どんな業種・業界の企業でも「営業」という機能は必ずあるでしょう。
なぜなら、自社の商材を売らないことには、会社の存続・成長には繋がらないからです。
売上を新しく作るためには、新規開拓をして商談をし受注に繋げるというフローになりますが、営業アプローチがうまくできていないと、いくら営業をかけても受注には繋がりません。
顧客を取り巻く環境の変化により、営業アプローチの見直しが必要と感じている企業も多いはず。

それでは、いつの時代も営業担当者を悩ます「アポイントにつながるアプローチ」「受注に繋がるアプローチ」とは、どのようなものなのでしょうか。
自社に合った営業アプローチを考え直してみましょう。

営業アプローチの流れと手法

営業アプローチがうまくいかない時に確認すべきポイント|Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. |1

営業のアプローチで重要なのは、相手の興味関心を引き出すこと。
せっかく優れた商材なのに「聞く価値がない」と判断されてしまっては、元も子もありません。
「なかなかアプローチがうまくいかない」と感じている人は、ターゲットや手法が間違っているのかもしれませんよ。

新規開拓アプローチの流れ

既存の顧客と良好な関係を築き、継続的・安定的に受注を獲得することは大事ですが、それでは売上が頭打ちになってしまう可能性もあります。
そのため、営業担当者にとって、既存顧客との関係と同じくらい、新規開拓も大切だとも言えます。
売り切りの商材を扱っている企業ならば、より一層、新規開拓は重要視していることでしょう。

しかしながら、新規開拓を始める際、手当たり次第に電話やメールをしてもうまくいくはずがありません。
なぜなら、自社の商材を必要としている人に対して、必要としている時にアプローチしなければ、心に響かないからです。
たとえば、あなたが新築の家を購入したとして、入居してすぐに「リフォームしませんか?」なんて営業の電話がかかってきても、まったく必要ありませんよね。
それと同じで、まずはアプローチするターゲットを選定することが重要なのです。

ターゲットの選定は
1 業種の選定:自社の商材にマッチした業界を把握する
2 エリアの選定:移動可能圏内なのか遠方もターゲットとするのか、リソースを考えながら選定する
3 企業規模の選定:ターゲットエリア内にある対象企業の規模を把握し、どのくらいの数があるのか把握する
4 ペルソナを設定:ターゲット企業のどんな担当者にアプローチするかを想定して、営業トークを考えておく
という流れになります。

特にポイントなのが、4の「ペルソナ設定」。
企業の担当者をペルソナとするのか、決裁権をもつキーパーソンをペルソナとするのかでも、アプローチの仕方が変わってきます。
あらゆるパターンに対応できるよう、どちらの場合も考えておいたほうがベターかもしれませんね。

さて、具体的なアプローチターゲットが定まったところで、どのようにアプローチしていくのかを決めます。
ターゲットや自社の商材によって、新規開拓の最適な営業アプローチ手法は変わるので、それぞれの手法を見てみましょう。

アウトバウンド営業とは?インバウンドセールスとの違いやツールを紹介

営業アプローチの手法

●電話営業(テレアポ)
【メリット】
・運が良ければ、決裁権をもつキーパーソンと直接つながることができる
・直接話すことで、相手の興味関心の度合いをつかむことができる
・簡単なヒアリングや商材の紹介なども行うことができ、アポイントに繋がりやすい
【デメリット】
・すぐに切られてしまうことが多い
・ターゲット企業が多いと、時間やコストがかかってしまう

●メール営業
【メリット】
・少ないリソースで、一気に多くの企業にアプローチできる
・簡易資料やデモ動画などを添付することができる
【デメリット】
・開封率、返信率が低い
・メールアドレスの入手が難しい

●飛び込み営業
【メリット】
・決裁権をもつ担当者に繋がる可能性がある
・そのまま商談の時間を取ってもらえることもある
・何度も足を運ぶことで信頼関係が築ける
【デメリット】
・リソースやコストがかかってしまう
・社内の目が行き届かず、営業担当者が本当に営業をしているのか分からない

●セミナー、ウェビナー
【メリット】
・会場に来ている時点で興味関心の度合いが高いので、確度の高いターゲットに対してアプローチすることができる
・自社商材の強みやメリットを最大限に紹介できる
・「参加者限定キャンペーン」などでお得感を出すことができる
【デメリット】
・事前準備にリソースがかかる
・告知のための広告費や会場費などコストがかかる
・参加者が少なくても開催しなければならないため、費用対効果が低いこともある

●紹介
【メリット】
・既存取引先の別部署や知り合いなどを紹介してもらうため、アポイントに繋がりやすい
・キーパーソンに繋がる可能性が高い
【デメリット】
・既存顧客との関係が構築されていないうちに「誰か紹介してほしい」と頼むと、失礼だと思われてしまう

ひとつひとつではなかなか効果が出なくても、それぞれのアプローチ手法を組み合わせて展開することもおすすめです。
例えば、電話をしたあとにメールで詳細資料を送ったり、セミナーで名刺交換をした人に電話営業をしたりすることもできます。

顧客のタイプ別アプローチとは?|4つの顧客タイプ別アプローチ方法紹介

商談での営業アプローチ

営業アプローチがうまくいかない時に確認すべきポイント|Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. |2

日本のビジネスにおける営業スタイルは、定期的に顧客を訪問して「何か注文(御用)はありませんか?」と回る“御用聞き営業”から、商品提案型の“プロダクト営業”に変遷し、顧客の課題をヒアリングしてそれを解決する“ソリューション営業”へと変わってきました。

しかし、インターネットの普及により顧客の知識も増え、解決策は顧客自身で見つけ出すことができるようになってきているのです。

つまり、プロダクト営業よりも一歩進んだ営業スタイルが必要な時代にきているということ。
商談の際のアプローチの仕方も、従来の営業スタイルから変えていかなければいけません。
そこで、現代に合った営業スタイルとして注目を浴びているのが“インサイト営業”です。
インサイト営業では、顧客がまだ見つけていない課題を一緒に見つけ出すアプローチ手法“ファクトファインディング”が重要となります。

ソリューション営業からインサイト営業へ

ヒアリングした内容を基にして、顧客の課題を解決する方法を提案する“ソリューション営業”。
しかし、インターネットの普及によって、顧客自身が感じている課題は少し調べたら解決策を導き出すことができる時代になっています。
つまり営業担当者は、顧客自身が感じている課題=「顕在化している課題」に対する解決方法よりも、顧客自身がまだ見つけていない課題=「潜在的な課題」を見つけ出して、解決の糸口を提案しなければいけません。
それが、インサイト(洞察)営業なのです。

今までの商談では、顧客の課題をヒアリングして解決できるソリューションを提案するという流れでしたが、インサイト営業の場合は、顧客が抱えているたくさんの客観的事実を掴んで問題を抽出し、そこから課題を見つけ出すという商談の流れになります。
この「事実を掴んで課題を見つけ出す」ことを“ファクトファインディング”と言い、顧客の潜在的ニーズをつかむために、商談の中で重要な役割を担っているのです。

インサイト営業とは?従来の営業との違い・メリットや3つの成功事例を紹介

インサイト営業が主流になることで、顧客が購買の意思決定を下す前に、いち早く顧客の潜在的ニーズをつかむ必要がより重要視されるようになってきました。
しかし、潜在的ニーズはヒアリングや市場調査では把握しきれないから、どうやって先手を打ってつかんでいけばいいのか…。
その時に役に立つのが、それまで蓄積してきたデータベースなのです。
データベースを基にすると、過去の営業履歴・購買履歴から次のアクションのレコメンドを得たり、顧客の次の行動予測を立てたりすることができます。
現代の営業手法であるインサイト営業には、デジタルツールの活用が必要不可欠と言っても過言ではないでしょう。

CRMを用いた効率的な営業アプローチの促進

営業アプローチがうまくいかない時に確認すべきポイント|Mazrica Sales (旧 Senses)  Lab. |3

マーケティング部門から新規開拓の顧客リストを引き継いだり、インサイドセールス部門が電話営業をしてアポイントに繋がった顧客情報を引き継いだりするということは、営業担当者であれば日常茶飯事のことだと思います。

しかし、きちんとフォローできているか、顧客の詳細な情報をきちんと引き継げているのかと問われると、答えに詰まってしまう人もいるのではないでしょうか。

また、過去に名刺交換した人や、何度かアプローチしたけどアポイントにつながらなかった人に対して、継続的にフォローを続けているという人も少ないでしょう。
完全に断られたわけではない宙ぶらりんな案件をそのままにしておくことは、非常にもったいないことです。

このように、中途半端な営業アプローチで「もったいない」が多発してしまっている現場には、CRMで営業アプローチの仕組み作りをすることをおすすめします!

情報の共有・管理やファクトファインディングの促進には、CRMのようなデジタルツールを活用してみましょう。

それでは、CRMを活用した営業アプローチの仕組み化を、Mazrica Sales (旧 Senses) を例に説明します。

Mazrica Sales(旧Senses)で実現できる営業支援とは?機能紹介と活用方法

効果的な営業アプローチ手法を見つめる

「ファネル分析レポート」では、アプローチ手法のチャネルごとのフェーズ推移を確認することができます。
受注までの案件維持率、受注までの達成率などを各フェーズ・各チャネルで把握することで、効果が出ている営業アプローチ手法を見つけることが可能になります。

更に、担当者や商材ごとに分析することにより、自社の営業の強みや弱みまで把握することができ、施策を検討するのにも役立ちます。

参考:ファネル分析レポートとは

アプローチ漏れを無くす

案件ボードに案件カードを登録することで、過去のアクション履歴を蓄積していくことができます。
直近のアクション完了日に応じて色分けで表示されたり(一週間以内なら青、一ヶ月以内なら黄色、それ以上なら赤など)、アラートが表示されたりすることで、滞っている案件が一目瞭然となりアプローチ漏れ防止に繋がります。

参考:案件ボードの使い方

蓄積された営業ノウハウを活かす

「おすすめアクション」の機能では、蓄積されている営業アクションの中から、過去に効果があった類似案件のアクションを提案してくれます。

取引先の業種、フェーズ、チャネル、商材などから似ている案件を抽出して、おすすめアクションとしてレコメンドしてくれることで、勝ちパターンを参考にして先手を打って営業を仕掛けていくことができるのです。

過去の案件の中から、自分がターゲットにしている企業と同じような業種・業界の企業を探し出せば、過去案件のヒアリング内容などを参考にファクトファインディングのヒントも得ることができるでしょう。

参考:おすすめアクションとは

終わりに

相手との接点をもつために大事な営業アプローチは、ちょっとした工夫やコツで相手の興味関心を引きだすことができます。
まずは自社のフローを見直してみませんか?まだできていない部分が、きっとあるはずです。

また、営業アプローチが継続して検証していくことも大事。
どんな手法、どんなフロー、どんなトークが適しているのかを検証して実行していくためにも、ツールを導入して効率的に進めてみてくださいね。

Mazrica Salesサービス紹介資料

Mazrica Salesは「現場の定着」にもっともフォーカスした営業支援ツール(SFA/CRM)です。Mazrica Salesの特徴や機能の詳細についてまとめた概要資料と、実際の画面を確認できるデモ動画をお送りいたします。

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Mazrica Business Lab.はクラウドアプリケーションMazricaの開発・提供を展開する株式会社マツリカが運営するオウンドメディアです。営業・マーケティングに関するノウハウを中心に、ビジネスに関するお役立ち情報を発信しています。
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