「営業活動に関わる申請・承認のフローに時間がかかっている」「入力漏れや対応遅れが起きがち」といった課題を抱えている営業組織には、ワークフロー機能が搭載されているSFAがおすすめです。申請フローやルーチンワークを自動化し、営業効率向上が期待できます。

本記事では、ワークフロー機能を搭載したSFAを紹介します。機能の活用例も紹介するので、ワークフローに課題を感じている方はぜひ参考にしてみてください。

ワークフロー機能搭載のSFAとは

SFA(Sales Force Automation)は「営業支援システム」とも言われ、営業活動に関わる情報を一元管理したり、営業活動に関連する業務を自動化したりする機能が備わっているツールです。

SFAにはさまざまな業務効率化につながる機能が搭載されていますが、そのうちの一つが「ワークフロー機能」です。

SFAのワークフロー機能とは、業務プロセスを自動化する機能で、一般的には各種の申請・回覧・承認といったワークフローをオンラインで行う機能を指します。

SFA上で何らかの申請を行うと、あらかじめ設定してある順番に回覧・承認の依頼が回り、依頼された人はオンラインで署名や捺印などが可能です。

営業活動では、契約関連や経費の申請、日報や報告書の確認依頼、提案資料の添削依頼などの業務が発生します。

各種業務のオンライン化により、紙ベースのやり取りよりも時間と手間を短縮でき、「誰のところで止まっているか」「誰がいつ承認したか」といった情報を可視化できます。

また、申請・承認のワークフローだけでなく、何らかのアクションをトリガーとして次のアクションを自動で設定できるツールもあります。

たとえば「案件が発生したら自動でメールを送信する」「資料請求の問い合わせがきたらAさんに担当を振り分ける」といった営業プロセスのワークフローを設定でき、自動的に業務プロセスが進むため、対応の漏れや遅れを防ぐ効果があります。

関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方と営業の成功事例まで解説

営業でのSFAによるワークフロー活用例

SFAのワークフロー機能は、どのような営業シーンで活用できるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
ここでは、活用シーンの例を紹介します。

営業活動の申請・承認

営業活動に関わる申請・承認のプロセスをワークフロー機能に反映させれば、マネージャーや経理部門などへの申請業務を自動化できます。

営業活動では、出張や経費の申請、見積書の内容に関する確認申請、契約締結に関わる申請など、さまざまな申請・承認業務が発生します。
紙ベースのやり取りだと、印刷して記入する手間や、提出や承認のためにオフィスへ行く時間などが必要です。

しかし、SFAのワークフロー機能を活用するとこうした申請・承認業務が電子化できるため、自宅や外出先でも対応できます。

項目の自動入力

ワークフローを設定しておくと、データが自動で入力されるため入力の手間がかからないうえに、入力の漏れやミスを防げます。

たとえば、Webサイトから資料請求の問い合わせが来ると、問い合わせフォームに入力された氏名や連絡先などの顧客情報がSFAに自動的に入力されるように設定できます。

また、外部ツールと連携しておくとデータが自動で同期されます。
名刺管理ツールとSFAを連携すると、名刺管理ツールにデータが登録されるとSFAの顧客情報にも自動で入力されます。
また、メールソフトと連携しておけば、メールの内容が自動でSFAに登録されるため、メール内容を転記する必要がありません。

タスクの作成

自動でタスクを作成するようにワークフローを設定すると、対応の漏れを防げます。
たとえば、「Webサイトからの問い合わせ」がきた際、Aさんに「電話をかける」タスクを設定できるため、タスクの割り振りに時間をかけることなく、スピーディに対応できるようになります。

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ワークフロー機能搭載のSFAのメリット・デメリット

ワークフロー機能が備わっているSFAを活用するメリットとデメリットを紹介します。

ワークフロー機能搭載のSFAのメリット

まずは、ワークフロー機能があるSFAのメリットから見ていきましょう。

入力の負荷が減る

「顧客情報にデータを入力すると、案件情報の項目にも反映される」「外部ツールに入力されたデータがSFAに自動同期される」など、データが自動で別の項目にも入力されるため、入力の負荷が大きく軽減します。
入力や転記のミスも削減でき、正確なデータを維持できるでしょう。

関連記事:営業がSFAに入力しない原因とは?入力率を上げる4つのポイント

情報が一元管理できる

SFAを導入することで、顧客情報を一元管理できるようになります。

これまで部門ごとにエクセルや紙で分散していた情報が一つに集約され、必要なときにいつでも最新の情報にアクセスできるようになります。

また、更新があればすぐに反映されるため、常に新鮮で正確な顧客情報を活用することが可能です。

承認時間の短縮

申請・承認のプロセスが電子化されるため、紙ベースのやり取りよりもスピーディに対応できます。

紙ベースだと、誰のところで承認プロセスが止まっているのか把握できず、全員の承認が終わるまでに多大な時間がかかる場合も。
しかし、ワークフロー機能を活用すると停滞している原因を特定でき、スマホでも承認の手続きができるため時間を短縮できます。

社内コミュニケーションの効率化

社内のコミュニケーションコストに課題を感じている企業も、SFAのワークフロー機能で解決できるかもしれません。

従来は、Webサイトから問い合わせがきたら、問い合わせに気づいた人が担当者に伝えて次のアクションを依頼する必要がありました。
しかし、ワークフロー機能を活用する担当者への通知が自動で送られるため、社内コミュニケーションが効率化します。

ワークフロー機能搭載のSFAのデメリット

SFAのワークフロー機能を活用すると多くのメリットがありますが、デメリットもあるため注意が必要です。

コストがかかる

SFAの導入には初期費用がかかり、クラウド型の場合は毎月の利用料も発生します。

そのため、長期間の利用を考えると、コスト負担が大きくなる可能性があります。導入時には、ランニングコストを含めた費用対効果を慎重に検討することが重要です。

使い方が難しくなり、使われなくなる

複雑なワークフローを設定してしまうと、現場の混乱を招いてしまいワークフロー機能が使われなくなるリスクも。そこからSFA自体に抵抗を感じてしまうようになり、SFAの活用が進まず定着しない事例も少なくありません。

使い方や設定方法がシンプルなSFAを選ぶことで、現場の抵抗感を軽減して活用を促進できます。

関連記事:SFA導入に失敗する理由は?原因と解決策を解説

ワークフロー機能搭載SFAの選び方

ここまで、ワークフロー機能を搭載したSFAツールのメリット・デメリットについて解説してきました。

実際にSFAを導入する際には、注意すべきポイントが存在します。ここでは、ワークフロー機能を搭載したSFAの選び方を解説します。

目的を明確にする

SFAツールを選定する際には、まず自社がワークフロー機能を通じて何を達成したいのかを明確にすることが重要です。

「営業活動の効率化」といっても、具体的に営業プロセスのどの部分を効率化したいのかをはっきりさせる必要があります。

目的が明確でないと、導入後に期待した効果が得られず、導入・運用にかけたコストが無駄になる可能性があります。

そのため、費用対効果を高めるためにも、現状の課題を詳細に洗い出し、現場担当者へのヒアリングを重ねることが重要です。

目的を元に機能を選ぶ

機能が豊富なSFAが必ずしも最適とは限りません。

どれだけ機能が充実したSFAであっても、実際に活用する機能が限られていれば、その価値は十分に発揮されません。

まずは自社で必要な機能を明確にし、それに合ったSFAを選ぶことが重要です。

また、SFAは他のシステムやサービスと連携することで、さらなる業務効率化が可能です。そのため、連携できるシステムやサービスの範囲についても確認しておきましょう。

また、機能性だけでなく使いやすさの視点も重要です。SFAを選ぶ際には自社の従業員が問題なく使いこなせるかも確認しましょう。

操作が難しいという理由で敬遠されてしまっては、導入の意味がなくなってしまいます。

無料トライアルを提供しているSFAも多いので、本格的な導入前に積極的に活用してみましょう。

また、PCだけでなく外出先でスマホからSFAを利用したい場合は、スマホでの操作性も必ずチェックしておきましょう。

関連記事:
SFA機能
スマホSFA

長期的な視点で効果を測定・分析する

SFAツールの導入に際しては、搭載されている機能や多機能性を確認することも大切です。

しかし、システム導入による効果はすぐに目に見えるものではない場合が多いです。

そのため、短期的な効果を求めるのではなく、長期的な視点でワークフロー機能を活用することが重要です。

特に、管理者と現場担当者の間で認識のズレが生じやすいため、数ヶ月から数年単位で定期的に効果を測定・分析し、継続的に改善を図りましょう。

ワークフロー搭載のおすすめSFA6選

ワークフロー機能が搭載されているSFAを6製品紹介します。

なお、本章では各SFAのワークフロー機能について紹介しますが、もちろん他にも便利な機能が豊富に搭載されています。

各SFAの詳しい情報を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

関連記事:【2024年最新版】SFA(営業支援ツール)おすすめ比較10選|CRM・MAとの違いも解説

Mazrica Sales

「Mazrica Sales」は、営業現場の使いやすさにこだわったSFAのため導入・定着がスムーズだと評判です。国産SFAなので、日本企業の商習慣や業務プロセスにもマッチするUIになっています。

それでは、以下でMazrica Salesのワークフロー機能各種を紹介します。

【URL】https://product-senses.mazrica.com/

通知機能

Mazrica Salesにデータが登録されると、外部ツールに通知が届くように設定できます。
たとえば、案件データが登録された際や、案件情報に営業アクションデータが登録された際に、メールやビジネスチャットツールに通知が届きます。
「誰がどの案件を担当しているのか」「どのフェーズにあるのか」などの情報共有がスムーズになり、チーム内の連携が強化されるでしょう。

見積もり申請・承認機能

見積書を作成した際、マネージャーなどに承認の申請を行えます。
承認者は「承認」もしくは「差し戻し」を選択できるため、見積もり内容を確認してから判断できます。

CRMオートメーション

Mazrica Sales上で取引先・案件・アクション・コンタクトなどの情報が更新されたタイミングで、タスクを自動で更新したり新規案件を自動で作成したりする機能です。
たとえば、「失注」のフェーズに案件が移行したら自動で「掘り起こし」アクションを立てられるため、スムーズに再提案ができます。

iPaas連携機能

Mazrica Salesは複数の外部ツールと連携されており、標準連携に対応しているツールであれば簡単な手順で連携ができます。
さらに、連携に対応していないツールでもiPaas連携機能を使えば連携できるため、オンプレミスも含めたさまざまなツールと連携してスムーズなワークフローを構築できるでしょう。

Mazrica Sales は様々な外部サービスと連携できます。
関連記事:Mazrica Sales と連携できる外部サービス11選

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Sales Cloud

世界的に高いシェア率を誇る、Salesforce社の「Sales Cloud」にもワークフロー機能が搭載されています。
ドラッグ&ドロップの簡単操作でワークフローを設計でき、営業プロセスを自動化します。ツール内に見積書作成機能も搭載されており、そのまま申請・承認ができるため効率的です。

【URL】https://www.salesforce.com/jp/products/sales/

Hubspot

Hubspotが提供する「Marketing Hub」や「Sales Hub」などでワークフロー機能を利用できます。
タスクの振り分けやメールの送信、担当者への通知などのワークフローを自動化でき、人手の作業によるミスを削減します。
ワークフローのテンプレートも利用可能なので、目標に合ったテンプレートを活用するとワークフロー設計も効率化します。

【URL】https://www.hubspot.jp/

Zoho CRM

世界の25万社以上に導入実績がある「Zoho CRM」。
申請・承認、報告、タスクの作成・割り当てなどのワークフローを自動化し、タスクの状況をリアルタイムで把握できる機能が搭載されています。
進捗状況を分析して問題点や改善点を提案する機能もあり、ワークフローのブラッシュアップが可能です。

【URL】https://www.zoho.com/jp/crm/

Sales Force Assistant

「顧客創造」や「顧客深耕」など営業スタイルに合わせた各種SFAシリーズを展開する、NIコンサルティングが提供するSales Force Assistant。
同社が提供するグループウェア「NI Collabo 360」と完全連携しており、Sales Force AssistantシリーズのSFA上からNI Collabo 360のワークフロー機能を利用して申請・承認ができます。

【URL】https://www.salesforce-assistant.com

eセールスマネージャーRemix Cloud

「eセールスマネージャーRemix Cloud」は、ワークフローシステム「コラボフロー」との連携によってワークフロー機能を利用できます。
eセールスマネージャーの顧客情報や案件情報から書類を作成・申請でき、ダッシュボード上で承認状況を確認できるため、複数のツールにアクセスする必要なくワークフローを進められます。

【URL】https://www.e-sales.jp/

まとめ

SFA自体が非常に便利なツールですが、ワークフロー機能が搭載されているとさらに利便性が向上して営業活動が効率化します。
申請・承認フロー、タスク作成、通知など、社内のルーチンワークを効率化すると、空いた時間で生産性の高い業務に注力できるようになります。

今回紹介した、ワークフロー機能を搭載したSFAは、上手に活用することで生産性向上が期待できます。
ただし、現場にとって使いやすいSFAでなければ運用が定着せず、失敗に終わるリスクが高いです。

「Mazrica Sales」は現場にとっての使いやすさに定評があるSFAのため、SFA導入が初めての企業だけでなく、一度失敗した経験のある企業でもスムーズな運用定着を実現します。
使いやすいワークフロー機能も充実しているため、現場担当者の手間を削減して営業効率を高めます。

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