どの会社でも売上予測を立てているはずです。では、どのような方法で売上予測を立てているでしょうか?

今回は、知っているようで知らない「売上予測」の立て方や、売上予測レポートの作り方を合わせて紹介します。

本記事を読むことで、売上予測の概要を理解できると共に、売上予測レポートを作る準備ができるようになるでしょう。

▶️▶️売上予測を精度高く行うために必要なSFAとは?

売上予測とは?

売上予測とは、自社の過去の売上実績や成長率、市場動向や外的要因、その他様々なデータを踏まえて、将来の売上を予測することです。

「根拠のない売上の予測」ではなく、「データに基づいた売上の予測」「データから導き出された売上予測」であることが重要なポイントです。

一般的に多くの企業では、売上予測に基づいて経営判断を行っているのではないでしょうか?

精度の高い売上予測を立てることができれば、経営資源をどこにどう投下するのか?などの経営判断がしやすくなります。また、各部署で優先的に行うべき取り組みを実行しやすくなる点がメリットです。

では、どのように売上予測を立てればいいのでしょうか?また、似たような言葉の「売上目標」との違いは何なのでしょうか?

次項から確認していきましょう。

▶️▶️会社全体の売上の底上げを実現するセールスイネーブルメントとは?

※過去目標のデータに基づいた予測方法、「フォーキャスト」に関する記事はこちら
関連記事:フォーキャストとは?営業における重要性や手順、精度を上げる4つのポイントを解説

売上予測と売上目標の違い

「売上予測」と似たような言葉・概念として「売上目標」があります。

「売上予測」と「売上目標」の違いについて考えていきましょう。

例えば、売上予測を文章化すると「去年の9月の売上は300万円であり、我が社の平均成長率は10%なので330万円と予測できる」のようになります。(より詳細に説明することもできますが、最低限の説明の場合)。

このように、特定の期間に対して過去のデータをフル活用して導き出した数字で、限りなく正確さを追求したものを予測といいます。

「目標」も特定の期間で設定する数字ですが、「予測」とは異なります。

目標とは、成し遂げたり、到達しようと目指すものです。「これくらい売りたい」という期待を含んだもので、通常は前年や前月を上回る数字を設定します。

つまり、過去のデータから未来の数字を導き出すという意味では予測も目標も同じですが、予測では、期待や希望を含まない「現実的に達成できる数字」を導き出さなくてはなりません。

言い換えれば、この数字が3ヶ月後、半年後、1年後に会社の手元にあるお金ということになります。

売上予測によって「現実的に達成できる数字」がわかることで、社員の給与や投資など、お金の使い道を考えることができるというわけです。

関連記事:売上を拡大させるには?拡大を妨げる要因と6つの具体的施策を解説

売上予測を立てる重要性・メリット

売上予測を立てることは、企業の成果最大化を図ったり、経営戦略を立てるために重要です。 ここでは、適切な売上予測が予算管理、人員配置、在庫管理、コスト管理に対してもたらすメリットや重要性について解説します。

予算管理の最適化

売上予測は、企業が次期の売上を見込んで資金を適切に配分するための基礎となります。

売上の見込みに基づいて行われるコスト管理は、無駄な出費を排除し、企業の利益を最大化するための戦略的な方針を立てるのに役立ちます。
正確な予測に基づいた経営方針によって、企業は資金を効果的に運用でき、持続可能な成長を達成することができるのです。

関連記事:予算管理とは?予算管理の方法とPDCAサイクル | ツールも紹介

人員配置の最適化

売上予測は、企業が適切な時期に適切な人員を配置するための貴重な情報源になります。

需要の増減に応じてスタッフを適切に配分することで、生産性が最大化され、業務効率化を図れます。

また、正確な売上予測に基づいて人員配置を行うことで、ストレスや過度な負担を軽減し、従業員のモチベーション向上にもつながります。

在庫管理の最適化

売上予測は、企業が需要と供給をバランス良く調整する上で不可欠な役割を果たします。

適切な売上予測に基づいて行われる在庫管理は、在庫の過剰や不足を回避し、企業の運転資本を最適化します。
これにより、企業は在庫コストを最小限に抑えながら、顧客のニーズに適切に対応することができるのです。

売上予測レポートを作るために必要なデータ

上述のとおり、売上予測を立てるにはデータを集めることが必要不可欠です。

しかし、むやみやたらにすべてのデータを集めたり、入力したりすればいいのではありません。

現時点では、営業活動に関する数字をすべて記録していないかもしれませんが、基本的には以下のデータを揃えておくと、より正確な売上予測レポートを作ることができます。

  • 潜在顧客が自社サービスに興味持つまでの期間
  • 案件化してから受注するまで期間(リードタイム)
  • リードから受注の進捗率(コンバージョン率)
  • 契約期間
  • 更新率
  • 解約率
  • 月別の売上
  • 商品別の売上

ここでのポイントは、受注した案件だけのデータを見ることです。

「潜在顧客が自社サービスに興味持つまでの期間」であれば、見込み客からもデータは取れますが、それ以外は受注した案件に絞ってください。

関連記事:データ分析とは?分析に求められる仮説思考とは?

売上予測の立て方

売上予測の計算方法を解説!売上予測レポート2つの作り方 | Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. | 1

売上予測の立て方には、「売上履歴から計算して売上予測レポートを作る方法」と「営業ファネルから計算して売上予測レポートを作る方法」の主に2種類があります。

まずは、売上履歴から計算する方法についてみていきましょう。

売上予測の立て方①:売上履歴から計算して売上予測レポートを作る方法

前年同月比、つまり、一年前の売上履歴から売上予測を立てる方法です。

計算式はいたってシンプルです。

去年のデータ(一年前の売上利益)✕成長率(年間平均成長率)

例えば、二年前の新規売上は870,000円、一年前は1,000,000円だとすると、新規売上の成長率は15%となるので、新規売上の予測を立てると以下のように計算できます。

今年の新規売上予測:1,000,000円✕1.15(15%アップ)= 1,150,000円

そのほか、解約する金額を差し引いたり、更新する契約を加えたり、季節要因を加味することで、全体の売上を正確に予測ができます。

たとえば、当月に契約を更新する案件の合計金額は100万円で、そのうち解約率が5%だとすると以下のように計算できます。

解約で失う金額:1,000,000円✕0.05(5%)= 50,000円
更新契約の合計金額:1,000,000円−50,000円= 950,000円

さらに、新規契約と更新契約の売上を合わせて計算すると、以下の通りとなります。

売上予測の計算方法を解説!売上予測レポート2つの作り方 | Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. | 2

関連記事:売上分析に使える7つの手法・フレームワークと分析ツールを紹介!

売上予測の立て方②:営業ファネルから計算して売上予測レポートを作る方法

営業(セールス)ファネルとは、潜在顧客が見込み客、顧客へと絞り込まれる様子を漏斗に例えたもので、営業フェーズごとの進捗率の把握や、相手の状態に合わせたアプローチを管理する為に使われます。

つまり、営業ファネルから予測をする際には、「サービスサイトを閲覧しているような潜在顧客層」から「問い合わせをした見込み顧客」、「受注した顧客」の順番に計算をしていくことになります。

たとえば、「現在はこれくらいのWEBセッションがあって、これくらいの獲得リード率だから、これくらいのアポ獲得率で、そうなるとデモ実施数はこのくらいになる・・・」のように辿っていき、最終的には、予測受注金額を算出します。
※具体例は下記の表を参照(獲得率、実施率などは、年間平均を元に算出)

営業の売上予測計算方法:売上予測レポート2つの作り方 | Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. | 2

なお、営業ファネルを逆算していくと、「今期の目標が1億円の売上だとしたら、目標を達成するためには何件の契約が必要か、何件をクロージングしなといけないか、WEBセッションは何件必要か・・・」などのように、簡単に行動ベースの目標(KPI)を設定することができます。

ただし、ここでの目的はあくまでも「売上予測」ですので、結果から逆算する必要はありません。

売上予測レポートを作る2つの方法を説明してきましたが、実際の運用に当たっては、どちらか一方ではなく2つを組み合わせるのがベストです。

さらに、「決まった期間内」に「決まった担当」が「どれだけの進捗率があったか」という点までデータを入力、分析することができれば、より正確な売上予測レポートを作ることが可能になります。

▶️▶️売上予測を立てるために必要な営業データ活用法の詳細はこちら

Excel(エクセル)・スプレッドシートでも売上予測レポートは作れる?

結論から言えば、Excelやスプレッドシートで売上予測レポートを作ることは可能です。

SFAを導入していない会社の場合は、Excelやスプレッドシートで売上予測レポートを作ることが多いようです。
また、起業したばかりでデータが集まってなかったり、商品数が少ない状況であれば、Excelで作成した売上予測レポートを活用するのが早いでしょう。

しかし、膨大な商品情報を入力してゼロから作らなければならないという手間や、情報共有の手間を踏まえると、これからご紹介するSFAの方が扱いやすいといえるでしょう。
▶︎▶︎【無料ebook】営業プロセスにおけるExcel管理で対応できる/できない範囲を整理しました

売上予測レポート作成に役立つSFA

売上予測レポートを作るにはさまざまなツールがありますが、ここでは簡単に売上予測ができるSFAを紹介します。

Mazrica Salesの売上予測レポート

SFA(Sales Force Automation:営業支援ツール)とは、営業活動における売上アップを目的として開発されたツールで、顧客・案件の進捗の記録や管理のほか、営業ナレッジの共有や分析ができるものがあります。

機能も拡張を続けており、大半のSFAには売上予測レポート機能がついています。

関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いは?意味・役割・主な機能を徹底解説

レポート機能がついていれば、ゼロから新しく作る必要はありません。必要なデータを取り込みさえすれば、自動で集計し、売上予測レポートを作ることができます。

弊社が運用するSFA「Mazrica Sales 」では、搭載AI機能を用いて、AIによる売上予測を行っています。(AIフォーキャスト)

過去のデータに裏付けられた、AIによる正確な売上予測を反映した売上予測レポートを見ていくことで、失注リスクを回避し着実な売上アップが目指せるでしょう。

▶︎【デモ動画】Mazrica Salesの売上予測レポートの使用感を確かめるにはこちらから!

Mazrica Salesのファネル分析レポート

Mazrica Salesでは、売上予測レポートだけでなく営業ファネルの分析レポートも自動的に作成できます。営業ファネルレポートでは、営業のフェーズ毎の歩留まりや受注率を分析することが可能です

▶Mazrica Sales (旧 Senses) のサービス紹介資料はこちら!導入メリットや活用方法を徹底解説します!

さいごに|Mazrica Sales(マツリカセールス)を使って売上予測の精度を高める

売上予測は会社の経営判断に欠かせない、重要な指標です。データを経営に活かすには正確な予測が必要になり、そのためにはたくさんのデータを集めなくてはなりません。

Excelでも売上予測を立てられますが、データ量が増えるにつれ、入力や管理、分析も煩雑になります。できれば一度、SFAの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

SFA/CRMツールのMazrica Salesなら、AIを活用した売上予測レポートを自動で作成できます。

また、同社のBIツールMazrica BIをあわせて活用すれば、Mazrica Sales内だけでなくExcelをなど社内に分散したデータをし、高度なデータ分析による売上予測を立てることが可能になります。

売上予測の精度を高め、同時に営業業務を効率化させたいと考えている方は、ぜひSFA/CRMツール「Mazrica Sales」の導入をご検討してみてください。

▼下記よりMazrica Salesのサービス紹介資料を無料ダウンロードできます。

Mazrica Salesサービス紹介資料

Mazrica Salesは「現場の定着」にもっともフォーカスした営業支援ツール(SFA/CRM)です。Mazrica Salesの特徴や機能の詳細についてまとめた概要資料と、実際の画面を確認できるデモ動画をお送りいたします。

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Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。
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