多くの企業では期初に事業計画を立て、目標を決めて予算を組みます。

そして、その計画に向かって日々事業活動を実施していくことになります。

その際、当初立てた計画に対して実績を常に把握することが予実管理です。

経営者やマネージャーだけではなく、部署や個人でも営業目標を立てて達成度合い、進捗を定期的に見るマネジメント手法は一般的に行われていると思います。

しかし、予実管理がうまくいかないケースも見受けられます。

なぜ、予実管理がうまくいかないのか実例と対策について考えていきましょう。

予実管理とは?

予実管理とは?予実管理の流れと管理方法を紹介(Excel・ツール) | Senses Lab. | 1

予実管理とは「予定(予算)」と「実際(実績)」を管理することです。

ほとんどの企業では目標が設定されており、予算が決められていると思います。

その予算に対して実績が滞りなく進捗しているかどうかを確認することが「予実管理」となり、企業の意思決定における重要な材料となります。

予実管理は企業だけにあてはまることではありません。

個人で旅行に行く際も企業と同様に予算を決めると思います。

つい旅行が楽しくなってしまい、決めた予算以上に買い物をし過ぎてしまったら帰りの飛行機をLCC(ローコストキャリア)に変更するなり、食費を抑えるなりしてお金の使い方を起動修正する必要があります。

企業も同じように決められた予算に対して実績の進捗がどの程度進んでいるのか。

このまま予定通り進んで良いのか、軌道修正は必要ないのか。など、予算と実績を比較して定期的にモニタリングすることが重要です。

なぜ予実管理をするべきか?

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企業が設定した予算に対して日々の営業活動の実績が合致しているのか、予算と実績の差を定期的に認識します。

ただ単に「今月は差が大きい」と思うだけではなく、予算と実績に差が生じている要因を徹底的に分析することが重要です。

下図の第3四半期のように、予算に対して実績が足りていない場合は何の要因で予算に達していないのかを分析し、第4四半期で対応する策を検討します。

逆に第2四半期のような予算を実績が上回っている場合でも、予想以上の強みの分野があるから予算以上の実績をあげられているかもしれません。

伸ばすべき所は伸ばすという軌道修正も重要です。

伸びているからといって問題がないのではなく、その場合も原因を分析する必要があります。

定期的に予算と実績を把握し、それを分析することで企業が持っている課題や弱み、逆に強みや伸ばすべき分野が見え、来期からの改善に活かすことができるようになります。

予実管理を成功させるためのポイント

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予実管理がいまひとつ上手く機能していないという企業も多く存在しています。

そのような場合、予算と実績が正しく設定されていない可能性があります。

予実管理は実際に設定した予算と実績が数字として定量的に把握できます。

そのため、差を大きくだしたくないからという理由で予算を低く設定したり、逆に実現不可能なほど高い予算を設定したりすることは問題です。

簡単に到達できるような予算設定は簡単に実現できてしまうため、会社として「伸びよう」とする意思が欠落してしまいます。

逆に高すぎる予算では企業の強みも弱みも分析できないまま、「予算未達」で終わってしまいます。

予実管理とはただ単に「予算を達成した」、「予算を達成できなかった」ということだけではなく、自社の強みや弱みなどの課題を抽出できるようにすることが重要となります。

予実管理をする方法

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予実管理の流れ

予実管理の具体的な設定の流れを理解しておきましょう。

次の①~⑤を予実管理のフォーマットとして使ってもらうと予実管理を正しく設定できるはずです。

①目標を設定する

全社の事業目標に従い、部門ごとで予算作成などの目標を設定します。

この際に、先述したように目標の数字が適切かどうか判断しながら設定する必要があります。

目標数値の妥当性を判断する際のポイントとしては、過去の実績・成長率などから大きく外れていないこと、競合他社や業界全体の実績・成長率から外れていないことが挙げられます。

経営側の理想や願望を反映することも重要ですが、現実的な数字にならないように気をつけましょう。

②具体的な数字目標に落とし込む

目標利益が設定された場合、人件費や減価償却費など使える経費を確認し、費用の予算も設定します。

粗利益率を決めた上で部門別の利益目標を決定します。

③全社の予算に合算して確認する

部門ごとに設定された予算や費用を全社予算として再度確認し、事業目標と相違が生じてないか確認します。

ここまでが予算策定のプロセスです。④から実績側の活動が入ってきます。

④予算と実績の差異を確認して課題を抽出する

設定した予算に対して実績がどうだったのか集計して、その差異の要因分析をします。

分析する際にはKPIを設定し、事業の強みや弱みを把握します。

⑤解決案の検討

強みや弱みが把握できたら、来期以降の対策へと反映させます。

弱みであれば課題への対応、強みであればより伸ばす施策などの検討になります。

Excelでの予実管理

個人、あるいは中小企業であれば紙で予実管理をしている会社も少なくなりません。

しかしExcelで簡単に予実管理は出来るものです。

例えば、列に「商品リスト」、行に「月」を並べることにします。カテゴリーごとに「予算」「実績」「差異」の項目を割当てます。

月次ベースの予実管理のサンプルの例では行を1月単位とし、3ヶ月おきに4半期(1Q~4Q)の小計を入れています。

さらに1Qから4Qの合計である年合計を最終行で計算しています。

<月次ベースの予実管理サンプル>

日次ベースの予実管理のサンプルでは月別にシートを作成しており、行を1日単位としています。

月別ベースの予実管理と同様に最終行に合計を計算していますが、これはこの2月の合計の数字となります。

<日次ベースの予実管理サンプル>

前述したように、予実管理は予算と実績を比較し差異を出すことがゴールではありません。

予算以上の事を達成したら何の要因で伸びたのか、未達であれば弱みが何だったのかを分析します。

月次ベースの予実管理から年間ではスキンケアが予算を大きく未達、ボディケアが予算を上回る好業績を出しています。

その内訳をさらに見て行きます。

スキンケア事業の4Q、特に12月の売上が弱いということがわかります。

クリスマス商戦で他社に顧客を奪われた可能性があるのであれば、来年はクリスマスキッドを発売するなどの対応策が検討されます。

<カテゴリー別の差異分析>

このようにExcelで簡単に予実管理を実施することもできます。

もし紙で実績を管理しているというような事業者さん、Excelで実績を入力しているだけで予実管理は実施していないというような企業がいましたら、上記例を参考に予実管理をExcelで作成してみてください。

予実管理ツールでの予実管理

事業規模が小さい場合はExcelでの予実管理でも十分かもしれません。

しかし、規模が大きくなるとExcelのメンテナンスが頻発します。

例えば、商品カテゴリーの追加などExcelの場合、行挿入して式をコピー&ペーストすれば追加は可能ですが、頻発するととても手間がかかります。

さらに商品単価の変更だったり、月別の平均売上が必要となったりした場合にExcelのフォームが煩雑になったり、計算式を間違えたりする可能性もあります。

事業規模の拡大に合わせて予算管理ツールの導入を検討しても良いかもしれません。

計算式を間違えてしまうという心配やクラウド上でデータを保持しているため、データが破損するようなケースなどの問題を解決してくれます。

予実管理ツール

そろそろExcelでの予実管理が厳しくなってきたと感じ始めている事業者様向けに、2点予実管理ツールをご紹介します。

Oracle Planning and Budgeting Cloud Service

管理会計や予算管理で必要となるデータを実績系のシステムから収集し、クラウド上で予実管理やシュミレーションレポート作成までトータル的にサポートし業務を効率化してくれます。

BizForecast

BizForecast はExcelと似た操作性ですので、今、予実管理をExcelで実施していて、メンテナンスの手間がかかっている会社には導入しやすいツールです。

経営者向けに報告が必要となる差異分析やグラフなどはボタンを押すだけで提示され、柔軟性と使いやすさに優れた特徴を持つツールです。

おわりに

予実管理とは「予算を達成した」「予算が未達だった」と、一喜一憂することが目的ではありません。

予実管理の結果内容を分析し、次のアクションを起こすことが重要です。

そのための管理方法もExcelを使って具体的にご紹介させていただきました。

Excelでの管理で乱雑になることが想定される場合には、予実管理ツールの導入を検討しても良いかもしれません。

今回ご紹介した予実管理の目的、方法、ツールを参考にしていただき、できる所から実施してみてください。

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