「CRM(顧客管理システム)で案件管理をするとどんなメリットがあるの?」「CRM(顧客管理システム)を導入するとどんなことが実現できるのかわからない」という方もいるでしょう。
そこで、この記事ではCRMの案件管理のメリットとCRM を導入することで実現することについてお伝えします。
またCRMを導入する際に知っておきたいポイントについても合わせて紹介します。
「CRMを活用して、より効率的な営業活動をしたい」「自社の売上を伸ばしたい」という方はぜひ参考にしてください。
CRMとは?
CRMとは「Customer Relationship Management」の略称で、日本語では「顧客関係管理」を指します。企業と顧客が良好な関係性を築き、長期的な取引へとつなげることで、自社の収益を最大化させることを目的としています。
たとえば、Webサイトのお問い合わせフォームでの顧客情報の取得、メールによる情報発信、SNSでのコミュニケーションなど、さまざまです。
広義では顧客との関係性の構築・維持につなげる取り組み全体を指しますが、顧客との関係構築を実現するためのツールやシステムを「CRM」と呼称するようになっています。
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案件管理とは
案件管理とは「目標を達成するために営業進捗や顧客情報を管理すること」です。
いつ、だれが、どこで、何を、どんな原因で、どのように、という5W1Hの情報に加え、受注見込度、受注予定日、売上見込額などを管理します。
案件管理を行うことによって、案件ごとの詳細記録を残すことができ、受注や失注の原因分析が効率的に行えるようになるため、組織全体の生産性が向上します。
また、案件ごとの状況を可視化できるため、抜け漏れなく進捗を確認できる上、営業ノウハウやスキルの共有ができ、属人化を防ぐことができます。
関連記事:案件管理とは?案件管理の種類や選び方とおすすめツール12選
Excelを用いた案件管理の限界
案件管理の重要性は理解していても、効率的な管理システムを導入している企業はまだ少ないかもしれません。
多くの企業では、案件管理にExcelのシートを利用しているのではないでしょうか。Excelは数式を使った情報管理に強く、テキストも扱え、使い勝手も良好です。
また、多くのPCに標準装備されており、使い方も広く知られているため、導入のハードルが低いと言えます。
しかし、Excelはデータの抽出が得意ではありません。例えば「9月分の売上見込み」は簡単に取り出せても、「昨年および一昨年の9月分の売上」のような特定条件を満たす情報を抽出するには、大掛かりな数式やマクロを組む必要があります。
様々な局面で必要なデータを迅速に抽出するためには、手の込んだマクロが必要で、少しの変更でも手間と時間がかかります。
営業活動に集中し、業務効率を高めるために使うべき案件管理表が、そのメンテナンスにエネルギーを割かれるようでは本末転倒です。
しかし、専用のCRMツールを導入すれば状況は一変します。
これまでExcelの入力作業やメンテナンスに費やしていたエネルギーのごく一部の労力で、精度の高いデータを簡単に引き出すことができるのです。
CRMの案件管理で実現できること
CRMの案件管理で実現できることを掘り下げてお伝えしていきます。
「CRMで案件管理をするとどんなことが実現するのかイマイチわからない」という方は参考にしてください。
案件の進捗状況をリアルタイムで把握
CRMの案件管理をすることで、各案件の進行状況をリアルタイムで把握できます。
各案件の進行状況を簡単に把握することができるため、上司が部下の営業活動について指導をしやすくなります。
例えば「君はクロージングまでの訪問回数が多すぎる」「お客様への提案内容がインパクトに欠ける」 「明日の商談では、こういう提案をすると良い」などの具体的な営業の指示を出すことができます。
これにより営業の育成や案件のクロージング率の向上が可能となります。
例えば、クラウド営業支援ツールMazrica Salesでは、案件ボードという画面で、案件をカンバン方式で可視化することができます。
今どのフェーズにどれくらいの案件が積み上がっているのかが一目瞭然です。
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営業マネージャーが全体を見る際は以下のようなポイントでチェックすると受注率を高められるでしょう。
- 停滞している案件はないかMazrica Salesでは動けていない案件は青→黄色→赤と色が変わっていきます)
- 担当案件に偏りはないか
- 契約金額や予定日は正確か
- ネクストアクションがきちんと設定されているか、内容や時期は適切か
見たい情報を簡単に抽出
購買者リストをExcelや紙媒体で管理している場合は、自分が見たい情報を抽出するまでに時間がかかってしまいます。その点、 CRMは見たい情報を簡単に抽出できます。
例えば、「今月受注した案件」について調べたり、「過去1年間で自社の商品サービスを購入したお客様リスト」など自分の知りたい条件に合わせて情報を簡単に引っ張ることができます。以下のようなイメージです。
これにより、営業パーソンやマネージャーが自分の見たい情報を抽出するためにかけていたコストを削減することができます。
顧客情報をグラフ化して分析
また、CRMでは顧客情報をグラフ化して分析できます。
グラフ化することにより顧客の属性を分析しやすくなります。テキストだけが並んだ従来の顧客リストではわからなかった顧客の属性や傾向をつかめるので、今後の営業活動がしやすくなります。
例えば、「毎年10月は自社の顧客の購買意欲が上がるので、何か新商品を出そう」「自社の商品は30代女性に人気なので30代女性向けへの営業活動を強化しよう」ということが可能です。
CRMのツールによっては、簡単にグラフを作成することができるので、今までExcelやスプレッドシートでグラフを作成するのにかけていた時間を削減することができますよ。
以下のような売上の見込みのレポートを活用して、正確な見込みを把握するとともに、重要な案件を落とさないように手を打っていきます。
案件に関する情報を自動的に共有
CRMを導入することによって案件に関する情報を自動的に共有できるようになります。
「案件管理に関するExcelはあるのに更新するのが手間だと感じる」「データの情報を更新するのがめんどくさい」「今誰がどんな営業活動しているのか把握できない」という悩みから解放されます。
営業パーソンの人数が少ないうちは案件の管理は気にならないかもしれません。
しかし、営業パーソンが増えて案件が増えれば増えるほど、案件に関する情報共有のコストがマネージャーやリーダーに大きくのしかかることになります。
また、情報を自動的に共有できることで、他のメンバーが案件を引き継ぎ易くなります。そのため、案件の引継ぎに関するコストも下がります。
さらに顧客情報を自動的に共有してくれるおかげで、顧客のサポートの質も向上し、顧客の自社に対する満足度も上がります。
例えば、「A社の案件について知っているK君が体調不良で休んでいるため案件について把握できない」「お客様のサポートをしていたB君が突然退職してしまったので、サポートの進捗状況がわからない」という事態を回避することが可能です。
CRMを導入する際のポイント
ここまでCRMを導入するメリットをお伝えしてきましたが、CRMを導入する際には以下のポイントがあります。
このポイントを掴んでいないとCRMを導入しても成果に結びつかない可能性があるので、注意してください。
導入の目的を明確にする
CRMを導入する際のポイントは、CRMの導入の目的を明確にすることです。
何のためにCRMを導入するのかを明確にしておかないと、導入しても結局使われないシステムになってしまいます。
例えば、「CRMを導入することで営業パーソン同士の情報共有のコストを削減したい」、「自社の顧客属性について分析したい」 などという風に目的を明確にしてからCRMの導入を検討しましょう。
目的に合わせたCRMツールを選ぶ
CRMツールは数多くあるので、自社の目的に合わせたものを選ぶようにしましょう。
CRMはシンプルな機能だけのものから高機能なものまで様々な種類があります。必要以上に高機能だと、使わない機能が数多く出てきてしまい導入の費用がもったいないです。
逆に低機能すぎると「使いたい機能が自社で導入しているCRMには付いていない」という事態になってしまうので、目的にあったものを選びましょう。
CRMツールはこちらの記事で複数のツールを比較・紹介しています。
関連記事:【CRM比較】顧客管理システム/サービス35選|特徴から価格まで
使いやすいツールかどうかを確認する
CRMのツールを導入する上で重要なのが使いやすさです。
いくら高機能でも高額で使いづらいと営業パーソンにストレスがかかったり、現場では使われなくなったりします。
そのため使いやすいかどうかを事前に確認することをお勧めします。
製品によっては、お試し期間が設定されていることがあるため、必要に応じてお試し期間を活用して使いやすさを見極めてみましょう。
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様々なCRMツールがあるので以下のような口コミ・評判に関する記事を参考にしてみてください。
CRMの入力が定着しない方へ
現場にCRMの入力が進まないことで悩んでいる方に、解決策をお伝えします。
デジタルセールスツール(DSR)を活用する
CRMツールでどうしても案件管理が定着しない場合におすすめなのがDSRツールです。
デジタルセールスルーム(DSR)とは、BtoB企業が見込み顧客と情報や営業コンテンツを共同し、効率的な営業活動を行うことを目的としたオンラインスペースのことです。
ファイル共有、タスク管理、チャット機能などが搭載されてます。提案中の案件の一元管理にも向いているツールです。
営業担当者はルーム内で営業活動を進めるだけで提案内容が可視化されていきます。
営業管理者はルームを開くだけで提案のステータスを確認することができるので、営業メンバーやツールへの入力工数を削減することができます。
CRMツールとも連携が可能なので、大変な案件ステータスの入力を省くこともできます。
▶︎▶︎参考資料:デジタルセールスルームとは? ~ 概要・主要ツール・ユースケースを紹介 ~
おわりに
CRMを案件管理をすることで多くのメリットが得られるとご理解頂けたと思います。
CRMを活用することで日々の営業活動の効率が上がります。
「もっと効率的に営業活動をして売上を伸ばしたい」とお考えの人は CRM の導入を検討してみてはいかがでしょうか?
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