営業メンバーの人材育成は、営業マネージャーの最重要課題の一つです。

ですが、営業マネージャーの89.6%が育成・教育に課題を感じているとデータに表れているように、未だ確立された方法がないというのが現状です。

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そこで今回は「できない営業ができる営業へと変わる」プロセスや施策を、ご紹介いたします。

売上を増やすには、主に「メンバーの数を増やす」か、「一人ひとりの生産性を上げる」の2通りの方法があります。

ですが、採用難という状況やコスト増を考えると、そう簡単に人を増やすという選択肢は取れませんよね。

そこで、一人ひとりの生産性を上げる、つまり、できる営業を増やすことが重要になってくるというわけです。

方法はいたってシンプル。

できる営業がやっていることを全員ができるようになればいいのです。

・・・というわけで、できる営業の行動から導き出した効果的な人材育成の方法を解説していきます。

営業マネージャーの89.6%は営業の人材教育に関する課題を抱えている

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ソフトブレーンが行った調査によると、営業の人材教育・育成に関して課題を感じている営業マネージャーは、89.6%にも上るそうです。

ちなみに、具体的にどんな課題を感じているのかというと、

・若手の営業成績がなかなか上がらない

・営業ノルマの達成が、特定の“スーパー”営業頼りになっている

・営業成績が良いにも関わらず、後輩を指導し上手く育てることのできない営業が多い

どれも、「人」に関する課題であることがわかります。

では、こうした課題を解決するにはどうしたらいいのでしょうか?

商談や最終的なクロージングなど、営業活動における重要なフェーズでは、人が介在することが欠かせません。

「人」の担う役割が大きい以上、解決をする一番の近道は、やはり「人」を育てること。

つまり、できる営業を増やすことなのです。

できない営業に足りないものは何か?

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まずは、できる営業とできない営業の違いを明らかにするために、「できない営業」とはどんな人なのかを考えてみたいと思います。

できない営業は、以下の3つの特徴が当てはまることが多いです。

①根拠をもとにした、達成可能な売上目標が設定できない

できない営業は、売上達成に必要なアポイント獲得数や問い合わせ件数を、甘く見積もってしまいがちです。

本来は、競合の状況や前年・前月の数値、季節要因などを根拠に数字を出すべきところを、「このくらいいけるだろう」という願望が多く含まれてしまっていることが原因です。

②ネクストアクションが考えられない

受注までの明確な道筋が把握できていないため、次に何をすべきか分からず、いつも“行き当たりばったり”な営業活動になってしまいがちです。

③成果に繋がるノウハウやナレッジを他の営業と共有していない

勝ちパターンを全員で共有することで、組織全体の営業力が底上げされ、目標を達成することができます。

こうしたことに理解が及ばなかったり、自分だけでノウハウやナレッジを抱え込んでしまうようでは、たとえ成績が良くても、できる営業とはいえません。

できる営業がやっている4つのこと

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それでは次に、できる営業がどんな行動をしているのかを見ていきましょう。

1.商談の準備をする

イチロー選手に本田圭佑選手、一流のアスリートである彼らはともに「準備がすべて」だと語っています。

営業でもこれは同じ。

訪問前にしっかりと、取引先に関わる企業情報(企業概要、業績、有価証券報告書)や業界ニュースをチェックすることで、

・共通の話題を通して「こいつ、わかってるな」と思わせることで、話を引き出しやすくなる

・相手の商材、サービスについて可能な限り理解することで、初回訪問を単なるヒアリングで終わらせるのではなく提案までできる

・・・といったように、他社より抜きん出た存在となり、スピーディーに商談を進めることができるようになります。

事前準備をすることこそが、商談の成否を決めるといっても、過言ではないでしょう。

2.勝ちパターンを創出する

成果を出し続けるには、勝ちパターンを知り、それに沿った行動をすることが必要です。

勝ちパターンをつくるには、まず、過去の成功体験から、「何を」「いつ」「どれくらいやれば(行動量)」受注できているのか、共通しているものを探します。

あとは、実践あるのみ。

「デモを体験してもらった後、1週間以内にクロージングをすると成約率が高い」「〇〇業界の顧客には、この情報が刺さる」など、各フェーズごとに、行動の「量」とコミュニケーションの「質」を最適化することで、生産性を高めることができます。

3.全案件の現状を常に把握しておく

上記の方法で勝ちパターンをつくれたとしても、忙しさにかまけて対応を後回しにしてしまったり、受注までのリードタイムが長く連絡が抜け漏れてしまっては、意味がありません。

勝ちパターンを効果のあるものにするには、「タイミング」もまた重要な要素の一つ。

自分が関わる全案件のステータス(現状)を把握し、勝ちパターンに照らし合わせたアクションを、最適なタイミングで実行することが必要です。

そのためには、たとえ1年先の予定でもスケジューラーに登録する、Excelなどに案件の現状や、次やるべき行動をまとめるなど、確実に実行できる仕組みや体制を作っておくのがいいでしょう。

4.行動の量と質を担保する

勝ちパターンがわかり、やるべき行動を決め、実行できる仕組みまでつくっても、営業活動には不確定要素が多く、その通りにいかないこともあります。

これを回避するには、

①受注というゴールから逆算して各フェーズで達成すべき数値を把握

②進捗が遅れているとわかった時点で、すぐに次の打ち手を考えて実行する

・・・というサイクルを繰り返し行うことが必要です。

例えば、アポイントの獲得率が想定よりも少ない場合なら、架電量を増やす、スクリプトを見直すなどして、受注に必要な行動の量・質を担保する努力を行いましょう。

営業マネージャーが使える効果的な営業人材育成プロセス

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これまでの話で、できる営業とできない営業の違いが、おわかりいただけたかと思います。

それでは最後に、「できる営業」を育てるには営業マネージャーは何をしたらいいのか?を、ご紹介したいと思います。

<できる営業の育成ステップ>

▼Step.1
できる営業を基準に、各フェーズのKPIを設定します。

▼Step.2
次に、各営業パーソンの実績とできる営業のKPIを比較し、数字に大きな差が出ているところがないかどうかを確認していきます。

▼Step.3
その中で、数字に大きな差があるところ=ボトルネックが発生している原因について仮説を立て、改善策を考えます。

▼Step.4
Step.3で立てた仮説と改善策を踏まえて、営業パーソンに指導をします。

注意していただきたいのが、取るべき行動だけを覚えさせたり、手取り足取り教えてしまうことです。

これをやってしまうと、自分で考えて行動することのできない受け身の営業になってしまいます。

指導をする時には必ず、どうしてこの行動を取るのかという根拠や考え方も合わせて伝えてください。

また、営業パーソンの性格や状況に応じて、仮説や改善策を一緒に考えていくのもいいでしょう。

なお、より詳しい解説や具体例については「データドリブンな指導で営業効率を上げる方法とは?」でご紹介していますので、合わせてご覧ください。

まとめ

記事を読み終えたら、まずは、自社やチームに「できる営業」が多いのか、それとも「できない営業」ばかりになってしまっていないか、現状を把握することから始めてみてください。

ここで、できない営業が多いとわかっても悲観することはありません。

言い換えれば、これから成長するポテンシャルが大きいということなのですから。

今回ご紹介した方法で、できる営業を増やし、営業力アップ&売上アップを実現させてください!

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