Senses Lab. トップ スキルアップ サブスクリプションビジネスとは?成功のポイントと用語を徹底解説

「サブスクリプションビジネス」をご存知ですか?
デジタル領域で採用する企業が増えてきている中、非デジタル領域にもサブスクリプションモデルのビジネスが展開されてきています。
大手企業も続々とサブスクリプション型に転換してきており、まさにサブスクリプションビジネスが国内で大流行の兆しを見せていますね。
今回は、そんな日本のビジネスに欠かせないサブスクリプションビジネス・SaaSビジネスについて解説します!

サブスクリプションビジネスとは?

サブスクリプションビジネスとは?種類と成功のポイントとは?|Senses Lab.|1

今まではサービスや製品を一回ごとに売り切るビジネスモデルが中心でした。
売り切りのビジネスでは単発の売上は発生するものの、継続的な売上に繋げるには営業努力が必要です。
そこで近年注目され、シェアを広げているのがサブスクリプションモデルのビジネス。

サブスクリプションビジネスとは、売り切りではなく、サービスや製品を利用した期間や利用量に対して対価を支払う課金提供型のビジネスです。

「月額○○円で使い放題」といった定額制などがこのビジネスモデルに当てはまり、従来の売り切り型とは違い、継続的・安定的な売上が見込めます。

例えば、今まではExcelやWordなどのofficeシリーズを売り切りにしていたMicrosoftが、サブスクリプション型で提供を始めました。

また、Adobeも売り切り型からサブスクリプション型ビジネスへとシフトしました。
最近では、スマートフォンやパソコンからの動画見放題・音楽聴き放題・マンガ読み放題などのデジタルサービスだけでなく、カーシェアなどの非デジタルサービスの領域でもサブスクリプションビジネスが広がってきています。

サブスクリプションビジネスが拡大している背景には、消費者が「所有すること」「購入すること」よりも「使いやすいこと」「共有すること」にメリットを感じるようになってきたことが挙げられます。

従来、初期費用で膨大な費用がかかるサービスでもサブスクリプションビジネスなら手軽に始めることができるよことも拡大している理由の一つです。

このような消費者の購買行動の変化、スマートフォンやインターネットの普及・進歩、そして企業にとって顧客との継続的な関係構築が必要であることなどが背景となり、サブスクリプションビジネスが一気に加速しているのです。

SaaS市場の伸び 

SaaS(Software as a Service/サース)は、クラウド上で利用できるソフトウェアサービスで、サブスクリプション方式により提供されているものです。

例えば、今までは企業では業務用のソフトウェアを購入して利用していましたが、SaaSを利用することで、自社に合った内容のサービスを自社に合ったプランで利用することができるようになりました。

2018年は日経新聞でも「SaaS元年」と言われるほど、加速度的に成長している分野です。
富士キメラ総研によると、国内SaaS市場は2022年には6,412億円になると言われており、これは2017年の約7割増にもなります。

これほどまでに伸びると予想されているSaaS市場は、SaaSへの対応が遅れがちな大手IT企業に対してスタートアップ企業がけん引しています。
米国の大手IT企業が提供しているソフトウェアの開発基盤を使うことで、スタートアップでもリソースをかけずにソフトを開発できるようになったためです。

また、一旦使い始めると継続して利用されやすいSaaSは将来的な時価総額が予想できるので、投資家からの資金調達もしやすいことが、スタートアップの成長を支えています。

SaaSビジネスとSaaS営業に求められるスキルとは?

サブスクリプションビジネスの種類

サブスクリプションビジネスとは?種類と成功のポイントとは?|Senses Lab.|2

一般消費者向けのサブスクリプションビジネスが盛んになってきている現代。
NetflixやAmazonPrimeの会員になっているという方も少なくないと思います。

エンターテイメントのSaaSが台頭している中で、デジタル型のサブスクリプションビジネスだけでなくファッションやグルメなどの非デジタル領域にもサブスクリプションビジネスが浸透してきています。

また、スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスの普及により働き方が多様になっていることと、働き方改革により業務効率化が提唱されていることで、ビジネスでもSaaSツールを活用する傾向が強くなってきています。

今や、サブスクリプション管理のSaaSは、ビジネスでもプライベートでも、私たちの生活には欠かせないツールとなっているのです。

BtoC SaaS

スマートフォンの普及により、通勤中や休憩中などの時間つぶしにアプリを利用する人口が増え、それに伴ってサブスクリプション方式のサービスも増加してきました。

動画配信サービス、音楽配信サービス、マンガ配信サービスなど、さまざまな分野に渡っています。
2018年にYouTubeがサブスクリプション型をスタートさせましたし、マネーフォワードの有料会員数は16万人を超えるなど、BtoC向けSaaSは広がりを見せています。

BtoB SaaS

労働生産性の向上のために業務の効率化がすすめられている現代では、業界や職種に特化したSaaSを導入する企業が増えてきています。
なんと、スマートキャンプによると、平均して一社あたり23ものSaaSを利用しているのだとか!

そんな、企業の業務を支えるBtoB向けのSaaSには、2種類のものがあります。

・Horizontal SaaS(ホリゾンタルサース)
営業、マーケティング、人事、会計、データ分析、グループウェアなど社内の特定の部門や機能に特化したSaaS
(本メディアでよく取り上げているSFA、CRM、MA、名刺管理ツールなどもHorizontal SaaSに分類されるサービスです)

サブスクリプションビジネス

スマートキャンプ 「SaaS 業界レポート 2018」より抜粋

・Vertical SaaS(ヴァーティカルサース)
飲食、教育、小売、製造など特定の業界に特化したSaaS

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スマートキャンプ 「SaaS 業界レポート 2018」より抜粋

業種を選ばずに導入できるHorizontal SaaSが特に普及を広げており、スマートキャンプの分析によると「ファイル管理・データ共有のサービスは51%もの企業がSaaS化している」というデータも出ています。

SaaSビジネスで使われる用語

BtoB向けのSaaSビジネス・サブスクリプションビジネスでよく使われているビジネス用語や指標があるので、ご紹介します。

●MRR (Monthly Recurring Revenue)
月間の定額収益
※年額のサービスを提供している場合は、ARR÷12で求めることが多い

●ARR (Annual Recurring Revenue)
年間の定額収益
※月額のサービスを提供している場合は、MRR×12で求めることが多い

●ACV (Annual Contract Value)
年間発注額

●Churn
「退会・解約」を意味するChurnにはいくつかの種類がある
・Revenue Churn:解約によるMRR損失
(例)月額10万円のサービスを5社が解約したら、その月のRevenue Churn=50万円
・Customer Churn:顧客の解約率
 (例)1月に100社の顧客が月額を支払っていて、1月内に3社が解約した場合、1月のCustomer Churnは3%
・Gross Churn:その月に失ったMRR÷その月の最初のMRR
・Net Churn:その月に失ったMRRに上位グレードへのアップセルやオプションのクロスセルなどによって増えたMRRを考慮したチャーンの比率
 「(その月に失ったMRR-アップセル・クロスセルで増えたMRR)÷月初めのMRR」で算出する
・Negative Churn:Net Churnがマイナスになること

●CAC (Customer Acquisition Cost)
一顧客を獲得するためにかかった営業やマーケティングのコスト

●LTV (Lifetime Value)
一顧客が取引期間を通して会社にもたらす利益(売上÷解約率)

サブスクリプションビジネス成功のポイント

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ユーザーが定着することで顧客管理がしやすく、その顧客との中長期的な関係構築により継続的・安定的な売上に繋げやすいサブスクリプションビジネス。

自社の製品・サービスでサブスクリプションモデルを採用しようと検討している企業も少なくないでしょう。
しかしながら、必ずしもサブスクリプションモデルが適しているとは限りません。

顧客が満足するサービスでなければ解約されてしまうというリスクは高くなり、その退会・解約に伴って減収してしまうことは確実となるため、顧客満足度を高めて解約されないような企業努力が必要です。

サブスクリプションビジネスを採用し成功させるためには、いくつかのポイントがあります。

まず、利用頻度(購入頻度)が高い商品・サービスはサブスクリプションモデルに適しています。
定期的に利用(購入)する顧客が多い商材であれば、サブスクリプション化することで顧客の利便性にも繋がります。

また、そのサービスが柔軟な料金設定ができるかどうかも成功のポイントです。
売り切り型のサービスとは異なり、サブスクリプションビジネスは顧客のニーズに合わせた段階的な料金プランを設定することで入会・契約に繋げる可能性が高まります。

そして、解約をせずにずっと会員でいてもらうためにも、顧客との関係構築は欠かせない要素です。
アフターフォローや情報発信を通じて顧客との関係を構築することで、アップセルやクロスセルも見込めます。

体制構築

BtoBサブスクリプションビジネスでは、LTV(=売上÷チャーンレート)が成功しているかどうかを判断するための大事な指標となります。
つまり、サブスクリプションビジネスでは契約・導入してもらうことがゴールなのではなく、解約されない努力が必要。
そのために、顧客を成功に導くことを目的とする「カスタマーサクセス」を設置する企業が多いです。

どこの企業も何かしらの課題があってそのサービスを導入しますが、導入しても課題解決に繋がらなければ解約してしまいますよね。

それを防ぐのがカスタマーサクセスです。
契約・導入をして終了ではなく、カスタマーサクセスや顧客に寄り添って成功体験をプランニングすることによって利用継続に繋げるのです。

また、カスタマーサクセスでヒアリングした内容や気づいたポイントなどを開発チームにフィードバックすることで、製品・サービスもブラッシュアップされ、顧客満足度の更なる向上にも繋がります。

なぜ今、カスタマーサクセスが求められているのか

KPI設計

サブスクリプションビジネスを運用していく上でのKPIは、二つの指標で設定しましょう。

・継続率
サブスクリプションビジネスでは、新規顧客の獲得だけでなく、既存の顧客の解約を防ぐ=継続してもらうことが売上アップのカギ。
そして、その継続率を上げていくことも大事です。
具体的な例を見てみましょう。

【毎年100件の新規顧客を獲得/毎年50%の継続率】
・1年目:100件
・2年目:新規100件+継続50件=150件
・3年目:新規100件+1年目獲得(50件)の継続(50%)25件+2年目獲得(100件)の継続(50%)50件=175件

【毎年100件の新規顧客を獲得/毎年継続率が上昇】
・1年目:100件
・2年目(継続率50%):新規100件+継続50件=150件
・3年目(継続率80%):新規100件+1年目獲得(50件)の継続(80%)40件+2年目獲得(100件)の継続(50%)50件=190件

このように、継続顧客を維持すること、そして継続率を上げることが全体の契約数を増やすことになります。

・アップセル、クロスセル
継続率だけでなく、アップセル・クロスセルもサブスクリプションビジネスの売上アップには欠かせないものです。
満足度の高い顧客は上位プランへのアップセルやクロスセルをする傾向が強いため、アップセル・クロスセルの成約数は顧客満足度の表れとも言えるでしょう。

・NPS
比較的新しい概念であるNPS。
NPS(ネットプロモータースコア)とは、「顧客ロイヤルティ、顧客の継続利用意向を知るための指標(引用:Wikipedia)」とされています。定期的にこのスコアを計測することで顧客の満足度を測れるだけでなく、
解約リスクのある顧客を見つけることができます。以下の記事も是非参考に。

NPSとは?|顧客のロイヤルティを高める指標

終わりに

BtoC、BtoBともにサブスクリプションビジネスが台頭している現代。
企業の成長のためには、サブスクリプションビジネスを採用することも一つの戦略ではないでしょうか。
継続してもらうことは一見難しいようにも感じますが、自身がサービス利用者の立場となって考えることで答えが導けるはずです。

カスタマーサクセスを実現するためのツールも展開されているので、うまく活用しながら体制構築をして成功に繋げてくださいね!

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