企業経営に欠かせない資産は、「ヒト・カネ・モノ・情報」の4つと言われています。
その中でも「情報」は企業にとって財産であり重要な資産です。情報を適切に収集できていなければどんな企業も立ち行きません。
この記事では、情報を「資産」として営業活動に役立てるためのポイントをお伝えします!
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この記事の内容
情報資産とは?
「情報資産」とは、そもそもどのようなものを指すのかをおさらいしましょう。
情報資産とは、企業活動に必要となる情報そのものや、情報を処理したり管理したりするための装置のことを意味します。
また、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)による定義では、情報資産とは「組織にとって価値のある情報」とされています。
(引用元:中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第3.1版|IPA(独立行政法人情報処理推進機構))
具体的にどのような情報のことを指すのかと言うと、
- 顧客情報
- 人事情報
- 製品開発情報
- 生産技術情報
- 経営計画情報
- 情報の記録媒体(HD、ディスクメディアなど)
などを指します。
営業における情報資産
企業にとって情報資産が重要なものであることはご理解いただけたかと思いますが、実は情報資産は営業活動でもカギを握るものになります。
営業活動における情報資産はさまざまなものがありますが、最も重要なものは一人ひとりの顧客に関する情報でしょう。
顧客(取引先)の業界や業種、取り扱っている商材やビジネスモデル、競合企業や市場などは、なくてはならない情報です。
現代企業にとっては、情報資産の有効活用が重要な課題となっているのです。
なお、以下の記事にて「データドリブンな営業」の説明をしていますので併せてご覧ください。
関連記事:データドリブン営業とは?データドリブンセールスパーソンの育成方法!
BtoBビジネスにおける情報資産
特にBtoBビジネスの場合は、担当者だけでなく決裁者の役職や趣味嗜好などの情報も必要となりますし、決裁までの稟議フローなども把握しておく必要があります。
もちろん、顧客がどんな課題を抱えていて、どのような条件であれば自社の商材に対するニーズが高まるのかという、商談での提案の際に必要となる顧客情報も資産になります。
もっと突き詰めると、顧客が欲している情報は何か、その情報をどんなタイミングで、そしてどのような方法で得たいのかということは、営業だけでなくマーケティングでも必要な情報資産となるのです。
さらに、営業活動自体の情報も、BtoBビジネスにおける重要な情報資産です。
例えば、顧客との商談内容、契約内容、営業担当者ごとの売上や受注率などは、営業戦略を練り直したりマネージャーが指示をしたりするうえで欠かせない情報となります。
関連記事:顧客情報管理はExcelが最適?おすすめしたいツール3選
情報資産の収集方法
それでは、これらの顧客情報はどのように得たらいいのでしょうか。
BtoB営業において特に重要な情報資産である、顧客情報と営業活動の情報の収集方法について解説します。
情報資産(顧客情報)の収集方法
内面的な情報はヒアリングなどを通して得ることができますが、そもそも顧客の氏名や連絡先などを保有していなければアプローチすることはできませんよね。
具体的には、以下のような手段があります。
- 過去に交換した名刺
- 展示会やセミナーの参加者リスト
- WEBサイトのお問い合わせフォームからの送信履歴
- 資料請求者
- 既存顧客からの紹介
- 社内の別の部署からの紹介
- 企業データベースサービスの利用
なお、顧客情報を効率良く入手するには、企業データサービスを利用するのがおすすめです。
例えば、弊社が提供している「Mazrica Sale」(SFA/CRMツール)を含めたMazrica製品には、約40万社以上の企業データベースが登録されており、会社名や電話番号など基本情報の他、財務情報や有価証券報告書、プレスリリースもツール内で閲覧可能です。
必要な情報がすべてツール上で見れるため、情報収集に使う時間を大幅に短縮できます。
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情報資産(営業活動情報)の収集方法
営業活動の情報を蓄積しておくことで、成功事例やナレッジ、ノウハウを共有でき、営業担当者一人ひとりの営業力強化も期待できます。
上記のようにSFAを活用して営業の活動を残すことで担当営業が退職した後も顧客とのやりとりが残ります。
この情報を営業資産として活用できるかどうかが営業力強化の分かれ道となります。
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更に蓄積された営業情報をダッシュボードで分析することでPDCAサイクルを高速に回せるようになります。
SFAが情報を蓄積してくれるので、営業パーソンはSFAを元に適切な行動がとれるようになるのです。
例えば、弊社SFAに備わっている各種分析レポート。チャネル分析レポートやファネル分析レポートなどがあり、全体の情報を可視化して表示してくれます。
情報はただ溜めておくだけでなく可視化して有意義に用いなくてはなりません。その助けとしてSFAはとても重要です。
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情報資産管理の重要性と情報漏洩のリスク
情報化社会の発展に従って、情報資産管理の重要性が注目されてきています。
顧客情報を始め蓄積された多くの情報を分析・研究を進めることで、戦略を立てる大きな手助けになります。
メールや議事録など、営業活動を通して蓄積された全ての営業情報も資産として大きな価値を持ちます。
これらの膨大な量の情報をデジタルl環境で管理する必要がある現在では、これまでよりもより一層、内部の情報漏洩や不正、外部からのサイバー攻撃などの脅威にさらされる可能性が大きくなりました。
直接対面しなくてもインターネットを通じて企業や顧客が繋がれたりすることは非常に便利ですが、これにより企業情報や顧客の個人情報もインターネットを通じて外部に流出してしまうかもしれないのです。
サイバー攻撃技術も日々狡猾にも進化しており、機械システムだけでなく人の心理にまで攻撃を及ぼそうとするものも増えてきています。
情報資産は非常に大きな価値があり、常に狙われてしまっています。
そのため、何らかの対策を講じて情報資産を適切に管理することが重要なのです。
情報資産の管理方法とセキュリティ対策
情報資産は、営業活動を活性化させることもできる貴重なデータです。
しかし一方で不適切に扱い漏洩などが起これば、企業や組織の負債となるリスクと隣り合わせです。従って、情報資産の正しい管理方法を理解しておくことが欠かせません。
情報資産台帳に記入する
情報資産管理の基本は、どの情報資産を、誰が、何処に管理するかを決めることです。
最も基礎的なやり方は、管理台帳に以下のような項目を記入していくものです。
- 情報資産
- 記録媒体・保存媒体
- 情報の利用範囲
- 情報の気密性
- 情報の重要度
- 管理者
- 記録日
- 保存期限
このやり方は、SFAのようなデジタル媒体を利用する際にも応用できます。
管理台帳に記入しておくことで、何処にどの情報資産があり誰が管理しているのかを容易に把握できるようになります。
重要度や気密性の段階ごとに分類分けをして丁寧な管理ができるのもメリットです。
情報が新しくなった場合には迅速にアップデートさせる必要があるので、後から編集しやすい状態にしておくことが重要です。
記録媒体の管理
最初に、情報資産を記録している媒体の把握・管理を行っていきます。
紙やUSBメモリ、外付けのドライブ・タブレットなど社内の全ての記録媒体を確認しましょう。
もしも廃棄予定のハードディスクに情報資産が保存されたままになっていたら、情報漏洩を引き起こしかねません。
このようなリスクを防ぐためにも、どこに何の情報が入っているか必ず全ての媒体をチェックするようにしましょう。
また、可能であれば、情報資産が一元管理できるように記録媒体を絞り込んでおくことをおすすめします。
複雑な管理網を保っておくよりも、簡潔でわかりやすいほうが管理の手間も省け、漏洩のリスクが低くなるためです。
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情報の電子化・操作ログの確認
つづいて、情報の管理に移ります。紙の書類や契約書などは可能な限り電子化しましょう。
電子化によって検索や保存、管理の効率性を大きく上げることができます。
特に重要性の高いデータにはアクセス制限を設けるなど、特定の人物のみ扱えるようにしておくことも有効です。
電子化したデータは、読み書き情報や移動・保存といった操作ログを監視しましょう。
操作ログを監視することで、操作ミスや不審操作のチェック、エラー調査や性能測定等を行うことができます。
また、操作ログを監視していることを従業員に伝えることで、内部犯行の抑止効果も期待できます。
社内のセキュリティ意識の向上
情報漏洩のリスクは、社外からのサイバー攻撃だけとは限らず、社内のヒューマンエラーによっても起こりえます。
例えば、誤操作でデータを消去してしまう、デバイスのアップデートを適切に行っていない、怪しいメールに記載されたURLを踏んでしまうといったミスが在り得ます。
社内の人間のセキュリティ意識が低いと、サイバー攻撃を受けるリスクも上昇しかねません。
情報漏洩の問題の深刻性や、社員の動作一つ一つにその重みがかかっているということをよくわかってもらう必要があります。
社員のセキュリティ意識を高めると同時に、内部不正に対する対策も重要です。
データのコピーペーストや印刷が安易にできないようにするといった物理的な対策や、内部不正のハイリスクローリターン性の周知を行うなどの対策ができます。
情報を守ると同時に社員も守るという意識で、データの管理や監視を適切に行いましょう。
関連記事:デジタルリテラシーとは?意味やリテラシーを高める3つの方法を解説
営業資産を活用した営業戦術事例
これらの営業活動での情報資産(営業資産)は、営業の戦術にも活かすことができます。
ここからは、どのような方法で営業戦術に活用していけばいいのかを具体的に解説します。
事例①名刺管理を活用する
名刺は、これから顧客となる可能性のある人物の氏名・企業名・役職・連絡先などの情報が全て載っている重要なものです。
そして、実は名刺には「顧客情報」だけでなく、「いつ・どこで・社内の誰が接点を持ったのか」といった人脈の情報までも含まれています。
つまり、「名刺」という情報資産を適切に管理することで、営業チャンスを最大限に活かすことができるのです。
「SanSan」や「Camcard Business」のような、名刺をクラウド上でデータベース化して社内全体で一元管理できる名刺管理ツールを活用すると適切に名刺を管理できるでしょう。
大量の名刺をスマートに管理できたり、名刺の紛失や情報漏えいのリスクを防げたりするメリットがあります。
更に、異動や転職があった場合は自動で名刺内容が更新されたり、社内外の人脈ツリーが見える化できたりするため、営業機会のロスも防ぎます。
名刺管理ツール徹底比較記事はこちらをご覧ください。
関連記事:名刺管理アプリ・ソフト10選徹底比較~価格(無料あり)・特徴
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事例②CRMを活用する
近年さまざまな企業で導入が進んでいるCRMツールですが、CRM=Customer Relationship Managementは日本語に訳すと「顧客関係管理」となります。
つまり、営業における情報資産を一元管理することで、顧客とのより良い関係を構築していくことを目的としているツールなのです。
そのCRMをうまく活用することで、営業資産を社内で共有するだけでなく、より顧客に寄り添った営業活動を行うことができます。
例えば、「○○さんだからおたくの会社と付き合っているのよ」という関係性が出来上がっている場合、他の営業担当者がいきなり接点を持つことは難しいですよね。
しかし、CRM上に顧客と社内の人物の関係を記録しておくことによって、該当する顧客と接点を持ちたいと思っている営業担当者がアプローチしやすくなりますし、社内の人物もサポートしやすくなります。
また、顧客のSNS上での投稿やフォローしているアカウントから把握できる顧客のニーズや課題等の情報をCRM上に蓄積していくことも可能です。
また、CRMツールの中にはアプリで名刺を読み取り、データとして蓄積できる名刺管理ツールの役割を果たすものもあります。
例えば、弊社が提供しているSFA/CRMツールのMazrica Saleには、「名刺OCR取り込み機能」というオプション機能があり、モバイルアプリのカメラから名刺をスキャンしてコンタクト情報をMazricaに取り込むことが可能です。
読み取りの精度が高いのはもちろん、AIが重複や表記ゆれを自動で防いでくれるので、情報管理を正確に行うことができます。
また、顧客のSNS上での投稿やフォローしているアカウントを知ることで、顧客のニーズや課題を把握することもできるため、これらの情報をCRM上に蓄積していくことも可能です。
このように、CRMを単なる「顧客のデータベース」としてだけでなく、ちょっとした工夫を加えることで営業の仕組みが改善されていくことが期待できます。
CRMの詳細、CRMの価格・特徴の比較は以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:
終わりに|Mazrica Saleで大切な情報資産の管理を徹底しよう
情報資産は企業経営や営業活動に欠かせないものですが、適切に管理・活用しなければ「資産」としての価値がなくなってしまう可能性もあります。
セキュリティリスクを理解して、適切なツールを活用することで「情報」を資産として最大限に活用することができるでしょう。
上手に情報資産を営業に活用し、企業の成長につなげていきましょう。
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