現代社会で競争を勝ち抜き、信頼と影響力を築く鍵となるのが「ソートリーダーシップ」です。
ソートリーダーシップとは、特定の分野で独自の知識や洞察を発信し、業界や社会に貢献することを指します。
しかし、実際に「どこから手をつければ良いのか」「何を発信すれば効果的なのか」と悩む方も多いのではないでしょうか?
本記事ではソートリーダーシップの具体的なメリットと、今日から実践できる方法を解説します。

ソートリーダーシップとは?

ソートリーダーシップ(Thought Leadership)とは、特定分野で革新的なアイデアや視点を発信し、その分野をリードすることを指します。個人でも企業でも、業界や社会に大きな影響を与えることができるのが特徴です。

世界が感染症や経済問題などの課題に直面する中、将来を見据えたアイデアや解決策を提案するソートリーダーシップは、これまで以上に求められています。ソートリーダーシップには「個人型」と「企業型」の2つの形態があります。

個人型ソートリーダーシップ

個人型ソートリーダーは、特定分野で卓越した知識やスキルを持ち、革新的な発想や影響力で多くの人々に認められる存在です。
例えば、業界に新しいトレンドを生み出した専門家や、課題解決のビジョンを示すインフルエンサーがこれに当たります。

企業型ソートリーダーシップ

一方、企業型ソートリーダーシップは、企業が業界全体をリードし、課題解決や将来のビジョンを示す役割を担います。
たとえば、Googleは検索エンジンの利便性を追求し、IKEAは手頃な価格で生活を豊かにする商品を提供することで、業界をけん引してきました。
このような企業の取り組みは、信頼性を高め、マーケティングにも大きな効果をもたらします。

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ソートリーダーシップが注目される背景

ソートリーダーシップが注目されるようになった背景には、以下の2つの要因があります。

  • 企業の社会的責任(CSR)が求められるようになった
  • 顧客や投資家の評価基準が変化した

企業の社会的責任(CSR)が求められるようになった

世界的に多くの課題を抱える現代では、将来につながる持続可能性を重視する「サステナビリティ」に関する取組みが求められてきました。

そのような中で、企業も社会問題や環境問題に対応した事業展開により、企業の持続可能性だけでなく社会の持続可能性につながる取組みが必要とされています。

そこで重要となるのがCSR(企業の社会的責任)です。

CSRとは社会を良くするための事業活動を行うことを指し、適切なCSRが世界的なサステナビリティにつながります。そのため、CSRを体現していくソートリーダーシップが求められています。

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顧客や投資家の評価基準が変化した

サステナビリティが重視される世の中になったことで、顧客や投資家などが企業を評価する基準も変化しています。

以前は、主に「売上高」「収益」などの財務情報など目に見える要素で判断することが多い傾向でした。

しかし近年は「アイデア」「ノウハウ」「ブランド」「特許権」など、目に見えない無形資産が重視されています。無形資産こそが企業の成長につながると考えられるようになり、企業はより一層、社会問題や環境問題への対応に迫られています。

そのような中で、ソートリーダーとして業界を舵取りしていくことができれば、顧客や投資家へのアピールにもなるでしょう。

ソートリーダーシップを取るメリット

ソートリーダーシップをとっていくと、企業にとって以下のメリットが期待できます。

顧客との関係構築ができる

業界や社会問題においてソートリーダーシップをとることで、顧客との関係構築が可能です。

ソートリーダーシップをとり業界をけん引していけば、その分野における権威性が確立できるため、顧客の信頼度が高まります。その結果、顧客との信頼関係を構築できるのです。

顧客のエンゲージメントが高まり、LTVの向上や良い口コミの拡大などにもつながるでしょう。

企業ブランドの構築につながる

ソートリーダーシップをとることは、ブランディングにも有効です。

高い信頼性を得られ、その分野での「第一人者」「リーディングカンパニー」として、企業のブランドを形成できるでしょう。

適切にブランディングできれば企業として確固たる地位を確立できるため、競争社会でも生き残っていける企業になることが可能です。

安定した見込み顧客の獲得・成約に繋げられる

ソートリーダーシップをとることで、見込み顧客(リード)の獲得や成約にもつながります。

ソートリーダーシップに取り組んでいる企業が発信している情報は、信頼性や権威性があると判断されます。検索エンジンはユーザーにとって利便性の高いコンテンツを上位にランキングするアルゴリズムになっているため、SEO効果が高くなり、常に上位表示されるようになるでしょう。

そうして、WEBサイトから多くの流入を生み、安定した見込み顧客獲得や成約につなげることが可能です。

また、ソートリーダーとしてWEBメディアやテレビ、雑誌や新聞などで露出が増えると、今まで接点のなかった層との接点を持つことができます。

興味を抱いた見込み顧客は検索エンジンで企業名や個人名を検索したり、SNSで投稿をチェックしたりするようになり、企業に対しての信頼度が増して、見込み顧客の獲得や成約につながるでしょう。

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ソートリーダーシップを取る方法の4ステップ

特定分野においてソートリーダーシップをとり、ソートリーダーとなるためには、どのように舵を取れば良いのでしょうか。

具体的な4つのステップを解説します。

1. ソート・テーマの設定

まずはソート・テーマを設定します。

ソート・テーマとは、どの分野でどのような思考を主張するか、という軸になるテーマのことです。

自社の事業内容や商材などと親和性が高い分野を選択しましょう。ただし、すでに一般化しているアイデアではソートリーダーにはなれないため、自社独自のノウハウや知見を活かせる分野をおすすめします。

2. セグメンテーション

ソート・テーマを設定する際には、セグメンテーションも行います。

セグメンテーションとはセグメント(区分、集団)に分けることを言います。

市場内や業界内をセグメンテーションし、まだソートリーダーが存在していない分野を見つけましょう。

関連記事:セグメンテーション(セグメント分け)とは?事例で学ぶセグメンテーションと方法

3. 顧客ニーズの分析・把握

次は、市場や業界の顧客がどのようなニーズを抱えているのか分析します。ニーズに合わないアイデアや解決策を提示しても見当外れになってしまうため、ニーズ分析は欠かせません。

一般的なコンテンツマーケティングで記事コンテンツを制作するときと同様に、検索エンジンの検索キーワードを調べると、顧客のニーズが見えてきます。Googleトレンドやキーワードプランナーなどを活用して、よく検索されているキーワードを分析しましょう。

また、最近では「タグる」という言葉もあるように、SNSからも多くの情報を得ることができます。TwitterやInstagramのタグ分析からも、顧客のニーズを見つけましょう。

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4. 継続的な質の高いコンテンツの発信

ソートリーダーとしての地位確立は、一朝一夕のことではありません。長期的な視点で取り組む必要があります。

まずはオウンドメディアでの記事コンテンツから始め、SNSでの投稿やYouTubeでの動画など、さまざまなコンテンツに展開していきましょう。

また、単に長く続けていれば良いというわけでもなく、コンテンツの質も重要になります。顧客にとって有益な情報こそが「質が高い」と判断される要因となるため、自社が持っているノウハウ・知見・成功事例・独自調査など顧客にとって価値のあるコンテンツを制作しましょう。

関連記事:コンテンツマーケティングとは?実践のメリット・手法・具体事例を紹介

ソートリーダーシップを取るための3つのポイント

ソートリーダーシップを発揮するには、継続的な努力と戦略的な取り組みが求められます。以下の3つのポイントを意識して行動しましょう。

常に情報を収集する

業界の最新トレンドや技術動向、社会が求める新しい価値を積極的に把握しましょう。
単なる情報収集に留まらず、それを分析して独自の視点を加えることで、他者との差別化が可能になります。
また、業界内で活躍するソートリーダーとの対話や交流を通じて、自身の知識を広げることも重要です。

独自性を磨き、価値を発信する

情報を収集したら、それを基に独自の洞察や解決策を発信しましょう。
たとえば、ブログやSNS、講演を通じて、自分の視点や専門性を共有することが効果的です。
他者が気付かないニッチな課題に焦点を当てたり、現状を超える斬新なアイデアを提示することで、あなたの価値が際立ちます。

ネットワークを構築する

他者とのネットワークを築くことは、ソートリーダーとしての成功に不可欠です。
業界イベントやセミナーに参加し、直接的な交流を図ることや、他のソートリーダーの発信にコメントを残して対話を深めることが有効です。
また、関係性を長期的に維持することで、影響力を徐々に拡大していきましょう。

ソートリーダーシップの例

1. 技術的リーダーシップ(Technological Leadership)

➡ 技術の進化や革新的なアイデアを積極的に取り入れ、業界をリードする。

✅ 事例:

🔹 Tesla(テスラ)

  • 技術革新: EV(電気自動車)の普及を推進し、バッテリー技術や自動運転技術を進化させる。
  • 影響: 自動車業界全体にEVシフトを促し、フォードやトヨタなどの既存メーカーもEV戦略を加速。

🔹 OpenAI

  • 技術革新: GPT-4やDALL·Eのような生成AIを開発し、AI技術の新たな可能性を示す。
  • 影響: AIがコンテンツ制作、プログラミング、カスタマーサポートなど多様な分野で活用されるようになる。

🔹 Apple

  • 技術革新: M1/M2チップの開発により、従来のインテルチップから脱却し、高性能・省電力な独自プロセッサを実現。
  • 影響: PC市場の競争環境を変え、他社も独自のプロセッサ開発を加速。

2. ビジネスモデルのリーダーシップ(Business Model Leadership)

➡ 新たなビジネスモデルを生み出し、市場の変化に対応することで業界のルールを変える。

✅ 事例:

🔹 Amazon

  • 革新的ビジネスモデル: サブスクリプションサービス「Amazon Prime」、ワンクリック購入、AWS(クラウド事業)など、多岐にわたる新規事業を展開。
  • 影響: 伝統的な小売業だけでなく、クラウド市場にも変革をもたらす。

🔹 Netflix

  • 革新的ビジネスモデル: DVDレンタルからストリーミング配信にビジネスモデルを転換。オリジナルコンテンツの制作にも注力。
  • 影響: 映画・テレビ業界の消費スタイルを変え、従来のケーブルTVや映画館市場に大きな影響を与えた。

🔹 Uber

  • 革新的ビジネスモデル: 既存のタクシー業界を破壊する「ライドシェア」モデルを確立。
  • 影響: タクシー市場に大きな変革をもたらし、LyftやDiDiなどの類似サービスが次々と登場。

3. デザインのリーダーシップ(Design Leadership)

➡ 顧客のニーズや市場のトレンドを的確に捉え、優れたデザインで差別化する。

✅ 事例:

🔹 Apple

  • デザインの革新: iPhone、MacBook、AirPodsなど、シンプルで洗練されたデザインを追求。
  • 影響: スマートフォン業界のデザイン基準を変え、多くの企業がミニマルデザインを採用。

🔹 Dyson

  • デザインの革新: サイクロン掃除機や羽根なし扇風機など、機能美を重視した家電デザインを提供。
  • 影響: 高級家電市場を創出し、従来の家電メーカーとは異なるブランドポジションを確立。

🔹 Nike

  • デザインの革新: スニーカーのデザインだけでなく、スポーツウェア全体のトレンドを創出。
  • 影響: スポーツブランドのアイデンティティとして、ファッション性と機能性の両方を追求。

4. 社会的リーダーシップ(Social Leadership)

➡ 社会課題や環境問題に積極的に取り組み、企業の社会的責任(CSR)を果たす。

✅ 事例:

🔹 Patagonia

  • 社会的貢献: 環境保護を最優先に考え、リサイクル素材を活用。売上の一部を環境保護団体に寄付。
  • 影響: 「企業は利益だけでなく、地球のために活動すべき」という新しい価値観を業界に広めた。

🔹 Tesla

  • 社会的貢献: CO2削減のためのEV推進、ソーラーパネル事業の展開。
  • 影響: 自動車業界全体が環境負荷の低い電動化にシフト。

🔹 Unilever

  • 社会的貢献: 「サステナブル・リビング・プラン」により、環境負荷の低い製品開発を推進。
  • 影響: 消費財業界全体でサステナビリティへの関心が高まり、競合企業も環境対策を強化。

まとめ

各リーダーシップの役割と影響力をまとめると、以下のようになります。

・リーダーシップの種類 ・企業/個人の例 ・主な影響
技術的リーダーシップ Tesla, OpenAI, Apple 技術革新による業界の変革
ビジネスモデルのリーダーシップ Amazon, Netflix, Uber 新たな市場創出、消費行動の変化
デザインのリーダーシップ Apple, Dyson, Nike 製品の差別化、ブランド価値向上
社会的リーダーシップ Patagonia, Tesla, Unilever 環境・社会問題への貢献、企業の社会的責任

これらのリーダーシップは、単独で機能するのではなく、相互に関連しながら企業や業界を変革していきます。特に近年は「技術×社会的リーダーシップ」や「ビジネスモデル×デザインリーダーシップ」など、複数の要素を組み合わせたアプローチが成功の鍵となっています。

終わりに|ソートリーダーシップを取って自社の優位性を確立しよう

モノやサービスがあふれている現代では、自社にしか出せない価値を提供しなければ生き残れません。そのためには、近年注目を集めているサステナビリティと親和性の高い「ソートリーダーシップ」が必要です。

ソートリーダーシップを取って業界をけん引していければ、独自の地位を確立して競争が優位に進むでしょう。

ぜひ本記事を参考に、ソートリーダーになるために取り組んでみてください。

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Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。

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