営業活動の最終目的は受注を取ること。その受注を取るためには、まずは顧客や取引先と会って商談をする必要がありますよね。
その商談の前に絶対立ちはだかるのは「アポイントを取る」という壁。新規でアポイントを取る場合は、何十件・何百件と電話をかけて何度も断られることも…。
それでも自身の営業成績のためには、アポイントを取ることは避けては通れません。
本記事では、アポイントを取る方法とコツを解説します。
この記事の内容
アポイントとは?
「アポイント」とはアポイントメントのことで、面会や会合の約束を指します。「アポ」と略されることもありますね。
顧客や取引先を会う場合、事前にアポイントを取って面会する日程や場所を調整します。このことをアポイントと言います。
自分の都合だけで飛び込みで訪問しては相手の迷惑にもなりますので、ビジネスの基本マナーとしてアポイントは必ず取るようにしましょう。
アポイントの取り方には、一般的に2つのパターンがあります。
電話でアポイントを取る場合
電話でのアポイントはテレフォンアポイント=テレアポとも言います。電話でアポイントを取る際には、以下のような流れが多いでしょう。
・丁寧な挨拶
初めての相手には「突然のご連絡、失礼いたします」、会ったことのある相手なら「いつもお世話になっております」など
- 会社名と自分の名前を名乗る
- 電話した経緯やアポイントの理由を伝える
「なぜ電話したのか」「なぜアポイントを取りたいのか」を簡潔に - 紹介者がいる場合は、誰の紹介なのかも伝える
- 相手が調整しやすいよう、面会の時間がどの程度かかるのかを具体的に提示
- 相手の都合と自分の都合を照らし合わせながら、アポイントの日時と場所を決める
- 間違いがないように復唱して確認する
- お礼を言って電話を切る
ただ、この流れが多いからといって最適ではない場合もあります。電話の流れは相手や事情に合わせて変更することをおすすめします。
特にテレアポの場合は上記の流れですと相手がいきなり知らない人にアポをお願いされているとネガティブに思ってしまうこともありますので、順番や具体的な内容は常に新しいことを試しながら、PDCAを回すようにしましょう。
電話は相手の顔や表情が見えないため、声色で明るさを出すことが大事です。
また、正しい敬語や言葉遣いをしましょう。ぼそぼそと話していては、時間や場所を間違えて伝えてしまって、当日慌ててしまう…なんてことも。
しっかりと聞き取りやすく話すこともポイントです。
テレアポに集中するインサイドセールス部門を設ける企業も多くなっている昨今、テレアポの重要性は大きくうなっています。
関連記事:テレアポとは?押さえておきたいテレアポのコツ11選【チェックシート付】
メールでアポイントを取る場合
担当者が外出していてなかなか電話が繋がらないときなどは、メールにてアポイントを取ることもできます。
メールでのアポイントの際には、以下のことに注意しましょう。
- 件名はアポイント希望の件だと分かりやすくする
- 電話と同様、「なぜメールを送ったのか」「なぜアポイントを取りたいのか」を分かりやすく簡潔に記載する
- 自分からアポイントの候補日を提示する際には、複数日程を記載し、幅広い選択肢を用意しておく
- 「〇月〇日〇曜日」と曜日まで入れる
- 時間は午前か午後か分かりにくくなるため、正午以降は「14時~17時」というように記載
電話と同様、メールでアポイントを撮る際にもPDCAを回すことが大切です。
例えば、「突然のご連絡失礼致します。」で始まるアポ取りメールが多いと思いますが、こちらの文言を読むとアポ取りメールだとわかって、続きを読まない人もいるでしょう。
そのため上記の流れは最適な流れではなく、あくまでよくある流れだと思っていただければ幸いです。
メールはデータとして残ってしまうので、特に正しい敬語や表記に気を付けましょう。
また、候補日を提示する場合は、月末・期末・年度末などの相手にとって忙しいであろう日程は避ける心遣いも必要です。
アポイントの取り方は相手との関係性によって違う
はじめての相手とは、自分の「面会したい」という気持ちだけでは、当然ながらアポイントには繋がりません。
相手も「会ってみてもいい」と思ってもらえることで、初めてアポイント成立になるのです。
アポイントを取る時は、相手との関係性や相手のモチベーションを考慮することで、効率的にアポイントを取ることができます。
また、相手との関係性によって、相手が自分のために割いてくれる時間も異なります。具体的に説明していきましょう。
まず、初めての相手に電話でアポイントを取る際には、相手との関係性がないため、短い時間で相手に興味を持ってもらう必要があります。
1分以内で、どのような要件で電話したのか/なぜ会って話したいのかを伝えられるよう、相手の興味を惹きつけるセールストークを用意しておきましょう。
限られた短い時間でアポイントを取ることはなかなか難しいですが、事前に電話先の情報を調べておくことで、興味を持ってもらえそうな内容を用意しておくこともできます。
WEB問い合わせで相手から問い合わせが来た際には、テレアポよりもアポイントの成立率が上がります。
相手が自社に興味を持ってくれたためにファーストステップであるWEB問い合わせをしてくれたわけなので、相手の課題を解決できるような内容をうまく伝えられれば、「会って聞いてみよう」という気持ちになてくれるでしょう。
また、だれか紹介者がいる場合は、仲介してくれている相手との関係性がお互いに築かれているため、アポイントの成立率が更にアップします。
紹介者から、相手の課題や悩みを具体的に聞いておくことで、話もスムーズに進みます。
アポイント率を上げる3つのコツと方法
営業活動を成功させて受注率を上げるためにはアポイントが必要なことは分かりましたが、実際に初めての相手に連絡をするのは緊張してしまって苦手だという方も多いかもしれません。
「うまく話せなくて、アポイントに結び付かない」とお悩みの方や、「新規開拓したいからこれからどんどんアポイントを取る必要がある」という方に向けて、話し方・話す内容・進め方に絞って、アポイント獲得率がアップするコツを説明します。
既に話していると思いますが、相手や事情によって話すべき文言などが変わるので、以下の3つのコツは必ずアポに繋がる事実ではなく、場合によって役に立つと思っていただければ幸いです。
話し方:声色で感情を伝える
電話は離れた場所にいても話ができる便利な道具ですが、相手の顔や表情が見えないというデメリットがあります。
自分にはそのつもりがなくても、相手には「ぶすっとしている」「暗い」という印象を与えてしまう場合も。
特にテレアポでは、早口になったり機械的になったりしてしまいがちです。
一方的に機械的な声色で話されては、相手にとって魅力的な商材であっても、内容が頭に入ってこずに断られてしまいますよね。
テレアポでは、声色で自分の感情を表現することを意識して話すと、相手も耳を傾けてくれるはずですよ。
相手には見えていなくても笑顔で話すことで、自然と声も明るくなり、相手への印象も良くなります。
話す内容:自社の商材について興味を持ってもらう
先述の通り、自社の商材に興味を持ってもらい相手にとってメリットのある話だと感じた場合、アポイントに繋がりやすくなります。
そのため、自社の商材がどのようなものなのかをわかってもらうことが大事。
この際、簡潔に分かりやすく伝えるということもポイントとなります。
例えば「営業活動の効率化のお手伝いができます」と「当社の〇〇という製品を導入することで、営業活動が一元管理でき自社の課題や進捗状況も把握しやすくなり、業務が効率化します」だったら、後者のほうが分かりやすく興味も惹かれます。
事前に、セールストークを用意しておくと、担当者と電話口で話す際にも焦らずに済みますよ。
また、相手がオフィスにいる状況であれば、電話をしながら自社商材のページを見てもらうことも一つの手です。
「お手数をおかけしますが、〇〇と検索していただければ、当社の商材について詳しい説明が掲載されたページをご覧いただくことができます」と伝えてみてもらうことで、ダラダラと説明するよりも効率的に自社商材をアピールすることができます。
そのような時のために、商材説明と実績などを簡潔にまとめたランディングページをつくっておいても良いですね。
電話をかける前・かけたあと、記録に残しておく
テレアポを始める前に、電話をかける先の情報をリストアップしておきましょう。
企業名・住所・電話番号・業種・会社ホームページのURLは、最低限記録しておくべきです。
電話をかけたあとは、いつかけたのか・担当者名のほか、どのような内容を話したのかを記録します。
担当者が不在でもう一度かける必要のある場合や、「いま忙しいのでまた今度かけてください」という返答があった場合など、完全に断られた場合以外はまだチャンスがあります。
電話の内容をきちんと記録に残しておくことで、再度の電話でアポイントに繋がる場合もあります。
電話の記録をエクセルで管理している場合、ツールでの管理に切り替えることで、顧客に紐づいた管理が可能になり、引き継ぎの際の情報共有なども容易です。
おわりに
アポイントを取らなければ、自社の商材を売ることはできません。
相手の立場になって考えることで、どのような声・話し方・内容で電話をかければいいのかが自然とわかるはず。
自分が不快に感じることは相手にとっても不快に感じることなので、相手に寄り添った気持ちでアポイントの電話やメールをしてみてくださいね。

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