導入前の課題
株式会社サカエは、静岡県に本社を置き、1947年の創業以来、モノづくりに関わる企業に対して、機械製品やツールを提供してきた。
創業以来、顧客との信頼関係を大切にしてきた同社。そんな同社が抱えていた最大の課題は、営業の活動やプロセスの可視化ができていなかったことであった。
働き方改革や労働人口の減少が叫ばれる中、売上を伸ばし続けていくためには、営業の生産性を向上させていく必要がある。ではそのためには何をすればよいのか?
「働き方改革の影響で労働時間に制限がかかっていく中で、売上を伸ばし続けるためには、営業の生産性を上げる必要があると、強く感じていました。そして、そのためには営業のプロセスを可視化し、営業活動のPDCAサイクルの基盤をつくる必要がありました」と同社取締役営業部長の平岩氏は語る。
営業の管理に関しては、元々は他社のSFA/CRM(営業支援ツール)を使って日報形式で管理していたのだという。しかし、日報の管理はあまりにも無駄が多すぎた。
「営業担当は毎日30分近くの時間を日報の作成に割いていました。とにかくツールが重く使いにくかったことや、何を入力すればよいのか分からず全ての情報を記載していたことが原因で時間がかかっていました。一方で、時間をかけて作成された日報の中でも、マネージャーが欲しい情報は進捗状況や訪問の目的など一部だったので、読むことが作業になってしまうことが多かったです。」(平岩氏)
営業担当とマネージャーが、情報を効率的に共有できない状況では、営業のマネジメントは機能しにくい。
例えば訪問活動が、関係性が深く訪問しやすい顧客に偏るといったことも起こっていたのだという。
また、日報形式での報告では、営業のPDCAサイクルを回しにくいという問題もあった。かつてはマネージャーが日報に指示やコメントを返していたが、その結果営業がどう行動したのかを見たり、その行動結果に対するフィードバックをマネージャーがすることはできなかった。
営業の生産性向上を阻害していたこういった課題を解決するために始まったのが、Mazrica Sales(旧Senses)の導入プロジェクトだった。
Mazrica Sales(旧Senses)を導入してからの取り組み
導入後は、Mazrica Sales(旧Senses)のカスタマーサクセス(※Mazrica Sales(旧Senses)導入企業の運用定着を支援する役割)担当とも議論し、以下の二つにまず取り組んだ。
・日報形式の報告を廃止し、案件ベースでの報告にして営業プロセスを可視化
・営業活動に必ず目的を設定するフローにし、訪問の目的を明確化
「現場への定着はスムーズでした。我々のやりたいことを汲んで設定をサポートしていただいたり、現場への説明の準備のご支援をいただいたり、わからないことはチャットのサポートで瞬時に回答いただいたりと、Mazrica Sales(旧Senses)のカスタマーサクセス担当に助けられました。」(平岩氏)
定着は順調に進み、導入して2、3ヶ月後には、Mazrica Sales(旧Senses)に蓄積されたデータを解析することで、今後の営業方針を立てることが可能になるほどに、運用が浸透しデータが蓄積されていた。
「データが溜まったタイミングで、Mazrica Sales(旧Senses)のレポート機能を活用してデータを分析しました。気づいたこととしては、商談から案件化への進捗率が低かったんです。そこで、ここを集中的に改善することを営業方針に盛り込み、日報作成などにかかっていた時間を提案の準備に充てるなどの対策をしました。その結果、案件化率が上がり、案件数も増えています。」(平岩氏)
営業プロセスの分析に役立つファネル分析レポート(画像はデモ環境のもの)
加えて、業務効率化の面でも導入の効果が出てきている。
「日報で管理していた頃と比べ、当然入力の手間は減りました。さらに、他の営業の案件の進め方も共有されるようになったことで、トップ営業の動き方を営業全体が知ることができるようになりましたね。」(平岩氏)
営業の生産性向上のために、何をすべきか。Mazrica Sales(旧Senses)を見れば答えが見出せるようになった。導入してわずか数ヶ月で、データに基づいてスピーディーに営業の戦略を立案できる体制を確立することができたのだ。