【マーケターは要チェック!】マーケティング担当者なら知っておきたい記事17選

見込み客を育成する「リードナーチャリング」は、確度の高い商談を創出するために必要なマーケティング・セールスプロセスです。

しかし、なかなかナーチャリングの成果を実感できていない企業も少なくありません。
その背景には、インターネットが進歩したことによるチャネルの多様化という、現代ならではの課題があります。

複雑化・多様化するアプローチの仕方を整理して、ターゲットの心に刺さるナーチャリングを行っていきましょう。

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングのこれから|チャネルの複雑化とアプローチの多様化 | Senses Lab. | 1

マーケティングや営業などのビジネスシーンにおいて「Lead=見込み客」、「Nurturing=育成すること」という意味を持つため、リードナーチャリングを直訳すると「見込み客の育成」となります。

具体的には、さまざまなマーケティング施策によって獲得したリードに対して、購買意欲を高めていくためのプロセスや手法のことを指します。

今までは、マーケティング施策で獲得したリードはすぐに営業担当者に引き渡され、営業担当者は受注確度も分からないまま初回訪問に行っていました。

もしくは、受注確度が高いリード(ホットリード)だけ対応し、潜在的なリードに対しては何もアプローチをせずに放置状態。

しかし実際には、リードによって購買意欲は異なりますし購買プロセスも異なるため、リードによって適切なタイミングで最適なアプローチをしなければいけません。

そこで、オンライン・オフラインどちらも活用してリードにとって有益な情報を発信し続け、信頼関係を構築しながら購買意欲を高めていくリードナーチャリングが求められているのです。

リードナーチャリングとリードジェネレーションの違い

リードナーチャリングは受注確度が高いリードに育成することですが、その前段階の「リードを獲得する」というマーケティングプロセスは「リードジェネレーション」と言います。

氏名・会社名・連絡先などのリード情報を入手できなければナーチャリングをすることはできないので、リードジェネレーションも重要な施策のひとつです。

リードジェネレーションは広告、Webコンテンツ、イベント、電話などを活用して多くのターゲットとタッチポイントを作り出し、いかに自社製品・サービスに興味を持ってもらえるかがポイントとなります。

リードナーチャリングの重要性

リードを自社の顧客にできる

Marketing Donut社の調査によると、資料請求や問い合わせをした見込み客のうち、すぐに購買につながるのはわずか37%という結果になりました。

資料請求や問い合わせは確度が高そうなアクションだと思いがちですが、そのうちの67%にはフォローが必要だということになります。

またSirius Decision社の調査では、フォローをやめてしまったリードのうち、80%のリードは2年以内に競合他社から購入しているという結果も。

つまり、リードナーチャリングで中長期的にフォローしていくことで営業のチャンスロスを防ぐことができ、自社の顧客を増やすことができるのです。

▶︎▶︎顧客のフォローの重要性

受注率や営業効率を高める

Strategic IC社の調査では、ナーチャリングされたリードはされなかったリードに比べて、受注率が20%増加したということが判明しています。

最初は確度が低かったリードでも、適切にナーチャリングすることで購買意欲が高まり最終的な受注にまでつなげることができるのです。

マーケティングが確度の低いリードにも対応することで、営業も受注確度の高い案件にのみ注力することができるため営業効率も上がるでしょう。

休眠顧客の掘り起こし

今までリソースがなくて対応しきれなかった休眠顧客がいる場合にも、リードナーチャリングは有効です。

「1:5の法則」(既存維持コスト:新規開拓コスト=1:5)にあるように、新規開拓のためには多くのコストがかかってしまいます。

しかし休眠しているリードに対してアプローチをすれば、新規開拓よりもコストを抑えて案件を創出できるでしょう。

休眠していても一度は自社の製品・サービスに興味を持ってくれたリードなので、適切なリードナーチャリングをすることでニーズを掘り起こすことができます。

リードナーチャリングの4つのステップ

それでは、リードナーチャリングの手順について、4つのステップに分けて解説していきます。

1. 見込み客の統合

リードの獲得手法は多様化しています。 展示会やセミナー、Webサイトと異なるアプローチ手法から得たリードを統合し、全ての見込み客のデータを一元化することで、効率よくナーチャリングを進めることができます。それによってリードナーチャリングにおける効果は高まります。

2. 見込み客のセグメンテーション

統合された見込み客のモチベーションやニーズはそれぞれ異なります。 同じオフラインのアプローチで得た見込み客だとしても、例えば展示会でたまたま通りかかった人と、製品選定の知識を得るためにセミナーに参加した人とでは期待する情報や次にとるアクションは異なるでしょう。

そのため、いつどこで行われた展示会で自社と接点をもったのか、Webサイトの中でどの製品のカタログやホワイトペーパーをダウンロードしたのかなど、それぞれのリードを細分化し、見込み客の属性や購買意欲のセグメント分けをする必要が出てきます。

【関連記事】セグメンテーション(セグメント分け)とは?|事例で学ぶセグメンテーションと方法

3. コンテンツの作成

見込み客のセグメント分けが完了した後、自社製品の購買プロセスや見込み客の属性が明確になったなら、次にコンテンツを作成します。 ここでは、それぞれセグメント分けされたリードに対して関心のあるコンテンツを作ることが重要です。 例えば、展示会でたまたまブースを訪れた人に対して、製品カタログを送付したり、無料デモの案内を流しても効果は期待できません。

そのようなリードに対しては、自社製品で解決できる課題についてのコンテンツや、業界に関する無料セミナーへの誘致を行うことで、見込み客の課題を明確にして製品や自社のサービスへニーズを喚起するのが効果的でしょう。 それに対し、Webサイトで製品のホワイトペーパーをダウンロードした人の場合、上記のリードよりも、購買プロセスにおいてはより購買に近い段階にいる可能性が高いと言えます。

そのような場合には、無料デモの案内や、割引キャンペーンの案内を流すことなどが効果的です。 どんな場合にせよ、異なるコンテンツのターゲットと目的を明確にすることが重要なので、それぞれのコンテンツはどの段階にいる人に見てほしいのか、それを見た後にどのようなアクションをとってほしいのかを明確にした上でコンテンツを作成しなければならないでしょう。

4.コンテンツを利用したアプローチ

それぞれのターゲットに合わせたコンテンツを作成したら、リードにアプローチをして購買に結びつけましょう。リードナーチャリングにおいて代表的なアプローチ方法4つをご紹介します。

メール

メールはリードナーチャリングの最も代表的な手法です。サービスや主賓に関するヒントや事例、関連する記事や資料、セミナーなどの情報提供などを行うことが可能です。 また、リードが温まってきたら、直接のEメールや電話などでのコミュニケーションも有効です。

ソーシャルメディア

最近はSansanなど、BtoB向けのSNSも登場しています。自社の商品・サービスに関する情報の発信や、それらに対するリードの反応を図り、コミュニケーションをとることができます。MA(マーケティングオートメーションツール)、CRMなどでも同様のことが可能です。

リターゲティング広告

Webサイトに来訪した方に対して、広告を出すことができます。リードナーチャリングだと思えないかもしれませんが、定期的にメッセージを出すことができます。

セミナー

セミナーに参加するリードは、かなり自社の商品に興味を持っている重要な指標です。ここでも、サービスの詳しい説明をしたり、自社だったら具体的にどのようなことができるか等のイメージを沸かせることが重要です。    

リードナーチャリングの6つの手法

リードナーチャリングのこれから|チャネルの複雑化とアプローチの多様化 | Senses Lab. | 2

それでは、リードナーチャリングを実行するためはどのような手法があるのでしょうか。
主な手法をご紹介します。

メールマーケティング

メールマーケティングは、手軽にできるリードナーチャリングの手法のひとつ。
ビジネスチャットやグループウェアなどがビジネスコミュニケーションの主流になっていますが、社外とのやり取りにはメールを活用することのほうが多いので、メールはまだまだ有効なツールです。

ただし、それゆえに注意も必要。

一般社団法人日本ビジネスメール協会の「ビジネスメール実態調査2020」によると、ビジネスパーソンの1日の平均メール受信数は50.12通であるという結果が出ています。

つまり、せっかくメールを送っても他のメールに埋もれてしまう可能性もあるのです。
一般的な「メルマガ」と言われるメールでは、リード全てに同じ内容を一斉配信してしまうので開封してもらえる確率が下がってしまいます。

そこで全員に一斉配信するのではなく、もっと戦略的なメール施策が必要となっているのです。

メールマーケティングでは、主に以下のようなメール施策を行います。

・ステップメール
「資料請求したリードには、セミナーの案内を送る」「ホワイトペーパーをダウンロードしたリードには、活用事例と料金表を送る」「セミナー参加者には○月○日までのキャンペーンを案内する」など、あらかじめ設計しているシナリオに沿ってメールを送ります。

・セグメントメール、リターゲティングメール
セグメントメールとは、リードの属性や関心度合いなどからセグメントをしてメールを配信します。
またリターゲティングメールとは、Webサイトのあるページを閲覧したタイミングやあるメールを開封したタイミングなど、リードの行動を起点にして配信されるメールです。

・メールのパーソナライズ化
リードに最適な内容のメールを配信するだけでなく、メール内に相手の会社名や個人名を挿入したメールを送ります。
「自分だけに特別な情報を配信してくれた」と思ってもらうことができ、信頼関係構築に有効です。

メール一斉配信機能のご紹介

インサイドセールス

従来の営業活動は、顧客の元を訪問する外勤型のフィールドセールスが主流でした。
しかし営業効率化や感染症対策などの観点から、オンライン商談や電話などを活用した内勤型のインサイドセールスも重視されてきています。

【関連記事】インサイドセールス徹底解説|定義~組織化・有効なツールまで完全網羅

このインサイドセールスも、リードナーチャリングに効果を発揮します。
インサイドセールスには、反響型の「SDR」と新規開拓型の「BDR」という2つの営業スタイルがあります。

SDRの場合、資料請求やセミナー参加などリードの能動的なアクションを起点にしてリードに対しアプローチをし、リードを育成して購買意欲を高めたり、ナーチャリングによって確度が高くなったリードを精査したりする役割を担います。

一方のBDRは、ターゲットとなる企業を定めてアプローチしていく営業手法で、主にエンタープライズ営業で用いられます。

組織が大きくなるほどリードタイムが長くなり決裁に関わる人物も多くなるため、インサイドセールスが関係を構築して購入の不安を払拭してあげるのです。

自社の商材やターゲット層などによってSDR/BDRどちらが適しているかを判断し、的確なフォローをしてナーチャリングしていきましょう。

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SNS

SNSはリードジェネレーションに効果があると思われがちですが、実はナーチャリングにも活用できます。

SNSで企業アカウントを取得し、ユーザーに対して有益な情報を発信したりユーモアな投稿でファンを増やしたりします。

そのような投稿で自社製品・サービスに対する興味を高めていくことができるのです。
SNSを活用したリードナーチャリングは主にBtoCビジネスで効果を発揮しますが、企業の購買担当者がSNSを利用しているミレニアル世代・Z世代の場合はBtoBビジネスでも有効です。

Twitter、Instagram、FacebookなどのSNSがある特徴が異なるため、自社のターゲット層が利用しているSNSを選ぶようにしましょう。

【関連記事】SNSマーケティングとは?重要性・手法・企業の成功事例|5つのSNSの特性やおすすめツールも紹介

セミナー・ウェビナー

セミナーは直接相手の顔を見ながら話すことができ、リードの購買意欲を一気に高める効果があります。

ただし自社商材の宣伝ばかりでは購買意欲が低下してしまう可能性もあるため、具体的な活用事例を紹介したり、実際に利用しているユーザーに登壇してもらったりするなどの工夫をしましょう。

また、オンラインで行うWebセミナー=ウェビナーも普及してきています。
ウェビナーはリアルタイム配信と録画配信をすることができ、参加者は場所を選ばずに気軽に参加することができます。

セミナーもウェビナーも「参加する時間を取ってくれるほど興味を持ってくれている」という点では、ナーチャリングしやすいのもポイントです。

【関連記事】ウェビナーツール徹底比較15選|ライブ配信によるナーチャリング戦術

Web広告

リードジェネレーションで使われるWeb広告は、ナーチャリング目的でも活用することができます。

自社サイトに訪問した経験のあるリードに対して広告を表示する「リターゲティング広告」や、企業のIPアドレスから限定した配信先にのみ広告を表示させる「企業ターゲティング広告」などが効果的。

また、Web広告から流入してきたリードにのみキャンペーンを配信したりLPを表示したりすることも可能です。

オウンドメディア

ユーザーにとって有益な情報を、記事コンテンツとして発信できるオウンドメディア
自社商材の紹介だけでなく、関連するハウツーや活用事例などを記事にすることで、資料請求やセミナー参加などのコンバージョンに自然な流れで誘導できます。

例えば、自社商材について認知しているけれど購入を悩んでいるというリードに対しては、オウンドメディアで他社商材との比較をしたりお客様インタビューを掲載したりすることで、購入の不安を払拭してあげることができるでしょう。

ただし、オウンドメディアは継続的に記事を発信していくというリソースがかかってしまうので、専任の人材を配置したり外部に委託したりして効率よく運用していくことがポイント。

SEO対策をしっかりしていればリードジェネレーションにも活用できるので、蓄積した記事は資産になります。

リードナーチャリングのこれから

リードナーチャリングのこれから|チャネルの複雑化とアプローチの多様化 | Senses Lab. | 3

DX化がさらに進歩するこれからの時代、リードナーチャリングはどのように進めていけばいいのでしょうか。

Gartner社が公開した「The Future of Sales」で、今後のBtoBビジネスにおける購買行動を予測しています。

「購買担当者は、デジタルかつセルフサービス型のチャネルを通じての関わりをますます望んでいます。」との記載のあと、「2025年には、B2Bの取引の80%はデジタルチャネルでなされます。」としています。

▶︎▶︎営業DXのメリットはこちら

ネットショッピングやサブスクリプションビジネスなどが台頭してBtoCではすでにデジタルチャネルでのセルフサービス型の購買が進んでいます。

しかしこれからはBtoBでも同じようにデジタル化し、ほとんどの購買活動はデジタルで済むようになると予測されています。

これからの購買担当者は自分で情報を収集して比較・検討し、自分自身で購買に関する判断をしたいと思うようになるのです。

もちろんオフラインでの取引がなくなるわけではないため、デジタル化にシフトしつつオフライン施策も実行していく必要があるでしょう。

見込み客(リード)に合ったチャネルの選択

このようにデジタル化が進むBtoBビジネスの現場では、情報収集のチャネルも多様化していることに注目しなければいけません。

実際の購買活動を想像してみると、検索エンジンで気になるワードを検索したり、メルマガでキャンペーンを入手したり、SNSで最新情報を確認したり、ウェビナーに参加したり、営業担当者と話をしたりするなど、さまざまなチャネルから情報を得ています。

ここでポイントとなるのは、リードが購買プロセスにおいてどのフェーズにいるのかを把握することです。

例えば、まだ潜在的なリードなのに専門的なコンテンツを発信しても心に響きませんし、購買意欲がある程度高くなっているリードに対して初歩的なコンテンツを配信しても見当違いになってしまいます。

また世代によって「検索エンジンよりもSNSを多用する」という特性や、会社の規模によって「デジタルだけでなく実際の訪問も必要」などの特性も異なります。

リードによって求めているチャネルが異なるため、それに合わせたチャネルを用意しておかなけれないけないのです。

バイヤーイネーブルメントの促進は間違いなく必要

このように購買チャネルが多様化するということは、BtoB購買担当者にとってどのような変化をもたらすのでしょうか。

実は、デジタルでの購買は便利なだけではないようなのです。

Gartner社の調査によると、77%のBtoB購買担当者が「直近の購買活動が複雑/困難だった」と回答しており、購買タスクがやり直し/再検討となる割合は下記のようになっています。

・課題の特定…76%
・解決策の探索…79%
・要求仕様の具体化…80%
・サプライヤーの選定…79%

つまり、デジタルでの購買を希望していても、上記の課題をサポートするデジタルコンテンツが不足していることがわかります。

では、このような課題をクリアしてBtoB購買担当者がスムーズに購買活動をしてもらうようにするためには、どうしたらいいのでしょうか。

それには、購買担当者自身がオンラインの情報を活用して購買活動を進められるような仕組みを作ることが必要です。

この概念を「バイヤーイネーブルメント」と言い、購買活動のオンライン化が進む中で注目が高まってきています。

ミレニアル世代・Z世代が購買トレンドを作り出しているということと、感染症対策のためオンラインでの購買活動が急速に進んでいるということから、バイヤーイネーブルメントは今こそ取り組まなければいけない施策となるでしょう。

終わりに

購買活動がデジタル化している今、リードナーチャリングの方法もデジタル化が主流となっています。
ポイントとなるのは、リードの求めているチャネルで最適な情報を発信するということ。

適切なリードナーチャリングは受注率を高め生産性も向上するので、バイヤーイネーブルメントの考え方を参考にしながら自社に適したナーチャリング方法を検討してみましょう。

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