法人向けの新規開拓に課題を抱えている、という声を多く聞きます。
BtoBの新規開拓は難しいと考えていませんか?この記事では、集客から訪問にいたるまで、法人新規開拓の具体的な手法とコツをご紹介します。
個人への営業と違って法人の新規開拓営業は、営業先の法人には既に取引先がいたり、取引の金額が大きくて営業するのが大変だったりして、何だか難しいイメージがありますよね。
しかし、集客と提案の手法とコツを知っていれば、 法人の新規開拓営業は決して難しいものではありません。
法人営業とは何なのか、基本に立ち返りたい方はまずこちらの記事をお読みください。
この記事の内容
法人の新規開拓営業とは?
新規開拓とは、新規顧客を獲得するための営業活動全般を指します。
新規開拓営業は、新しいマーケットの獲得につながるため、営業業務の中での重要な位置付けにあり、時には既存顧客との関係維持以上に重視されることもあります。
新しい取引先を獲得することは、取引の機会を増やし、会社の売上向上に直結する機会を意味します。
状況が好転すれば、事業の拡大や提供サービスの充実にもつながります。
関連記事:法人営業とは?求められるスキルや個人営業との違いを解説
法人営業と個人営業の違い
次に、法人営業と個人営業の違いについて解説します。
顧客数の違い
法人営業は、個人営業に比べて顧客の絶対数が少ないです。
しかし、その代わりに取引金額が大きいことが多く、1件1件を確実に成約につなげることが重要です。
多くの見込み顧客を見つけることも大切ですが、購買意欲の高い顕在層への継続的なアプローチも必要です。
購買プロセスの違い
法人営業では、個人営業とは異なる購買プロセスがあります。
契約に関わるキーマンが多く、検討時間が長く、稟議を通すための説得力が必要などの特徴があります。
相手のニーズに合わせた提案を重ね、信頼関係を構築し、長期的な取引を続けられる基盤を作ることが求められます。
新規開拓営業とルート営業の違い
法人営業の中でも、新規開拓営業とルート営業の2種類が存在します。それぞれの違いについて解説します。
関連記事:ルート営業とは?メリットや向いている人の特徴・営業管理の方法を解説
コストがかかる
「新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる」という1:5の法則があります。
新規開拓営業にはそれだけ多くのコストがかかり、難易度が高い業務と言えます。
コストをかけて新規顧客を獲得しても初回受注だけで終わってしまうと利益率が低いため、初回から継続受注につなげるための丁寧なアプローチが非常に重要です。
営業の心理的負担が高い
ルート営業では、既存顧客にアプローチするため関係性がすでに構築されていますが、新規開拓営業では関係性のない見込み顧客にアプローチするため、
断られることが多く「きつい」「つらい」といった心理的負担が大きくなります。
厳しいノルマが設定されたり、飛び込み営業やテレアポなど成功率の低い手法を求められたりすると、モチベーションを維持できず、離職してしまう営業担当者も少なくありません。
法人新規開拓営業の方法
次に、法人新規開拓営業の具体的な方法について、アウトバウンド営業とインバウンド営業に分けて解説します。
アウトバウンド営業
まず、アウトバウンド営業の具体的な手法について解説します。
飛び込み営業(訪問営業)
飛び込み営業とは、企業にアポイントメントを取らずに直接訪問する営業手法です。
対面でのやり取りが信頼を得やすい反面、担当者の不在やニーズがないために断られることが多く、営業担当者にも負担がかかりやすいという特徴があります。
テレアポ(電話営業)
テレアポとは、見込み顧客に電話をかけて商談のアポイントメントを獲得する手法です。
短時間で多くの顧客にアプローチできるため、新規開拓営業でよく用いられますが、他社も多く実施しているため、ニーズがない場合に断られやすいという難点があります。
紹介営業(リファラル営業)
紹介営業は、既存顧客から別部署や関連企業の担当者を紹介してもらう手法です。
ニーズや興味関心が強い顧客にアプローチできるため、確度が高いですが、紹介を得るためには既存顧客との良好な関係が必要です。
無理な紹介依頼は、既存顧客との信頼関係に悪影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
レター営業
レター営業とは、はがきやパンフレットなどのダイレクトメール(DM)を送付して顧客にアプローチする手法です。
一方的に送れるため継続的なアプローチがしやすく、キャンペーン情報などを同時に届けることができますが、多くの郵便物に埋もれる可能性が高く、テレワークの影響で担当者の手元に届くまでに時間がかかることもあります。
メール営業
メール営業は、レター営業のデジタル版で、電子メールを送信して営業します。
内容を工夫すれば担当者の興味を引きやすく、リアルタイムで情報を発信できる点がメリットです。
ただし、メールも埋もれやすいため、開封率の測定などの効果検証が必須です。
展示会
展示会は、多くの見込み顧客が訪れる場であり、対面営業がすぐにできるため効率的です。
出展にはリソースが必要ですが、自社サービスと親和性の高い展示会には積極的に参加すると良いでしょう。
インバウンド営業
次に、インバウンド営業の手法を解説します。
インバウンドコール
見込み顧客からの電話を受けることをインバウンドコールと言います。
フリーコールなど顧客が電話しやすい体制を整えることで、見込み顧客からの問い合わせが増えやすくなります。
メルマガ
テーマに合わせて有益な情報を届けるメルマガは、押し売り感が少なく、単純な営業メールよりも読まれやすいのが特徴です。
メルマガ配信で見込み顧客との関係を維持し、興味を持ったタイミングで問い合わせを促す手法です。
Web広告
Web広告とは、オンライン上に表示される広告です。
ターゲットユーザーを設定してピンポイントでアプローチできるため、限られた広告費で効率的に問い合わせを増やすことができます。
オウンドメディア・SNS
オウンドメディアや自社ブログ、Twitter、Instagram、FacebookなどのSNSを通じて新規顧客にアプローチし、問い合わせを獲得する手法です。
企業理念を伝えたり親近感を与えたりすることで、長期的なブランディングにも適しています。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーは、見込み顧客の課題を解決する方法として自社サービスを紹介する資料です。
有益な情報を提供しながら自社サービスの魅力を伝えることで、問い合わせを促します。
法人新規開拓に必ず必要なターゲットリストの作成方法
法人新規開拓を成功させるために必要なのがターゲットリストです。
ターゲットリストとは、自社が開拓したい企業のリストのことです。ターゲットリストは、上場企業であれば会社四季報に掲載されている電話番号から作成できます。
未上場の企業でも、企業のデータベースリストを抱えている企業からデータを購入することで作成が可能です。
また企業の出しているプレスリリースにも連絡先が掲載されています。
企業の電話番号や概要を入手したら、企業の業種や規模ごとにカテゴリー分けをして自社の商品を買ってくれやすいカテゴリーを見つけて、優先順位をつけます。
関連記事:営業リスト作成ツール9選!選び方や活用方法を解説【無料あり】
法人新規開拓営業のコツ
この章では新規法人開拓営業のコツについてお伝えします。
営業のコツは以下の4つです。
- PDCAサイクルの徹底
- 訪問のコツ
- 提案のコツ
- 自社製品に自信をもつ
世の中に営業パーソンはたくさんいますが、 これからお伝えすることを実践している営業パーソンはかなり数が少ないです。
そのため、以下のを実践すれば他の営業パーソンよりも抜きん出た成績を収めることが可能になります。
PDCAサイクルの徹底
法人新規営業に限ったことではありませんが、 PDCAサイクルを徹底して実践することはコツの一つです。
商談が終わる度に振り返りを行い、「どこがよかったのか」「どこがいけなかったのか」 を明確にして、営業をブラッシュアップしていきましょう。
関連記事:PDCAサイクルとは?PDCAサイクルを効率的に回す3つのコツを紹介
訪問のコツ
2つ目のコツとしては、訪問の際にヒアリングに集中することが挙げられます。
営業パーソンは自分の商品サービスを紹介するイメージがあるかもしれません。
しかし、最初の訪問日からいきなり商品・サービスについて紹介しても、成約まで結びつく確率は低いです。
初回訪問の際は、できるだけ相手が抱えている悩みや達成したい目標などをヒアリングに徹しましょう。
人間は自分の話を真剣に聞いてくれる人に対しては好意を持ちやすいので、一方的に話し続ける営業マンよりも熱心に自分の話を聞いてくれる営業マンの方が、顧客からは好かれやすいのです。
関連記事:営業ヒアリングのコツは?基本項目・管理方法・4つのフレームワークを紹介
提案のコツ
商品やサービスを提案する際は、訪問の際にヒアリングした顧客の悩みや達成したい目標に合わせた商品・サービスの提案を行うようにしましょう。
売れない営業パーソンは顧客を説得して商品・サービスを買ってもらおうと考えがちです。しかし、顧客としては、営業パーソンに説得されて商品を買いたいとは思っていません。
顧客は自分で納得して商品を買いたいと思うのです。
営業パーソンの中には、どの顧客に対しても同じようなセールストークをする営業マンもいます。
しかしそれでは顧客は「この人は自分のことを考えてくれていない」 と感じてしまいます。
なのでヒアリングをした内容を元に、「前回の訪問の際にこういうお話が出ましたので、こちらの商品を提案させてください」という風に顧客に合わせた提案をしてください。
過去のヒアリング内容の共有には、営業支援ツール(SFA)を利用することをおすすめします。
営業支援ツール「Mazrica Sales」は、従来のSFAとは異なり管理者のみならず、現場での活用に焦点を当てたツールです。営業が聞き取った顧客の生の声は非常に重要です。
営業部署ではもちろんのこと、インサイドセールスやマーケティング、カスタマーサクセスといった他部署でも横に共有していくことで、会社全体でサービス価値の向上に勤めることができるでしょう。
SFAに関する記事はこちら:
「Mazrica Salesって具体的にはどんな課題を解決してくれるの?」という疑問に対して、以下の資料で詳しく紹介しています。
自社製品に自信をもつ
営業する時に覚えておいた方がいいことは自社製品・サービスに対して自信を持つことです。
なぜなら、自社製品・サービスに対して自信を持っていない場合、顧客から「値段が高い」「他の会社の商品と比較して検討したい」と言われると反論処理をしづらくなってしまうからです。
また自社製品・サービスに対して自信を持っていないと商品が売れたとしても「他の会社の商品の方が良いのにな」という罪悪感を持ってしまうので、営業を続けるのが苦しくなってしまう場合があります。
逆に自社製品・サービスに対して自信を持っていると、「自社は素晴らしい商品・サービスを提供しているからこれをお客様に何としてでも届けよう」という考えになります。
営業パーソンに対して良いイメージを持っていないという人も多いかもしれません。しかし営業パーソンがいるからこそ顧客は良い商品・サービスに出会い、購入する機会に恵まれるのです。
実際のところ、どんな企業でも何かしら悩みを抱えています。そして、その悩みを解決できる提案を待っているものです。
あなたから進んで営業をして、自社の商品・サービスを届けることで、企業が抱える問題を解決してあげましょう。
終わりに
法人契約は個人の契約よりも契約金額が高額になることが多いので会社にもたらす利益も大きくなります。
営業パーソンとしてステップアップされたい方は、法人営業を磨かれてみてはいかがでしょうか?
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