現在、多くの企業で導入が進んでいるSFA。
しかし、まだ導入していない企業や効果を感じていない企業にとっては、本当に必要なものなのかどうか疑問に思っている人もいるはずです。
営業組織として、そして営業担当者個人として、本当にSFAは必要なのか?今回は、その問いに迫ってみようと思います!
ExcelからSFAに移行するタイミングについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください
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この記事の内容
SFAの必要性
今まで散々いろいろな場所で言われてきているのが“SFAは、営業担当者が入力するだけでなく、活用しないと意味がない”ということ。
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しかし、当事者である営業担当者からは、
「新しいツールを導入すると、使い方を覚えないといけなくて面倒…」
「現状のやり方で自分自身の営業活動を管理できているから、別にSFAを導入する必要性を感じない…」
という意見を耳にします。
また、それまで手帳やメモ帳などのアナログな方法で管理していた人にとっては、パソコンの入力作業に時間を取られてしまって、営業活動に費やす時間が減ってしまうというケースもあるようです。
人によっては「監視されている」と感じる人も。
ここまで書いていると「SFAって、必要ないじゃん」と思ってしまいますよね。
でもそれは、入力作業の手間や行動の管理など、目先のことにばかりに目が行ってしまっているだけ。
その先には、アナログではなかなか実現が難しいような、とても便利な世界が待っているのです。
きっと、その便利さを知ってしまったら、SFAを手放せなくなってしまうはずです。
関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違いや選び方から成功事例まで解説
SFAでできること
次に、SFAで実際にできることをいくつかご紹介します。SFAを適切に活用することで、営業組織の力を格段に向上させることができます。
関連記事:SFAでできること|機能や選び方をわかりやすく紹介!
案件進捗の管理
案件管理機能では、見込み顧客に初めて営業をしてから、受注に至るまでのプロセスを管理することが可能です。
過去の提案商品の内容、見積り、営業活動の進捗、案件の成約確度、受注予定日、商品金額を管理することができます。 営業進捗が芳しくない案件などをチーム内で共有することで、担当者以外でもボトルネックを発見できるとともに、失注を防ぐことに寄与します。
また、出先や移動中に、案件の進捗状況を入力することが可能です。アナログで管理していると、相手方の名刺を会社に忘れてきてしまって住所が分からなくなったり、商談内容をどのページにメモしたのか管理しきれなくなったりすることがあります。
しかし、マルチデバイスに対応しているSFAであれば、移動中にスマホで訪問先の情報を確認したり、休憩中のカフェなどでタブレットから案件内容を登録したりすることができます。
これにより、上司や営業担当者は、リアルタイムで案件の進捗状況を確認できるようになります。
各案件がどの段階に至っているかを的確に把握し、適切なタイミングでアドバイスやフォローアップを行うことが可能になります。
案件情報の共有とタイムリーな支援体制の構築により、組織全体の業務効率が高まり、生産性の向上が期待できます。
属人化の排除
SFAの大きな利点として、クライアントごとの営業フローをデータとして一元管理・共有できる点にあります。
これにより、営業担当者個人の属人的なノウハウに頼らず、クライアントに関する情報伝達が可能になります。 従来の営業スタイルでは、営業マンの人脈や独自のノウハウに過度に依存する傾向がありました。
そのため、担当者が交代する際の引き継ぎが非効率的で、新担当者がクライアントへの適切な対応ができずに信頼関係を損ねるリスクもありました。
SFAを活用すれば、担当者が代わった場合でも、これまでのクライアントとのやり取りの経緯が記録されているので、スムーズな引き継ぎと良好な関係継続が可能になります。
また万が一、引き継ぎ作業がなされないまま担当者が急に退職した際も、SFAのデータを参照することで被害を最小限に抑えられます。
トップセールスの営業ノウハウ共有
SFAを活用すれば、成果を上げている優秀な営業パーソンのアプローチ手法をデータとして蓄積し、営業チーム全体で共有することが可能になります。
これにより、チーム全体のスキルアップと生産性の向上を図ることができます。 あなたの会社にも、卓越した営業力を持つトップセールスはいるはずです。
そのトップ人材の営業ノウハウをチーム内で共有できれば、会社全体の売上や利益がさらに伸びる可能性は高いでしょう。 SFAには各営業マンのクライアントへのメール・提案などのアプローチ内容が記録されます。
トップセールスの具体的な営業プロセスをデータから確認し、他のメンバーが学びながらその手法を実践に活かすことで、全体のレベルアップが期待できます。
さらに、SFAのデータを分析すれば、なかなか成果が出ない営業マンの課題や”ボトルネック”を特定し、改善策を立案することもできます。データに基づいた営業力強化により、組織の収益力向上が期待できます。
関連記事:営業ナレッジマネジメントとは?意味や手法・事例を解説
予実管理機能
予実管理とは、設定した予算と実際の実績値を管理・比較することを指します。予実管理を行うことは、営業組織の目標の達成に不可欠です。
目標達成に向けて進捗状況を定期的に確認し、修正が必要かどうかを判断することも重要になります。予算と実績値を照らし合わせ、目標への進捗が順調なのか、どこに課題があるのかを把握することができます。
SFAを導入していない営業組織では、多くの場合Excelで数値管理を行なっているのではないでしょうか?
目標値への達成度やグラフの作成は、自分の手で作業しなければいけません。
しかしSFAには目標値と実績などを入力すれば、グラフ作成などを自動で行ってくれるレポート機能がついています。 商品やチームごとなど、様々な切り口での予実管理をリアルタイムで行い、より正確な売上予測を出すことで、目標達成に向けて効率的な営業活動を行うことができます。
例えば、商品カテゴリーの追加などを行う場合、Excelでは、行挿入して式をコピー&ペーストすれば追加は可能ですが、
頻発するととても手間がかかります。 さらに商品単価の変更だったり、月別の平均売上が必要となったりした場合にExcelのフォームが煩雑になったり、計算式を間違えたりする可能性もあります。
計算式を間違えてしまうという心配や、データの破損など、Excelでの管理に付きまとう課題を解決することができます。
関連記事:予実管理とは?進め方5つのステップと営業管理の方法や成功のポイントを紹介
SFAを導入しても失敗するケース
SFAは営業の現場にとっても組織にとっても、導入メリットがあることは分かりましたね。
しかし、そんなメリットがあるにも関わらず、導入しても活用しきれなかったり定着しなかったりして、失敗してしまうケースも少なくありません。
それは「SFAを導入すれば、売上が上がる」という、過度な期待を抱いて導入してしまうからです。
ところが、SFAは魔法のツールではありません…。導入しただけで営業力が上がるわけではありませんし、入力しただけで売上に繋がるわけでもありません。
SFAには正しい導入手順があるのです。
しかし具体的な失敗のケースは、下記のような事例が挙げられます。
- 自社の課題を把握せずに導入したことで、結局何のためにSFAを取り入れたのか分からない
- 多機能なもののほうがいいかと思って導入したが、機能が複雑すぎて使いこなせない
- 製品選定の際に現場の営業担当者の意見を聞かずに導入したことで、現場で使いにくい仕様だったため、営業担当者にとって使いにくく定着しない
- “SFAに入力すること”が目的となってしまい、活用まで至っていない
逆に言えば、“営業の現場で使いやすく、必要な機能が揃っているものを選ぶ”ことで、SFA導入が成功することにもなるのです。
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営業現場に本当に必要なSFAの機能
では、 “営業の現場で使いやすく、必要な機能が揃っているものを選ぶ”ためには、どのような機能が備わっている製品を選べばいいのでしょうか。
SFAでできることは先述しましたが、より具体的に営業の現場で必要な機能を紹介します。
類似商談レコメンド機能
SFAに登録されている膨大な過去案件の中から、同様のシチュエーション(フェーズや業界など)で行われた効果的なアクションをレコメンドしてくれる機能があります。
他のメンバーが作成した提案書をそのまま使うことができたり、営業トークを真似したりすることができます。
通常は誰がどんな営業をしているのか把握できないものですが、SFAを使うことによって、他のメンバーの成功事例を共有することができるので効率的ですね。
営業活動を一元管理できるSFAならではの機能です。
アプローチ漏れアラート機能
一人でいくつもの案件を掛け持ちしていると、対応漏れが出てしまうこともあります。
例えば「検討結果を回答するのに一カ月の期間がほしい」という顧客など。その場では「分かりました!」と返答しても、本当に一カ月後まで覚えていられるのか…そして、一カ月後に最適なアクションを取ることができるのか…。
そんな時に便利な機能が、アプローチ漏れをアラートしてくれる機能です。
案件のリードタイムや自社で決まっている基準などによって、条件をカスタマイズして設定することができるので、少ない工数で多くの売上を作ることができるようになります。
入力負荷の軽減機能
先述の通り、SFAは営業活動を蓄積していくもの。商談内容だけでなく、メールの内容も蓄積していくことで、顧客とどんなやり取りがあったのかという詳細を記録することができます。
しかし、メールを送ったあとにメール本文をコピーし、SFAで取引先と顧客を選択してメール内容をペーストする…となると、手間も時間もかかってしまいますね。
営業活動を支援してくれるためのツールであるはずなのに、手間ばかり増えて営業活動に時間を割けなくなってしまっては本末転倒です。
そこで、そんな入力負荷を軽減してくれる機能が搭載されている製品を選びましょう。
入力負荷を下げてくれる代表的な機能というのが、Gmailとの連携機能。連携させておくことで、自動的にGmailの内容をSFA内に取り込むことができ、メールでのやり取りの内容も管理することができます。
また、組織内メンバーすべてのメール内容を蓄積しておくことで、他のメンバーが送ったメール本文が参考としてポップアップ表示される機能も。
ビジネスマナーを守ったメールを一から考えずに済むので、メール作成の時間も削減することができるようになります。
▶︎▶︎SFAとメールを連携させ、入力負荷を減らすための詳細はこちら
自社の課題を元にSFAの必要性を検討しよう
SFAは、活用してこそ売上に結びついてきます。営業担当者が自発的にSFAを活用していくためには、営業の現場で使いやすい仕様や機能であることが一番です。
自社の課題を解決するためにはどのような機能があればいいのか、現場で使いやすいインターフェースはどのようなものなのか、など、さまざまな視点から導入する製品を選んでみてくださいね。
エクセルから脱却すべきタイミングとは?
営業管理におけるExcelの課題とSFA/CRMの特徴についての資料です。ExcelからSFA/CRMに移行すべきタイミングとSFA/CRM導入によるメリットを紹介します。
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