皆さんは、「営業で成果を上げるために必要なスキル」と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
第一印象やコミュニケーション能力など、対人スキルを思い浮かべる方が多いかもしれません。確かに、営業には人と接する能力が重要です。しかし、それだけで「売れる営業」と「売れない営業」の差が決まるのでしょうか。
営業の現場では、商材や営業スタイルにもよりますが、しばしば一部のトップ営業が大半の成果を支える現象が見られます。この違いは、一体どこから生まれているのでしょうか。
本記事では、売れる営業と売れない営業の違いと、売れる営業になるためのコツを分かりやすく解説します。
売れる営業と売れない営業の違い
営業活動は企業の利益に関わる大切な業務です。ただ、企業の営業スタイルによって、売れる営業と売れない営業が存在しているのも事実です。
ではこうした売れる営業と売れない営業の違いはなぜ発生してしまうのでしょうか。
ここでは売れる営業と売れない営業の違いについて、売れる営業の特徴や売れる営業になるための方法についてわかりやすく解説していきます。
関連記事:BtoB営業とは?営業手法や課題・成功のポイントを解説
売れる営業の特徴
まずは、売れる営業の特徴について、特に重要な点を解説します。
関連記事:営業のコツとは?よくある営業課題と商談成功のコツを解説
顧客視点を持っている
売れる営業は、商材を売り込むことを目的とせず、顧客に価値を提供することを営業活動の軸としています。
顧客が抱える課題を丁寧にヒアリングし、自社の商材を単なる手段として捉えながら、その課題を解決するための最適な方法を提案します。
常に顧客の利益を優先し、自社商材がどのように顧客の課題解決や利益向上に貢献できるかを真剣に考え、顧客と共に解決策を模索する姿勢が特徴です。また、商材の説明に終始せず、顧客の目的が商材そのものではなく、それを活用して得られるメリットや課題解決にあることを十分理解しています。
そのため、商材の詳細な特徴を一方的に伝えるのではなく、顧客の具体的な課題に対してどのように自社商材が役立つか、そのプロセスを論理的かつ分かりやすく説明できる力を持っています。
このように、顧客目線で行動し、的確な価値提供を行うことが売れる営業の本質的な特徴です。
結論から話している
売れる営業パーソンは、顧客に対する説明や質問への回答において、必ず結論から話します。多くの人は話の結論が見えないまま説明を受けることにストレスを感じる傾向があります。
したがって、たとえば「このサービスは○○という強みを持っています」といったように、最初に要点を述べることで、相手に分かりやすく情報を伝えることができます。
結論から話すことを意識して話を進めることで、顧客の理解が深まり、結果として契約の獲得に結びつきます。
対応が早い
売れる営業パーソンは、顧客に対してだけでなく、社内の対応においても即時性を重視しています。
ただし、必ずしも完璧な回答を即時に用意する必要はなく、一次回答で十分です。
たとえば、「承知いたしました。詳細は確認のうえ、○○日を目処にご連絡いたします」といったように、早急に状況を伝えることで相手に安心感を与えることが可能です。
さらに、「正式な回答の期限を明確に示す」ことが重要です。たとえ一度レスポンスがあったとしても、具体的な期限が示されていなければ、顧客に不安を抱かせる可能性があります。即時対応を習慣化し、信頼関係を築く姿勢を心がけることが大切です。
意思決定の後押しができる
売れる営業担当者は、明確に意思決定を示すことで自信を相手に伝えます。自信を持って対応する営業担当者は、顧客から信頼されるケースが多いです。
たとえば、以下のような場面を考えてみてください。
例1:
顧客:「AとBのどちらが良いと思いますか?」
営業:「そうですね。Aも良い点がありますが、Bも捨てがたいです。Aは○○、Bは△△といった特徴があるため、決断が難しいですね。」
例2:
顧客:「AとBのどちらが良いと思いますか?」
営業:「私としてはAをおすすめします。理由としては○○というメリットが挙げられるからです。ただし、△△という懸念点もありますので、注意が必要です。」
上記の例では、多くの顧客が例2の回答に対して信頼感を抱くでしょう。意思決定を明確にすることで、顧客に安心感を与え、信頼を得ることができます。
また、分からないことに直面した場合でも、率直に「現時点では分かりません」と回答する姿勢も重要です。
ただし、この前提として営業担当者が十分な知識を持ち、「高度な知識を有するが、それでも分からない」という信頼を裏付ける姿勢が求められます。
▶︎▶︎売れる営業パーソンに共通する4つの法則とは?詳しく知りたい方はこちらから
売れない営業の特徴
次に、売れない営業の特徴について解説します。
顧客視点が欠けている
顧客の課題を理解せず、自社や自身の利益のみを優先した営業スタイルは、結果として商材の魅力を損なう原因となります。
顧客が興味を持っているのは、営業担当者の会社や商材そのものではなく、それを購入することで得られるメリットや課題解決の可能性です。
しかし、商材を購入させることをゴールと考え、顧客視点で行動できない営業は、顧客からの信頼を得られず、結果として成約に結びつかないことが多いのです。
論理的に考えられない
論理的に物事を組み立てられないことも、売れない営業に見られる特徴です。
話の結論を先に示さず、一方的に長時間話し続けるようなプレゼンは、顧客の関心を失わせるだけでなく、商材の価値や購入後の活用方法が伝わりにくくなります。
また、購入後の課題解決プロセスを段階的に説明できないと、顧客にとって具体的なメリットがイメージできないため、契約に至る可能性が低くなります。
知的好奇心が足りない
最新情報や社内外のナレッジを自ら探求しない姿勢も、売れない営業に共通する要素です。
特に、自社商材が競合他社とどのように差別化されているのかを理解し、それを明確に伝えられない場合、顧客は商材の価値を認識できず、購入意欲を失う可能性があります。
たとえ優れた商材であったとしても、差別化ポイントを的確に伝える能力がなければ成約に結びつけることは困難です。
【個人編】営業力を高める方法
では、どのようにすれば売れる営業になれるのでしょうか。まずは、個人単位でできる、営業力強化の方法を解説します。
関連記事:営業力強化のポイントとは?営業力が低下する原因と強化する方法を解説
顧客視点での営業を徹底する
顧客に寄り添い、顧客の視点に立った営業活動を行うことは、営業担当者にとって欠かせない要素です。
商材を販売すること自体をゴールとするのではなく、顧客が抱える課題を解決することを最終的な目的として活動を進めましょう。
自社の商材やサービスはあくまで課題解決の手段であるという認識を持ち、顧客にとっての価値を最大化する姿勢が求められます。
顧客について徹底的に理解する
担当する顧客について、業界の動向や市場の特性、内部の組織構造、直面している課題や背景に至るまで、誰よりも深く理解することが重要です。
顧客からの要望を単に受け止めるだけでなく、潜在的な課題を掘り下げ、解決策を提案する能力が求められます。
自社がどのように貢献できるのかを多角的な視点で検討し、顧客の課題解決に向けたパートナーとして信頼される関係を築きましょう。
商材に関する知識を深める
自社商材に対する深い理解は、顧客への説得力ある提案を行うための基盤となります。
商材の強みや特徴を把握し、競合他社との差別化ポイントを明確に説明できるようにすることが重要です。
顧客の課題に対する最適な解決策を提案することで信頼を得るためにも、商材知識を積極的に深める努力を怠らないようにしましょう。
実践を通じた学びを積み重ねる
営業力を向上させるためには、実践を通じた経験を積むことが不可欠です。主な学びの場としては、顧客との営業活動と社内でのロールプレイングが挙げられます。
顧客との営業活動では、商談や電話、メールといったやり取りの中で、多くの気づきと学びを得ることができます。
1件ごとに自身の対応を振り返り、スキル向上につながるポイントを見つけ出し、次回の営業に活かす姿勢が重要です。一つひとつの活動を成長の機会と捉え、継続的に改善を重ねましょう。
また、実際の営業だけでなく、社内でのロールプレイングも大きな効果を発揮します。ロールプレイングを活用することで、実務で直面した課題を再現し、解決方法を模索しながら実践力を磨くことができます。
この際、PDCAサイクルを取り入れて練習内容や結果を振り返ることで、より効率的に成長を図ることができます。これらの取り組みを通じて、着実に営業力を高めていきましょう。
関連記事:営業に必要な10のスキルとスキルアップの方法とは?
【組織編】営業力を高める方法
次に、組織単位で営業力を高める方法について解説します。
営業パーソンが成長できる仕組みを作る
営業パーソンが自発的に成長できる環境を整備することは、組織全体の力を底上げするために不可欠です。
上司が売れる営業担当者だけに仕事を任せ、売れない担当者には全くチャンスを与えない状況では、成長の機会が不均等となり、売れない担当者の成長スピードが遅くなる可能性があります。
短期的な目標を達成するために、能力の高い担当者に重点的に仕事を任せる判断も一理ありますが、長期的な視点では、全員が平等に成長できる環境を作ることが重要です。
そうした環境を整えることで、組織全体のスキルが向上し、結果的に目標達成の効率性が高まります。さらに、社内外の研修を実施し、成長のための具体的な機会を提供することも効果的です。
SFA/CRMで営業活動を効率化する
SFA/CRMで顧客情報や商談履歴などの営業データを一元管理し、組織全体で成功パターンを共有・活用することで、組織の営業力をさらに高めることができます。
SFA/CRMを導入することで、営業活動における課題を可視化し、改善へとつなげることが可能になります。
各営業担当者のボトルネックを発見し解消するだけでなく、成功事例を組織全体で共有して営業活動に活かすことができます。
また、進捗状況がリアルタイムで把握できるため、対応漏れや遅延が発生した際にも他のメンバーが迅速にアドバイスやリカバリーを行うことが可能です。このように、SFA/CRMを適切に活用することで、営業組織全体の効率化と営業力の底上げが期待できます。
しかし、SFA/CRMの効果を最大限に発揮するためには、選定したツールの使いやすさが重要です。「入力項目が多く現場で負担が大きい」「機能が複雑で使いこなせない」などの問題が発生すると、かえって非効率になってしまうことがあります。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方と営業の成功事例まで解説
当社が提供する「Mazrica Sales」は、営業現場の使いやすさを徹底的に追求したSFA/CRMです。ドラッグ&ドロップやクリック操作だけで直感的に利用できるため、現場の負担を軽減しつつ、営業活動を効率化します。さらに、外部ツールとの連携機能も充実しており、データの自動同期により入力作業の手間を大幅に削減できます。
「Mazrica Sales」では、過去の商談履歴や営業資料を蓄積することで、成功事例を分析し、効果的な営業パターンを発見することが可能です。また、案件ボードやレポート機能により、進捗状況を一目で把握でき、管理者も効率的に営業状況をモニタリングできます。
さらに、搭載されたAIが過去のデータをもとに受注確度や受注契約日、受注金額を予測し、想定されるリスクや最適な次のアクションをレコメンドします。この機能により、リスクの事前回避や戦略的なアプローチが可能となります。
下記ページに強みや、できることをまとめておりますので、Mazrica Salesについて概要を知りたい方はぜひご覧ください。
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まとめ
今回は、売れる営業と売れない営業の違いに焦点を当て、売れる営業の特徴や、個人と組織がそれぞれ売れる営業を目指すための方法について解説しました。
売れる営業は、顧客の課題に寄り添い、商材の購入を通じてその課題を解決することを目的として活動します。
そのため、売れる営業になるためには、個人の努力はもちろんのこと、組織全体で営業プロセスを可視化・標準化し、体系的な育成を行うことが欠かせません。
営業プロセスを可視化、標準化するためには、SFA/CRMの導入が不可欠です。
先述の通り、Mazrica Salesは営業現場の使いやすさを徹底的に追求し、誰でも使えて誰でも成果を出せるSFA/CRMです。
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