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新規顧客の開拓方法として、オウンドメディアマーケティングが注目されています。今では、業界問わずほとんどの企業が、自社のホームページとは別に、潜在顧客のニーズに合わせたコンテンツを作成しています。
今回は、オウンドメディアマーケティングを成功させる方法についてご紹介していきたいと思います。

そもそもオウンドメディアとは?

事例から学ぶオウンドメディアマーケティング成功の鍵|メリット・デメリット|Senses Lab.| 1

「オウンドメディア」という言葉が普及し始めたのは、SNSの普及と同時期の2011年〜2014年にかけてでした。
オウンドメディアとは、会社で保有するメディアのことを指します。
オンラインマーケティングの分野では、ブログ・ウェブマガジンがそれに当たります。広告を出稿するペイドメディアや、SNSなどのアーンドメディアとうまく組み合わせて活用することにより、見込み顧客から潜在顧客にまでアプローチすることができます。

しかし、製品の情報だけを充実させたメディアを設立しただけでは、もともと自社製品に興味を持ってくれている見込み顧客にはアプローチすることができても、需要があることに気が付いていない潜在顧客にアプローチすることは困難です。オウンドメディアマーケティングは、潜在顧客の視点に立ち、製品やサービスそのもの以外のお役立ち情報を発信することで、潜在顧客の興味を引く施策になります。

ターゲットとなる顧客のニーズに合わせて情報をコンテンツ化することがオウンドメディアマーケティングの重要なポイントになります。

オウンドメディアを利用したマーケティング

オウンドメディアマーケティングは、他のマーケティング施策に比べて長期戦にあることが大きな特徴です。多様化しているユーザーのニーズに対して、商品などピンポイントなものの部分の周辺情報をくまなくコンテンツ化していくものなので、広告運用などのようにすぐに目に見える効果が出る施策とは異なります。

潜在顧客を見込み顧客にかえ、優良顧客へと育成させることが目標。そのため、コンテンツのボリュームが非常に重要なポイントになり、半年程度では効果が現れないことがほとんど。また、ユーザーの多くは、メディアにアクセスしても、自分が興味のある情報を得るだけ得て、そのままCVせずに帰ってしまいます。アクセスを集めて、CVさせることを循環していかなければいいがありません。

オウンドメディアマーケティングのメリット・デメリット

 

【メリット】
・自社の永続的な資産となる
他社に頼んで定期的に広告を打ち続けるとなると、たくさんの費用がかかってしまいます。しかし、オウンドメディアは一回作ってしまえば、少量のコストで、情報を永遠にストックしていくことができます。昔の記事であっても、SEOで上位表示をキープしている質の高いものであれば、何もアクションを起こさずとも、継続的に顧客が流入してくるのです。

このように、低コストで長期間にわたり持続的な効果が期待できるのは、オウンドメディアマーケティングの1つの大きな特徴と言えるでしょう。

・ブランディングを向上させることができる
社員インタビューや、自社イベントの様子を綴った記事を公開することで、会社のPRやHRマーケティングにも繋がります。会社のHPや、顧客用の商品の説明ページからだけではわからない、会社の中の様子や、その会社独自の働き方を詳しく示すことで、会社のブランド形成にも役立ちます。

【デメリット】
・効果が現れるまで時間がかかる
先述した通り、オウンドメディアの立ち上げには時間がかかります。半年たつくらいからようやく検索順位などに効果が現れてくるでしょう。効率よくコンテンツのボリュームを増やすために外注することも1つの手段としてあげられますが、それでも時間はかかります。アクセスを集めるだけでなく、購入までの導線も作成してあげる必要があるので、そのサイクルを作るには、時間と労力がかかります。

・高レベルの運用ノウハウが必要とされる
アウトソーシングをうまく活用することがポイントになってきます。
外部のライターさんに記事のライティングなどをお願いすることで、文章やデザインの向上が期待できます。しかし、この場合、オウンドメディアのもつコンセプトをしっかり共有しなければ、まとまりのないコンテンツになってしまうでしょう。

そのため、専門的な記事を作成する場合、自社で作成から運用までを担当した方が、オリジナリティのあるコンテンツになりますし、社内にナレッジを蓄積していくことができます。
また、近年オウンドメディアの難易度が急激に上がったという声があります。競合が増えたことにより上位表示が難しくなり、Googleのアルゴリズムの穴をついて不正に上位表示させようとするブラックハットSEOなどの出現により、アルゴリズムの改編が行われ、より、ユーザーにとって有益な情報かどうかを重視するようになりました。SEOの技術と、ユーザーファーストをバランスよく考えた質のいいコンテンツが求められています。

オウンドメディアマーケティングの成功事例

近年、オウンドメディアはどの会社も意識して活用するようになってきています。その中でも、特に質の高いコンテンツをご紹介したいと思います。

【サイボウズ】サイボウズ式


kintoneなどのグループウェアを製作しているサイボウズでは、チームのあり方や、働き方についてのコンテンツを充実させています。働く人の生の声に注目したインタビュー記事などが多く、サイボウズのサービスに対しての誘引には注力していません。
自社のブランディング力向上が主な目的のオウンドメディアになります。認知度の向上のために、サイボウズは「10,000PVで10件しかコメントがつかない記事よりも、1,000PVで100のコメントがつく記事」を目指しています。そのため、サイボウズが4年間で製作した記事は全部で500しかありませんが、その1つ1つをこの目標に沿って製作しています。

【無印良品】くらしの良品研究所

くらしの良品研究所
様々な生活用品を取り扱う無印良品が運営するオウンドメディア。無印良品のブランドや生産者、そこに関わるユーザーにまつわるエピソードを記事にして配信しています。
これからの時代に向け、顧客の声をものづくりに反映していくため、「IDEAPARK」というカテゴリを設置し、無印良品の商品に関して、「あったらいいな」というリクエストを顧客に投稿してもらいます。他の人が投稿したリクエストに対して、いいねやコメントができる機能がついており、リクエスト実現を応援することができます。
また、無印良品で買い物をしたり、IDEAPARKでリクエストをしたりすることで、「MUJIマイル」が貯まり、ショッピングの際に割引として利用することができます。
オウンドメディアを通し、顧客に価値を提供するだけではなく、顧客とのコミュニケーションをする場所を設けることで、顧客満足度の向上に成功している例であると言えるでしょう。

オウンドメディアマーケティングのコツ

事例から学ぶオウンドメディアマーケティング成功の鍵|メリット・デメリット|Senses Lab.| 3

・継続的にコンテンツを配信する
潜在顧客の育成を中長期的に行なっていかなければならないので、継続的にコンテンツを配信していくことが重要になってきます。情報を発信し続けることにより、継続的に記事を閲覧するユーザーも増えていくことでしょう。
また、メディアの方向性を定期的に見直すことにより、「書かない記事」も明確にしましょう。継続的に更新することに集中しすぎてしまうと、記事の量を増やすことにばかり目が行ってしまい、ターゲットに需要のない記事を書いてしまうことがあります。やらないことを明確にすることで余計なリソースに時間を割くことがなくなり、継続的な運用に繋がるでしょう。

・効果測定をして記事の改編をし続ける
まず、効果測定の指標となる目的設定を明確化しましょう。
そのために、オウンドメディアのコンセプトのゴールをKGIとKPIで設定します。

▼KPI・KGIとは?違いをわかりやすく解説!

KGIとは?ーKPI・OKRとの違いをまとめて解説

主なKGIの目的としては、「認知拡大」「見込み顧客の獲得」などがあります。このKGIを達成するプロセスを管理するのがKPIという指標。過去の売り上げや成長率を分析して、論理的な数値を設定していきましょう。
達成するべき目標が数値的に設定されていることにより、オウンドメディアの「効果」を計測しやすくなります。効果測定には、Google analyticsによりページビュー・セッション・ページ滞在時間・お問い合わせなどのアクセス解析を行う定量的な方法や、訪問者の属性を確認するIPインテリジェンスなどの定性的な方法があります。これらの定期的な数値分析を踏まえた上で、記事のリライトを行なっていくことが重要です。

売上の分析をするにはSFA/CRMに流入元のページを設定することであるページからの受注率や売上を確認することができます。

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・カスタマージャーニーを意識してコンテンツを作成する
カスタマージャーニーはオウンドメディアの現状を把握する上で欠かせないものとなるでしょう。カスタマージャーニーとは、顧客が商品を購入するまでのプロセスを見える化したものです。

▼カスタマージャーニーとは?

カスタマージャーニーで顧客の購買プロセスを徹底解析|カスタマージャーニー分析・作成ツールもご紹介

 行動フローは、認知→情報収集→比較検討→購入に分けることができます。各々の段階で顧客の状況・マインド・情報ニーズ・行動を整理し、どのようなコンテンツを届けることが最適かを判断します。
ユーザーの行動を可視化することで、コンバージョンに至るまでの経緯を設計しやすくなり、一貫性のある施策を打つことができます。

オウンドメディアを活用した採用活動

オウンドメディアを利用した採用活動「オウンドメディアリクルーティング」をご存知でしょうか?
企業のビジョンに共感する優秀な人材をミスマッチングなく確保するために、彼らの価値観にダイレクトに刺さる情報をメディア発信していく必要があります。
オウンドメディアマーケティングは、以下の2つの軸で展開されます。

①ジョブディスクリプション
仕事の役割と必要な能力を見える化したもの。従来の募集要項では、簡単な仕事内容や給与、福利厚生などが簡単な箇条書きで示されているだけでした。しかし、対してジョブディスクリプションは職務内容や給与形態についてさらに詳しい情報に加え、社内外の関係性や、職務の目的や責任などといった、より精緻な情報を提供します。
求職者がこれらの情報にアクセスした際、自分が企業にとって最適かどうかを判断しやすくなるため、マッチング精度も向上するでしょう。

②シェアードバリューコンテンツ
求職者の共感を得て自社を選んでもらうことを目的としたコンテンツ。自社の魅力をアピールすることに注力しています。シェアードバリューコンテンツには、企業の目的を発信する「カルチャーコンテンツ」と企業の文化を発信する「パーパスコンテンツ」があります。
例えば、実際に働いている人の仕事に対しての価値観やこれまでの経歴をコラム記事にして発信し、それを見た求職者が「この人と働きたい」と思えた場合、カルチャーコンテンツは成功したと言えるでしょう。

これからは従来の求人のような受け身の採用形態ではなく、検索エンジンから求職者が自らアクセスしてくる採用が主流になってくる世の中です。人口減少が深刻化している日本社会では、優秀な人材の確保を課題としている企業は多いでしょう。企業が選ぶ側ではなく選ばれる側になっている時代に対応した、求職者の行動や価値観にあったオウンドメディアリクルーティングを活用していきましょう。

▶︎▶︎【オウンドメディアリクルーティングの最たる例!】働くあなたを“祭り化”するメディア「mazrica times」とは?

終わりに

オウンドメディアマーケティングについてご理解いただけましたでしょうか?
長期的な取り組みが重要ですが、潜在顧客の育成に効果的なマーケティング手法です。これからの時代、オウンドメディアを活用しない企業は少なくなってくるはずです。
質の高いコンテンツを作り、オウンドメディアマーケティングの成功を目指しましょう。

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