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個々のスキルや経験に頼った属人的な営業(単独営業)から、営業パーソンひとりひとりの力を集結して強い営業組織を作る「チーム営業」に時代は変わってきています。
従来の単独営業では、何が足りず、チーム営業が重要になってきたのでしょうか。 そして、チーム営業のメリットはどのような時に最大化されるのでしょうか。
今回は、チーム営業のメリットとありがちなトラブル、そしてチーム営業を円滑に続けるためのおすすめツールであるDSRツールやSFAについてご紹介します!
この記事の内容
チーム営業(チームセリング)とは
チーム営業とは、チームのコラボレーションによって提供価値を最大化する手法のことです。
これまでは、個人別の営業目標を追求し成果を競い合う手法が一般的でしたが、これからの営業は、「個人の力に依存せずチームとして成果を共に創る」ことが求められます。
競争から共創の営業組織への変革が求められているのです。
チーム営業(チームセリング)のメリット
営業職は個々の目標数値が決まっているため、チームとして営業活動をするメリットがないと思われがち。
単独営業は「他の営業メンバーよりも売上を増やしたい」「顧客を取られたくない」と競争心が高まり、それがモチベーションとなる人もいるのですが、数字を伸ばしている企業は営業担当者ひとりひとりが一丸となってチームで営業していることが多いのです。
単独営業では、属人化してしまっているために「誰が、どんな顧客の、どんな案件を、どこまで進めているのか」が不透明でマネジメントができませんが、チーム営業では案件の進捗や顧客対応の履歴などが分かるため、適切なタイミングで指示やアドバイスをすることができます。
営業の属人化の問題点に関してはこちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:営業の属人化はなぜ起こる?何が悪いのか、解消するためにやるべきこと
例えば上記のように営業担当のアクション情報が案件毎に残されていれば、営業マネージャーは適切なタイミングでアドバイスすることができます。
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また、異動や退職の際にも、単独営業であれば顧客の情報は営業担当者にしか分からないため引継ぎがうまくいかないケースが多いですが、きちんと情報共有できているチーム営業では顧客情報だけでなく案件や売上の履歴などの細かい部分まで引継ぎすることができます。
他にもチーム営業のメリットをいくつか詳しく紹介します。
問題の共有と解決
属人化してしまっている単独営業では案件の進捗を共有しきれないため、トラブルが起こってしまってから気付くケースが多くあります。
マネージャーが気付いたときには、時すでに遅し…ということも。
一方、情報共有できているチーム営業では、トラブルが起きる前にマネージャーや他のメンバーが気付いてフォローしたりアドバイスしてくれたりするため、大ごとになるまえに解決することができます。
また「受注率が伸びない」「売上が下がっている」などの問題も、チーム内で分析したり話し合ったりすることで原因を特定し、早急にフォローしていくこともできるのです。
モチベーションの上昇
他の営業メンバーの売上や案件進捗をリアルタイムで確認することができるのもチーム営業のメリットです。
「あのメンバーがここまでやっているのだから、自分もやらないと!」という気持ちになり、モチベーションが向上します。
また、ミスをしたり営業がうまくいかなかったりしても、他のチームメンバーの励ましやアドバイスによって安心感が生まれてモチベーションが保たれるので、早い段階で気持ちを立て直すことができるのです。
勝ちパターンの共有
営業活動をしていると「この業種の顧客には、こうアプローチすれば売れる」「この商品を購入した顧客には、こんな提案をするとこっちの商品も買ってくれる」といった成功事例が見つかるものです。
従来の単独営業では、成功した営業活動のナレッジが共有されず、会社全体の利益の停滞を招きかねません。
チーム営業では、ひとりひとりの成功事例を共有することで、営業の「勝ちパターン」を見つけることができるのです。
その勝ちパターンを営業ひとりひとりが実践していくことで、ひとりひとりのスキルアップや売上アップだけでなく、チームの営業力の底上げも実現します。
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チーム営業(チームセリング)のトラブル例
営業方法には必ず一長一短あるもの。チームで進んでいくに当たって、トラブルが起こることも少なくありません。
ここでは、①コミュニケーション不足②自由度の低さという2つのトラブル事例に着目することで、チーム営業に大事なポイントや必要なツールを解説します。
チーム営業に限らない営業の失敗事例は、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:営業管理職の失敗8選!その対処法・防ぎ方を紹介
コミュニケーション不足
チーム営業をしていると陥りやすいのがコミュニケーション不足です。
営業職は顧客との商談や訪問が多いためオフィスに不在になることが多いですが、それが原因で他のメンバーやマネージャーと充分なコミュニケーションを取ることができずに、情報共有が遅れてしまったり伝達ミスが起きてしまったりします。
さらには、チームとしての意識が薄れてしまって、モチベーションの低下や属人的な営業に繋がってしまうことも。
そこで、解決策として提案したいのが「チームビルディング」と「ITツールによるコミュニケーションの補完」です。
・チームビルディング
チームビルディングとは、個々のスキルや得意分野を発揮しながら同じ目標を達成するために考え行動することです。
チームビルディングのためには、強いリーダーの存在ではなく、メンバーひとりひとりの意識や行動が重要となります。
そのためには、個別もしくはチームでの対話や、社内外での共通の活動によって、コミュニケーションを活性化させてチームワークを高めることが効果的。
コミュニケーションを通したチームビルディングによって個々のスキルがアップし、最終的にはチーム全体の士気を高めるのです。
チームビルディングについては、この記事を参考に。
関連記事:チームビルディングとは?マネージャーがチーム作りで意識すべき3点
・ITツールによるコミュニケーションの補完
先述した通り、ビジネスパーソンは出張や外出が多いため、会議に全員が集まれなかったり、ミーティングの時間を確保できなかったりすることが多々あります。
メールでの報連相は時差があるうえに返信内容にも気を遣ってしまいますし、電話での社内連絡は相手も忙しい時間帯だと電話に出ることができずにすれ違いになってしまいます。
しかし、ビジネスチャットツールを使えば、気軽に報連相をすることができ、緊急性の高い連絡事項も漏れずに伝えることが可能です。
また、WEB会議ツールを使えば出張などで遠方にいるメンバーとも会議ができます。
関連記事:
ビジネスチャットツールおすすめ11選!失敗しない選び方を解説
オンライン商談ツール紹介〜オンライン商談のメリットやコツを解説!
さらに、後ほど章を変えて説明するSFAやCRMを利用すれば、案件や顧客情報に紐づいた報連相をリアルタイムで共有することができるため、コミュニケーション不足によるトラブルも未然に防ぐことができるでしょう。
自由度が低い
単独営業は、時間や判断などの自由度が高く、ある程度は自分の裁量で柔軟に決めることができるのがメリットです。
しかし、チーム営業になるとそのような自由度は低くなり、マネージャーを中心としてチームでの方針や戦略を基に行動することが求められます。
ビジネスパーソンとしてモチベーションを保つためには「決められたことをこなす」よりも「自主的に決めて動く」ことのほうが効果的なので、チーム営業のときにもある程度の自由度は持たせることで、営業ひとりひとりのスキルや経験値をアップさせることができます。
しかし「自由度」を履き違えてしまうと個々が暴走して組織として分解してしまうことにもなりかねないため、マネージャーや経営層は「自由度が高い」ということは「責任の所在は自分自身にある」ということをきちんと理解させる必要があります。
また、個々が目標設定をしてその目標に向かって行動できる体制を作ることで自立した営業パーソンに育ち、それぞれの強みを発揮してお互いに協力し合える組織を作ることで、強いチーム営業が実現するでしょう。
チーム営業(チームセリング)の効果
GONGというアメリカの大手セールステック企業が出した統計によると、2万件以上のB2B営業の分析をした結果、営業側が複数名で商談に取り組むと、受注率は一人で行動した場合と比べて2.5倍以上になるというものです。
単独営業ですと、すべて自分で対応しなくてはならず、属人化によりスキルのばらつきが生じたり、業務過多による離職、など組織力低下のリスクが生まれてしまいます。一方で、チームセリングを行うことで組織の受注率まで向上するというメリットがあります。
チームセリングにおすすめのツール
デジタルセールスルーム(DSR)
デジタルセールスルーム(DSR)とは、BtoB企業が見込み顧客と情報や営業コンテンツを共同し、効率的な営業活動を行うことを目的としたオンラインスペースのことです。
営業支援ツール(SFA)
SFAとは、「Sales Force Automation」の略語で、営業支援ツール・営業支援システムを意味します。SFAは企業の営業活動全般を支援する方法、およびツールを指し、商談開始から受注までの営業情報の可視化と共有をサポートします。
デジタルセールスルーム(DSR)を使ったチーム営業の促進
デジタルセールスルーム(DSR)とは、BtoB企業の営業が見込み顧客と情報や営業コンテンツを共同し、効率的な営業活動を行うことを目的としたオンラインスペースのことです。
デジタルセールスルームでは、売り手と買い手がリアルタイムでチャットのやり取りをしたり、チャットや動画メッセージ、資料の共有などによってオンデマンドでの交流を行うことができます。
DSRツールであるDealPods(ディールポッズ)は、複雑化する顧客の検討を可視化し、顧客と共に購買プロジェクトを推進するエンタープライズセールステックです。
【特徴】
営業と顧客においてやり取りされる、
- 製品紹介や提案書などの資料
- 参考Webページやデモンストレーション動画などのURL
- 議事録や案件サマリーなどのテキストメモ
- 約束や宿題、確認事項など双方のタスク管理
- 連絡や質問などのチャットコミュニケーション
これらの情報を、たったの数十秒で構築できる堅牢な招待制マイクロサイト(専用Webページ)のURLを一つにまとめて共有します。DSR(デジタルセールスルーム)と呼ばれるこのオンラインスペースの活用で営業チーム、顧客双方にメリットがあります。
関連記事:デジタルセールスルーム(DSR)とは?複雑化するBtoB営業プロセスに有効な情報共有の場
買い手は、より早く、楽に、知りたい情報を取得でき購買体験が向上します。営業は、より早く、確実にお客様と信頼関係を築きながら案件を受注できます。
DealPods(ディールポッズ)の活用でチーム営業を促進することができます。
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営業情報と営業ノウハウの共有
DealPodsは顧客へパーソナライズされた専用のコラボレーションスペースを提供できます。顧客とのチャットによるコミュニケーションやファイルの共有が可能です。このルームに営業マネージャーや他のメンバーが入ることで営業の流れをすぐに把握することができます。
さらにトップ営業が活用する資料も確認することができるので、営業ノウハウの共有にもつながります。
顧客情報の見える化と購買支援
顧客社内で今、どのような動きがあるのか。誰が、いつ、どのコンテンツを、どれくらい見ていて、どこに躓いているのか。キーマンは何を考えているのか。上申はいつされ、誰が関与しているのか。その、今まで把握できなかった情報を可視化するエンゲージメントレポートによって、先回りした情報で高度な顧客の購買支援を可能にします。
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顧客体験の向上で営業力が改善される
DealPodsのようなセールスイネーブルメントツールの活用で顧客の購買体験と営業効率化が実現し、以下のような成果が創出された例があります。
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営業支援ツール(SFA)を使ったチーム営業の促進
ITツールは、チーム営業のコミュニケーションや情報伝達を促進してくれるだけでなく、組織力の向上や営業力の底上げにも繋がります。
営業組織に最適なツールとして近年導入が進んでいるSFA(営業支援ツール)は、チーム営業の仕組みを強化して促進してくれるでしょう。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いは?意味・役割・主な機能を徹底解説
SFA導入は、チーム営業にとってどのような効果があるのかをまとめました。
▶︎▶︎SFAが必要な背景や導入メリットはこちらの資料を参考に!
情報の共有
顧客情報、案件情報、ミスやトラブル、重要な連絡事項など、日々のビジネスではさまざまな情報やデータが飛び交っています。
状況が変わりやすいビジネスの現場だからこそ、迅速な情報共有がなくてはトラブルの防止や円滑なコミュニケーションは実現しません。
先述したようにITツールを活用することでスピーディーに情報共有を展開することができますが、カレンダーアプリ、名刺管理ツール、Excel、グループウェアなどのバラバラなITツールを使っていては、煩雑になってしまって伝達ミスが起きてしまったり連携が取れなかったりしてしまいます。
そこで提案したいのが、SFAでの情報共有。
エクセルによる案件管理に限界を感じたらこちらのページを参照してみてください。
▶︎▶︎エクセルから脱却すべきタイミングとは?詳細資料を無料でダウンロードする
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営業組織に必要な情報を全て網羅することができるSFAを活用すれば、顧客・案件・売上などのパーツごとの情報共有ではなく、全体像や流れを掴んだ情報共有が実現します。
営業ノウハウの標準化
ベテラン営業やデキる営業は、成功するためのノウハウを持っています。
チーム営業では、その営業ノウハウをチームで共有して成功パターンをつかむことで、チームのひとりひとりが成果に繋がる営業をすることができるようになるのです。
成功する営業ノウハウをチーム全体で標準化することにより、新入社員が入ったときにも教育時間をかけずに独り立ちさせることができるでしょう。
営業プロセスの見える化
顧客との商談を経て受注や契約に至るまでの一連の流れを「営業プロセス」と言いますが、今まではそんなに重要視されずに個々の営業スキルに頼った営業活動をしていました。
参考記事:営業プロセスの見える化とは?可視化の3ステップを解説
しかし、人材不足や労働環境の是正によって少ないリソースで最大の成果を上げることが求められるようになり、営業活動の課題を見つけて改善するために営業プロセスを整理する必要が出てきました。
例えばSFA(上記はクラウド営業支援ツールMazrica Sales)を活用することで上記の様に今どの営業フェーズにどれくらいの案件が積み上がっているのかが一目瞭然です。
営業チーム全体で以下のようなポイントでチェックすると受注率を高められるでしょう。
- 停滞している案件はないか(Mazrica Salesでは動けていない案件は青→黄色→赤と色が変わっていきます)
- 担当案件に偏りはないか
- 契約金額や予定日は正確か
- ネクストアクションがきちんと設定されているか、内容や時期は適切か
チーム営業は「少ないリソースで最大の成果を上げる」という目的の最たるものです。
そのためには、営業プロセスを見える化して、自分が今どのステップにいて次にどんなアクションを取らなければいけないのかを把握することが効果的なのです。
SFAを比較・検討したい方はこちらの記事を参考にしてください!
関連記事:SFA(営業支援ツール)おすすめ比較10選【2024年最新】
チーム営業(チームセリング)の進め方
STEP #1: 準備
チーム間連携(コラボレーション)のカルチャーを醸成する
オープンコミュニケーションの雰囲気や相互に協力し合うカルチャーを会社内、営業組織内で醸成していくことが必要です。組織がそのような環境になると、自然にチームワークや相互サポートが促進されていきます。
役割と責任を定義する
営業プロセスにおけるそれぞれのチームメンバーの役割を明確に決めておく必要があります。それぞれの組織に何が求めらているかはっきりさせておくことで不要な混乱を避けることができます。スキルや専門性に応じて特定の役割を決めておくことでチームセリングが洗練されていきます。
トレーニングを行う
必須のスキル、ツール、学習機会を提供することでチーム力を高めることができます。研修プログラムやワークショップ、個別のコーチングセッションによって営業の専門性を高めて連携の効率上げます。動画研修も含まれます。
チームのナレッジ共有を促進してシナジーを高める
特有のスキルやナレッジ、経験を共有して組織のメンバーの能力をフル活用しましょう。メンバー全体の理解を深めることでチーム営業のグループ編成を効果的にしてチーム営業のポテンシャルを最大限引き出します。
STEP #2: 実行する
コラボレーションツールを活用する
ITツールの活用で組織内のコミュニケーション、連携、情報共有が促進されます。CRMやDSRを活用してチーム間の情報共有の促進や営業活動のボトルネックを発見することにつながります。顧客が何を求めているのかが可視化されるので会社全体で営業の方向性がずれません。
フィードバックや振り返りの機会を作る
継続に学習したり新しい仕組みを作り出せるようなカルチャーの醸成も必要です。仮設の検証や成功と失敗が成功への貴重な機会と捉えられるような雰囲気が作られると、組織のマインドセットが浸透して継続的な進化や適応が進むでしょう。
STEP #3: 検証する
パフォーマンスと成果を検証する
決められた目標に対するチームのパフォーマンスを計測し、日々の営業努力が成果として出ているのか測定します。チームだけでなく個々人のパフォーマンスも計測することで、改善の余地をうまくいっている点が明らかになり、建設的なフィードバックができるようになります。
成功を賞賛する
営業努力や成功に対する理解や賞賛を忘れてはいけません。賞賛文化を醸成することで、チームワーク促進や共通の目標に対するメンバーのモチベーションを継続させます。
終わりに
チームとして営業活動をすることで、営業ひとりひとりだけでなく組織全体の営業力がアップします。
働き方改革などで、これからさらに効率化が求められる時代。
チーム営業を導入し、お互いに補完し合いながら強い営業体制を作っていくことが重要になってくるのではないでしょうか。
そんなチーム営業には、ITツールの活用が必要不可欠です。
SFAを始めとするITツールを活用して、チーム営業を促進していきましょう!