど、業務効率をさらに向上させることができます。
▶︎▶︎失敗しないCRM検討のステップについて知りたい方は併せてこちらもご覧ください。
評判の良いおすすめCRM7選
CRMの導入を検討している方に向けて、評判の良いおすすめCRMを7つ紹介します。
それぞれのツールの特徴に加え、利用者から寄せられている「良い評判」と「良くない評判」についても紹介します。
Mazrica Sales
Mazrica Salesは、営業活動を支援するSFA/CRMとして、直感的な操作性とAI機能を強みとしています。
誰でも直感的に使いこなせる画面や現場の営業活動を効率化させる機能などに特徴があり、従来のSFA/CRMと比べて、現場の定着率が異なります。
【特徴】
- Google Workspace(旧G Suite)、Microsoft365(旧Office365)などのメール、カレンダー連携により入力負荷の軽減
- 直感的に営業の状況を把握できる案件管理画面
- 営業のボトルネックを分析できるレポートやAIによるネクストアクションのレコメンドなど、データの蓄積から営業の分析・改善までをカバー
【良い評判】
- 直感的な操作が可能
- 案件の共有などがスムーズ
- 自分以外の担当者の顧客情報も確認できる
【良くない評判】
- 細いデータを見ようとすると、データのマージ作業が発生するケースがある
【製品ページ】
https://product-senses.mazrica.com/
▶︎▶︎Mazrica Salesについてより詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。
Salesforce
Salesforceは、グローバルで広く使われているCRMの代表格です。
顧客管理から営業支援、マーケティングオートメーションまで多岐にわたる機能を備えています。
豊富なカスタマイズ性と、他ツールとの高い連携性が評価されています。
【特徴】
- セキュリティ性が高い
- あらゆる社内データを一元化することが可能
【良い評判】
- 企業やチームがやりたいことに対して、柔軟にカスタマイズできる。
- 案件数の管理、集計もフォーマットを作りこめば簡単にできる。
- 数多くの導入実績を誇り、信頼性がある。
- セキュリティ面で、情報漏洩等のリスクが少ない。
【良くない評判】
- オプション機能などを含めるとランニングコストが高い
- 多機能で使いこなせない
- 管理者の学習コストが高く、導入後の微調整が困難
【製品ページ】
https://www.salesforce.com/jp/sales/
関連記事:Salesforce(セールスフォース)は役に立たない?評判・口コミ・料金を紹介
eセールスマネージャーRemix Cloudi
日本企業に特化して開発されたCRMで、営業現場での使いやすさを重視しています。
導入から運用までのサポートが手厚く、現場での定着率が高い点が特徴です。
具体的な機能としては案件管理や商談管理などの営業活動支援機能、顧客に紐づいた履歴や情報の管理のほか、ターゲティングなどのマーケティング機能や、申請や承認のワークフローなど、便利な機能も搭載しています。
【特徴】
- 活用支援専任チームが定着をしっかりサポート
- クラウド、オンプレミスを選べる
【良い評判】
- 案件シナリオを作成することで、最適な営業プロセスを標準化できた
- 役職や利用用途に合わせてプランを選ぶことができる
- 商談が終わってすぐにスマホから登録することで、リアルタイムで情報共有ができる
- 日本の営業スタイルに合っているから、現場の負荷が少ない
【良くない評判】
- 細かい情報が蓄積できるが、そのぶん入力項目が多い
- 最初に細かく設定しておかないと、利便性を追求できない
- 後で設定を変えようとすると、自社でできない場合がほとんどで依頼や対応に時間がかかる
【製品ページ】
https://www.e-sales.jp/
関連記事:eセールスマネージャーとは?評判・口コミ・料金を詳しく解説
GENIEE SFA/CRM
営業支援に特化したツールで、案件管理や予実管理が効率よく行えます。
特に、中小企業やスタートアップ企業に向けたシンプルな操作性とリーズナブルな価格設定が魅力です。
【特徴】
- TOP画面はグラフやToDoをカスタマイズして自由に配置することが可能
- チャット機能が付いており、システム上でのコミュニケーションが可能
- 1ユーザー月額1,480円〜始められる
【良い評判】
- 営業の情報をリアルタイムで把握できるため、迅速な経営判断に役立っている
- 機能が絞り込まれているので、現場の入力負荷もかからない
- 専門的な知識がなくても使える
【良くない評判】
- 画面遷移やページの読み込みが遅いケースがある
【製品ページ】
https://chikyu.net/
関連記事:GENIEE SFA/CRM(旧ちきゅう)の評判・口コミ・向き不向き|導入前に知っておきたいポイント
Kintone
業務アプリを簡単に作成できるプラットフォームとして知られており、CRMとしても柔軟に活用できます。
自社の業務に合わせたカスタマイズが可能で、さまざまな業界で利用されています。
【特徴】
- 勤怠管理やワークフローなどSFA以外の用途にも使える
- 初期費用0円で、低コストでの導入が可能
- アクセス権限やユーザー管理、操作を変更前のバージョンに戻せる機能あり
【良い評判】
- 自社の用途やニーズに合ったアプリをオリジナルで作成できる
- 情報の共有・管理が楽になる
- モバイルに対応している
- サポート体制が充実している
【良くない評判】
- アプリの整理が難しい
- ストレージの容量が少ない
- 外部システムやアプリ間での連携の設定が難しい
- デザイン性はあまり高くない
【製品ページ】
https://kintone.cybozu.co.jp/
関連記事:Kintoneの評判や口コミをわかりやすく紹介|導入の向き不向きも解説
Hubspot
マーケティングオートメーション機能を強みとし、CRMとしても広く利用されています。
基本機能が無料で使える点が特徴で、大企業だけでなく小規模企業やスタートアップにも人気です。
【特徴】
- Eメールやサイトのトラッキング、Eメールの自動送信により、効率的&スピーディーに見込み顧客を開拓できる
- GoogleカレンダーやOffice 365と同期させることで、簡単に予定の調整やミーティングの設定ができる
【良い評判】
- 世界中で利用されているから安心感がある
- 無料で利用できるサービスも多いため、コストをかけずに管理できる
- オールインワンシステムのため、情報やデータ統合が簡単
- 訪問者やリードを分析して、適切なコンテンツ作成や情報提供ができる
- 視覚的、直感的に操作できる
【良くない評判】
- 無料版だと機能が制限される
- 英語での表記が多いので、慣れるのに時間がかかる
- 全てのツールを有料プランにすると機能が膨大なため、完全に理解して使いこなすためには多くの時間を割いて学習する必要がある
- 基本的な機能は使えるが、他社のMAツールやSFAと比較すると機能が不足している部分がある
【製品ページ】
https://www.hubspot.jp/products/sales
関連記事:HubSpotは使いづらい?CRMとしての評判・口コミ・料金を徹底解説
Sales Force Assistant
NIコンサルティングが提供する主力製品「Sales Force Assistant」は、新規開拓向けの機能を搭載したもの、ルート営業スタイルに特化したもの、案件営業、ルート営業、リピートサイクル営業の統合型のものなど、計6種類のSFAが存在し、全てのツールに「顧客管理」「日報管理」「工数管理」の機能が付いたSFA/CRMです。
【特徴】
- AI秘書を使って業務のサポートを実現
- 顧客深耕、顧客創造などのシリーズがあり、自社に合わせたパッケージを利用可能
【良い評判】
- 国産製品なので安心感がある
- AI秘書が適切なアドバイスをくれる
- スマホ専用アプリがあるので外出先でも便利
- 自社の商材の営業スタイルに合っている
- 部下のマネジメントに役立っている
【良くない評判】
- SFA活用の営業改革など、コンサルテイストが強くなってしまっている
- もっとシンプルなレイアウトにしてほしい
- 使って一年だが活用しきれておらず、これから顧客の分析などを始める予定
【製品ページ】
http://www.salesforce-assistant.com/
関連記事:NIコンサルティング(Sales Force Assistant)の評判・口コミ・向き不向きを紹介!
▶︎▶︎より詳しくCRMツールの違いについて知りたい方は併せてこちらをご覧ください。
まとめ
CRMは企業の業務効率化や顧客満足度向上を実現する重要なツールであり、製品ごとに異なる特徴や強みがあります。
この記事で紹介したように、CRMには操作性やサポート体制、カスタマイズ性など、さまざまな観点で選ぶポイントが存在します。
自社に最適なCRMを選ぶためには、導入目的を明確にし、業務課題を解決できる機能を備えた製品を選定することが重要です。
どのCRMを選ぶべきか迷っている方は、SFA/CRM分類チャートを活用して、自社のニーズに最適な製品を見つけてみてください!

SFA/CRM分類チャート 4つのタイプ
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