Senses Lab. トップ 業務改善・効率化 業務改善を成功させるための具体的な方法

企業にとって、業務上のムダを省くことはコストを削減させるだけでなく、生産性も上げるメリットがあります。

最近では「業務改善で働き方改革をしましょう」と謳っていることもありますが、そもそもどのように業務改善をしたらいいのか分からずに着手できていないという企業も多いのではないでしょうか。

今回は業務改善成功のポイントを、具体的な例を用いて紹介します。

業務改善とは

業務改善を成功させるための具体的な方法|Senses  Lab.|1

業務改善とは何かを考える前に、まずはそれぞれの単語を紐解いてみましょう。

「業務」とは、ビジネスに関わる仕事のことを指します。つまり企業としては、モノ・ヒト・カネ・情報などを駆使して、顧客や世間の望む商品・サービスを創造して提供することが業務なのです。

そして「改善」とは、一般的には誤っていることや劣っているところなどを良い状態にすること。ビジネスにおいては、トヨタ自動車の「カイゼン」が広く知られているように、ムダ・ムリ・ムラをなくして効率的に作業を行い、生産性を上げることを言います。

つまり「業務改善」とは、モノ・ヒト・カネ・情報(ときにはプロセスや仕組みまで)をトータルで解決していき、生産性を上げることを指します。

業務改善をする場合には「品質(Quality)の向上」「コスト(Cost)の削減」「商品やサービスを届ける(Delivery)までの時間短縮」の「QCD」という三つの要素をよりよい状態にしていくことを意識しましょう。

経費削減と業務改善の違いとは

業務改善としばしば混同される「経費削減」。

そもそも経費とは、ビジネスを実行する上で必要な費用のことで、経常費用の略です。

会社であれば「家賃」や「通信費」「光熱費」などが経費にあたりますね。

その経費をどうやって削減するかが「経費削減」であり、どの会社でも経費削減の方法はほぼ同じなので、その方法を知っているかどうかがカギになります。

例えば「インターネット料金が安い通信会社に乗り換える」「夏場はエアコンの温度を高めに設定する」など。

具体的な解決方法が明確に提示されており、比較的手軽に取り組みやすいのが経費削減となります。

ちなみに、似ている言葉で「コスト削減」がありますが、これは経費よりも削減対象を広げており、原価や業務に関わるコストなどを範囲としています。

一方、業務改善とは経費だけでなく会社の全てのモノ・ヒト・コストなどまで対象が広がっており、全てを効率的に滞らせずに遂行していくために解決方法を策定して実行していくことを言います。

業務改善すべきポイントは企業によって異なるため、業務改善の方法も各社によって違います。

つまり、経費削減とは経費のみを対象としているのに対して、業務改善は経費も含めて会社に関わる全ての事柄を対象にして問題解決していくことで会社全体の生産性を上げていくことなのです。

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業務改善までの手順・手法・例

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それでは、具体的な業務改善の手順・手法・例をいくつか紹介します。

手順①~ECRSで業務を見直す~

業務改善を実行する上での四原則と言われる「ECRS」。

・Eliminate:排除

・Combine:統合

・Rearrange:入れ替え

・Simplify:簡素化

の頭文字を取っています。

Eliminate

業務改善の第一歩である「Eliminate」は、必要でない業務を排除すること。

例えば、不要な報告や会議をなくしたり、二重管理や二重チェックをなくしたりすることが「排除」にあたります。

業務上不要なものを洗い出して排除することで、作業効率が格段に上がったりコストが減ったりするなどの効果があります。

Combine

Eliminateの次の段階で検討する項目である「Combine」は、類似する業務や部署を統合することで、必要なモノ(備品や設備)やヒト(人員や個人のスキル)をスリム化すること。

もともとの「Combine」の意味が「組み合わせる」という意味ですが、その反対として、大型化して煩雑になってしまっている業務や部署を分離させて効率化させることも含まれています。

Rearrange

その次に検討すべきなのが「Rearrange」です。

プロセスや担当者などを入れ替えて再設計することにより、更なる効率化が図れる場合があります。

例えば「アポイントの順番を入れ替えたほうが早く回れる」「伝票を置く場所をこっちに変更したほうが経理担当者との連携がスムーズになる」など。

入れ替えや代替などをすることによって、個人の業務や会社全体がスムーズに回ります。

Simplify

最後の段階である「Simplify」は、業務を簡素化して再設計すること。

必要以上に複雑化してしまっている業務は、それに伴ってモノ・ヒト・カネも動いています。

そこにテコ入れすることによって、コストの削減や作業の効率化を目指します。

手順②~RAMMPマトリックスで業務の必要性を問う~

GE(ゼネラル・エレクトリック)社のかつてのCEOであるジャック・ウェルチ氏が提唱したワークアウトの概念「RAMMPマトリックス」は、現在でもGE社が全社的に取り組んでいる組織学習の第一段階です。

徹底的にそれまでの自分の業務を振り返り、方法やプロセスの必要性を追求する作業のことを言います。

・R:報告書(Reports)→この報告書は本当に必要なのだろうか?

・A:承認(Approvals)→決裁にこんなにも多くの決裁者の承認が必要なのだろうか?

・M:打合せ(Meeting)→このミーティングを開く必要があるのだろうか?

・M:行動(Measure)→目につく行動は何か?

・P:制度(Policies and Procedures)→会社の制度は、効率化やモチベーション向上に役立っているか?

上記の項目を徹底的に見直す活動がRAMMPマトリックスです。

自分の業務や会社自体を俯瞰的に見て改善をしていくことを、会社が支援して全社で取り組むことにより、GE社は業務改善の一歩先の“業務改革”に成功しています。

手法①~タスク管理ツールの導入~

具体的な業務改善の手法としてまず紹介したいのは、タスク管理についてです。

日々行わなければならないタスク以外にも突発的に舞い込んでくるタスクがあり、その数あるタスクを管理できていないと、締め切りに間に合わなかったり最悪の場合はトラブルになったりします。

また、管理者にとっては、どの担当者がどれくらいのタスクを抱えているか把握できていないと業務を適正に振り分けることができませんし、それぞれのタスクの進捗状況を把握していなければ顧客や社内に迷惑がかかってしまいます。

そんな時はタスク管理ツールの導入をおすすめします。

タスク管理ツールでは、今までバラバラだった担当者ごとのタスクを一ヵ所で管理でき、期限やステータスごとに管理することができます。

カンバン形式でタスクカードをボード上で管理することにより、直感的に把握できるようになって効率化に繋がります。

タスク管理ツールの詳細については以下の記事も参考になります。

タスク・プロジェクト(ToDo)管理のポイント|営業でも使えるツール11選

手法②~SFA・CRMの導入~

企業とは、いつの時代も顧客への営業活動あってこそ発展していくものです。

しかし、社内に顧客の情報が点在してしまっていたり、営業活動が属人化してしまっていたりすると、業務が煩雑になったり退職・異動などで引継ぎがスムーズにいかなかったりして営業の機会を失ってしまいます。

そこで、営業活動を支援してくれるシステム「SFA」や顧客満足度向上に繋がる「CRM」の導入がおすすめです。

SFAは、営業案件を一覧で管理したり、日々の営業活動を記録したり、予算と実績などのデータをグラフ化したりできます。

そのことにより、今までは属人化していて営業担当者しか把握していなかった情報や数字も一元管理することができて、営業チーム全体の生産性が向上します。

また、他の営業メンバーの提案書や成功事例などをナレッジとして共有することにより、自身の営業活動に活かすこともできるため、個々の営業担当者にとっても効率的に営業活動を進めることができるようになるツールです。

顧客情報も管理することができるため「これから訪問する取引先の情報を確認したい」という場合でも、出先で手軽に確認ができます。

限られた時間で最大の成果を出すために、テクノロジーに頼るところは頼って営業活動を円滑に進めることが効率的に業務を進めるには必要なのです。

以下がSFAのインプットとアウトプットの例です。

SFAとは?そもそも何の略?|CRMとの違いとは?|Senses Lab.|

 

またCRMは、顧客の属性や購買履歴、お問い合わせ履歴などを一元的に管理・分析することで、最適なアフターフォローやサポートをすることができます。

顧客に合わせたキャンペーンやアンケートの配信なども一括で行うことができるので、マーケティング施策もスムーズ。

顧客にとって最適な情報を提供したり、顧客の情報を社内で一元管理したりすることで、顧客満足度向上に繋げるためのツールです。

SFA(営業支援システム・ツール)比較44選 | 2019最新版 | 価格・特徴・導入事例

例~品質管理~

商品やサービスの品質管理を徹底することで、業務改善に繋がるケースもあります。

品質管理とは「品質を保ちつつもコストや納期を守ること」を指すため、必然的に効率的な業務遂行が伴ってくるからです。

例えば、

・品質を保つ→マニュアル作成やOJT指導など
・コスト削減→限られた予算を適正に各部署(各業務)に配分する
・納期を守る→不要な業務の排除や、業務の統合で時間短縮

などの施策があたります。

これらを更に紐解くと

・マニュアルは電子化して、グループウェアや社内ポータルで常に最新版を確認できるようにする
・品質に大きく関わる業務にリソースを集約する
・事務作業や管理データベースなどをIT

など具体的な業務改善の方法が挙げられます。

このように、品質管理をすることで業務改善に繋げる例もあるのです。

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業務改善が失敗してしまう原因

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業務改善は会社のためにも社員一人ひとりのためにもなることなのに、失敗に終わってしまうケースが少なくありません。

また、問題をきちんと見ていないと業務改善ではなく「業務改悪」になってしまうケースも。

そこには、現場である社員と業務改善を推進する層の意識の違いや、本質的な問題が隠れている場合があるのです。

現状を理解していない目標設定

「業務改善をしろ」を言い出すのは、たいてい経営者や管理職が多いです。

つまり、あまり現場のことを理解していない立場の者であるということ。

そのような立場の人間が目標を設定しても、現状を理解できてないため、的外れなものになってしまいます。

例えば「業務改善のために、今のツールをやめてこっちのツールを使いなさい」と指示しても、現状のツールでうまく回っているのであれば廃止する意味がありません。

現状を理解していない目標を設定してしまうと、いざ実行する現場のモチベーションも上がらず、結局はいつの間にかうやむやになってしまうことがあるのです。

現場と共有できていない

実際に動く現場に、「やらされている」感が強くやる気がない場合、失敗に終わるケースが多々あります。

先述の目標設定も然りなのですが、現場と共有ができていないと業務改善は進まないのです。

理想としては、経営層や業務改善委員会などが現場に対して業務改善のフローや手法を共有し、現場が自発的に動ける環境を整えてあげること。

業務改善のための現状把握から分析、問題発見から実際の実行までを現場主体で行うことによって「最後までやり遂げよう」という想いから遂行されることが多いのです。

問題の本質にたどり着けていない

多くの企業は「長時間労働が減らない」「品質にバラつきがある」などの問題を解決するために業務改善の策を取りますが、実は問題として顕在化している部分は氷山の一角に過ぎず、裏側に真の問題が隠れていることがあります。

例えば、営業部の人員数に対する案件数の割合が低いため営業部の人員を減らして適正化しようとしたところ、結果として長時間労働から集中力低下を招き、更に長時間労働が増えてしまったり退職者が連続してしまったりして、業務改善が失敗してしまうケースがあります。

この問題を紐解いてみると、実はマーケティング部がリードを充分に育成せずに営業部に引き継いでいたり、営業担当者の事務作業が多すぎて訪問できずに案件化していなかったりと、「人員が多すぎる」ということ以外の問題が見えてきます。

このように、問題の本質にたどり着けていないと、いくら業務改善の策を実行したところで的外れなものとなってしまうのです。

終わりに

現場主体となって業務改善に取り組むことが、成功への道筋だということが分かりました。

いくつかの手順や手法があるので自社にとって導入しやすいものを検討し、推進する立場の方たちは現場が進められるような環境を整えてあげることも大事です。

また、人的リソースを投資するところとテクノロジーに頼るところを線引きし、ツールの導入によって業務改善に繋げることもできます。

自社にとって導入しやすい方法を検討し、業務改善を成功させてくださいね!

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